『ONE PIECE(ワンピース)』の人気キャラクターが「赤髪のシャンクス」。主人公のモンキー・D・ルフィに麦わら帽子を預けた男。そして、ゴムゴムの実を世界政府から奪取した男でもあります。その一方、五老星といった世界政府と裏でつながっているなど行動には謎が多い。
『ワンピース』はベガパンクなどを筆頭に正体不明のキャラクターは依然として多いものの、1話目から登場しているキャラでここまで謎めいているのは赤髪のシャンクスだけでしょう。現実世界でも影がある男は人気ですが、四皇のシャンクスに限るとそうではありません。
そのため赤髪のシャンクスの正体が「裏切り者の敵」だった可能性がワンピース考察界隈ではもっぱら有名です。
そこで今回ドル漫では「赤髪のシャンクス≒裏切り者(敵)」説を徹底的に考察していこうと思います。某キムタクさんも大好きな赤髪のシャンクスは本当に裏切り者なのか?敵なのか?やはりシャンクスとイム様が内通している伏線が隠されていた?
シャンクスの描写が実は怖かった件
まずシャンクスに対して「良いイメージ」を持つワンピース読者は多いと思いますが、実はよくよく見ると「怖い雰囲気」の描写が多かったことが分かります。
最初こそ爽やかなイメージだったシャンクスですが、二度目に登場した際は顔全体に「強い影」が何故かかかっています。これはアーロンを倒した後、ルフィの懸賞金が初めて3000万ベリーに設定されたニュースを鷹の目のミホークから聞かされた場面。
それに対して、赤髪のシャンクスが「来たかルフィ」と喜んでいるわけですが、何故ここまで影を落とす必要があったのか?
一応、直前まで宴でお酒を飲みすぎたシャンクスは気分が悪かったことに加えて、かつてのライバルの鷹の目のミホークが襲来したことがそのキッカケになっていたとは言え、さすがに悪役の雰囲気しか感じさせない。少なくとも善人キャラには不釣り合いな演出。
シャーロット・カタクリを倒した後、ルフィの懸賞金額が15億ベリーに跳ね上がった時、シャンクスは不敵な笑みを浮かべて「もうすぐ会えそうだなルフィ」とつぶやくんですが、その際もやはり顔全体に影が落ちていることが分かります。
ルフィと再会できたら本来嬉しいはずなのに、何故ここまで不気味に描かれるのか?
○何故シャンクスに影が落とされていることが多いのか
また魚人島編のルフィの回想シーンのシャンクスも不気味に描かれていました。
ルフィに麦わら帽子を預けている場面がルフィ目線で描かれているものの、やはりシャンクスの顔には影がかかっている。もちろんエースやジンベエの顔にも影がかかっているものの、エースは「死亡時という点」とジンベエが「激怒している点」が大きく違う。
シャンクスは「思いを託す」というポジティブな場面にも関わらず、何故か顔には負のイメージを象徴する影が落とされているのは不自然と言えるでしょう。事実、「頂点まで行って来い」とルフィを心強く送り出す同じく元ロジャー海賊団のシルバーズ・レイリーの顔に影はない。
他にもコミックス70巻のとある扉絵でも、赤髪のシャンクスの目元が影で完全に隠されるなど悪役そのものといった表情です。シャンクスの上に位置する黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)の目元もやはり影で完全に隠れている点からも非常に意味深と言えるでしょう。
最悪の世代のユースタス・キッドやキラーは赤髪のシャンクスを狙っていましたが、その際に描かれるシャンクスの目元は「真っ白」で善人とは程遠い表情をしています。いくらキッドたちが標的にしていたとは言え、ここまで怖く描く必要があったのか?
もちろん影があるだけで犯人扱いしたら江戸川コナンくんも怒ってきそうですが、シャンクスの登場シーンは実際そこまで多くはない。だからこそ余計に影が落ちる描写の占める割合の多さは、やはり尾田さんの意図を感じさせます。
これまでの対戦者の被害度合いは?
