コミックス累計発行部数で5億部を超える人気漫画が尾田栄一郎の『ONE PIECE(ワンピース)』。
中でも重要な働きをする存在がミドルネームに「D」の名前を持つキャラクターたち。「Dの一族」や「Dの意志」といった伏線を匂わせるワードが度々登場します。
そこで今回ドル漫では「Dの一族」に関する謎や伏線を徹底的に考察してみました。
Dの一族とは「天竜人」の敵
まずは「Dの一族」とは一体何者かについて解説します。
Dの一族とは「天竜人(世界貴族)の天敵」。画像は元天竜人のコラソン(ロシナンテ)が幼少期のローに対して語っている場面。天竜人はワンピースの世界では神そのものに位置付けられているため、Dの一族は「神の天敵」と表現されることもあります。
元天竜人のドフラミンゴも「歴史の底でくすぶり続ける」とDの一族を表現。
○Dという名前が持つ意味
世界の王であるイム様も「かつて我々が敵対した者たちの名前」とDの一族を表現しています。五老星もDの一族を警戒し、天竜人が住まう聖地マリージョアでは「行儀の悪い子供は『ディー』に食べられる」と教わえられて育っている。
ただし、イム様曰く、「近年各地に湧き出たDは己の意味も知らぬ抜け殻」と吐き捨てています。逆に言うと、Dという名前には重大な意味が隠されている模様。
Dの一族とはまさに世界を根本からひっくり返す存在。シルバーズ・レイリーやドクターくれはなどは「Dの意志」というワードを意味ありげに語るなど、どうやら長く生きた老人キャラクターほどDの一族の過去を深く知っている様子。
こう表現すると革命軍とダブらせてしまいますが、Dの名前を持つキャラクターは必ずしも世界政府の転覆を直接目論んでるわけではない。あくまでDの一族の「血筋そのもの」が天竜人に忌み嫌われている。何故Dの一族はここまで忌み嫌われるのか?
Dの一族は「高度な文明」を持っていた?
その鍵を握るのが「空白の100年」と呼ばれる謎の歴史の空白地帯が関係しています。
空白の100年は「とある巨大な王国」と「20の王国(後の天竜人・世界貴族)」が壮絶な戦いを繰り広げた歴史でした。この戦いで勝利した20の王国は現在の世界政府を樹立し、この支配的・封建的な世界が現在に至るまで続いています。
このとある巨大な王国を治めていた王族がまさに「Dの一族」。
しかもDの一族は「極めて高度な文明」を持っていました。世界一の天才科学者・ベガパンクですら再現不可能な発明品も多く、とりわけDの一族が利用していた謎の膨大なエネルギーは現在では何故か消滅。まさにDの一族は秀才軍団?
天竜人は「Dの思想」を継承されることをひどく恐れていた。
○Dの意志とフランス革命の関係は?
だから、Dの意志とは結果的に「天竜人の存在を打倒する」ものに違いない。
天竜人は人々を抑圧する存在でした。これを対比的に考えると、Dの意志は人々を自由に解放する思想だった?実際、ルフィは海賊王を最も自由な存在と定義していましたが、これはまさにDの意志を継承していたからだった?
五老星すら逆らえない世界の王・イム様は「フランス革命」の歴史になぞらえて考察されることも多い。フランス革命とは庶民が貴族を倒して、身分制度や封建的制度を打倒した武力闘争。いわば民主主義の始まりとも言える出来事。
仮に空白の100年をフランス革命になぞらえてるとすれば、勝利した側(民主主義を実現した側)が天竜人ということになってしまうものの、逆にDの王国は「自由を謳歌できた時代」だったに違いない。そこでは魚人族や人魚族など種族差別も少なかった。
しかし、20の王国は(当時は身分の低い貴族だった?)は結束して、結果的にDの一族を駆逐する。確かにDの王国は高度な文明を保持するなど、周囲の王国との貧富の格差を匂わせます。20の王国は格差解消を美名にDの王国と戦争を起こしたのかも知れない。
Dの一族の特徴や能力とは?
