いよいよ『ワンピース』も最終回に向かいつつあります。麦わら大船団のルフィの前に立ちはだかる敵が「海軍本部」。この上には天竜人が支配する世界政府があるものの、実際に海賊を現場で取り締まっている武闘派集団こそが海軍本部。
ベガパンクをリーダーとした科学特殊班SSGといった後方支援に特化した組織がある一方、中でも異彩を放っている組織が海軍機密特殊部隊の「SWORD(ソード)」。
そこで今回ドル漫では「SWORD(ソード)」のメンバー一覧をフルカラー画像付きで考察しようと思います。今後ワンピース終盤のカギを握る存在になる?まさかの海軍元帥・赤犬もソードだった?
SWORDは海軍の機密特殊部隊
まずは「SWORD」の正体について解説します。
SWORDの正式名称は「海軍機密特殊部隊」になります。読み方は「ソード」。SWORDの名前の由来は判明していません。例えば、SSG(海軍科学特殊班)のように言葉の頭文字を取って作られた造語かどうかは不明です。
特殊部隊はSpecial Forcesなどと訳されるため、「武力や権力の象徴」という意味合いで命名されているか。ルフィのモデルはアーサー王という記事も既に考察していますが、神話では権力や強さを象徴する聖剣が度々登場します。
この特殊部隊は現実世界において「敵地に潜入して偵察や破壊活動」が課せられており、いわゆるスパイ活動や奇襲攻撃に駆り出されます。そのためSWORDの任務活動も、主にそれに近い内容になっています。例えば、リーダーのドレークはワノ国に潜入していました。
○創設時期や結成目的などは不明
ただし、SWORDの「結成時期」や「創設者」などは不明です。
また「機密」という表現からも分かるように、海軍の中でどれだけの人間が知っているかも不明です。シャボンディ諸島の一件を思い返す限り、黄猿・ボルサリーノはドレークの素性は知りませんでした。海軍大将ですらSWORDの実態を知らない?
SWORDは天竜人直轄のCP0と反目する間柄でもあるため、イム様との関係性も気になるところです。
SWORDとは「リタイア組」による遊撃隊
だからどういう背景や経緯で結成されたのかも不明ですが、元海軍大将の青雉・クザンはSWORDについて詳細を把握していました。
SWORDは【辞表を提出している海兵のみ】が集められた部隊だそう。いわゆるマリンコード(海軍の資格)を返上しているため、青雉・クザンの表現を借りると、SWORDは「海兵であって海兵でない集団」になります。
だからSWORDが問題を起こしたとしても、海軍本部はその責任を取る必要がありません。SWORDが結成された経緯は不明ですが、海軍大将や世界政府からすると【トカゲの尻尾切り】のために結成した都合の良い部隊と言ったところか。
また青雉・クザンは「海軍大将らの命令を無視して自由に動ける遊撃隊」と表現しています。それ故に、SWORDは四皇と戦う際に海軍上層部の許可はいちいち必要とせず、その場の判断で自由にいつでも敵と交戦できる強みがあります。
しかしドレークが部下に連絡しないままワノ国で失踪するなど、どうやら指揮系統が綿密に取れている様子はないため、SWORDは良くも悪くも自由度や自発性が尊重され過ぎている組織でもあるか。
結局、クザンもSWORDのメンバーか?
ただし、遊撃隊とは一般的に「別働隊」や「ゲリラ部隊」のことを指すため、特殊部隊と言葉の意味としてはあまり変わりません。単に特殊部隊を言い換えただけに過ぎず、遊撃隊という表現そのものに特に大きな意味は隠されていないはず。
しかし、「辞表提出済み」という部分は注目したいところでしょう。一般企業でも辞表を提出してもすぐ辞職できるわけではありませんが、それでもSWORDのメンバーが【リタイア予備軍】である以上、まさに青雉・クザンこそ入隊条件に該当するのではないか。
五老星との会話シーンを思い返すと、赤犬・サカズキは「あのアホは海軍を辞めた男ですけ!どこで何をしちょろうが、わしらにゃあ関係ありゃあせんので!」と語っていました。まさに現在の青雉クザンは、SWORDの条件と役割と合致しています。
SWORDの実態を青雉・クザンに語らせた点も意味深ですが、黒ひげ海賊団と海軍サイドの「二重スパイ」の役割を担っている可能性がありそう。青雉・クザンの行動原理や目的は不明ですが、SWORDの活動を通していずれ明らかにされるのかも知れない。
S(スパイ)+WORD(伝言)でSWORD?
