
(ONE PIECE45巻 尾田栄一郎/集英社)
面白い漫画「ワンピース」の世界観において、「王下七武海」などと並んで世界を支配する存在が「四皇(よんこう)」と呼ばれる海賊たち。まさに「皇帝のように君臨する四人」の大海賊たち。
この四皇はグランドラインの後半の海に、さも最後の砦のように居座っており海軍たちも手が出せない状態。あまりに存在が強大であり、もはや四皇の傘下に入る以外に大多数の海賊たちに生き残る術はないと言われるほど。
そこで今回もドル漫が「四皇のメンバーたち」を詳しく解説していきたいと思います。既に画像に掲載されている四皇以外にも、実は意外なアイツも四皇だった!?というお話も後半に交えて色々と考察しております。
赤髪のシャンクス…現四皇メンバー

(ONE PIECE59巻 尾田栄一郎/集英社)
まず最初の四皇メンバーは赤髪のシャンクス。シャンクスは赤髪海賊団のメンバーを率いる船長。
海賊旗はシャンクスの顔の特徴と同じく、ドクロの左目に三本傷が入ったマーク。船はレッドフォース号。どうやら決まった根城はなく、シャンクスたちは割と世界中を放浪している模様。
シャンクスは『ワンピース』1話目で主人公・ルフィを救出したヒーロー的な存在。ただその場面で片腕を失ってしまったことでも、あまりにも有名。現在も過去においても、四皇唯一の隻腕。
ちなみにシャンクスは四皇メンバーとめちゃくちゃ強いくせに、何故そんなにあっけなく?という疑問が誰も湧いたはず。その謎については「シャンクスが片腕を失った理由」というワンピース考察記事も参照。
○シャンクスの悪魔の実は不明
ただワンピース1話目で登場した四皇のくせに、シャンクスの能力は未だに不明。
一応武器はサーベル(剣名はグリフォン)を用いることは判明済みですが、悪魔の実の能力者であるかどうかすら不明。でもマリンフォードにおける海軍との頂上決戦をシャンクスの一声で停戦させるなど、実力的には折り紙つきでありましょう。
いざという時にはキリリッな一面で場を締めるものの、シャンクスの普段は部下の船員たちと和気あいあいに過ごす。きっと四皇のメンバーの中でシャンクスは一番上司にしたいキャラランキング一位間違い無し。
ちなみに、かつてシャンクスはバギーと共にロジャー海賊団に属していたことがあります。
ビッグマム(シャーロット・リンリン)…現四皇メンバー

(ONE PIECE87巻 尾田栄一郎/集英社)
続いての四皇メンバーはビッグマムことシャーロット・リンリン。「ビッグマム海賊団のメンバー」を率いている船長。ビッグマムの配下には「カタクリ」といったメンバーなどがおり、おそらく組織力では四皇の中でナンバーワンに強そう。
海賊旗はパーマ頭をしたドクロマークが特徴。ビッグマムはホールケーキアイランド(WCI)を根城にしており、万国(トットランド)の女王でもある。大のピンク好きであり、ビッグマム海賊団の船員たちはやたらとピンク衣装が多め。
恰幅の良い見た目よろしくビッグマムは、とにかくお菓子が大好き。魚人島など傘下の国々を税金ではなく、大量のお菓子で納税させるほど。そして、トットランドには世界中から珍種を集めて、公平な国を作ろうと目論む。
○四皇最高齢のクソBBA
やはりビッグマムの特徴はBBA。実際年齢はまさかの68歳。完全なる後期高齢者。
いつから四皇だったのかは不明ですが、ビッグマムは幼い頃から圧倒的なフィジカルを誇り、わずか5歳で屈強な巨人族をフルボッコするほど。そのためビッグマムの四皇歴は四皇の中でも長いと筆者は考察してみる。
ビッグマムの悪魔の実は「ソルソルの実」。他人の魂を奪って無機物や動植物に移し替えることができる能力を持つ。そのため無機物であっても、意思のある生き物のように生まれ変わる(ホーミーズ)。ビッグマム自身の魂も操作可能なため、直接分け与えられたホーミーズは強烈。
百獣のカイドウ…現四皇メンバー