続いてはDの一族の「特徴や能力」を考察していこうと思います。
Dの一族は海王類やズニーシャ(象主)といった超巨大生物の声が聞こえることが特徴です。
海王類の声は魚人族や人魚族ですらも聞くことはできないものの、Dの名を持つキャラクターだけには聞こえていた。ロジャーやおでんが「20年以上先の未来を」と語っていた場面がありましたが、これは海中で聞こえてきた海王類の発言が元でした。
ただし、Dの一族全員が必ずしも海王類の声が聞こえるとは限らない模様。ズニーシャや海王類の声が聞こえたDの一族はルフィ、ロジャーだけ。また意思疎通できたのは光月モモの助としらほし姫だけ。Dの一族でも能力差がありそう。
他にも「仲間が自然と集まる」のもDの一族の特徴です。ミホークがルフィを称賛していましたが、ルフィ、ロジャー、ガープに代表されるDの一族は次々と仲間を引き寄せる能力がある。ローなど一部例外キャラもいそうですが…。
あとラフテルに到達したロジャーの口ぶりから考えると、Dの一族はラフテルに到達する資格や「ひとつなぎの大秘宝を行使する資格」も備わっている可能性が高そう。赤髪のシャンクスがラフテルを目指そうとしなかった理由もDの一族ではなかったから?
Dの一族は死に際に笑う
続いてはDの一族のさらなる特徴を考察します。
ロジャーとルフィの共通点に挙げられることも多いですが、ルフィもロジャーも死に際に「ニヤッと笑顔で笑った」ことで有名です。画像はグランドライン突入直前のローグタウンで、バギーに首チョンパされそうになったシーン。
ルフィが死に際にニカッと笑った場面を見て、海軍のスモーカーはロジャーと重ねてガタガタと震え出しました。
他にもポートガス・D・エースも赤犬・サカズキにとどめを刺されて死ぬ直前に「力を振り絞って微笑み」を薄っすらと浮かべておりました。
実際、海外のネットでは笑顔の顔文字(アスキーアート)を表す場合、「:D」と表記されます。首の角度を左に90度曲げて見てもらえると、「:」が【目】で「D」が【口】であることがわかるはず。
○Dは顔文字で笑った口
そのため「D」のカタチは人間の笑った口そのもの。笑顔は「自由」の象徴。Dの一族は「死を間際にしても何物にも縛られない」という特徴を表してる文字こそがD。
ワノ国過去編でロジャーがラフテルに到達し、ひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)を目の当たりにした際、あまりに壮大な宝すぎて笑っていました。結果的にロジャーは入手できなかったんですが、Dの一族は苦境に陥った時ほど笑う傾向にあるとしたら?
逆に言うと、ひとつなぎの大秘宝の正体は「悲しいDの歴史」に直結してる可能性も高そう。
「D」の名を持つ全キャラクターまとめ
一方、ミドルネームに「D」を持つキャラクターは現在何名いるのか?
現時点で「Dの一族」と呼ばれるキャラクターは合計10名以上にのぼります。そこでDの名前を持つキャラクター一覧をまとめてみたいと思います。現在死亡してるかなど簡単に経歴を解説していますが、さらなる詳細は個別記事をご参照ください。
○モンキー・D・ルフィ(生存)
まず最初のDの一族は「モンキー・D・ルフィ」。
ルフィは『ワンピース』の主人公。麦わらの一味(麦わら大船団)の船長。また最悪の世代(超新星)の一人。当初はゴムゴムの実の能力者と見られていましたが、現在では動物ゾオン系の幻獣種・ヒトヒトの実(モデル・ニカ)と判明しています。
かつて空白の100年の時代にヒトヒトの実モデル・ニカを覚醒したのがジョイボーイでした。仮にジョイボーイが20の王国と戦った戦士と仮定したら、ジョイボーイもまたDの一族だったに違いない。ルフィとの強い関連性を考えると、本名はモンキー・D・ジョイボーイ?
