『ワンピース』の世界で「四皇」と一角をなす勢力が【王下七武海】と呼ばれる7名の海賊たち。名前の読み方は「おうかしちぶかい」。いわゆるボスキャラが多く含まれているものの、王下七武海のメンバーは入れ替わりが激しかったです。
そこで今回ドル漫では「これまで王下七武海に選ばれた全11名のキャラクター」を徹底的に考察してみました。元々はベガパンクが【セラフィム】を作るために設けられた制度だった?実はエースも王下七武海だった?七武海のモデルはあの有名RPGゲームだった?
王下七武海制度の特権とは?
まずは「王下七武海制度」について解説。
王下七武海制度とは「海軍側が【一部の海賊】に特権を与える優遇制度」のこと。海軍にとって「四皇」と呼ばれる圧倒的な4名が立ちはだかる。また海賊側はピンからキリまで含めると勢力が圧倒的に強いため、海軍側は不利。
この規模感の違いに対抗するために、海軍側は「一部の強い海賊」を取り込もうと画策した。四皇 vs 王下七武海 vs 海軍 (vsその他の海賊)といった具合に、【力の均衡】を図ることで結果的に平和な世界が実現できるのではないかと考えた。
まさに三すくみ四つ巴の論理。
そこで「海軍に逮捕されない権限」を海賊側に与える一方、いざという時に海軍側に協力させる義務も強いる。海軍が招集命令を出すと、七武海は問答無用で集まる必要がある。まさに海賊と海軍の「妥協の産物」で産まれたのが七武海制度。
○王下七武海は懸賞金の更新がストップしていた
そのため七武海に選ばれた海賊は【懸賞金】の更新がストップします。懸賞金を懸けないことが「不逮捕特権」が与えられた何よりの証拠。そもそも七武海は海軍が捕縛できないため、わざわざ懸賞金を懸ける必要もないということ。
一方、王下七武海制度が始まったタイミングは不明です。王下七武海制度ができた初期メンバーなども不明です。海賊王のゴールド・ロジャーが「ラフテル」と初めて命名したのが24年前ですが、それ以前は四皇という呼び名も存在しなかったそう。
だから、王下七武海制度の設立時期も「大海賊時代」が始まって以降と考えるのが自然か。
ちなみに、七武海制度のモデルは「私掠船(プライベーティア)」が参考にされています。19世紀までヨーロッパでは民間の海賊船に「敵国の船を攻撃する権利(私掠免許状)」が交付されており、わずか100年前200年まで海賊行為が現実世界でも合法化されていたそう。
王下七武海制度は「世界会議」で正式に撤廃される
ただし、王下七武海制度の存在意義や目的は次第に形骸化します。現実の日本でも古い法律はどんどん時代に合わなくなることも多いですが、「力の均衡を図って平和な世界を実現させる」という海軍側の理念は機能しなくなります。
事実、ドフラミンゴやクロコダイルといった七武海は「犯罪の隠れ蓑」として七武海制度の特権を悪用していました。黒ひげもインペルダウンに侵入するために、最初から七武海入りを画策するなど基本的に上手く機能した例は少ない。
そのため一般市民は王下七武海の略奪行為に文句をいうことはできず、海軍の中でも海軍大将・藤虎を筆頭に七武海制度の存在を疑問視するものも少なくなかった。
そこで直近に開催された世界会議(レヴェリー)で喧々諤々の中、王下七武海制度がついに撤廃されます。ドレスローザとアラバスタの提案で賛成多数で可決されて市民たちも歓喜の渦。その直後、早くも海軍は元七武海の海賊を捕縛しに動く。
つまり、今から紹介する七武海のキャラクターはすべて「元メンバー」ということになります。しかし特に意味がないため、新旧の違いなどは表記しません。また現時点で死亡キャラもいないため、生存してるかどうかの有無も表記しません。
七武海のモデルはロマサガの「七英雄」?
まず各々のメンバーを解説するために、王下七武海の「キャラクターのモデル」を先に考察します。先程の私掠船は、あくまで制度のモデルとなります。
王下七武海のモデルは【七英雄(しちえいゆう)】。かつて1993年に発売されたRPGゲーム『ロマンシング・サガ2』に登場する7名の敵キャラクター。「七英雄の帰還」という名前で2018年に舞台化もされるなど、ゲームマニアには割と有名な存在。
『ロマンシング・サガ2』の世界観を説明しておくと、かつて古代人が短命種の現代人を奴隷のように扱っていた。ただ古代人は長寿ではあったものの、それ故に「死」に対する恐怖感は現代人以上だった。そこで古代人の7名の勇者が立ち上がってモンスターの討伐に動く。
この7名のキャラクターが七英雄と呼ばれています。
そのため現代人の立場から見ると英雄でも何でもないと思いますが、これをワンピースの世界観とリンクさせると現代人が【Dの一族】、古代人が【天竜人】側と置き換えられるか。そのため七武海のモデルから考えてもイム様≒不老不死説という考察は当たっているかも。
○キャラクター設定が七武海とまんま同じ?
