コミックス累計発行部数が5億部に迫る人気バトル漫画が『ONE PIECE』。
このワンピースの伏線の中でいろんな意味で最大級の謎が「ズニーシャ」と呼ばれる生き物。ちなみにズシーニャとは読みません。ワンピース作中では「ゾウ」や「象主」と略されることも多いですが、今記事ではズニーシャで表記は統一します。
ズニーシャは海面に立っていることからも分かるように、改めて詳細なサイズ感は後述しますがとにかく巨大。王下七武海だったドフラミンゴのドレスローザ編後に初めて登場して以降全く姿を見せなかったんですが、ついにワノ国にズニーシャが襲来。
そこで今回ドル漫では「ズニーシャ(象主)の正体」について徹底的に考察してみました。モデルはダリの油彩画?神ガネーシャ?学名のナイタミエ・ノリダに隠された衝撃の意味とは?果たして1000年以上も世界を徘徊する目的とは?
ズニーシャの背中にはミンク族の「モコモ公国」が繁栄
まずはズニーシャの「特徴」について考察していきます。
やはり何と言っても、ズニーシャの背中に存在する「モコモ公国」と呼ばれる巨大な街でありましょう。スケール感が大きすぎて一見すると、誰もここがズニーシャの背中とは分からないはず。
このモコモ公国には「ミンク族」と呼ばれる獣人族が1000年近く前から暮らしている。ズニーシャの尻尾の方にモコモ公国に入るための【門】が存在し、背中の中央部分に【クラウ都】と呼ばれる首都があり、頭頂部付近に【クジラの森】が存在します。
モコモ公国の周囲には外部からの侵入を防ぐ壁で覆われており、まさに難攻不落の都市と言えそう。モコモ公国出身のミンク族にはビッグマム海賊団のペコムズ、トラファルガー・ローの仲間のベボなどがいます。基本的にミンク族はズニーシャ出身なのでしょう。
そして、ズニーシャは一日2回ほど鼻で吸い取った海水を自らの背中に放水する。火山噴火のように放たれた大量の海水は「噴火雨」と呼ばれ、モコモ公国の自然を豊かにする恵みの雨としてズニーシャとミンク族は共存共栄の関係にあります。
ただ、ズニーシャが吸い上げる水はあくまで「海水」のはず。モコモ公国内の樹木が枯れる心配はありますが、現実世界にもヤシの木やマングローブなど海水でも育つ木々が存在するため、くじらの森はそういった類いの木々で覆われているのかも。
ズニーシャは「ロードポーネグリフ」を守っている?
一方、モコモ公国内では最近まで派閥争いがありました。
昼は「イヌアラシ公爵」が国を統治し、夜は「ネコマムシの旦那」が交互に統治してる状態がしばらく続いていた。二人は光月おでんを守っていた赤鞘九人男のミンク族ですが、それ以前はひつギスカン公爵という羊爺が統治していた模様。
ただ二人の目的はズニーシャに隠された「ロードポーネグリフ」を守ること。光月家とミンク族はかつて仲が良かった。ポーネグリフを作ることができた石工職人の光月家が800年前、ミンク族にその一つを守るように頼んだ結果が今に至ります。
ロードポーネグリフは4つ全て集めて初めてラフテルの位置が分かるため、その一つを常に移動し続けるズニーシャに隠しておけば誰もラフテルには到達できなくなる。
またズニーシャは四皇・カイドウの部下であるジャックが襲来した際、自らが吠えることでルフィたちに危機を伝える。最終的には自身の鼻でジャックたちを追い払ったり、噴火雨も悪魔の実の能力者の侵入を防ぐ意味でも効果的と言えそうです。
まさに最強の要塞がズニーシャ。
ズニーシャの年齢は1000年以上?歩く理由は罰?
だからズニーシャは腐っても生き物だけあって、モコモ公国を背負いながら海の上を歩き続けていることも大きな特徴。
しかもズニーシャは「1000年以上も歩き続けている」とのこと。
ミンク族がズニーシャの背中に住み着くようになったのが1000年前の話ですから、それ以前からズニーシャが生存していたことが同時に分かります。だからミンク族は彷徨い歩くズニーシャを発見し、そこに後から定住したことになります。
また空白の100年が起きたのは「800年前から900年前の出来事」ですから、ズニーシャはDの一族が天竜人たちに敗北する以前から海の上を彷徨い歩いていることにもなります。光月家がロードポーネグリフを隠し場所に選んだ割に、Dの一族との関連性はどこまである?