そこでこれまで赤髪のシャンクスが対戦してきたキャラをおさらいすると、黒ひげ、カイドウ、ユースタス・キッド、バルトロメオなどがいました。ルフィにとって敵もいれば味方もいるわけですが、それぞれの被害の度合いが全く違っていることが分かります。
例えば、マリンフォード頂上戦争の直前、シャンクスはカイドウと戦っていますが、双方ともに被害が全くないまま流局しました。どうやって両者が決着したかはついぞ不明でした。お互い実力が拮抗していたことも大きそうですが、本格的に戦った痕跡は見られません。
また左目の3本傷を付けられた因縁の相手・黒ひげにしても、マリンフォードで再会しているにも関わらず、何故か海軍との間に入って仲裁するという判断を選びました。ルフィに立ちはだかる強敵に対して、シャンクスはことごとく敵前逃亡しているカタチになります。
しかし、シャンクスに最もダメージを負わされたキャラクターが「ユースタス・キャプテン・キッド」になります。左腕をシャンクスにもぎ落とされた結果、キッドは自らのジキジキの実を使って巨大なガラクタの義手を作っています。
ルフィはキッドとは反目しつつも、トラファルガー・ローと共に最悪の世代を代表する3名のキャラクターでした。実際、キッドとローは四皇のビッグマム(シャーロット・リンリン)を倒した後、懸賞金がルフィと仲良く30億ベリーで並んでいます。
○シャンクスはルフィの勢力を削ろうとしている?
ルフィとの距離感の近さを考えると、キッドに何故そこまで酷い仕打ちをしたのか違和感も残ります。ルフィの勢力を削っていこうという意図がどこか感じないだろうか?
そしてルフィぱいせんに最も陶酔するバルトロメオが、赤髪海賊団の旗を燃やした扉絵も印象的でした。
ルフィはドラム王国のワポルに対して、「ドクロは信念の象徴!海賊旗は命を誓う旗!お前なんかがへらへら笑ってへし折っていい旗じゃないんだぞ!」とブチ切れたシーンは誰もが覚えているはずです。海賊旗は海賊にとって命そのもの。
それにも関わらず、バルトロメオは赤髪海賊団の海賊旗を堂々と燃やしている。これはルフィぱいせんに心酔するがゆえにバルトロメオは「シャンクスを本能的に脅威」と認識しているのではないか?その理由はまさにシャンクスが世界政府と裏で取引する敵だから。
シャンクスの「手配書の目線」に伏線が?
続いてシャンクスが裏切り者の敵である伏線を考察します。
まず旧四皇の手配書を見ると、シャンクスだけが「明後日の方向」を見て視線をズラしていることが分かります。シャンクス以外はカメラ目線でコッチを見ている点が特徴です。視線を合わせないという行為は、一般的にどういった心理状況を表しているのか?
視線を合わせないという行為は「相手への不信感や反感」の表れとされます。相手のことが嫌いだから目を合わせない。また視線をずらす行為は相手への敵意以外にも「相手に本心を見抜かれたくない」という後ろめたい気持ちの表れでもあります。
つまり、それこそがシャンクスが裏切り者である何よりの証拠だった。
また視線が合っていないということはシャンクスが「どこにカメラマンがいるか」を気付いている裏返しでもある。そう考えると、シャンクスは今から撮影されるのを事前に理解していた上で、無意識的にそれを拒否している感じの写真にも見えます。
新四皇の手配書でも変わらず視線を合わせていないんですが、逆に麦わらのルフィは「目元を隠している」のが対照的でしょう。見ざる言わざる聞かざるという諺もありますが、【赤髪のシャンクスという悪を見ないようにしている】ようにも見えます。
赤髪の意味は【赤紙】だった?