○モンキー・D・ドラゴン(生存)
続いてのDの一族は「モンキー・D・ドラゴン」。
ドラゴンは革命軍の総司令官(リーダー)。名前からもわかるように、ルフィの実父。革命軍とは世界政府を倒すために20年以上前に設立した武装組織。Dの一族の過去を考えると、ドラゴンの行動原理が最もDの一族らしさを象徴しているか。
そのため世界会議(レヴェリー)などでは、早くからドラゴンの存在が危険視されていました。
○モンキー・D・ガープ(生存)
続いてのDの一族は「モンキー・D・ガープ」。
ガープは海軍中将。本来は海軍大将クラスの実力を持つものの、天竜人嫌いの性格から40年以上前から中将にとどまったまま。何故なら、海軍大将は天竜人直轄になってしまうから。そのためガープの実力は海軍でも最強クラスを誇るはず。
冷静に考えると、「Dの一族が海軍にいるってどうなん?」と思いますが、約40年前には当時最強のロックス海賊団をロジャーと共に撃破するなど、ガープは英雄譚には枚挙に暇がない。後の海軍大将となる青雉クザンを育てるなど、Dの一族らしく人望もとりわけ厚い。
キャラ名からもわかるように、ルフィの祖父にして、ドラゴンの実父。ドラゴンという名前も「天竜人を倒してほしい」という狙いも込めて命名しているとか。
○ポートガス・D・エース(死亡)
続いてのDの一族は「ポートガス・D・エース」。
エースは白ひげ海賊団の2番隊隊長でした。自然ロギア系のメラメラの実の能力者。後述する海賊王のゴール・D・ロジャーとポートガス・D・ルージュの息子。両親死亡後はガープに引き取られ、ルフィやサボの兄貴分として一緒に育ってきました。
しかし、仲間殺しの黒ひげを追い詰めようと一人で動くものの、逆にバナロ島の決闘でエースは返り討ちにあう。その後、海軍に身柄を引き渡されたエースを巡って勃発した戦争がマリンフォード頂上戦争でした。しかし前述のように、最終的に赤犬に殺されます。
○ゴール・D・ロジャー(死亡)
続いてのDの一族は「ゴール・D・ロジャー」。
ロジャーはロジャー海賊団の船長。25年前にラフテルに唯一辿り着いた海賊王。ローグタウンで処刑される直前に発したロジャーの言葉で「大海賊時代」が幕を開けた。ロジャーはDの一族の中でも抜きん出て強く、懸賞金55億ベリー超えと未だにワンピースで最も金額が高い。
そして、エースの実父。ラフテルから帰還後、ロジャーは謎の消息不明の一年間を過ごしています。ここで妻ルージュとエースをこさえている模様。ロジャーが処刑された2年後に産まれてるんですが、ルージュは胎内で20ヶ月もの間エースを身籠っていた。
○ポートガス・D・ルージュ(死亡)
続いてのDの一族は「ポートガス・D・ルージュ」。
ルージュは海賊王ロジャーの妻にして、エースの母親。ロジャーとの出会いについては一切不明ですが、ワノ国の過去編でルージュの存在を確認できないことから、やはりラフテル到達後の「消息不明の一年間」で二人は知り合ってるっぽい。
ロジャーは「自分の子供」にひとつなぎの大秘宝を入手させたがっていたため、意図的にDの一族の子孫を残そうと動いていたのかも知れない。エースを胎内で20ヶ月近く身ごもり続けていたものの、その反動で力尽きてエース出産後に死亡。
その後、エースはロジャーが頼まれたガープにしぶしぶ引き取られています。
○マーシャル・D・ティーチ(生存)
続いてのDの一族は「マーシャル・D・ティーチ」。