(ONE PIECE79巻 尾田栄一郎/集英社)
続いての四皇メンバーは百獣のカイドウ。「百獣海賊団のメンバー」を率いている船長。カイドウの配下には「ジャック」などのメンバーが存在し、ほぼ全てが動物ゾオン系の能力者。そのため恐竜に変身できる最悪の世代メンバーの「Xドレーク」もカイドウの傘下に入ってるらしい。
理由はシンプル。他にもカイドウの有名な配下には王下七武海の「ドフラミンゴ」がおり、このドフラミンゴから人造悪魔の実である「SMILE」を大量に買い付け、カイドウは人工的に部下たちをゾオン系能力者に変更させていた。
つまり、とにかくカイドウはめちゃくちゃ強い。ここまで強い海賊たちを従わせるには、単純にそれだけ強い。
○地球最強の生物の異名を持つ四皇
画像の巨躯からも分かるように、カイドウは「地上最強の生物」という異名を持ち、肉弾戦であれば誰も勝てる海賊はいないか。カイドウは2本の曲がり角といった特徴的な見た目も相まって、オーズ族の子孫ではないかとも言われています。
百獣海賊団の海賊旗は2本角をモチーフとしているものの、謎の「八」マークも描かれてる。そこから様々なことが考察されるため、意外とカイドウの正体は面白い。詳しくは「カイドウの正体」を参照してみて下さい。
カイドウの性格は凶暴かつセンチメンタル。酒乱であり、一度暴れ出すと誰も手が付けられない。最終ゴールのラフテルを目指してる割に、何故かいつも死にたがってる。もう非常に面倒くさい四皇。きっと一番上司にしたくない四皇ナンバーワンでしょう。
かつてカイドウは王下七武海のゲッコー・モリアを一蹴し、マリンフォードの頂上決戦では後述する四皇・白ひげを倒そうと目論むものの、前述のシャンクスに止められてしまう。実力的にはシャンクス>>カイドウ?
四皇・カイドウが支配している国には「ワノ国」や冬島などがあります。
白ひげ(エドワード・ニューゲート)…旧四皇メンバー

(ONE PIECE56巻 尾田栄一郎/集英社)
続いての四皇メンバーは白ひげことエドワード・ニューゲート。
「白ひげ海賊団メンバー」を率いる船長。海賊旗は白ひげの特徴的なヒゲをモチーフとしたドクロマーク。部下にはエースやマルコ、ジョズなどがおり、全盛期は43の海賊団を傘下に収めるなど船員は1600名と四皇の中でも大規模。
白ひげは男気にあふれた、昔気質の海賊。とにかく数多くの船員たちを大事にする男の中の男。かつてハミ出し者だったエースもメンバーに引き入れるなど、白ひげは誰からも慕われる存在。
○誰からも愛される四皇メンバーだった
白ひげはさながら「夜回り先生」的な役回りも行っており、前述の四皇・ビッグマムとは異なり表面的な血筋だけではなく、ちゃんと「心(こころ)」同士で繋がり合ってる胸熱な海賊団。
白ひげの悪魔の実は「グラグラの実」。一見すると自然ロギア系かと思いきや、超人パラミシア系最強の悪魔の実らしい。あらゆる空間を歪ませてグラグラさせるというもの。海軍本部すら一瞬で崩壊するほど。
ただしマリンフォードにおける海軍との頂上決戦において、白ひげは戦死してしまう。この白ひげの代わりに新しく四皇に入ったのが次のメンバー。
黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)…新四皇メンバー