- ワグナス…七英雄のリーダー。バレンヌ帝国の支配を目論む。
- ノエル…天才剣士。性格は紳士的。
- ロックブーケ…唯一の女性。技は誘惑。
- スービエ…クジラの下半身を持つ半魚人。ゲーム後半で登場。
- ダンターグ…古代の暴君。肉体を改造して武装化。
- ボクオーン…ずる賢い商売人。麻薬など売買。技は人形操作。
- クジンシー…ゾンビを部下にする嫌われ者。
七英雄の7名のキャラクター設定がこちら。七武海とまんま設定が被ってることが分かります。
例えば【ワグナス】はアラバスタ王国の乗っ取りを目論んだ「クロコダイル」。ドレスローザを支配した「ドフラミンゴ」が該当しそう。ちなみにワグナスの姿は「性別を超越した女性的な男性」だったことから、クロコダイルの性別≒女性説の根拠にもなってます。
天才剣士の【ノエル】は、世界最強の剣士の「ジュラキュール・ミホーク」。唯一の女性でもある【ロックブーケ】は、同じく誘惑の能力を持つ「ボア・ハンコック」。ちなみに、ノエルとロックブーケの関係は「兄妹」のため、もしかするとミホークとハンコックも(以下略。
半魚人の【スービエ】は、魚人族の「ジンベエ」。古代の暴君【ダンターグ】は、同じく暴君という異名を持つ「バーソロミュー・くま」。
人形操作の能力を持つ密売人【ボクオーン】は、カイドウと密売していたイトイトの実の能力者「ドフラミンゴ」。部下がゾンビの【クジンシー】は、ゾンビ兵を大量生産していた「ゲッコー・モリア」。七武海と七英雄のキャラ設定が見事に被ってます。
ちなみに、七英雄の名前の由来は「山手線の駅名」の語呂合わせ。
ワグナスは「品川」。ノエルは「上野」。ロックブーケは「池袋」。スービエは「恵比寿」。ダンターグは「五反田」。ボクオーンは「大久保」。クジンシーは「新宿」。逆から読んだり、言葉を適当に並べ替えて読んでください。
ジンベエ(11億)…王下七武海【現在→麦わらの一味】
ということで王下七武海制度が撤廃された「現在」がどうなっているか、最新の懸賞金額がどうなっているなど各キャラクター別に解説します。キャラクターの並び順は順不同。
まず最初の王下七武海は【ジンベエ】。異名は「海俠のジンベエ」。年齢は「46歳」。誕生日は「4月2日」。出身地は魚人島の「魚人街」。種族はジンベエザメの魚人族。身長は「301cm」。声優CVは「郷里大輔」→「宝亀克寿」。
ジンベエは「麦わらの一味」の操舵手。麦わらの9人目の仲間。かつてはリュウグウ王国の兵士を務め、その後、「タイヨウの海賊団」の2代目船長も務めています。「種族間の融和を演出するために王下七武海に選んだ」とは五老星の言葉。
ジンベエは「魚人空手」や「魚人柔術」の使い手。
大量の海水を一本背負いで操ったり、海水を鉄砲水のように飛ばして攻撃したり、能力者並に多彩な技を展開。正拳突きは前述のモリアを一撃で粉砕し、四皇・ビッグマム(シャーロット・リンリン)を吹き飛ばすほど。フィジカルの強さは七武海でもトップクラス。
また海中を自由自在に動き回れるため、船上での戦いに強みを発揮する。海流の流れを読む力や操船技術にも長けているだけあって、麦わらの一味では操舵手として活躍する。年配者だけあって麦わらの一味では戦略家としての一面も覗かせ、意外と最新技術にも詳しいメンバー。
○七武海脱退後は「麦わらの一味」の仲間に
一方、性格は「仁義」に熱い漢。周囲からは「親分」と慕われており、海侠という異名も【任侠】や【義侠】の「侠」から来てます。そのため一度受けた恩義は忘れない。ジンベエは王下七武海の称号の剥奪を覚悟で、エースを救うため世界政府に楯突いたほど。
魚人族が受けてきた「迫害の歴史」から元々は海賊や人間嫌いだったが、魚人島を庇護下において守ってくれた白ひげに強い恩義を感じていた。4年前に白ひげ海賊団を襲撃しに来たエースに対して、白ひげを守るために5日間も壮絶な戦いを繰り広げたほど。
ただ、それ以降の二人は「エースさん」と呼ぶなど親しい間柄になっていた。奇しくもマリンフォード頂上戦争でエースは死亡するものの、インペルダウンの脱獄を機に麦わらの一味に接近。ジンベエはルフィを守るため世界政府と対峙する機会が増える。
しかし王下七武海の不逮捕特権がなくなったため、故郷・魚人島の安全が脅かされる。そこでジンベエが率いるタイヨウの海賊団はビッグマム海賊団の傘下に入って四皇の庇護を受ける。逆に言うと、王下七武海クラスでは海軍の軍事力には太刀打ちできない裏返し。
事実、ジンベエの懸賞金は7600万→2億5000万→4億3800万→11億ベリーと推移しているものの、ビッグマム海賊団幹部のシャーロット・カタクリとほぼ変わりません。だから王下七武海は三大勢力の一つとされてるものの、四皇の強さだけが際立ってしゃーない。
その後、ジンベエは海賊王を目指すというルフィの心意気に惹かれて、ビッグマム海賊団を脱退して麦わらの一味に入っています。これにブチ切れたビッグマムと衝突して一時的にルフィたちとははぐれるものの、最終的にワノ国の鬼ヶ島襲撃前に合流しています。
トラファルガー・ロー(30億)…王下七武海【現在→変化なし】
続いての王下七武海は【トラファルガー・ロー】。異名は「死の外科医」。年齢は「26歳」。誕生日は「10月6日(ト・ロー)」。出身地は北の海の「フレバンス」。身長は「191cm」。声優CVは「神谷浩史」。ルフィと同じ最悪の世代の一人。
トラファルガー・ローは「ハートの海賊団」の船長。かつてはドンキホーテ海賊団のメンバーでした。珀鉛病に罹患した10歳の頃、地獄絵図のフレバンスから脱出してドフラミンゴの元に訪れる。ローは余命いくばくもなかったが、自らの悲惨な過去をダブらせたドフラミンゴに「10年後の右腕」として見初められる。
その後、ドフラミンゴの実弟であり、海軍の内通者でもあったコラソンの助けもあって、オペオペの実を入手したローは自ら珀鉛病を完治させて現在に至る。その際に偶然が重なって逃げ果せたローは、ドフラミンゴ打倒のためにハートの海賊団を立ち上げる。
ちなみにハートの海賊団という名前は、命の恩人だったコラソンが名乗っていた称号から。
○王下七武海の称号が剥奪された以降は?