ティーチは黒ひげ海賊団の船長。通称黒ひげ。生い立ちは不明な部分が多いものの、幼少期は孤児だった。その後は白ひげに拾われて海賊の道を歩む。エースと同じく元白ひげ海賊団だったが、ヤミヤミの実を入手するために仲間のサッチを殺害して裏切る。
その後、黒ひげ海賊団を立ち上げて王下七武海から四皇とトントン拍子で出世するTHE悪役。
ルフィと同じく最悪の世代と呼ばれて、現在は仲間の能力を強化するために悪魔の実狩りを実行中。ティーチのクズすぎる性格はDの一族とは真反対ですが、意外とDの一族らしく仲間に恵まれている点ではルフィと共通する部分も少なくない。
○トラファルガー・D・ワーテル・ロー(生存)
続いてのDの一族は「トラファルガー・D・ワーテル・ロー」。
ローはハートの海賊団の船長。ルフィたちと同じく最悪の世代にして、元王下七武海。当初は脇役キャラの一人でしたが、ロッキーポート事件で活躍するなど重要キャラに成長。Dという名前は「隠し名」として代々ひた隠しにされていました。
逆に言うと、他のDの一族は堂々と名乗っている感じか。
ローはオペオペの実の能力者。かつては珀鉛病と呼ばれる不治の病に罹患するものの、コラソンに与えられたオペオペの実を使って自ら根治させる。「不老不術」と呼ばれる能力が使えることから、かつて空白の100年の時代にイム様は不老不死の能力を得たのか。
○ハグワール・D・サウロ(死亡)
続いてのDの一族は「ハグワール・D・サウロ」。
サウロは巨人族の元海軍中将。ただオハラに対する海軍の行き過ぎた正義を疑問視して、海軍を辞める。その後、幼き頃のニコ・ロビンと出会って意気投合。海軍のバスターコールからロビンを逃がそうとする際、旧友の青雉クザンに氷漬けにされて死亡。
一見するとモブキャラでしたが、現在確認できている中ではDの一族で唯一の巨人族。聖地マリージョアに隠された巨大な麦わら帽子の存在も考えると、かつてDの一族にも色んな人種がいたことなどが考察できます。意外と鍵を握るキャラに違いない。
○ロックス・D・ジーベック(死亡)
続いてのDの一族は「ロックス・D・ジーベック」。
ロックスはロックス海賊団の船長。ロックス海賊団には白ひげ、ビッグマム、カイドウといった後の四皇と呼ばれる最強海賊たちが数多く在籍。他にも金獅子のシキを従えるなど、40年前までは最強をほしいままにした最凶の海賊。
最終的にガープやロジャーに倒されてしまうものの、両者の戦いの構図は「Dの一族 vs Dの一族」だったことは今となっては興味深い。
また「ジーベック」「ハチノス島」というワードを考えると、ロックスは黒ひげの父親だった説が濃厚です。黒ひげの悪どさはロックス譲りと考えると合点がいく。そのため「血筋」という点でDの一族は大きな意味を持つのでしょう。
ネフェルタリ家…Dの一族
続いてのDの一族は「ネフェルタリ家」になります。
つまり、ネフェルタリ・コブラやネフェルタリ・ビビもDの一族でした。800年前までアラバスタ王国を統治していたネフェルタリ・リリィもDの一族。空白の100年後に、アラバスタ王国を統治したその弟もDの一族になります。
まさにネフェルタリ家は由緒あるDの一族ということ。
何故、800年前から生き続けているイム様がネフェルタリ家の正体を最近まで知らなかったのかは疑問ですが、そう考えるとルフィ、ドラゴン、ガープを輩出しているゴア王国もDの系譜を引いている可能性が高そう。つまり、ステリーもDの一族だった?
ネフェルタリ・D・リリィはポーネグリフを世界中にバラ撒いた中心人物とされるため、ネフェルタリ家はDの一族でもリーダー的な役割を担っていた可能性も高そうです。
Dの一族の「名字」は何個ある?
