世界に誇る人気漫画『ONE PIECE(以下ワンピース)』の始まりは、あまりにも有名。
それが海賊王のゴール・D・ロジャーが「おれの財宝か?欲しけりゃくれてやるぜ」という有名な一言を残して処刑されるシーンから物語が始まります。この海賊王の死によって大海賊時代が幕を開け、『ワンピース』の物語も始まっています。
主人公のモンキー・D・ルフィも「海賊王におれはなる」と意気込むシーンが多いですが、逆に言うと現在海賊王は「空席」の状態。当然気になるのは次の海賊王は一体どのキャラクターが選ばれるのか?ということ。ルフィ?黒ひげ?シャンクス?
そこで今回ドル漫では「次の新しい海賊王の正体」を徹底的に考察してみたいと思います。実は既に『ワンピース』では次の海賊王にどのキャラが選ばれるか伏線が張られていた?
海賊王(かいぞくおう)とは?
まずは「海賊王」についておさらいします。
海賊王とはラフテルに到達した最強の海賊のこと。さらには空白の100年の真実を知るという禁忌をおかした海賊とされます。現在『ワンピース』における海賊王はゴール・D・ロジャーだけ。ロジャーは24年前に病に冒されなあらも最終的にラフテルに到達する。
ちなみに、ラフテルに到達したのは当時のロジャー海賊団のクルーたちもいるため、厳密には海賊王は「ラフテルに到達した海賊団の船長」と表現するのが適切かも知れない。
具体的にはシルバーズ・レイリー、光月おでんなどはラフテルに到達したんですが、若かりし頃の赤髪のシャンクスやバギーなどは直前で離脱しています。またダグラス・バレットなどもそれ以前から離脱しているため、やはりラフテルには未到達でした。
○実は「海賊王」という言葉は最近生まれた?
だから「海賊王」というフレーズは海軍や天竜人、五老星、イム様からすると、まさに「敗北」を意味する言葉と言えそう。本来ひた隠しにしたい空白の100年などの秘密を知っているわけですから、海賊王という言葉を口にする度に「屈辱」を感じているに違いない。
でも逆に考えると、空白の100年はあくまで800年以上前に起きた出来事のため、そこから誰もラフテルに到達してなかったことになります。あのロックス海賊団ですら結果的に海賊王になっていません。つまり、「海賊王」という言葉は24年前に生まれた言葉(概念)と言えるか。
実際、ラフテルに隠されてる財宝のひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)という言葉はロジャーが海賊王になった以降に生まれた言葉と判明してます。
次期海賊王は「黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)」で確定か!?
じゃあ、次期海賊王は一体誰になるのか?
結論から書くと、新しい海賊王は「黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)」になりそうです。
何故なら、次の海賊王は「最悪の世代(超新星)から選ばれる」という強烈な伏線が張られてるから。画像は世界経済新聞社のモルガンズの言葉ですが、いかにもな伏線。結果的にどうあれ最悪の世代の誰かが海賊王になると考えるのが自然でしょう。
もちろん現在の四皇は黒ひげ以外にも赤髪のシャンクスがいます。
ワンピースの懸賞金ランキングで見ても、黒ひげを有に上回ります。当初は日和見主義者でしたが、現在はひとつなぎの大秘宝の入手に積極的に動き出しました。実力だけで考えると、ロジャーを父親代わりに慕っていたシャンクスが次期海賊王に選ばれる可能性が高そう。
○候補は「最悪の世代」で確定?
ただシャンクスは裏切り者説が割りと濃厚です。そして、シャンクスは何より最悪の世代ではない。また海賊王に選ばれる資格は血筋が関係している雰囲気なので、Dの一族ではないシャンクスは除外されそう。消去法で考察すると「次の海賊王は黒ひげ」と考えるのが自然か。
空島のクダリを思い返すと、黒ひげはルフィと同じ夢とロマンを抱いていました。意外と二人が共通してる部分も少なくないため、黒ひげも海賊王としての資質は十分ある。考えてみると、何故敵キャラとしか思えない黒ひげを敢えて「Dの一族」に設定したのか?
まさに黒ひげを次期海賊王に選ぶためだった?
次期海賊王はまさかのバギー?