また異名の赤髪からも分かるように、シャンクスの身体的特徴が「赤色の髪の毛」になります。この赤色にも裏切り者の伏線が隠されているはず。
何故なら、赤色は【革命の象徴】だから。事実、『ONE PIECE』はイム様を筆頭にフランス革命となぞらえて考察する向きも多いです。そのためイム様との繋がりも読み取れます。
また日本国内でも「あかがみ」という言葉で思い出されるのが、戦前に発布されていた「赤紙」でしょう。赤紙とは軍隊に強制的に徴兵するための臨時召集令状になります。漫画やアニメ、映画でも頻繁に耳にする言葉ですが、赤紙は軍隊が発布するもの。
つまり、赤髪のシャンクスは「海軍サイドの人間」であることを暗に示しているのではないか?他にも赤紙は地震直後に損壊したビルなどに危険度を示す張り紙として使用されるなど、やはり赤は危険を示すアラートとしてのニュアンスが強い。
シャンクスはずっとルフィを監視していた?
また赤髪のシャンクスはコミックス冒頭のキャラクター紹介に必ず登場していました。これもずっとルフィの足跡を追って監視していた裏返しではないかとも言われます。
2022年7月18日の連載再開時のコメントで尾田さんは「25年越しの下ごしらえ」という表現を使っていました。1話目・1巻目にラスボスが登場していた説も既に考察していますが、シャンクスの正体が敵だった場合、まさにこの下ごしらえという表現が一番しっくり来るのではないか?
シャンクスが求める「立派な海賊」の定義とは?
一方、シャンクスは麦わら帽子を返却する条件として「立派な海賊になる」ことをルフィに対して求めていました。
マリンフォード頂上戦争でルフィと一瞬だけ邂逅しそうになったものの、シャンクスは「約束が違うもんな」と言い残してその場を立ち去りました。しかし、この際のシャンクスの表情も怖い。瀕死のルフィを心配する素振りは一切なく、やや怒りの感情すら垣間見えます。
だから赤髪のシャンクスにとっての【立派な海賊】の意味を考える必要がある。
このカギを握る存在が「ゴムゴムの実」になりそう。シャンクスはCP9が護送していたゴムゴムの実を奪ったことが後に判明しています。このゴムゴムの実は太陽の神ニカをモデルとした動物ゾオン系の幻獣種・ヒトヒトの実であったことも判明しています。
かつてラフテルから帰還した船長のゴールド・ロジャーに何かを質問をし、何かを知ったシャンクスは直後に号泣しました。この理由はひとつなぎの大秘宝を入手する際の条件、ロジャーが入手に至らなかった背景を知ったからだと考えられます。
更に言うと、ひとつなぎの大秘宝を入手する際には「ニカの能力」「麦わら帽子」が関係していると考えられます。『進撃の巨人』のエレンが始祖の巨人の能力を単純に使えなかったように、麦わら帽子はDの一族が被っていないと意味がないのではないか。
ロジャーはシャンクスに麦わら帽子を預けてしまったから、結果的にひとつなぎの大秘宝を入手できなかったのではないか?この事実を知らされた当時はまだウブだったシャンクスは「自責の念」で涙したのではないか?
少なくともDの一族ではないシャンクスは自分単独で何もできないから、ルフィに「カギとなる麦わら帽子」を預けたことは確かでしょう。
○シャンクスは「ルフィの覚醒」を待ち続けた
だから、ONE PIECEを入手するための鍵とはまさに「ゴムゴムの実(ヒトヒトの実モデル・ニカ)」と「麦わら帽子」の2つ。
だからシャンクスがルフィを「待つ理由」は太陽の神ニカの能力が覚醒するのを待っていたと考えられます。先程のマリンフォード頂上戦争時の表情も、シャンクスは弱々しいルフィを見て「さっさと覚醒してラフテルに行かんかい」とでも言いたげでした。
事実、ヒトヒトの実の能力が覚醒したギア5の状態のルフィの手配書を見て、赤髪のシャンクスはひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)を手に入れようと本格的に動きます。まさにニカの能力がONE PIECEを入手する上で必要ということをシャンクスは知っていた証拠。
普通であれば恩人のロジャーの形見(麦わら帽子)を簡単に手放すはずがない。CP9から果敢に奪ったゴムゴムの実を食べられて怒らないはずもない。つまり、シャンクスは自身がラフテルに到達するために、Dの一族であるルフィを利用してるわけです。
シャンクスはロジャー海賊団時代に「行くんだったら俺たちはいつか自分の船で行くよ」と語っていたにも関わらず、シャンクスはこれまでラフテルを目指そうとしていなかった。でもシャンクスはラフテルを諦めたわけではなく、単なるルフィの覚醒待ちだっただけ。
シャンクスは「新しい時代に懸けてきた」と常々語っていますが、自分が成り上がるための手段としてルフィを捨て駒のように見ていることが分かります。
○シャンクスはルフィから「獲る」つもり?