天竜人が20の貴族で構成されていたように、Dの一族も「限られた貴族」で構成されていたとしてもおかしくはない。
- モンキー
- ポートガス
- ゴール
- ハグワール
- マーシャル
- トラファルガー
- ネフェルタリ
- ロックス
そこで現在判明しているDの一族の名字をまとめると、合計8つの血筋があります
例えば、800年前の過去からタイムスリップしてきた光月トキが「9つの影」という遺言を残していたことから、Dの一族は合計9王家あると考察する人も。現時点で判明しているDの王家は8つですから、最後に重大なDの王家がバーンと登場してきたら演出としては劇的。
ただ考えてみると、光月おでんの最後の死に際はニカっと笑うなど、やはりDの一族の特徴を覗かせていました。息子の光月モモの助にしてもズニーシャと会話できるなど、ルフィやロジャーの能力を凌駕していました。光月トキにしても何故空白の100年の時代から逃げてきたのか?
だから光月家もDの一族であった可能性は高そうです。貴族や王族という点で、ワノ国の大名はそれに該当するでしょう。
Dの一族の「名字」は13個ある?
そう考えると、Dの名を持つ王族が9つだけで足りるのか?という話。
dという言葉は16進数で「13」を意味します。16進法とは16個(0~F)までの数字を用いて数を表現する記数法。プログラミング言語などでも使用されますが、16進法でdは「13」を意味する。0から順番に数えていくと13番目に来るのがd。
また西洋では13は不吉な数字として知られます。いわゆる忌み数(いみかず)と呼ばれます。北欧神話やキリスト教の俗説などから「(13人目の)招かれざる客」という意味合いで使われることもあります。13という数字は、まさに悪魔(Devil)に相応しい。
だから個人的にはDの一族の数は全部で「13王家あった」と予想してみる。dはローマ数字だと「50」を意味するものの、数としては多すぎるので却下。
○Dの一族と円周率の関係性まとめ
続いてはコメント欄で頂いたアイデアですが、「円周率説」。
「半径」を英語に直訳すると「radius」。そのため一般的に数学の世界では、半径を表す記号にRが用いられています。ただし、直径(diameter)はDという記号で表現されるため、この小文字である「d」で半径が表現されることもあるそう。
このdを180度左回転させると「p」というアルファベットに変わる。pは数学的には円周率の「π(パイ)」を意味するんだそう。πとは、まさに「まるい円」のこと。ぐるぐると同じ場所を回転し続ける様は、さながら輪廻転生。
例えば、Dの文字には「運命は再び流転する」「歴史は繰り返す」という意味やニュアンスも隠されているのかも知れない。またπは中国語でローと読むため、トラファルガー・ローも最初からDの一族の伏線が隠されていた可能性もありそう。
Dの意味は「Dawn(ドーン)」で確定?
続いては「Dの意味」を考察。
Dの意味は英語の「Dawn」の可能性が最も高そう。Dawnとは日本語で「夜明け」「明け方」などの意味になります。天竜人が支配する暗黒の時代を打倒して、真の明るい未来を切り開くというニュアンスがDに込められてるっぽい。
実際、『ワンピース』1話目のタイトルも「ロマンスドーン(冒険の夜明け)」。これはDの意味は連載当初の構想からあったという裏返し。おそらくワンピースの最終回も連載前から考えてた結末がそのまま描かれるに違いない。おだっち、恐るべしやで。
他にも『ワンピース』を象徴する「ドーン」という効果音も「Dawn(夜明け)」から来てると言われてます。ドーンの効果音はしつこいぐらいに毎話使用されており、「この作者アホなん?」と一度は思ったかも知れませんが実は深い意味が隠されていました。
ワノ国編では「べべん」に効果音が置き換わってますが、これも意図的な演出でありましょう。ポーネグリフを製造した光月家とDの一族の過去の関係性を考えると、ワノ国で「腐敗した世界の夜明け」をモチーフに語るのは不自然という演出か。
かつて海賊王のロジャーと約束を交わしたミンク族のペドロも「夜明け」という表現をハッキリと使っていました。ミンク族は光月家や月との関連が深い存在のため、「Dの意味≒Dawn説」はほぼ確定的と言っても良さそうです。
Dの意味は「半月のカタチ」を現している?