2年前にシャボンディ諸島で初めてルフィと遭遇した後、ローはマリンフォード頂上戦争で最終的にルフィを救出し、オペオペの実で治療して命を取り止めた立役者。逆に言うと、海軍の立場ではローは「自らに反旗を翻した戦犯」の一人。
こんな海賊を七武海に選ぶとかアホなん?と思ったりしますが、その後、ローはロッキーポート事件の首謀者として事件を起こす。この際に100人以上の海賊の心臓(おそらく元ロックス海賊団・王直の手下)を海軍に差し出した功績から王下七武海に選ばれます。
パンクハザードでルフィと再会したローは、ドフラミンゴ打倒のために麦わらの一味と同盟を組む。ドフラミンゴはカイドウとSMILE(人造悪魔の実)の取引を行っていたが、その製造に欠かせないシーザー・クラウンの心臓を人質にドレスローザで殴り込みに行く。
結果的にルフィがドフラミンゴを倒すものの、ドレスローザでの一件をキッカケにローは王下七武海の称号が剥奪される。その後、ワノ国で再び麦わらの一味と合流し、ローは同じく最悪の世代のユースタス・キッドと共に四皇・ビッグマムと対峙。
最終的に悪魔の実が覚醒したローとキッドはビッグマムを撃破する。ワノ国の出港後は同じく元七武海の黒ひげと激突するなど、再び渦中に巻き込まれていく。
○他の七武海との「因縁」が多い最悪の世代
本名は「トラファルガー・D・ワーテル・ロー」。ワーテルは忌み名として普段は名乗りませんが、ローはいわゆるDの一族。ちなみに、キャラ名の由来はナポレオン・ボナパルトが敗北した「トラファルガーの海戦」「ワーテルローの戦い」から。
ロッキーポート事件では黒ひげも関与していた事実が判明しており、「Dの一族」「最悪の世代」という点以外でも黒ひげと共通点が多い。ドフラミンゴと過去を振り返っても、ローはなにかと同じ七武海と因縁が多いキャラクター。
またオペオペの実は【不老不術】と呼ばれる「ヒトに永遠の命を与える禁忌の術」も扱えます。この不老不術はかつてイム様に行われたものと個人的に考えてるんですが、ローは今後もストーリーの重要局面で活躍していく雰囲気しかしません。
また、ローの懸賞金は2億→4億4000万→5億→30億ベリーと推移。現状でも王下七武海でもトップクラスの懸賞金額を誇っており、バトル面でも活躍の機会は多そうです。
ジュラキュール・ミホーク(35億9000万)…王下七武海【現在→クロスギルド】
続いての王下七武海は【ジュラキュール・ミホーク】。異名は「鷹の目」「海兵狩り」。年齢は「43歳」。誕生日は「3月9日」。出身地は「不明」。身長は「198cm」。声優CVは「青野武」→「掛川裕彦」。
ジュラキュール・ミホークは「世界最強」の剣士として名を馳せています。十字架をモチーフとした巨大な黒刀「夜」を常に背負う。黒刀を持つキャラは、過去を探しても大剣豪のリューマのみ。そのことからも黒刀・夜もまた世界最強の剣とされます。
ミホークの一振りから発せられる斬撃は、遠く離れた巨大な氷山も真っ二つにするほど。おそらく悪魔の実は持たず、四皇の赤髪のシャンクス(両腕があった時代)とはかつてライバル関係にあった強者。誕生日は二人とも同じ3月9日と意味深。
だからミホークの強さは、七武海でも珍しくほぼ四皇クラス。実際、ミホークの懸賞金額は35億9000万ベリーと、七武海の中でも群を抜いて高いのが良い証拠。ミホークは一番最初に登場した七武海ですが、「ゾロ無茶しやがって」と思わず言いたくなります。
「鷹の目」という異名からも分かるように【特徴的な瞳孔】が描かれているものの、ミホークに特殊能力が備わっているのかなどは不明。
○自由奔放な世界最強の剣士
ミホークは冷静沈着な口ぶりから紳士的な言動が多いものの、性格は至って「自由奔放」「自由気まま」。わざわざ辺境の東の海まで「ヒマつぶし目的」で小舟(棺船)に乗ってやって来るなど、王下七武海でも特に行動が読めないキャラクター。
また他人との接触はあまり好まず、普段はクライガナ島の元シッケアール王国の古城で一人で暮らしている。それでもペローナちゃんやゾロを迎え入れた上で、ミホークは手料理を振る舞ったり修行を付けてあげるなど根っからの人嫌いではない模様。
王下七武海制度の撤廃後はクロコダイルと手を組んで、海軍に対抗するための「クロスギルド」を設立。結果的にバギーがクロスギルド社長と海軍に誤認された際、当初ミホークは「死んで示しを付けさせる」と怒りを見せたものの、自らの「平穏な生活」を優先させて妥協する。
だから剣士としてのプライドや品格の高さは見せる一方、どこか実利を優先させる打算的な一面を覗かせる場面も多いです。ミホークが「王下七武海」というブランドを背負っていた理由も、あくまで自らの平穏な生活を守るためだった。
「海兵狩り」というかつての異名を考えると、ミホークは海軍に相当恨みを買っていたはず。実際、撤廃後は「久しぶりだな追われる立場に戻るのは」と武者震いしていました。この煩わしい追撃から逃れるためだとしたら、王下七武海に入るメリットは大いにあったか。
サー・クロコダイル(19億6500万)…王下七武海【現在→クロスギルド】