だからルフィを思いやっていたわけではなく、シャンクスは【自分自身の目的】のためだけに「今は会わない」と言っていただけではないか。
シャンクスは片腕を失ってまでルフィを助けた名シーンもありますが、そこでシャンクスは「安いもんだ。腕の一本くらい」と語っていました。冷静に考えてみると、遠い海でたまたま出会った少年のためだけに、自分の大事な片腕を失うのは決して安くはないはず。
でも「ラフテルに到達する目的」を達成するためであれば、腕の一本など決して安くはないはず。むしろお釣りが来る。
事実、シャンクスが「ひとつなぎの大秘宝を獲りに行こうか」と語った場面を見ると、その手首には【ニカ】という文字がしれっと描かれていました。ギア5に覚醒する直前も、ルフィの表情に5の文字が描かれていました。明らかに意図的な遊び。
そもそも【獲りに行く】という表現も怪しい。何故なら、獲るは「生き物」に対して使われる表現だから。つまりはルフィから奪うというニュアンスが込められている。普通であれば取るや盗るでいいはず。
またシャンクスが飲んでいる日本酒の名前が「六十七酒 五番」でした。酒の名前は伏線が隠されていることが多い。事実、ベートーベンの交響曲第5番ハ短調作品67『運命』と名前が合致します。
つまり、シャンクスは「最初からルフィから奪う運命だった」という伏線でした。フーシャ村の村長ウープ・スラップも「ルフィが海賊になるのは運命か」などとつぶやいていましたが、これはシャンクスとの将来的な敵対関係を示唆していたのかも知れない。
○シャンクスは同じDの一族の黒ひげも利用する?
その点で考えると、シャンクスは黒ひげ・ティーチすらも利用してる可能性が高そう。何故なら、黒ひげもルフィと同じくDの一族だから。
かつてマリンフォード頂上戦争前、白ひげに対して「黒ひげティーチから手を引け。エースを止めてくれ」と説得しようとしていましたが、実は【黒ひげの命を助けよう】としていたのではないか。基本的に悪いのは黒ひげである以上、エースを説得するのは筋違い。
またマリンフォード頂上戦争時も本来は白ひげが死ぬ前に駆けつけることも可能だったんじゃないのか?戦況を見て黒ひげが白ひげの能力を得るのを待っていた可能性はないのか?
そもそも目の傷が未だに疼くほど恨んでいるのであれば、シャンクス自身が黒ひげを殺せばいいだけ。他の海賊と違って、シャンクスは根城を持たずに常に放浪しているわけだから、エースのように黒ひげを追跡せずに放っておく理由もやはり解せません。
シャンクスと黒ひげが仲間になる説も既に考察していますが、2人が裏で手を組んでいる可能性もゼロではないはず。少なくとも、シャンクスの一連の言動はゾッとさせられるほど「自己中心的な行動」が多かったように見えるのは気の所為か。
シャンクスが「イム様」と内通していた伏線とは?
続いてはシャンクスとイム様が内通している可能性を考察します。
イム様とは五老星ですらひざまずく世界政府を操る影の支配者になります。一方、シャンクスは五老星と裏で繋がっていることが世界会議(レヴェリー)編で明らかになりました。じゃあシャンクスはイム様との接点はないのか?イム様と内通している可能性はないか?