ディエス・ドレーク…SWORD隊長【元海軍少将】
まず最初のSWORDは【ディエス・ドレーク】。役職は「隊長」。海軍本部での最終階級は「少将」。年齢は「33歳」。異名は「赤旗」。声優CVは「竹本英史」。
ドレークはドレーク海賊団の船長。元海軍将校のディエス・バレルズの息子として生まれ、その後、海兵を辞職した父親が率いる海賊団に所属する。13年前に父親が入手したオペオペの実を巡って、ドンキホーテ・ドフラミンゴに命を狙われてしまう。
しかし海軍に救出されたことがキッカケで、ドレークは正式に海兵の道に歩むこととなる。このオペオペの実は結果的にトラファルガー・ローが食べるわけですが、その後、何やかんやがあって海軍を辞職して、やはり自身の海賊団を結成するなど父親と同じ道を歩む。
ただドレーク海賊団の結成時期も不明ですが、海賊になった理由はSWORDの隊長として裏で諜報活動する一環だった模様。いわば偽装。
○現場仕事が多いソードのリーダー
だからドレークは父親バレルズと違って、厳密には海兵としての魂は海賊に売っていません。それでも表向きは海軍を正式に辞職しているようですが、ドレークはカイドウの百獣海賊団の傘下に入って、飛び六胞の幹部メンバーとしてワノ国に潜り込んだりしていました。
だから機密特殊部隊のリーダーだけあって、ドレークの肩書(海賊船長・海軍少将・SWORD隊長etc)は『ワンピース』でも屈指に多い。他にもルフィやゾロと同じく最悪の世代と呼ばれるなど、SWORDのリーダーなのに現場仕事が多いのも特徴。
ドレークの悪魔の実は動物ゾオン系古代種の「リュウリュウの実モデル・アロサウルス」。元々の腕っぷしの強さに加えて、恐竜の圧倒的な咬合力を発揮しました。しかしワノ国での戦いを見る限り、そこまでの強さは発揮されなかった印象です。
立派な肩書の多さに反して、ドレークが実際どこまで強いのかはいささか微妙。
プリンス・グルス…SWORD【海軍少将】
続いてのSWORDは【プリンス・グルス】。役職は不明。海軍本部の階級は「少将」。年齢や声優CVは不明。
プリンス・グルスの見た目は「モジャモジャヘアー」が特徴。周囲からは「王子」と呼ばれていますが、異名通り王族出身かは不明。隊長のドレークを呼び捨てにし、ヘルメッポが土下座して懇願していることから、SWORDの幹部メンバーと考えて良さそう。
また隊長ドレークが少将だったことことから、SWORDに中将以上のメンバーはいないのかも。ドレークもそこまで強くなかったことから、SWORDの戦力もイマイチ感は否めません。グルスの背後には他メンバーも多く確認できるものの、少数精鋭感はそこまでないか。
○グニョグニョの実がSWORDの戦力不足を補う?
プリンス・グルスの悪魔の実は【グニョグニョの実】。おそらく超人パラミシア系能力者ですが、ヒト型の「泥人形(ゴーレム)」を作り出せたりします。泥ゆえに攻撃を受けてもダメージが通らない。こういう屈強な兵士たちを即席で大量に生み出せるのが強み。
さながらホビホビの実の上位互換?まさにSWORDの戦力不足を補う肝となるメンバーか。
粘土人間という表現も加味すると、モチモチの実のシャーロット・カタクリやヌマヌマの実のカリブーのような特性も併せ持つか。
孔雀…SWORD【海軍少将】
続いてのSWORDは【孔雀】。読み方はそのまま「くじゃく」。先程のひばりも含めて、海軍の女性キャラクター(たしぎ、つる、ヒナなど)は何故か鳥の名前が多いですが、これは海軍(海兵)のイメージ動物がカモメだからか。
孔雀の見た目は「カモメをあしらった帽子」と「マント」が特徴。考えてみると、SWORDのメンバーは海兵らしい格好をしていないため、キャラデザの面でも辞表提出組という演出が考慮されている印象です。
孔雀の悪魔の実は【ムチムチの実】。
鞭で叩いた対象を「問答無用で従わせる」ことが可能。人間以外にも建物といった巨大な無機物も自在に操れるため、めちゃくちゃ使い勝手は良さそう。おそらく超人パラミシア系ですが、肝心の鞭は自ら生み出したものかどうかは不明。
○海軍中将・おつるの孫設定はどう生きる?