更に不思議な謎が、ズニーシャは「何らかの罰」として海を彷徨い歩き続けていること。ズニーシャ曰く、「大昔に罪を犯した結果、今もなお歩くことしか許可されていない」とのこと。画像の煽り文句を見ると、ズニーシャはどこか特定の場所を探している様子。
逆に考えると、ズニーシャは「どこかの国の権力者に飼われていた可能性」が推察できそうです。しかも、ズニーシャとの絆は非常に強固なもの。そうでもない限り、ズニーシャが1000年以上も律儀に命令に守り続けることはしないはず。
例えば、ズニーシャに命令を下したのはビンクスだった?ビンクスがお酒を届けようとしている先とズニーシャが目指す先は同じだった?
ズニーシャのサイズ感は20km以上?
背中に巨大な都市が存在するためどれだけ巨大なのかは体感的に理解できそうですが、数字で表現するとズニーシャは更に驚愕のサイズ感だと分かります。
具体的に言うと、ズニーシャの全長は「全長は20km(20000m)以上」とのこと。背中に乗ってるモコモ公国が小さく見えますが、実はモコモ公国の直径が約10kmあります。『進撃の巨人』の世界観も真っ青。
しかも海底に足が付くだけあって、ズニーシャの体高は更に巨大です。画像から推察すると、ズニーシャの高さは「およそ40km程度」と推察できそう。東京スカイツリーの高さは634メートルですから、ズニーシャの体高はその軽く60倍超。
世界一高い山・エベレストの標高が8849メートルですから、ズニーシャがもし海中ではなく、そのまま地表に立っていたら雲を突き抜けるレベルでありましょう。麦わらの一味のルフィたちもズニーシャの背中までよじ登れたなと称賛したいほど。
ズニーシャの体重は不明とのことですが、おそらく1000㌧2000㌧では済まないはず。ズニーシャのサイズ感は想像以上に無茶苦茶すぎる件。
ズニーシャの正体は足長族の象バージョン?
これだけ巨大な肉体を動かすのは相当困難を極めるため、ズニーシャの「体の構造」は少し特殊な構造となっています。
例えば、ズニーシャの足には「二つの関節」があります。さながら足長族の象バージョン。多関節を柔軟に駆使することで、ズニーシャは海の流れに逆らわずに歩行できるそう。理屈ははいまいち不明ですが、巨躯を省エネで動かせるそう。
それでもズニーシャが生きる上で膨大なエネルギーが必要にも思えますが、好物は「空島のリンゴ」「巨大ワカメ」とのこと。巨大ワカメは海中から採れそうですが、ズニーシャは鼻を伸ばせば空島にも届くのかも知れない。まさに規格外のデカさ。
またズニーシャは「ナイタミエ・ノリダ象」という学名で呼ばれています。なんだか変な名前だなと思っていましたが、どうやら衝撃の伏線が堂々と隠されていた模様。それは後述。
またズニーシャの瞳は「サファイア色」をしているのが特徴。瞳の色になにか意味があるかは不明ですが、今後ズニーシャの正体を知る上で重要な鍵を握るか。事実、ワンピースのラスボスと思われるイム様の目がズニーシャの目と酷似しているのは疑いすぎか。
ズニーシャのモデルはガネーシャ
続いては「ズニーシャのモデル」を考察していきます。
ズニーシャのモデルは【ガネーシャ】になります。
ガネーシャとは、ヒンドゥー教における神さまのこと。現世利益をもたらす「富」「財産」の神様としても有名。ドラマや小説、自己啓発本でも頻繁に見かけますが、ガネーシャの見た目がまさに「象(ゾウ)」。語感も似ているため、ほぼ確定的と言っていいでしょう。
『ワンピース』の世界における金銀財宝とは一体何なのか?
それは言うまでもなく、それが「ひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)」でありましょう。事実、ズニーシャはロードポーネグリフの一つを守っていました。つまり、ズニーシャは「ラフテルに到達するための乗り物」だった可能性が考えられます。
少なくとも名前のモデルがガネーシャと覚えておけば、ズシーニャと呼び間違えることもないはず。
ちなみに、ガネーシャの由来は「群衆(ガナ)の主(イーシャ)」というサンスクリット語になります。
【宇宙象】ナイタミエ・ノリダ象の意味はサルバドール・ダリ?