続いての王下七武海は【サー・クロコダイル】。異名は「砂漠の王」。サーはあくまで称号。本名の一部ではないはず。年齢は「46歳」。誕生日は「9月5日(クロコ)」。出身地は「グランドライン」のどこか。身長は「253cm」。声優CVは「大友龍三郎」。
サー・クロコダイルは秘密犯罪会社「バロックワークス」の元社長。海賊船の名前は「バロックギュスターヴ号」。ギュスターヴ(Gustave)は、ナイルワニ(ワニ目クロコダイル科)の別名。とにかくワニ(鰐)押しの王下七武海。
ちなみに、ダズ・ボーネス(Mr.1)の海賊船はキルサスーン号、マネマネの実のボン・クレー(Mr.2)の海賊船は快速スワンダ号、ベーブ(Mr.4)の海賊船はホーリーホームラン号といった具合に、部下の所属船の名称はそれぞれ違います。
クロコダイルは革命軍のエンポリオ・イワンコフに「秘密」を握られるなど、未だに女性説も根強いですが詳細は不明。どうやら白ひげとも因縁を抱えるなど、クロコダイルは年齢が年齢だけに結構いろんな過去を抱えています。
○初めて敵キャラで登場した自然ロギア系能力者
クロコダイルは自然ロギア系悪魔の実の「スナスナの実」。ワンピースの敵キャラで最初に登場しただけあって、自然ロギア系の脅威を遺憾なく見せつけてれました。七武海≒強キャラといったイメージもワンピース読者に植え付けてくれたのがクロコダイル。
文字通り、クロコダイルは自分の肉体を「砂」に変形させる能力。攻撃を当てることは困難であり、相手の体から水分を全て奪って干からびさせることも可能。砂を鋭利な刃物の形状に変えて攻撃したり、巨大な竜巻を発生させれば広範囲に攻撃することも可能。
だからクロコダイルの悪魔の実は汎用性が高かったものの、当初は武装色の覇気という設定がなかったからか、拳を水に濡らすだけで攻撃を簡単に当てられました。今振り返ると、意外とポンコツ仕様。エネルを筆頭に、たまにザル設定が見られます。
それでも現在の懸賞金が19億6500万ベリーという点から、今もなおクロコダイルは無難に強そう。砂の粒は本来極小なので、塊にならなければ本来は見えにくい物体。こっそり敵に近付けて体内から水分を奪うなど、汎用性の高さでいくらでもカバーできるか。
○最も「統率力」がある七武海として暗躍
一方、クロコダイルは当初は古代兵器プルトンを奪うために、アラバスタ王国の征服を目論んでいました。ワノ国に古代兵器プルトンが隠されていることは光月スキヤキの口から判明していますが、アラバスタ王国の征服を目前にルフィに倒されてしまう。
その後、クロコダイルは王下七武海の称号も剥奪されて、マゼランが治める監獄インペルダウンの最下層(LEVEL6)に収容されます。しかしエース救出のため潜り込んだルフィたちと共闘し、同じく七武海だったバギーやジンベエたちと共に脱獄します。
マリンフォード頂上戦争でクロコダイルは海軍に反旗を翻し、ルフィたちに協力するなど男気を見せます。戦争後は脱獄したよしみでバギーに大金を貸し付けるなど、実は「バギーズデリバリー」設立のためにクロコダイルは援助していました。
王下七武海制度の撤廃後は、「クロスギルド」の設立に主導的役割を果たす。ただクロスギルド設立のための資金確保のため、バギーに貸した大金を取り立る際、何やかんやがあって社長の座を奪われる。それでもミホークの助言を受け入れて納得。
今後クロコダイルはかつての統率力を遺憾なく発揮し、クロスギルドの「実質的なリーダー」として裏で暗躍する模様。
バギー(31億8900万)…王下七武海【現在→四皇&クロスギルド社長】
続いての王下七武海は【バギー】。異名は「道化のバギー」「千両道化のバギー」。年齢は「39歳」。誕生日は「8月8日(バラバラ)」。出身地は「グランドライン」のどこか。身長は「192cm」。声優CVは「千葉繁」。幼少期は「木村昴」。
バギーは「バギー海賊団」の船長。ルフィの母親説もあるアルビダを引き入れて、バギー&アルビダ連合を結成。ひょんなことで海軍駐屯上で捕縛され、そのままインペルダウンに収容されるも、その囚人を引き入れて海賊派遣会社「バギーズデリバリー」を設立。
また王下七武海制度の撤廃後は、クロコダイルやミホークと共に結成した「クロスギルド」の社長に就任します。
ただし、バギーズデリバリー時代の部下が誤って刷ったポスターがキッカケで、結果的に「クロスギルドの社長」と海軍に誤認されただけ。クロコダイルたちは最初ブチ切れるものの、バギーに面倒事を全て押し付ける形で社長に祭り上げる。
クロコダイルとミホークの強力な元七武海を2人も率いていると評価されたバギーは、同時に四皇の一人として海軍に認知される。バギーの懸賞金もわずか1500万ベリーだったものの、王下七武海撤廃後はいきなり31億8900万ベリーに高騰してます。
○驚異の「運否天賦」で成り上がった七武海
まさにバギーは「強運と悪運」だけで成り上がってきた海賊。
バギーの詳細な生い立ちは不明ですが、実はロジャー海賊団の見習い船員として海賊を始めている。赤髪のシャンクスと共に幼少期を過ごし、シルバーズ・レイリーとも未だに親しいなど、バギーは人間関係で最初から恵まれていました。