特に孔雀は「海軍中将・おつるの孫娘」という血筋が特徴。おつる自体がそもそもよく分かっていないキャラではあるものの、おつるもかつては白眉秀麗だったに違いない。
またおつるは年齢も手伝って一見すると穏やかそうに見えるものの、ドフラミンゴですら「さん付け」で呼んでいました。だから、かつてのおつるは粗暴だった?そう考えると、おつるの性格も孔雀と同様にドSだった?
孔雀の年齢や声優CVは不明。ただおつるの年齢が76歳なので、ルフィたちと変わらない20歳前後と予想します。それでもコビーより階級がわずかに高いため、孔雀の年齢は20代前半と少し年上か。海軍大佐のたしぎとほぼ同世代ぐらい?
コビー…SWORD【海軍大佐】
続いてのSWORDは【コビー】。役職は不明。海軍本部の階級は「大佐」。年齢は「18歳」。声優CVは「土井美加」。
コビーはもともとアルビダ海賊団の雑用係兼航海士としてこき使われる日々でした。ただルフィと出会ったことで、念願の海兵としての道を歩む。「あのゴムゴムの実を食べたなんて驚きました」など意味深な発言も多く、「海の知識が豊富」という設定も妙に気になります。
ワンピース2話目に登場してるだけあって、コビーは赤髪のシャンクス並に重要人物だった?
その後、コビーは海軍中将のモンキー・D・ガープに直々に鍛えられることで、ルフィと再会した際には六式の剃を体得するほど逞しく成長していました。身体能力の高さは指折り。特に見聞色の覇気が卓抜している部類に入る模様。
英雄ガープをして「海軍の未来」と表現されるポテンシャルを秘めています。
○ロッキーポート事件にSWORDも関与?
マリンフォード頂上戦争では死にゆく海兵や海賊の心の声が聞こえすぎて、「命がもったいない!もうこれ以上戦うのやめましょうよ!」と赤犬サカズキに思わず詰め寄るなど、海軍大将に逆らってまで戦争を中断させようとするほど正義感が強い。
マリンフォード頂上戦争後、コビーはロッキーポート事件で活躍し、新世界編以降は「英雄」と世界的に称賛されています。現在の階級は海軍大佐ですが、コビーがいつのタイミング or どういう経緯でSWORDに入隊したかは不明。
ロッキーポート事件にはコビーだけではなく、SWORDも組織的に関与している可能性もあるか。ロッキーポート事件は黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)や元ロックス海賊団の王直も関与していることから、果たしてコビー単独で解決できたのか?
ひばり…SWORD【海軍中佐】
続いてのSWORDは【ひばり】。役職は不明。海軍本部の階級は「中佐」。階級だけで見ると、立場はコビー→ひばり→ヘルメッポの順番。ひばりの名前の由来は「同名の鳥(スズメ目ヒバリ科)」になります。
ひばりの声優CVは不明です。また年齢についても判明していませんが、ひばりはコビーのことを「先輩」と呼んでいます。階級差も加味するとコビーより年下のようにも思えますが、コビーはひばりのことを「さん付け」で呼んでいるため年齢差はいまいち不明。
ひばりの見た目は「ポニーテール」と「ヘッドホン」が特徴。いかにも美意識が高そうな、まさにオシャレ女子といった雰囲気が漂います。わざわざお弁当を作ってあげるなど、どうやらコビーに恋心を抱いている様子も確認できます。
○ウソップばりの狙撃手?
ひばりの武器は「射撃」。お花弾(正確にはGPフラワー)という弾丸を敵の銃口の目掛けて射出するなど、どうやら狙撃手としての腕前は天下一品。植物系の弾丸を組み合わせる点など、戦闘スタイルは麦わらの一味のウソップとダブります。
GPフラワーはSSGのベガパンクが開発した兵器だと思うので、ひばりは悪魔の実の能力者ではなさそう。
○ひばりの広島弁は伏線?