続いては「Dと月との関連性」を考察しようと思います。
Dのカタチは人の笑った口に見えますが、どうやら「月」のカタチを意味してる可能性もありそう。正確には半分影に隠れた「半月」。Dの一族は「Dawn(夜を明けさせること)」が目的でした。逆に言うと、まだ夜は明けてない状況だからこそ月が見える。
これまでの『ワンピース』を振り返ると「月の描写」が何気に多い。「ドーン」という交換音に匹敵するぐらい、実は背景にしれっと描写されてる。画像の場面はタイトルも「三日月」と直球。麦わらの一味のフランキーの家にも「三日月マーク」も刻まれていたりします。
ルフィに撃破された直後、神エネルが「巨大な満月」に向かうラストシーンも印象的でした。しかも、エネルの「さあ行こう。あの神の世界へ」というセリフも印象的。エネルは最終的に月まで到達し、そこには謎の超科学的な古代都市が存在しました。
考えてみると、ポーネグリフ(歴史の本文)を作ったのも光月一族。その配下の大名(霜月家など)も含めて、ここにも「月」の名前が隠されてる。ポーネグリフは地球上に存在する兵器では一切破壊できない石ですが、これも月の科学力や鉱物だと仮定したら納得いく部分も多い。
少なくとも月とDの関連性は強く感じさせるはず。
Dの一族の正体は「月の民のハーフ」説?
じゃあ、「Dの一族」とは一体何者なのか?
例えば、Dの一族の正体は「月の民」の可能性などが考えられそう。ただし、Dのカタチは「半月」だったことから、月の民の完全な子孫とまでは言えずに、例えば「月の民と地球人のハーフ」という説などが有力かも知れない。
またDの一族を忌み嫌う天竜人のコスチュームもどこか「宇宙服」を匂わせるデザインでした。だから、天竜人の存在もどこか月を彷彿とさせる存在だったりします。エネルの「月≒神の世界」という表現を重ね合わせるといろいろ見えてきそう。
言ってしまえば、Dの一族も天竜人も「元は同じルーツ」という解釈も可能か。
逆に宇宙服をまとう天竜人が「地球人」と仮定すると、Dの一族側は月から飛来した「宇宙人」という立ち位置にも見えてくる。Dの一族が超科学的な技術を地球に伝来させてきた側だった?それなら悪魔の実を科学的に作ることも可能。
他にも、月の民(Dの一族)が巨人族や魚人族を地球に連れてきた説もあります。海王類がDの一族としか意思疎通できない理由も、Dが月から連れてきた説などが考えられそう。少なくとも、海王類が魚人と意思疎通できないのは「地球外生命体だから」という説が最も自然か。
Dの一族が「天竜人」を名乗っていた?
続いては「Dragon(ドラゴン)」説。天竜人とDの関連から更に考察を深めようと思います。
Dの意味は「Dragon(ドラゴン)」と見る考察もあります。確かに天竜人の紋章は「天駆ける竜の蹄」と称されるだけあって、竜(ドラゴン)をモチーフとしてる。また数百年前のワノ国にも竜が飛来したという逸話もありました。
カイドウの悪魔の実やパンクハザード島の人工竜を筆頭に、『ワンピース』の世界ではドラゴンが既に頻繁に登場してる。かつてドラゴンという生き物は確実に存在したはず。ドラゴンが繁栄を誇っていた時代があったとしたら、まさに空白の100年の時代だった?
○Dの一族の正体はDragon?
つまり、Dの一族の正体は「ドラゴン(竜)」だったのではないか?
ただ、さすがにどのDの一族を見ても「竜の要素」は垣間見ることはできません。Dの一族の肌に鱗でもあれば別ですが、ルフィも黒ひげもあくまで「普通の人間」。でも、ここまでドラゴンの存在が登場してる以上、完全に捨て去るのはもったいない考察。
例えば、「天竜人」という名前を実はもともとDの一族が名乗っていた可能性が考えられそう。Dの一族を倒した800年前を機に、従来はDの一族が名乗っていた「天竜人」の称号を後の世界貴族が奪い去ったのではないか?そう考えると、世界の政治の権限移譲もすんなり可能。
現在天竜人は自らを神と名乗っているものの、実は800年以上前に「神扱い」だった存在はDの一族だったのではないか?といった考察も考えられそうです。
Dの意味は「Drum(ドラム)」だった?