インペルダウン脱獄時には「首謀者」の一人として海軍に認識される一方、他の囚人からは「バギーの経歴」に着目されて急速に求心力が集まる。バギーが大ボラが謎の求心力に拍車をかけて、「我らがキャプテン・バギー!」と絶賛される始末。
結果、バギーの「買いかぶられ人生」が本格的に始まる。後に麦わら大船団に移転するものの、新巨兵海賊団の活躍もあってバギーズデリバリーは拡大。その影響力の大きさから、バギーは王下七武海に選出される。その後は前述のように四皇と呼ばれるなど、以下略。
バギーの四皇入りは伏線通りだったことから、いずれ海賊王になる伏線も現実化するか。バギーは「バラバラの実」の能力者ですが、ゴムゴムの実がヒトヒトの実ニカだったように、もしかすると同じように神の悪魔の実だった可能性も十分有り得そう。
ドンキホーテ・ドフラミンゴ(3億4000万)…王下七武海【現在→インペルダウンに幽閉中】
続いての王下七武海は【ドンキホーテ・ドフラミンゴ】。異名は「天夜叉」。年齢は「41歳」。誕生日は「10月23日」。出身地は「聖地マリージョア」。身長は「305cm」。声優CVは「田中秀幸」。幼少期は「半場友恵」。
ドンキホーテ・ドフラミンゴは「ドンキホーテ海賊団(ドンキホーテファミリー)」の船長。マリージョア出身だけあって、元々は天竜人(ドンキホーテ一族)の貴族でした。ただ人権意識の高かった父親・ホーミングは天竜人の座を捨てて、33年前に地上に移り住む。
しかし現実は甘くなかった。天竜人に抱く民衆の積年の恨みは凄まじく、またホーミングの浮世離れした常識は世間に通じず、ドンキホーテ一族は没落の一途を辿る。一家全員が焼き討ちで殺されそうになるが、覇王色の覇気で蹴散らして事なきを得る。
ただもともと歪んだ性格が更に歪んだドフラミンゴは、「悪のカリスマ」や「七武海で最も危険な男」と称される残忍な性格が形成されていく。天竜人を一切恐れないドフラミンゴは、その後、天竜人に貢ぐための各国の天上金を強奪してのし上がっていく。
何故か聖地マリージョアの謎の麦わら帽子の存在も知っており、世界政府を半ば脅すカタチで七武海に選ばれます。その当時の懸賞金は3億4000万ベリー。
○小物臭を捨てきれない七武海
その後、七武海となったドフラミンゴは10年前に「ドレスローザ」を乗っ取る。
ドレスローザは空白の100年以降はリク王家が支配していたものの、それ以前はドンキホーテ一族が支配する国だった。しかしトンタッタ族を奴隷としてこき使って富を貪るなど、小人族にとってはまさに暗黒の時代として語られていた。
リク王家が施政権を代わりに得ていた800年は平和な時代が続いたものの、ドフラミンゴは当時のリク王をイトイトの実で操って市民を殺させる。そこに救世主として現れたドフラミンゴがリク王を倒し、さながら自作自演でドレスローザに半ば合法的に君臨した。
ドレスローザの地下ではSMILE(人造悪魔の実)が量産されており、それを使って四皇カイドウと武器取引して暴利を貪っていた。ドフラミンゴは王下七武海でありながら、闇のブローカー「ジョーカー」として裏社会に強い影響力を持っていた。
でも上下関係で言うと、ドフラミンゴはカイドウの完全に格下でした。天竜人にはビビっていなかったものの、カイドウとの取引が失敗すると分かった瞬間の怯えようは草不可避。ここでも「四皇」と「王下七武海」の歴然たる格差が垣間見えました。
確かに覇王色の覇気が使える上、悪魔の実も覚醒していたものの、ドフラミンゴはどことなく小物臭もプンプンでした。最終的に主人公・ルフィにギア4で倒された後、海軍に捕縛されて七武海を剥奪。現在は監獄・インペルダウンのLEVEL6に幽閉中。
ただマゼランが常時監視しているものの、歴史の闇を知っているドフラミンゴは再び登場するに違いない。
ボア・ハンコック(16億5900万)…王下七武海【現在→特に変化なし】
続いての王下七武海は【ボア・ハンコック】。異名は「海賊女帝」。王下七武海の紅一点。年齢は「31歳」。誕生日は「9月2日(くじゃ)」。出身地は「アマゾン・リリー」。身長は「191cm」。声優CVは「三石琴乃」。幼少期は「伊藤かな恵」。
ボア・ハンコックは「九蛇海賊団」の船長。アマゾン・リリーの皇帝。かつての先々代皇帝にはシャクヤク(シャッキー)がいました。自他共認める世界一の美女として、アマゾン・リリーの住民からは「蛇姫様」と畏怖と尊敬の念で呼ばれている。
ハンコックはその美貌ゆえに、目の前で歩く子犬すら平然と蹴り上げるなど、まさにナチュラルに傍若無人。しかしハンコックの美貌に微動だにしない唯一の人間がモンキー・D・ルフィ。逆にルフィの男気に惚れたハンコックは、七武海の立場で何度も助け舟を出す。
ゾロと光月日和結婚する説も既に考察していますが、さしずめ「ルフィの嫁」の最有力候補。
ボア・ハンコックの悪魔の実は「メロメロの実」。ハンコックの美貌にメロメロになった人間を無条件で石化させる能力。性別などは問わないため、地味にチートすぎる悪魔の実。ただし、ハンコックの美貌ありきのため、悪魔の実自体の強さはというと?