ただ可愛らしい見た目に反して、ひばりの口調は「お願いですけーのー」「世話んなっちょりますたけェ」など広島弁全開。『ワンピース』には既に有名な広島弁を喋るキャラクターがいました。それが海軍元帥の赤犬・サカズキでした。
そのため、ひばりの正体は「赤犬サカズキの娘」とも言われます。赤犬の左肩付近には【桜の入れ墨】がデカデカと彫られているわけですが、ひばりの花好きも父親の影響を受けていたからだった?赤犬≒SWORD説は後述しますが、広島弁はいかにもな伏線。
赤犬の年齢は現在55歳。意外と若い。ひばりが先輩と尊敬するコビーは18歳、格下のヘルメッポは22歳でした。仮にひばりの年齢が同世代としたら、赤犬が35歳ぐらいに生まれた子供と考えられます。十分成立する予想とは言えそう。
ただSWORDのメンバーは「辞表を提出した海兵」であるため、娘・ひばりの辞表願いはもちろん赤犬が目を通しているはず。海軍組織を心の底から愛していた赤犬が、実の娘がSWORDに入ることを認めるかかというといささか微妙な気も。
赤犬サカズキ?…SWORD創設メンバー?
続いてのSWORDの可能性があるキャラクターは【赤犬・サカズキ】。元々は最強の海軍大将と君臨していたものの、マリンフォード頂上戦争後は海軍大将・青雉クザンとパンクハザード島での対決に勝利し、現在は海軍元帥として組織全体を率いています。
前述のようにひばりが赤犬の娘と仮定した場合、その赤犬もSWORDの一員でなければ不自然にも思えます。さらに言うと、赤犬は「SWORDの創設者」だった可能性が考えられます。
その一つの根拠がコミックス60巻の「扉絵」にあります。黄猿と仲良く(?)盆栽いじりしている赤犬ですが、その右腕には【剣のタトゥー】が彫られています。この剣のタトゥーこそが「赤犬≒SWORDの一員」という何よりの伏線だったのではないか?
○剣(ソード)は「正義」を象徴?
確かに光月家の逆三日月の印のように、SWORDの隊員にも「ソードの印」が体に刻まれていた可能性は考えられます。
赤犬の扉絵が描かれたワンピース60巻は新世界編が始まる直前のエピソードが描かれているため、タイミング的に尾田さんがSWORDという「新しいアイデア」を思い浮かんでいたとしても不思議ではないでしょう。
ただし、赤犬の「剣のタトゥー」は【正義】を象徴することが判明済みです。だから、SWORDの所属を直接意味するタトゥーではなかった。
それでも剣≒正義と解釈できるのであれば、なおさらSWORDという名前が「正義」を意味している可能性が高そうです。つまり、赤犬がSWORDの「名付け親」だった可能性や「組織の創設者だった可能性」はワンチャン残されます。
マリンフォード頂上戦争で赤犬閣下に楯突いたコビーを直接許せるのは、それこそ赤犬閣下だけ。
とはいえ、SWORDのメンバーは「辞表提出 or 辞職した海兵」であることが条件のため、海軍の統制を誰よりも重んじている赤犬がその関係者かと言われるといささか微妙でしょう。そもそもSWORDの存在自体を本当に許しているのか?
だから、ひばりが赤犬の娘かどうかも疑問符が付きますが、おつるの孫娘・孔雀が在籍している時点でここは問題ないでしょう。赤犬に対する強烈な反抗期という点で説明できるか。
ヘルメッポ…SWORD【海軍少佐】
続いてのSWORDは【ヘルメッポ】。役職は不明。海軍本部の階級は「少佐」。年齢は「22歳」。声優CVは「永野広一」。ちなみに海軍の階級をおさらいすると、大将→中将→少将→大佐→中佐→少佐→大尉…の順番になっています。
ヘルメッポは東の海・シェルズタウンに配属されていた「海軍大佐・モーガン」の息子でした。当初は親の七光りで町民に当たり散らすなど、典型的なボンボンのバカ息子。しかし父親モーガンがルフィに倒された後は改心し、コビーと共に海軍に入隊します。
海軍中将ガープにやはり鍛えられたことで、ルフィと再び邂逅した際にはコビー以上に成長している姿が話題を呼びました。ただ現在も泣きべそ癖は治らない模様。ヘルメッポの武器は「巨大なククリナイフ」。意外と殺傷能力高めですが、悪魔の実の能力者ではないはず。
ヘルメッポの現在の階級は軍曹→少佐まで昇格。年齢はコビーより4歳ほど年上ですが、ヘルメッポの階級はいつも下に位置。それでも二人はマブダチのような関係性が続きます。やはりSWORDに入隊した時期は不明ですが、コビーと同じタイミングのはず。
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