(ONE PIECE66巻 尾田栄一郎/集英社)
新たに四皇のメンバーに加入したのが「黒ひげ」ことマーシャル・D・ティーチ。やはり自分の名を付けた黒ひげ海賊団を率いる船長。海賊旗は3つのドクロマークに4本の骨が描かれたマーク。そして最悪の世代のメンバーでもあります。
とにかく黒ひげは悪い奴。元々は白ひげ海賊団のメンバーだったものの、悪魔の実(ヤミヤミの実)を仲間から無理矢理に強奪。結果的にその仲間は死亡。その後、元仲間のエースを倒しただけではなく、四皇・シャンクスの三本傷を付けたのも黒ひげとされてる。
まさに四皇の中でも、特に海賊らしいクズオブクズ。それ故に海底刑務所「インペルダウン」に幽閉されていたシリュウやカタリーナ・デボン、バスコ・ショットなど超絶凶悪犯を仲間に引き入れるなど、黒ひげの「悪のカリスマ性」に引かれるものも大勢いる。
○悪魔の実を2つも所有する四皇
黒ひげの能力は「ヤミヤミの実」。悪魔の実史上最凶と言われ、闇の引力で全てを呑み込んでしまう。また呑み込んだものを吐き出すことも可能。大きな特徴は自然ロギア系の能力すら無効化できる。
正直強いような弱いような微妙な要素もありますが、これまで黒ひげは白ひげ海賊団のエースやマルコを打破。王下七武海から四皇へと順調にランクアップしてる。確実に勝ちに対する執念の強さも特筆すべきもんがありそう。
また黒ひげは『ワンピース』の中では数少ないDのミドルネームを持つ男。詳しくは【ワンピース】Dの意思や意味とは?【一族】をお読み頂くとして、四皇という存在を飛び越えて『ワンピース』の中でも超重要な敵キャラクター。
おそらく『ONE PIECE』の最終局面でも黒ひげは活躍するはずですので、是非覚えておきたい四皇のメンバー。
四皇の未来のメンバーにバギーやルフィも入る?www
以上、現在の四皇メンバーを見てきた訳ですが、実は黒ひげが四皇に加入していたかもしれない伏線がワンピースのある表紙に隠されていた?とする考察があります。

(ONE PIECE25巻 尾田栄一郎/集英社)
具体的には『ワンピース』25巻の表紙。黒ひげ以外にシャンクスとルフィ、バギーが合計4名います。ちょうど四皇と同じ数。つまり現在の四皇メンバーが倒されていった結果、そこに新たに埋まるメンバーが予言されているのではないか?というのが画像の表紙。
確かに黒ひげが四皇に入ることも含めて、バギーが王下七武海のメンバーに入ると誰が予想したでしょう?あり得ないなんてことはあり得ない(どこぞの名言)。バギーが「未来の四皇メンバー」と考察するのはあながち間違ってなさそう。
○バギーもいずれ四皇入り?

(ONE PIECE56巻 尾田栄一郎/集英社)
実際、バギーも将来的に「四皇メンバー」に入ることを夢見ている描写があります。画像はインペルダウンの脱獄場面ですが、もし作者・尾田栄一郎がバギーを王下七武海止まりとしか考えてないなら「四皇」というフレーズを使うとは思えない。
つまり最終的にバギーは海賊王まで登り詰める可能性も?
確かにルフィのこれまでの発言を聞いてる限りは、海賊王は「自由」を愛する存在であるべきとされてる。バギーはある意味自由すぎる存在。まさに周りから踊らされる「ピエロ」が海賊王になれば漫画的に面白いし、アホな奴がトップに立った方が平和っぽい。
ただルフィは海賊王を目指してるはず。わざわざ四皇のメンバーに入る遠回りをすうとは思えない。この理屈を借りるなら、それこそ王下七武海のメンバーに入っておかなきゃ「ステップアップ感」も演出されませんからね。
ちなみに2018年5月現在、ルフィの懸賞金は15億ベリーを超えたばかり。詳しくは「麦わらの一味全メンバーまとめ」なども参照。その過程でルフィの強さは四皇と肩を並べたと言及されてる。そのため最終的に四皇は「五皇」になる可能性がありそう。
ロジャーも元々は四皇のメンバーだった?
最後は意外すぎる旧四皇メンバーについて考察して、今回のONE PIECE記事を締めたいと思います。
結論から書くと、実は海賊王であるゴールド・D・ロジャーも四皇メンバーだった可能性があります。『ワンピース』の公式情報ではそういった記載はないものの、その最大の根拠が「白ひげと長年ライバル関係」であったという事実。