どうやらシャンクスとイム様には「足音」と「剣」の2点で共通点がありました。
○剣が同じレイピアだった
まずシャンクスの愛刀はグリフォンという名前ですが、これは【レイピア】と呼ばれる武器になります。レイピアの特徴は拳を守るための大きめの「護拳」が装着されていること。シャンクスの愛刀・グリフォンにも大きめの湾曲した護拳が確認できます。
一方、イム様が所有していると見られる剣も「護拳」が確認できます。アニメ版ワンピースだともっと分かりやすく描かれていました。やはり刀身も細いことから、レイピアのような刺突用の剣であることが確認できます。
また現在シャンクスが携える鞘の位置は「右側」にありました。
ただ幼少期のシャンクスは「左側」に鞘を納めていることが分かります。もちろんシャンクスは現在左腕を無くしている状態なので、鞘の位置が変わること自体に不自然さはないんですが、右腕で刀を持って戦う場合は「左側」に鞘を納めるのが普通。だから逆。
そのため鞘の位置が違う理由の一つに、シャンクスの中の「悪と善」の二面性を表しているのではないか。当初は善人として描こうとしていたけど、徐々に人気が出てしまったため敢えて悪役キャラに転身させることを考えた?
○足音が同じ「コツン」
ただ白ひげ海賊団などを見るとレイピアで戦うキャラは少なくないので根拠としては若干弱いものの、他にもシャンクスとイム様を関連付ける描写がありました。
それが「足音」になります。
普段シャンクスは「ビーチサンダル」のような靴を履いていました。そのためシャンクスの足音は「スタスタ」などでした。『ワンピース』の世界でもサンダルは柔らかい素材で作られているはずなので、金属音のような足音にはならない。
でも聖地マリージョアに五老星に会いに来た際のシャンクスの足音を見ると何故か「カツン…」という音が使われていました。黒いマントを羽織っているので確認できないものの、シャンクスがビーチサンダルのような靴は明らかに履いていないことは分かるはず。
そしてイム様の足音を見ると「カツン…」でした。やはりシャンクスと同じく黒いマントを羽織っている点も共通していますが、靴底が硬い靴を履いていることが推認できます。同じコミックス90巻の中で両者が描写されている点からも、意図的にシャンクスとイム様をリンクさせているように思えます。
そこで他のキャラクターの足音を確認すると、例えばジュラキュール・ミホークの場合は「カツ…」でした。ミホークは革靴を履いていることが視認できますが、シャンクスやイム様の足音との微妙な違いは気になるところでしょう。
赤髪海賊団は何を鉄壁しているのか?
またシャンクスが船長を務める赤髪海賊団も鍵を握りそう。
またシャンクスが船長を務める赤髪海賊団は「鉄壁の海賊団」と紹介されています。これは懸賞金の平均アベレージの高さから命名されているっぽいですが、鉄壁とは「守りの固い態勢」を一般的に意味します。
でも、海賊の仕事は他人の宝を強奪すること。本来は何も守るものはないはず。むしろ攻撃して奪う側。ただ赤髪海賊団は一体何を守っているのかというと、まさに世界政府にあだなす海賊からイム様たちを守っていると考えたら合点がいくはず。
前述のように、ルフィのヒトヒトの実モデル・ニカが覚醒した後、赤髪海賊団はひとつなぎの大秘宝を得ようとようやく動きます。明らかにタイミング的には不自然。しかもシャンクスの表情がやっぱり怖い。
でも「守る側」という立ち位置で考えると、ルフィがギア5に覚醒した以上、ラフテルに到達する可能性が俄然高まった状態。だからこそルフィを食い止めるためにシャンクスもラフテルを目指すのではないか?いや、向かわざるを得ないのではないか?