○七武海の紅一点
そのためボア・ハンコックは王下七武海における「紅一点」になります。あくまでクロコダイルの性別が女性ではなかった場合ですが、七武海脱退後の懸賞金額は16億5900万ベリー。覇王色の覇気が使えるものの、やはり女性だけあって懸賞金は七武海でも高くはありません。
一方、ハンコックは12歳の頃に拉致されて、妹のサンダーソニアたちと共に聖地マリージョアで奴隷として働かされる。4年後、フィッシャー・タイガーの脱獄に乗じて、16歳となったハンコックたちもマリージョアから無事逃げ出した。
シルバーズ・レイリーやシャクヤクに偶然発見され、再びアマゾン・リリーに戻ってくることができた。まさにレイリーたちは命の恩人ですが、ハンコックの背中には「天竜人の紋章」が刻印されたまま故に、未だに背中を見られることをひどく嫌う。
そのためハンコックのメンタルは、意外とトラウマだらけ。
七武海制度の撤廃後、アマゾン・リリーでは海軍が送り込んだセラフィムと、メロメロの実を狙う黒ひげ海賊団の三つ巴の戦いが勃発する。最終的に恩人のレイリーが加勢して事なきを得るものの、何故かコビーは黒ひげ海賊団に囚われの身と。
マーシャル・D・ティーチ(39億9600万)…王下七武海【現在→四皇】
続いての王下七武海は【マーシャル・D・ティーチ】 。異名は「黒ひげ」。年齢は「40歳」。誕生日は「8月3日(やみ)」。出身地は「グランドライン」のどこか。身長は「344cm」。声優CVは「大塚明夫」。幼少期は「落合福嗣」。
マーシャル・D・ティーチは「黒ひげ海賊団」の提督(船長)。現在は四皇の一角を占め、最悪の世代の一人でもあります。かつては白ひげ海賊団の2番隊隊員としてポートガス・D・エースの元で活動していましたが、ヤミヤミの実を強奪するため4番隊隊長サッチを殺害。
その直後に黒ひげ海賊団を発足し、当時の初期メンバー5人だけでドラム王国を滅ぼす。クロコダイル失脚後はトリトリの実のラフィットがすかさずマリージョアに乗り込んで直談判。バナロ島の決闘で黒ひげはエースを倒し、それを手土産に七武海入りを果たす。
まさにマリンフォード頂上戦争の引き金を引いた男こそ黒ひげだった。
○ルフィと似て非なる最悪のDの一族
黒ひげが七武海に入った理由はシンプル。インペルダウンLEVEL6に幽閉されている数々の凶悪な海賊集団を仲間にしたかったから。七武海制度の権力を最大限利用してインペルダウンに侵入し、カタリーナ・デボンやシリュウたちを仲間に引き入れる。
黒ひげは王下七武海を躊躇なく脱退し、マリンフォードでは父親代わりの白ひげからグラグラの実を奪う。その後、落とし前戦争でマルコも撃破し、黒ひげが四皇と呼ばれたのが1年前。その後、黒ひげ海賊団の戦力ため、希少な悪魔の実の能力者狩りに勤しむ。
七武海脱退後の懸賞金額は0→22億4760万→39億9600万ベリーと加速度的に増やしており、黒ひげの快進撃を止められるキャラが果たして存在するのか?
黒ひげの出生の秘密は多いものの、かつて12歳の頃まで孤児でした。そこで偶然白ひげに拾われて長年育てられているだけに、まさに黒ひげの畜生具合が見て取れます。黒ひげの名言も多く、ルフィの夢に共感を示すものの、これまでの言動は悪者そのもの。
また「世界の王」を目指したロックス・D・ジーベックの血縁関係も匂わせるなど、Dの一族の中でも異質な存在。黒ひげもイム様の命を狙っていた?最終的な夢とは?何故、黒ひげは一度も眠ったことがないのか?悪魔の実を複数所有できるのか?