ただガネーシャは、あくまで名前のモデルに過ぎません。実はズニーシャの外観デザインにもモデルが存在します。
それが前述の「ナイタミエ・ノリダ象」という学名が鍵を握ります。このフザけた名前を逆から読むと、「ダリの絵みたいな(ダリエミタイナ)」という文章になる。このダリとはスペイン出身の画家のサルバドール・ダリのこと。シュルレアリスム(超現実主義)の代表的な画家。
このダリの作品の中に『The Elephants』と呼ばれる1948年に完成した油彩画があるんですが、そこに登場する象のデザインがまさにズニーシャと同じ。超巨大な胴体に、複数の関節を持った長い足が生えている。そして、象の背中にはオベリスク(巨大な塔)が鎮座してる。
サルバドール・ダリは象に乗って凱旋門を訪れるなど、どうやら象が好きな画家だったらしい。この作品以外にも同じような象が繰り返し描かれており、だから「ダリの絵みたいな」というアバウトな表現を尾田さんは使っていたんだと思われます。
兎にも角にも、ナイタミエ・ノリダという学名がド直球すぎた件。
○ズニーシャもまた【夜明け】をもたらす存在?
ちなみに、ズニーシャとダリと絡める際にワンピース考察界隈では、この作品名が『宇宙象』と紹介されていることが多かった気がします。
ただ『宇宙象』は1980年にダリが制作した「彫刻のブロンズ像」のことっぽい。あくまで当該画像は「油彩画」のため、『宇宙象』という作品とは直接関係なさそうです。それでもズニーシャがワンピースの最終回後に訪れる宇宙編の伏線の可能性は残されていますが…。
事実、ズニーシャには他にも伏線が隠されていたりします。ダリの象が背中に乗せるオベリスクとは「太陽神のシンボル」であり、「太陽信仰の象徴」でもある。まさにDの一族と同様に、ズニーシャは【夜明けをもたらす存在】としてデザインされていることが伺えます。
だからズニーシャにはミンク族だけではなく、かつて太陽の神・ニカが住んでいた可能性もある?ミンク族は月から飛来した可能性が高い生き物ですから、太陽と月という関係性で考えるといろいろ想像が膨らみます。
光月モモの助は象主に何故命令できる?
続いては「ズニーシャと光月一族(ロードポーネグリフ)」の関係性を考察します。
実は光月モモの助だけはズニーシャに【命令】を下すことができる。画像の場面では、ズニーシャがジャックの撃破する際に「一度だけ許可をくれ」とモモの助に要求している。
しかも、ズニーシャの視覚情報を光月モモの助の脳内に送信することが可能。さながら光月モモの助とズニーシャの間には「主従関係」のようなものも読み取れます。モモの助はズニーシャをロボットのように扱うことができそうな雰囲気。
よもやズニーシャは兵器として扱えそうな予感もしますが、ズニーシャと光月家との関連性は想像以上に強いことが読み取れます。かつて父親の光月おでんが同様にズニーシャに乗り込んだ際には、存在はうっすら感知していたものの直接的に言葉を交わすことはなかった。
何故、モモの助だけズニーシャに命令できるのかは不明。
それでも素直に考えると、ズニーシャのかつての飼い主が光月家に近しい貴族や王族だった可能性が疑えそうです。もしくは光月家が飼い主そのものだったからこそ、ズニーシャは素直にモモの助の命令を聞いた可能性以外は考えにくい。
とはいえ、【光月一族がポーネグリフを作った時期】と【ズニーシャが歩くように罰を科された時期】の200年以上のズレは気になる所ですが…。ポーネグリフを作る前の段階で、天竜人相手にズニーシャ自身に戦わせて守らせればいいだけなので。
ルフィもズニーシャを操作できる?
一方、海王類と同様にズニーシャと意思疎通できるのは光月モモの助以外に、ルフィといった一部のDの一族がいます。ズニーシャが話しかけてこなかっただけで、海賊王のゴールド・ロジャーも言葉を交わそうと思えばできたはず。
ただし、ズニーシャに命令できるのは、現時点だとあくまで光月モモの助だけ。それでも、ルフィもズニーシャに直接命令できる可能性がありそう。
その鍵を握るのがルフィの新技「ゴムゴムの怪鳥銃(ロックガン)」。ワノ国終盤で四皇のカイドウを殴り倒した必殺技。これはONE PIECE1000話で初めて登場した技だと思うんですが、当初ネーム段階では火拳銃(レッドホーク)だったものをわざわざ変えたほど。
そのためワンピースの物語が終盤に差し掛かるにあたって、この【怪鳥銃(ロックガン)】という言葉には大きな意味が隠されている可能性がありそう。
事実、中東アジアでは「ロック鳥」と呼ばれる伝説上の巨大な白い鳥が存在します。千夜一夜物語に登場したり、不死鳥のフェニックスと同義とされます。ただロック鳥のサイズ感を語る際、【3頭のゾウ】を持ち去って巣の雛に食べさせるほどと表現されるそう。
また、このロック鳥は「ルフ(Ruch)」という別名で呼ばれることもあるそう。どうやらポーランド語っぽいですが、まさにルフィを象徴する技名。
○ルフィの怪鳥銃がワノ国襲来の伏線だった?