このシャンクスの行動心理を考えると、やはりルフィの敵サイドにいるとしか思えません。
事実、最初の約束では「海賊王になってやる」と主張するルフィに対して、「立派な海賊になって返しに来い」とシャンクスが応じていました。この言葉だけ聞くと、シャンクスはルフィが海賊王になることを後押ししているように聞こえます。
でも逆に言うと、シャンクスも同じ海賊王を目指してしまうと、必然的にルフィの夢に立ちはだかることになってしまう。つまりシャンクスも海賊王を目指す以上、今後はルフィとの衝突は不可避。そのためシャンクスが味方である可能性は低くなったか。
「麦わら帽子」を巡っていずれルフィと対立する?
もちろんルフィとシャンクスをリンクさせる描写も少なくありません。
例えばワンピース1000話という節目の回において、ルフィがギア5に覚醒する前、麦わら帽子を頭に被るシルエット姿(左下)がありました。
これはワンピース1話目でシャンクスがルフィに麦わら帽子を預ける際の仕草(やはり左下)と全く同じでした。そのためシャンクスは味方というイメージが強くさせるシーンの一つになっています。
ただし、「この帽子をお前に預ける。おれの大切な帽子だ。いつかきっと返しに来い…立派な海賊になってな」とシャンクスは言い残して去っている。この言葉を素直に解釈するなら、ルフィに【麦わら帽子をプレゼントした】とは一言も言っていないということ。
つまり、ルフィが被る麦わら帽子はいずれシャンクスの手元に戻るという前提を割りと忘れがち。だから【麦わらのルフィ】という異名を持つにも関わらず「麦わら帽子」というキーアイテムが消滅する可能性を予感させている。
そして、その麦わら帽子をルフィから奪う存在こそが赤髪のシャンクスになる。
シャンクスと行動が全く同じにシンクロするからこそ、麦わら帽子の所有者は既に股裂き状態にある。だから「麦わら帽子の所有権」を巡って新たな戦いが勃発する可能性、いずれ「麦わら帽子を巡ってルフィとシャンクスが対立する伏線」は最初から隠されていたことになります。
シャンクスが黒幕のボスだった伏線は25巻の「親方」に?
続いてシャンクスが「黒幕のボス」だった可能性を考察します。もしかするとワンピースのラスボスだったのではないか?
シャンクスがボスである根拠が「コミックス25巻表紙の親方」になります。この25巻は新四皇を予言した表紙だったわけですが、真ん中の白ヤギや【右上の親方】の謎が未だに解明されていません。でも、実はこの親方こそがシャンクス≒ボス説を物語っている。
何故なら、親方は英語に翻訳すると「Boss」だから。Bossはもちろん【ボス】のこと。
親方の位置がシャンクスの右隣だった理由は、まさにワンピースのボスだと伝えたいから。事実、親方は「親指」を立てています。これはグッジョブという意味などではなく、その先にいるシャンクスを指を差して「コイツがボスでっせ」と暗に読者に伝えたいから。
そこで他の四皇の表情を見ると、バギーは「なんだってーーー?」と口を開けて驚いているように見えます。
下の2人は同じく口を開けているんですが、これは「シャンクスが敵だったなんて許せない!」と怒りの雄叫びを上げているように見えます。
一方、シャンクスだけが「穏やかな表情」を浮かべていたのかというと、ラスボスとして全てお見通しだったからではないか?
おっとっとのコラボ菓子にも伏線が?
世の中にはいろんなコラボ商品が発売されていると思いますが、2022年8月公開の『ONE PIECE FILM RED』を記念して、お菓子の「おっとっと」がワンピースとコラボしていました。ここからも赤髪のシャンクスが裏切り者の敵だった可能性が読み取れます。
おっとっとは一般的に「魚の形」をしたスナック菓子が大量に封入されているんですが、ワンピースとコラボしたお菓子では、主に麦わらの一味のキャラクターをモチーフとしたカタチになっていました。正直無茶しやがってと思ったりしますが、ルフィやチョッパーは意外と忠実に再現できてます。
中にはサボやエース、サウザンドサニー号、ゴムゴムの実や麦わら帽子といったカタチもあるんですが、基本的に「ルフィの味方」に関するカタチが多かった。ただしシャンクスが登場する映画とコラボしているにも関わらず、実は「赤髪のシャンクスの菓子型」だけは入ってない。
その理由はおっとっとの表面パッケージに隠されています。
何故なら、このお菓子は【仲間(なかま)】を探せというテーマだったから。つまり、「赤髪のシャンクスはルフィの仲間ではない」からお菓子に含まれていなかった。だから、尾田さんはコラボ商品を使ってまでシャンクスの正体を読者に向けて盛大にネタバレしていたことになります。
モンストとのコラボでもシャンクスが未登場だった理由とは?
