日本一のコミックス発行部数を誇る人気漫画が『ワンピース』。カテゴリはバトル漫画ですが、ワンピースの伏線を筆頭にいかんせん情報量が多い。ワンピースのあらすじも非常に長く、既に知ってるような情報でも意外と忘れてることも多い。
そこで今回ドル漫では「ワンピースの世界観や地理情報」について改めて徹底的に考察解説してみようと思います。グランドラインとは?カームベルトとは?ログポースとは?ちなみにほとんどグランドラインの解説になってます。
ワンピースの世界は「レッドライン(赤い土の大陸)」で分断
まずはワンピースの世界観を確認してみましょう。東の海や北の海など複雑に世界が分かれているように思えますが、実はワンピースの世界における「地球」は非常にシンプルな構造だった件。
ワンピースの世界観を的確に表現してる地球儀の画像がこちら。
最大の特徴は「レッドライン(赤い土の大陸)」と呼ばれる巨大な大陸が地球の真ん中を分断するように縦断していること。画像だと白い部分。だから『ワンピース』の世界ではレッドラインを境に「2つの大海」があるカタチ。
ちなみに、現実世界での地球は「全ての海」が一つに繋がっています。『ワンピース』のように分断されていることはなく、湖のように孤立した海などは存在しません。だからこそ寒流や暖流といった世界を駆け巡る海流が発生する。
このレッドラインは巨大な大陸…というより山脈や崖に近いため、普通は乗り越えることは不可能。この上には天竜人たちが住まう聖地マリージョアが存在し、かつては神の種族と呼ばれたルナーリア族が住んでいたとされます。
また聖地マリージョアの真反対には「リヴァースマウンテン」も存在します。
ただヴィンスモークファミリーといった超先進技術を持った者以外でも、レッドラインを乗り越えて別の海に渡る方法は2つ存在します。それが聖地マリージョアに入国して天竜人から通行許可を貰うか、海中の奥深くに存在する魚人島(リュウグウ王国)を通り過ぎること。
海賊は聖地マリージョアで許可をもらうことはできないため、基本的に魚人島を経由するカタチになります。
「4つの海域」が存在する理由がグランドライン
ただ厳密には「4つの海域」が存在します。
何故なら、レッドラインとは垂直方向に「グランドライン(偉大なる航路)」と呼ばれる一本道の海路が更に地球を分断しているから。画像の黒い部分がグランドライン。ワンピースの物語はこのグランドラインの海域を真っ直ぐに進んでいく。
その結果、『ワンピース』の世界では合計4つの海域に大別されます。具体的には東の海(イーストブルー)、西の海(ウエストブルー)、南の海(サウスブルー)、北の海(ノースブルー)の4海域。
更に大別するのであれば「東の海と南の海」、「北の海と西の海」同士がグランドラインに面してお互い接し合っている位置関係になります。ただし、グランドラインも同様に横切ることが不可能なため、この位置関係に大きな意味合いはありません。
グランドライン(偉大なる航路)はカームベルトで守られている
でもグランドラインはレッドラインと同じく横切ることが出来ないのか?
何故なら、グランドライン(偉大なる航路)は「カームベルト(凪の帯)」と呼ばれる海域で挟まれているから。
カームベルトの一帯は天候が発生しない、いわゆる「凪(なぎ)」の状態。まさにカームとはCalm(凪)を意味している。台風や嵐といった悪天候も発生しないものの、風が一ミリも発生しないので自由に航行することが難しい。
それに加えてカームベルトには「超巨大な海王類」たちが無数に生息していることが最も脅威。
古代兵器ポセイドンの能力が海王類の操作であることからも分かるように、ワンピースの世界では「海王類は絶対倒せない存在」として位置付けられている。海王類が実際にどこまで凶暴かはさておき、海軍大将や四皇ですらカームベルトを基本的には横切らない。
とはいえ元ロジャー海賊団のシルバーズ・レイリーあたりは海王類を普通に素手でフルボッコしてたりするんですが、『ワンピース』で唯一誰も近付けない場所がカームベルト。
○5つの海域の出身者には誰がいる?