続いては「ドラム(Drum)」説を考察します。
『ワンピース』におけるDrumとは【解放のドラム】を指します。ビンクスの酒の歌詞にも登場する言葉ですが、それは解放のドラムのことだった。
詳細はワンピース1043話以降に判明したんですが、ヒトヒトの実(モデル・ニカ)が覚醒状態に入ると心臓の鼓動音が「ドンドットット」に変わる。それが解放のドラムの効果音。ズニーシャの言葉も合わせて考えると、さしずめジョイボーイが放つ心臓の鼓動音。
ジョイボーイは空白の100年に活躍した「ニカの実の能力者」のこと。これまでジョイボーイの候補にカイドウも含まれていることから、先代ジョイボーイがDの一族の血を引いていたかは不明。それでもDの一族と同様、世界を夜明け(Dawn)に導く重要人物だったはず。
○ドラムの音色がドン
一般的に、ドラム(太鼓)は儀礼や儀式などで頻繁に用いられる楽器のこと。あらゆる精霊を呼び覚ますことができるなど、ドラムはシャーマニズムにおいても重要な役割を現在でも担っています。
一方、『ワンピース』でも解放のドラムは太陽の神・ニカの能力を呼び覚ます契機として例の心臓音が鍵を握っていました。夜明けとは、まさに【朝方の太陽】のこと。そのためDawnの可能性が一番高いと思いますが、Drumでも意味合い的にはほぼ同じ。
だからDの意味は幅広い言葉が想起されるため、「特定の言葉」とはそもそも結びついておらず、【色んな意図】が内包されている言葉なのかも知れない。Dは「ドラムを叩く【ドン】という音の頭文字」だった可能性も十分考えられそう。
Dの意味は「Devil(悪魔)」 のことか?
続いては「Dの意味≒Devil(デビル)説」を考察。
個人的に割とスルーしていたネタですが、Dの意味は「悪魔(Devil)」のDなのではないか?
例えば、「人造悪魔の実(SMILE)」を食べた人間は失敗すると「笑う」という副作用がありました。このSMILE(人造悪魔の実)の主成分が「SAD」と呼ばれる物質。SADは日本語で「悲しみ」。この裏腹にどんな悲しい場面でも笑顔を強いられる。
一方、前述のようにDの一族は死ぬ直前に笑顔でニカッと笑っていました。どんな凶悪な海賊でも死を簡単には受け入れられるものではない。Dの一族の超常性を演出した表現とも言えますが、実はDの一族も「悲しい時に笑えない民族」だったのではないか?
ひとつなぎの大秘宝の正体を知ってシャンクスは涙し、ロジャーは大爆笑したものの、本来ロジャーも泣きたかったのではないか?事実、ロジャーは目に涙らしきものも浮かべていました。SMILEの副作用も実は「Dの一族の血筋や特性」が発現していただけだった?
○悪魔の実には「Dの一族の魂」が入ってる?
だから端的に言うと、悪魔の実の「中身」にはかつてDの王国に住んでいた人々の魂が入っている可能性が考えられそう。かつてのDの一族は強力な能力者たちの集まりだった?かつてDの一族と戦った天竜人は「悪魔のような連中」と恐れをなしてDと名付けた?