2022年8月に『FILM RED』がモンストとコラボしていたんですが、その際に赤髪のシャンクスはガチャ限の味方キャラクターには含まれていませんでした。もちろんウタが主役だったものの、映画タイトルのREDは言うまでもなく赤髪のシャンクスのこと。登場しないのは不自然な話。
ちなみに、自分は50連ほどガチャを回してルフィとゾロだけ出ました。
また翌月にはパズドラとワンピースがコラボしていたんですが、こちらはカタクリやカイドウといった敵キャラもガチャ限には含まれているものの、『FILM RED』がメインのイベントであるにも関わらず、やはり赤髪のシャンクスはガチャ限キャラに含まれていませんでした。
ここにはロジャー海賊団の副船長であるシルバーズ・レイリーや白ひげ(エドワード・ニューゲート)などもガチャ限として登場しており、モンストと同様に、赤髪のシャンクスだけが頑なにコラボキャラに登場しないのは不自然に見えます。
やはりゲーム会社からしたら人気キャラのシャンクスは、いくらお金を積んだとしても是が非でも登場させたかったはず。それでもガチャ限キャラ、コラボキャラに含まれなかった背景には、おそらく尾田さんの強い意志や目的が隠されているはず。
つまり、いずれシャンクスがいずれルフィを裏切る黒幕として仕込まれているからこそ、コラボキャラに敢えて登場させなかったに違いない。まさにあらゆる状況証拠が【シャンクスの正体≒黒幕・敵説】を物語っていると言えます。
コメント
白ひげの手配書の写真も視線が外れていた気がする
確かに白ひげの手配書も横を向いてましたね。
ただ既に死亡している点と「顔の向き」も横に向いてる点がシャンクスとは異なるのかなと。
シャンクスの手配書は「目線」だけが横を向いているので、
よこしまな感情を隠したがっている印象を受けます。
56巻の白ひげの足音も「カツン…」だった。
だからまあ、仲間と友達ってどう違うんだろうね。最近ONEPIECE最初から一気見してるけど、最初にシャンクスはルフィの事「友達」って山賊に言ってるからさ。
ゾロの手配書も格好がシャンクスと同じだった
シャンクスと似たような剣が突き刺してある絵で、全員の目のところだけが斬られているところにシャンクスの目の傷との共通点があるように思えた。
…シャンクス黒幕説はミスリード!…だと思いたい派です!そして、シャンクスがルフィに悪魔の実を食わせた説は違うと思う派です。
あの悪魔の実は、シャンクスとルフィが初めて出会う前に入手してた(フィルムRED連動アニメ参照)モノ、食わせるつもりなら、もっと早い段階で食わせてた(ルフィが食わせられた)でしょうし、ルフィがあの実を食べたのは、実がルフィを選んだから説!シャンクスはルフィに悪魔の実を食わせるつもりは無かった!説!
…例の、ルフィのナイフ自傷事件で、赤髪海賊団みんなが動揺して、悪魔の実が今まで運ばれなかったマキノさんの酒場に運ばれて、ルフィが食べた!が真相かと!
シャンクス黒幕はミスリードでは!?…と思いたい派です!
…あるいは…ルフィが、あの悪魔の実を食べたことで、シャンクスは、何か目論んでいた計画を変更せざるをえなかったのかも!?
シャンクスはルフィを、本当に大切な友達だと思ってるから!自分の目論みより大切な存在になったから!…と思いたいのです!
あの悪魔の実の方がルフィより大切ならば!ヒグマがルフィを始末するのを止める必要は無かった!ですからね!