ゲッコー・モリア(3億2000万)…王下七武海【現在→黒ひげ海賊団?】
続いての王下七武海は【ゲッコー・モリア】。異名はなし。年齢は「50歳」。誕生日は「9月6日」。出身地は「西の海」のどこか。身長は「692cm」。声優CVは「宝亀克寿」。前述のジンベエと実は同じ声優。
ゲッコー・モリアは「スリラーバーク海賊団」の船長。かつてワノ国で四皇・カイドウと対立関係にあったものの、見事に返り討ちに合うモリア。その際に多くの仲間を失っており、その後、逃げるように魔の三角地帯(フロリアントライアングル)に拠点を移す。
スリラーバークは別名が「ゴースト島」と呼ばれます。文字通り島なんですが、海賊船のように移動させられる。実際、モリアが率いる海賊船の名前として紹介されています。モリアが西の海に滞在していた当時から、この島兼船を拠点にしています。
ゲッコー・モリアの悪魔の実は超人パラミシア系の「カゲカゲの実」。
他人の影を奪う能力。その影を体内に取り込んで肉体を強化したり、影を飛ばして攻撃することも可能。また死体に影を注入したらゾンビも作れます。カイドウとの一戦で仲間が多数死んだことがトラウマで、最初から死んでもいい能力を選んだ。
○いろいろ「不遇」すぎる七武海
そのためモリアの性格は意外と「仁義」があって「部下思い」の性格でした。当初は各種の仕事は全て他人任せ。好きな言葉も「お前がやれ」でしたが、部下のアブサロムやペローナちゃんからは父親のように慕われていました。
ただ元々の懸賞金は3億2000万ベリーと七武海でもなかなかの高さでしたが、モリアはマリンフォード頂上戦争では同じく七武海のジンベエにフルボッコされる。戦争後は王下七武海の称号を剥奪されて、やはり同じく七武海のドフラミンゴに暗殺されかかる。
この際にスケスケの実の能力者だった部下のアブサロムに救出される。その後、モリアと共に活動していたものの、海賊島ハチノスに運悪く乗り込んだアブサロムは、黒ひげ海賊団のカタリーナ・デボンに暗殺されて、シリュウにスケスケの実を奪われる。
その後、モリアは黒ひげに「おれの船に乗れ」と誘われているた、現在は黒ひげ海賊団に半強制的に入れられている?まさに「踏んだり蹴ったり」という言葉が似合う七武海。ジンベエと同じ声優が起用されてる点からも、どこか死相と悲壮感が漂う七武海。
バーソロミュー・くま(2億9600万)…王下七武海【現在→サイボーグ】
続いての王下七武海は【バーソロミュー・くま】。異名は「暴君」。年齢は「47歳」。誕生日は「2月9日(にく)」。出身地は「ソルベ王国(南の海)」。身長は「689cm」。声優CVは「堀秀行」。
バーソロミュー・くまの悪魔の実は「ニキュニキュの実」。手の平が肉球のようになっており、そのまま相手を弾き飛ばすことが可能。画像は数百km先まで麦わらの一味を飛ばす場面。空気などを圧縮させてその場で爆発させることも可能。
聖書を常に携えてるシーンが印象的ですが、当初のキャラデザではソバージュヘア+バンダナではなく、元ロックス海賊団の金獅子のシキのような「頭に操舵輪が刺さっていたデザイン」だったとか。
バーソロミュー・くまはソルベ王国の元国王。その後、革命軍の幹部に入っています。サボは性格の優しいくまを回想しているものの、それ以前は「暴君」と世間から恐れられる暴虐ぶりだったそう。七武海に入る前の懸賞金は2億6000万ベリーでした。
そして革命軍の脱退後、くまは王下七武海に選ばれています。いずれも詳細な時期は不明ですが、革命軍に入っていただけあって世界政府を憎んでいるものの、何故かくまは「何らかの見返りや条件」に世界政府の軍門に進んで下っています。
○元ソルベ王国の国王にして、現在は意思を持たないサイボーグ
その後、くまの肉体をベースに人間兵器「パシフィスタ」が量産されていく。世界政府の転覆を目的にする元革命軍にも関わらず、くまは進んで「政府の犬」となった。不思議な点は革命軍のリーダーであるモンキー・D・ドラゴンも、くまの計画を了承している点。
一方、マリンフォード頂上戦争後の2年間、意識を失った状態でもずっとサウザンドサニー号を守るなど、何度も麦わらの一味に協力しています。だから王下七武海の中でも、どういった立ち位置で動いている謎が多いキャラクター。
新世界編以降は完全に自我を失っており、聖地マリージョアでは「天竜人のレンタル奴隷」としてこき使われていました。どうやらくまは天竜人たちから激しく嫌悪されており、「ソルベ王国時代の過去」が関係している雰囲気。
ただサボたちの働きもあって、現在は革命軍のドラゴンの元に引き取られています。このくまを救出するため、娘のジュエリー・ボニーがベガパンクに接触を図っています。今後ワンピース終盤でストーリーの結節点になりそうな七武海であります。
エドワード・ウィーブル(4億8000万)…王下七武海【現在→不明】
続いての王下七武海は【エドワード・ウィーブル】。異名は不明。年齢は「35歳」。誕生日は「12月10日」。身長は「680cm」。声優CVは「塩屋浩三」。マリンフォード頂上戦争で黒ひげが抜けた枠を埋めるカタチで加入したキャラ。
エドワード・ウィーブルは「白ひげ(エドワード・ニューゲート)の息子」とされます。直線的な切り傷からどこかサイボーグっぽい雰囲気も漂う外見やアホな性格は似ても似つかないものの、「強さは若い頃の白ひげ並」と評価するのは海軍大将の黄猿ボルサリーノ。
この圧倒的な強さが評価されたのか、マリンフォード頂上戦争後に七武海に選ばれています。実際、王下七武海の中ではメンバー入りする前の懸賞金額が4億8000万ベリーと最も高額でした。ちなみに、七武海制度撤廃後の懸賞金額は不明。
ただいくら腕っぷしが強いと言っても、白ひげは海軍に堂々と反旗を翻しているため、むしろ血筋や血統の良さを考えるとかえってマイナス評価にしか働かないと思いますが、「王下七武海制度が生まれた背景」については後述します。
「白ひげの息子」を名乗る謎の七武海
ウィーブルは「おで」という一人称からも分かるように、知能は見た目通りに低い。性格もナチュラルに粗暴。そのためウィーブルは海賊団を率いることはなく、母親のミス・バッキン(声優CV・鈴木れい子)と常に二人三脚で行動している。
そのため七武海では珍しくないものの、ウィーブルも独自の海賊団は結成してはいない様子。それでもたった一人で白ひげ海賊団傘下だったA・O海賊団を潰すなど、エドワード・ウィーブル単体で海賊団並の強さを誇ります。
しかしウィーブルは「白ひげ(父親?)の敵を討とう」と黒ひげを狙っているのに対して、ミス・バッキンは「白ひげ(旦那?)が得た莫大な財産」を狙うなど、双方の目的はやや異なります。だからウィーブルとバッキンに血が実際に繋がっているかも不明か。
ちなみに、白ひげはひとつなぎの大秘宝といった財宝には興味がなかったものの、故郷スフィンクスを救うために「貯金」が趣味でした。そのためミス・バッキンは白ひげの隠し財宝を探すため、七武海制度撤廃前に白ひげの故郷スフィンクスに訪れていた模様。
ただ現在ウィーブルの動向は不明です。スフィンクスで海軍に包囲されていた以降の展開は描かれていません。
エースも実は七武海だった?