(ONE PIECE61巻 尾田栄一郎/集英社)
例えば『ワンピース』の扉絵を色々と調べてみると、若かりし頃の白ひげとロジャーが仲良く写っている場面が確認できます。
かつて元海軍元帥のセンゴクも処刑直前のエースに対して、「お前を次の海賊王に育て上げるべく、かつてのライバルである息子を白ひげは自分の船にのせた」という四皇・白ひげの過去の粋な計らいを暴露した場面などで確認できます。他にも二人は桜の下で酒を飲み交わすシーンなどがワンピース内では描写されています。
つまり白ひげが昔から四皇のメンバーだったと仮定したら、そのライバルであるロジャーも必然的に四皇のメンバーであるはずなんです。何故なら今も昔もワンピースの世界では四皇以上に強いグループは存在しないから。
例えばカイドウとドフラミンゴの関係性然り、四皇にケンカを売る人間は王下七武海にもいない。頂上決戦ではシャンクスがカイドウを食い止めたように、四皇にケンカをふっかけるのは四皇のみ。わざわざ海軍ですら四皇にケンカを売らない。
つまり、ロジャーそのものも同様に四皇だった可能性がやはり高いと思います。
白ひげは海軍から「先の時代の敗北者」とディスられてますが、これを言い換えるなら白ひげはロジャーとの戦いに敗北した。もちろんルフィのような例外は存在するため、ロジャーもそうであった可能性はゼロではない。
でも前述のように「白ひげとロジャーは長年のライバル関係」だった訳です。ルフィのように一期一会で倒して出世するという一過性のもんじゃない。やはりお互いが四皇であった可能性が一番高い。
そのためロジャーは四皇同士の戦いに勝ち残ったからこそ海賊王になれたのだとしたら、まさに四皇の先に海賊王が待っているのかも知れない。確かに現四皇のビッグマムやカイドウはロードポーネグリフを所有済み。そう考えたらルフィが四皇にひとまず入る可能性もなくはないか。
○ロジャーの代わりにシャンクスが四皇入りした?
もしロジャーが四皇だとしたら海賊王になった瞬間や処刑された瞬間、四皇のメンバーには空きが生まれる。白ひげ→黒ひげと入れ替わった時のように、新たなメンバーの加入者が必要になる。
当然、四皇は強い海賊でなきゃいけない。しかも王下七武海メンバーと違って、そう簡単に入れ替わることも少ないはず。つまり四皇の現メンバーがロジャーの代わりに入った可能性が実は高い。
じゃあ一体それはどのメンバーなのかを考えると、個人的には「シャンクス」が一番妥当ではないかと私ドルジ露瓶尊が考察してみる。
シャンクスはロジャー海賊団に属していたため、処刑時にはまだシャンクスは赤髪海賊団を立ち上げてなかったはず。タイミング的にはやや怪しい部分もあります。ただエースが白ひげ海賊団に入る前から王下七武海入りを打診されていた。
そのためロジャー死後すぐに入れ替わるように加入しなくても、結果的にシャンクスが四皇のメンバーに選ばれたとしても不思議ではありません。以上、四皇の新旧メンバー一覧に関する考察記事でした。
『ONE PIECE』に興味がある方は「王下七武海のメンバー一覧」や「四皇の強さランキング」なども良かったら読んでみて下さい。