続いては【バギー】が次期海賊王になる説を考察します。
バギーが海賊王になる伏線は、インペルダウン脱獄時の「たちまち四皇!?いやさ勢い余って海賊王!?」というセリフ。バギーはワノ国編後に四皇に実際選ばれているため、素直に解釈すると最終的に海賊王にまで上り詰める可能性がありそう。
一般的に、王とは「支配者」のことを指します。比喩的に使われる場合であっても同様。バレーボール漫画『ハイキュー!!』に登場する影山飛雄は「コート上の王様」と表現されていましたが、独断専行のプレイスタイルが特徴でした。
一方、『ワンピース』の主人公のモンキー・D・ルフィは【自由】を愛する海賊でした。まさに支配とは対局の存在。ルフィ自身が定義する海賊王も「支配はしない。この海で一番自由な奴」でした。いくら同じ悪どい海賊であったとしても、それを支配する王様になりたいと思うのか?
でも、これまで運だけで勝ち上がってきたバギーであれば、もし海の支配者・世界の支配者に選ばれたとしても圧政が敷かれる可能性は低そうです。お笑い好きの尾田さんであれば、もしバギーを海賊王に選択すれば理想的な宴を迎えられそう。
○105巻の表紙でONE PIECEを掴むバギー?
そこでバギーが海賊王に選ばれる伏線を更に考察します。
そのヒントとなるのが「ワンピース105巻」の表紙になります。
このワンピース105巻の表紙は「次期四皇の伏線」が描かれていた25巻の表紙と対比されています。各々のキャラクターの立ち位置、またポージングや顔の向きなども同じという点からも明らかでしょう。そこでポイントとなるのがバギーの「左手」。
バギーの左手は「ONE PIECEというタイトル」に手をかけているわけですが、ONE PIECEは言うまでもなくひとつなぎの大秘宝の別名でした。このひとつなぎの大秘宝を入手したゴールド・ロジャーが海賊王と呼ばれていました。
25巻の表紙に「次期四皇の伏線」が描かれていたとしたら、105巻の表紙に「次期海賊王の伏線」が描かれていたとしても不思議ではないでしょう。
crown(道化)とclown(王冠)
この説を更に補完するのが、バギーの「異名」になります。
バギーの異名は「道化師」(道化の・千両道化の)でした。一般的にピエロとも英訳されますが、他にも道化師は英語で【clown】と書きます。日本語ではクラウンと読みますが、同じ読み方に【crown】という英語もありました。これは日本語で「王冠」を意味します。
つまり、バギーの異名は王様そのものを指す言葉だったのではないか。これが事実であればバギーが海賊王となる伏線も、実は【道化という異名】に最初から隠されていたカタチになります。
ただし我ながら面白い考察とは思いますが、モルガンズの強烈な伏線を思い返す限り、バギーが正規の海賊王となる可能性はシャンクスと同様に低そうか。
新海賊王の誕生が「ワンピースの最終回」ではない?
一方、黒ひげが次の新しい海賊王になると仮定した場合、新たな問題も発生してきます。ロジャーのイメージが強いせいで「海賊王≒味方」とワンピース読者は思い込んでいますが、黒ひげが選ばれた場合の海賊王は真逆の存在にもなりうる。
つまり、「海賊王が新たに選ばれる≒ワンピースのゴール」とはならない可能性が高そう。現状だとラフテルに到達したという称号に過ぎない。新しく海賊王が誕生した後の展開が用意されており、そこから本当のワンピース最終盤の物語が始まるのではないかと予想できます。
要するに、今後ルフィは新しい海賊王である黒ひげと対決する展開が描写されるのではないか?
海賊王に選ばれることは「スポーツの試合における優勝」と置き換えられそうですが、海賊王は誰もいない状態。現状だと長距離マラソンを一人で走ってゴールに到達するようなもの。スポーツ漫画にしろバトル漫画にしろ、最後は誰かに勝ってから物語を完結させたいのが本音。
ワンピースのラスボスはイム様の可能性が高そうですが、「海賊王となった黒ひげ」もその可能性は否定できないでしょう。実際、ルフィの真の目的は「夢の果て」でした。夢が海賊王になることであれば、ルフィが本当に得たいものは「海賊王になった先」ということ。
だからルフィは「次の次の海賊王」と表現した方がいいのか。
次期海賊王は二人いるのか?