ちなみに他にも王下七武海のメンバーだった可能性があるキャラクターがいます。
それが「ポートガス・D・エース」。主人公のモンキー・D・ルフィと革命軍参謀のサボの義兄にして、海賊王のゴール・D・ロジャーの息子。
エースは5年間にコルボ山から旅立ってスペード海賊団を立ち上げた後、わずか3年足らずでグランドラインで名を馳せます。実際、白ひげ海賊団に入る前に、ワノ国に乗り込んでヤマトと戦うなど波乱万丈の人生を歩んでいます。
このエースの破竹の快進撃は白ひげの耳にも入っており、その際に「七武海の勧誘をケッたって?」と語っていました。つまり海軍から「王下七武海入り」を打診されていたことが読み取れるので、もしかするとエースもその一人になっていた未来もある模様。
ただ強いて言えば、海軍は海賊王・ロジャーの息子としてエースのことを危険視していました。海軍もロジャーの関係者をことごとく処刑しております。事実、白ひげも海軍の追及から守るために、後にエースを自らの海賊団に引き入れていた。
そう考えると、何故世界政府は「この世から消したいはずのエースをわざわざ王下七武海のメンバー入りを打診したのか?」という疑問は残ります。
七武海は「セラフィム製造」のための人集め制度?
続いては「王下七武海制度の目的」を考察しようと思います。
冷静に振り返ると、海軍側の言うことを聞かないキャラクターばかりでした。海軍にあだなすメンバーが七武海に打診されていることも少なくない。また対四皇という位置付けで語られていたものの、四皇と比べると七武海の強さは基本的にどれも見劣りしました。
だから王下七武海制度を発足させた目的や理由が不可解だったんですが、どうやら海軍の科学特殊班SSGが開発した【セラフィム】という新型パシフィスタ(人間兵器)に応用するために王下七武海制度が設けられていた可能性が出てきました。
画像はジュラキュール・ミホークですが、セラフィムとは「ルナーリア族」の血統因子を応用しているため、白い髪色と浅黒い肌が特徴。また背中からは黒い翼を生やしています。ルナーリア族はかつてレッドラインに住んでいた謎多き神の種族。
モンキー・D・ルフィのヒトヒトの実モデル・ニカとの関連性が強く伺えることから、太陽の神ニカもルナーリア族だったはず。ヒトヒトの実・ニカをかつて覚醒させたキャラにジョイボーイがいましたが、セラフィムは「歴史の暗部(空白の100年)」に触れる兵器でもありそう。
そのためイム様もベガパンクの命を狙っている様子。
○7人のベガパンクと七武海
他にも初期のパシフィスタでお馴染みのバーソロミュー・くま型のセラフィムも登場しています。だから初期パシフィスタも七武海の全キャラを人間兵器化する上での「一つの踏み台」だったと半ば強引に考えたら、制度が発足されるに至った経緯も合点がいきます。
このセラフィムを開発したSSGのリーダーが【ベガパンク】でした。
ベガパンクは世界一の天才科学者として、その頭脳は500年先の未来すら見えているほど。かつて百獣海賊団の幹部だったルナーリア族のキングも人体実験していました。この血統因子を利用してセラフィムが作られたことは想像に難くない。
ここに更に王下七武海の血統因子を組み込んだのでしょう。キングと同時期に元四皇のカイドウも人体実験されていたことから、もしかするとセラフィムにはカイドウverもいずれ登場しそうな予感もしますが、まずは王下七武海とベガパンクとの関連性を考察したいと思います。
七武海との関連を裏付ける根拠が「ベガパンクの6名の猫(サテライト)」。
○ハンコック型セラフィムだけは本体ベガパンクが設計?
ベガパンクは自らの頭脳と同レベルの複製人間(クローン)を作って、その6名の猫(サテライト)たちにも同時に開発を行わせていた。まさに天才ゆえに可能な所業ですが、実際には本体(ステラ)と呼ばれる「本物のベガパンク」がもう一人いる計算になります。
つまり、ベガパンクの数そのものは「合計7名」になる。これはまさに「王下七武海の人数」と全く同じ。
だから、おそらく合計7体となる【セラフィム】は7名の【ベガパンク】が各々で開発した可能性が考えられます。そう考えると、エースなどが七武海に入るよう打診されていたのも納得。海軍側は純粋に強い駒が欲しかっただけだから。
ボア・ハンコック型のセラフィムを見ると、目の瞳孔が「星型」と意味深なデザインでした。ベガパンク本体はステラと呼ばれていたわけですが、Steraは日本語に訳すと「惑星」を意味します。つまりハンコック型セラフィムだけは、本物のベガパンクが設計したのかもしれません。
コメント
ドル漫を超えるワンピース考察サイトって存在しないでしょうね
いつも最高の考察お疲れさまです
>森友学園で籠池泰典と仲が良かったのに華麗にトカゲの尻尾切りをした青山繁晴や安倍一味のよう。悪が滅びるのは漫画の世界だけなのか。
クソワロタ
青山繁晴のようなうさん臭いハゲを崇めてるアホの顔が見てみたい