いつから悪魔の実が存在したのかは不明ですが、Dの一族が後の天竜人に対抗するために800年前に作り出したものだった可能性も考えられます。
例えば特殊能力を使えたDの一族が天竜人を撃破できるように、自らの命と引換えに魂を果物に憑依させたのではないか?ここまで現存するDの一族の生き残りの少なさを考えると、悪魔の実を大量に生み出すことと引き換えにDの大半が絶滅した可能性もありそう。
聖地マリージョアの巨大な麦わら帽子の秘密など、ドフラミンゴはDの一族と天竜人の「過去の因縁」も何故か全て知っていたわけですが、だからこそ「SMILEとSAD」という敢えて皮肉めいた名前を命名した可能性が高そう。
そのためDの一族の秘密を最後に暴露してくれる存在がドフラミンゴかも知れない。
コメント
『D』(『…・D・…』も含めて)の一族の件だが、
Dは数学的な要素が隠されている。
(D→半径を表す)
そのDを小文字に変換すると『d』となり、
これを逆さまにすると『p(P)』となる。
(これも数学的な要素が含まれていて、p→円周率のπという意味になり、π=3.14…→Pとなる。)
『ONE PIECE』→1つのピース(一欠片のピース)
(ONEのPのiece)
(Eを省けば、on-p-ic)
(色々な考察があり、その何れもが数学的・文学的に繋がってくる。ONE PIECE自体が物ではなく人の名前や精神に由来するのかもしれない。)
(因みに、π(パイ)の事を世界中の国々では色々な発音をする。例えばπ(パイ)の事を『ロー』『ペー』とも言う。)
(胸が大きな女性キャラはオッパイで繋がっているのかも知れないしw)
コメントありがとうございます。
Dの意味は数学的にもいろいろ考察できそうですよね。
π説を参考にDの意味など追記しておきました。
トキの部分、息子がDの一族なら母親もDの一族ってのは変かと。
親がDなら子もDなら分かるけど、子がDだから親も…はちょっと。
父おでん・兄ももの助がDなら日和はD濃厚ではなくDでは?
エネルの「さあ行こう。あの神の世界へ」ってセリフ、エネルが「神の世界」と思い込んでるだけと考えるのが妥当では?
そうじゃないと、エネルはDの一族について知っているってことに…
エネルがどうとかではなく、セリフや行動が「月が重要」って伏線…ってなら分かるけど。
ケチつけるようですが気になったのでコメしました。
元々月に住んでいたのでは?
領土を半分おさめる一族だったとかで。
ただ戦争で住める星ではなくなり地球っぽい星に移住したとか。
移住期間が100年で前の期間は月の歴史、後ろが今の歴史となるとか。
で、今の星に住めるよう環境作りのため開発されたのが、いまある種族で、悪魔の実もその過程で作られたとか。
ただ、同じ実が存在しない縛りがあるのでもしかしたら戦争の代替手段の可能性があるかも。
と妄想してみました。
Dの意志とは ドヴィジャ「dvija」
再生族のことじゃないでしょうか?
ロジャーの産まれ変わりが ルフィ
なんてのも面白いですよね‼️
dragon ballのDかも?
尾田栄一郎氏はドラゴンボールのファン。
一繋ぎの秘宝とは
ドラゴンボール単行本1-42巻の背表紙がひと繋がりになっていることを表す。
すなわち、
ラフテルにあった秘宝はドラゴンボール全巻!
ちなみにドラゴンボールは当初はギャグ漫画を目指していた。
要するにlaugh taleということ。
ひょっとするとルフィの声も最初は野沢さんに頼みたかったけど多忙で断られたためにクリリンになった…のかも。
ローやエースのファミリーネームはヨーロッパ辺りなのに対して黒ひげだけマーシャルでオセアニア付近なの気になりますね、、 ルフィがモンキーで人類の祖先だから出発地点、ロジャーはゴールだから最終到達地点でDの一族の表す地点を辿っていくとロジャーがゴールであるラフテルを表してるとかだったら面白いですね!だとすると、ラスボス的存在の黒ひげのマーシャル諸島の近くにラフテルがありそうですね!
数学を履修している側からするとpといえば素数(prime number)ですね。
piならπと受け取れますが、pをπと解釈するのは無理がありますね。
月って、甲骨文字でまんま「D」なんですよね。
関係ないかしら…。
Dとは、「ドリー・・・」いやいやいや、「ドラゴンキラー」
かな?