ゴール・D・ロジャーが海賊王と呼ばれていたことからも分かるように、次期海賊王も当然一人だけのはず。世界に王は何人も要りません。でも、必ずしも海賊王は一人とは限らないことが海王類の発言から読み取れます。
ロジャーが魚人島に訪れた際、海王類たちは「ぼく達の王が生まれるよ。遠い海でも生まれるよ。【2人の王】がまた出会う日をクジラ達も喜んでいる」と内緒話のように語っていました。この海王類の予言を聞いていた光月おでんもジョイボーイの再来を頑なに信じていました。
この王とは海賊王のことだと素直に仮定すると、まさに「海賊王は2人いる」ことになります。
海王類はしらほし姫の誕生を心待ちしていたことから、この王の一人は古代兵器ポセイドンでもある【しらほし姫】のことだと分かります。実際、海王類とは表裏一体でした。かつて海賊王が古代兵器を使える立場にあったと仮定すると心待ちする理由も納得。
だから王は王でも「姫」と表現した方が適切か。
海賊王とは「ルフィと人魚姫の子供」のことか?
一方、もう一人の王とは誰なのか?
それが主人公の【モンキー・D・ルフィ】。
王である人魚姫と最も親しい関係にあったのが、ジョイボーイ。空白の100年の時代に恋仲にあったものの、おそらくイム様勢力の影響もあって二人の仲は引き裂かれて、ジョイボーイは謝罪文を魚人島に残すハメになりました。
一方、ジョイボーイはゴムゴムの実…もといヒトヒトの実モデル・ニカの覚醒者でもありました。ちなみに太陽の神ニカはジョイボーイとは別人です。
そして、この能力を800年ぶりに覚醒させた男が、まさにルフィでした。Dの一族も王族の一つであれば、ルフィが王の血筋を引くことになります。25年前に魚人島に訪れた際、現在19歳のルフィは生まれていません。まさに条件が合致。
ジョイボーイが800年以上前に「Dの一族の王」と表現できるとしたら、まさにジョイボーイとは「初代海賊王」と言えるか。
「真の海賊王」は二人の王の子供か?
でも強いて言えば、仮にもう一人の王がルフィと仮定した場合、魚人島を訪れた時に海王類たちが何故反応してなかったのか?という疑問は残ります。
そのため真の海賊王は「二人の王の子供」を指す可能性もありそう。海王類があくまで期待していたのは「二人の王の出会い」でしかない。王と姫が出会ってすることは一つ。まさに二人の王とは彦星と織姫のような関係性だったと言えるか。
ジョイボーイのボーイも「王の子供」という意味合いが込められている?ただ考えてみると、しらほし姫は超絶巨大なサイズ感でした。あれほどサイズ感が異なる人種同士の営みはあまり想像できません。かつての人魚姫も同様だったに違いない。
そこで新たに考えられる姫候補が「つきひめ」。おでんの娘である光月日和が事あるごとに狐の仮面をかぶりながら三味線をジャカジャカ弾いてる曲名。光月おでんがラフテルから帰還した後、娘の光月日和と話してる際に出てきた場面。
光月日和が作曲したものなのか、ワノ国で代々受け継がれた歌だったのかは不明。それでも二人の会話から察すると、「つきひめっていうのよ」という発言から考えると日和が自身で作曲した可能性はありそう。
何故日和は「月姫」という意味深なタイトルを幼いながらに作曲したのか不明ですが、光月一族とDの一族との関係は深い。光月家と月を見て覚醒するミンク族との関係も深い。むしろDの一族と結婚する相手としては「光月家に近い姫」も十分候補として考えられそう。
真の海賊王を生むかも知れない姫は他にもいる?
コメント
今更思ったのですが、「2人の王」はルフィとティーチ、というのはあまりに素直すぎて外されているのでしょうか?
出会う(対峙する)
海王類の「これから生まれる」という表現を信じると、25年前時点で既に生まれていた黒ひげ(現在40歳)は除外できるのかなと。対峙という解釈は割りとアリかなと思いますが、海王類が二人の対決・王同士の決闘を期待する理由がちょっと分からない気もします。
ただルフィと黒ひげがタッグを組んで(出会って)、イム様と戦う展開はなんとなく予想できそうな気も。