つまり、ルフィ(怪鳥銃)とズニーシャ(象主)との関連性が強く匂わされている。
このゴムゴムの怪鳥銃が登場してしばらくした後、ズニーシャがワノ国に実際に到来している。作者・尾田栄一郎は「名前に込めた意味とかはまぁ置いて」とはぐらかすものの、ルフィがズニーシャを操ったからワノ国に到着したのではないか?
事実、カイドウとの戦いでゴムゴムの実は覚醒していたとされます。その能力を使ってズニーシャを無意識的にワノ国に連れてきた?もしくは覚醒したゴムゴムの実を察知して、ズニーシャがワノ国に呼び込まれるようにむかった?
ただそれだと光月モモの助の立つ瀬がないため、あくまでワンピース1000話の時点でズニーシャが到着するという伏線が張られていただけと考えるのが自然か。
ちなみにダリの油彩画に2体の象が描かれていることから、「ズニーシャ双子説」を唱えている某天才ワンピース考察者さんがいます。ただ双子説は個人的には微妙かなと思っています。さすがに同じ巨像が2体もいるとは考えにくい。
あくまで【ズニーシャ】と【光月モモの助】が対になっている以上の意味はなさそう。
飼い主はジョイボーイ?ラフテル(Dの王国)で飼われていた?
続いては「ズニーシャの出身国」を考察します。どんな罪を犯したのか以前に、やはり誰がズニーシャに命令を下しているのか気になる所。
結論から書いてしまうと、ズニーシャを1000年以上前に飼っていた国が「ラフテル」だと思います。
ラフテルはワンピースの最終地点と言われていますが、クローバー博士が語る「かつて存在した巨大な伝説の国家」の可能性が高そう。そして、このラフテルは現在の世界政府と対立して敗北してしまったDの一族が治める国家と思われます。
そのためズニーシャの元々の飼い主は「Dの一族たち」だった可能性が高い。だからこそルフィを筆頭に、ズニーシャの声がDの名前を持つキャラクターに聞こえているはず。おでんの死亡シーンを見る限り、光月家もDの血筋を引いている可能性が高い。
未だにズニーシャが海上を歩き続ける理由は罰を与えたラフテル側の人間が800年前に滅んでしまって【命令を止めるDの王様】も死んでしまった or 消えてしまったからではないか?
そう考えると、ジョイボーイがズニーシャの飼い主だった可能性が高そうです。
ワノ国編以降にジョイボーイの存在が俄然クローズアップされている。光月おでんやカイドウもやたらとジョイボーイの再来を待ち望んでいました。ゴムゴムの実が覚醒したことで、ジョイボーイと化したルフィを助けるためにズニーシャがワノ国に現れた?
ズニーシャは「古代兵器ウラヌス」か?
続いてはズニーシャ≒古代兵器ウラヌス説を考察したいと思います。
ズニーシャがDの一族…とりわけジョイボーイが飼っていたと仮定しても、光月モモの助にだけ命令できる理由は定かではありません。でも、母親の光月トキの正体はトキトキの実を使って、今にも滅亡しそうなラフテルから未来に逃げてきたDの一族の可能性が高そう。
ルフィやエース、ロジャーはあくまで800年後の末裔に過ぎませんが、光月トキはラフテルにリアルタイムで住んでいた王族だとしたら現時点で最もDの一族の血が濃い存在になる。その血を引くモモの助だからこそ、ズニーシャに命令を直接下せるのではないか。
つまり、ズニーシャの役割は「単に巨大」というだけで終わらない。ミンク族と光月家の関係性の紹介やロードポーネグリフの在り処の一つとして終わるはずがない。それら以外の具体的な使いみちこそが「ズニーシャ=古代兵器」説。
古代兵器ポセイドンのしらほし姫が海王類と意思疎通したように、モモの助はズニーシャと見事に意思疎通させている。ましてやズニーシャの視界ともリンクできるなど、しらほし姫以上に「兵器としての機能」がズニーシャには備わってる。
これまで古代兵器プルトンは個人的に魚人島のノアだと考えているんですが、古代兵器は「サイズ感がデカイもの」と考えると消去法的にウラヌスの候補は絞られるはず。
コメント
象主は古代兵器のプルトンの可能性がある。1発鼻手ば島を吹っ飛ばす兵器
フランキーが装備器具をつくって象主につけると予想
内容は面白いんですが、
流れている、とか歩いている、
みたいな、〜ているの表現は
流れてる、とか歩いてる、にしないで
い を入れてくれると読みやすいです