そのためグランドラインも「一つの海域」として捉えるとしたら、ONE PIECEの世界は厳密には【5つの海域】に大別されてると言った方がいいか。そこで簡単に5つの海域の出身別キャラクターを簡単にまとめてみたいと思います。
「東の海」の出身はルフィやゾロ、ナミ、ウソップ、ロジャー、ドラゴン、コビーなどがおり、海軍中将ガープや海賊王のゴールド・ロジャーなどいますが、一応最弱の海域(笑)。面白いキャラだと偽麦わらの一味ことデマロ・ブラックも東の海出身。
「北の海」の出身キャラはヴィンスモーク家や百獣海賊団のディエス・ドレーク、バジル・ホーキンス、赤髪海賊団のベンベックマンなどがおります。ヴィンスモークファミリーのサンジはレッドラインを乗り越えて東の海に捨てられたカタチ。
「西の海」の出身者は最悪の世代のカポネ・ベッジなどが生誕したマフィアが多い海域。麦わらの一味だとブルックやニコ・ロビン、海軍だとヒナ、シャンクスなども西の海出身。「南の海」の出身者はフランキーやハンニャバル、ラッキー・ルウなどがいます。
また「グランドライン(偉大なる航路)」の出身者はチョッパーやマゼラン、黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)、藤虎イッショウなど多数存在します。グランドラインは最も強い海域かつ島も多いため、ワンピースで一番多い出身海域になります。
グランドラインの「入り口」はリヴァースマウンテン
じゃあ東の海や西の海で生まれた場合、グランドラインに入るにはどうすればいいのか?
そこで重要な場所となるのが【リヴァースマウンテン】。ここはレッドラインとグランドラインが交わる場所に存在し、「4本の運河」がどうやら人工的に作られています。ちなみに、リバースマウンテンは厳密には間違いです。
地図上で確認すると、各々の海域から運河が引かれていることが分かります。そのためどの海域からでもこの運河を通ればリヴァースマウンテンに入ることができます。東の海では海賊王のゴールド・ロジャーが生まれたローグタウンが最も近かったりします。
海流は運河に目掛けて、何故か駆け上るように勢いよく逆流しています。この海流はリヴァースマウンテン頂上でぶつかった後、「グランドラインのスタート地点」に向けて勢いよく流れ出ているため、どの海域から入っても同じ入り口に出てきます。
ただし海流の勢いは非常に強いため、グランドラインに出てくる前に海の藻屑となった海賊船は数知れず。逆に言うと、グランドラインに一度入ってしまうと、基本的には二度と出られない仕組み。
そしてグランドラインに突入した後は右(東)にひたすら突き進んで行くと、そのまま地球をグルっと一周してリヴァースマウンテンの左の一番端っこに行き着きます。
グランドラインは一本道だがログポースが必須
じゃあ、グランドライン(偉大なる航路)に入った後はどうなるのか?
グランドラインに入った後は「決められたルート」をひたすら突き進むだけになります。リバースマウンテンから指し示す道は「7種類」。グランドラインに入った後はその中から一つ選択し、グランドラインの最終地点までまさに一本道。
一度選択したルートは選び直せません。グランドライン(偉大なる航路)の島自体が色んな鉱物を含んでいるため、海域全域に異常な磁場が発生しているため、普通のコンパスは正常に機能しないから。グランドラインでは自分の位置を把握することすら困難。
そこで活躍するアイテムが「ログポース(記録指針)」。
ログポースとは、それぞれの島が発する特殊な磁気を記録する特殊なコンパスのこと。ログポースが指し示す方向には必ず島が存在するため、次の行き先を知る上で必須。空島だと上にコンパスが向くことがあるものの、ログポースだけは疑ってはいけない。
まさに航海する上では「絶対的な指針」とされます。磁気を記録した場所以外にコンパスが向くことはないため、グランドラインで一度選択したルートを変えることはできない。そのため最初に選んだ島で、その後の全ての未来は決まる。
グランドラインには16の季節が存在するが…
グランドラインは「悪魔の巣窟」と呼ばれるなど、当初は誰もが難攻不落の魔海という評判でした。東の海の覇者だったドン・クリークは不運にもジュラキュール・ミホークに出会っただけでしたが、最初の一歩を踏み出すことすら難しい。
この理由はグランドラインの「複雑な気象」が関係しています。グランドラインの島々はそれぞれの四季に特化した【春島】【夏島】【秋島】【冬島】に大別されるそう。例えば、チョッパーが生まれ育ったドラム島のサクラ王国は極寒の冬島でした。
しかもそれぞれの島にも四季が個別で存在するため、グランドラインは「16段階の季節」が存在していることになります。まさに難攻不落を強調する。ただし、春島夏島秋島冬島という設定が『ワンピース』のストーリーに直接絡んでくることはありません。
新世界に突入する直前、スクラッチメン・アプーが春島、ディエス・ドレークが冬島に足を運んだ程度でした。他にもフランキーが足を運んだベガパンクの故郷・未来国バルジモアや未来島エッグヘッドが冬島、ウソップが足を運んだボーイン列島がおそらく夏島。
ただストーリーに深く絡めてくるのが難しかったのか、「季節」という設定や概念はあまり活かされることはありませんでした。
グランドラインの後半の海は「新世界」
前述の通り、ワンピースの海域はレッドライン(赤い土の大陸)で大きく2つに分断されています。そのためリヴァースマウンから真っ直ぐに進んでいくと、レッドラインに再び突き当たります。ここが「グランドラインの中間地点」とも言えます。
このグランドラインの中間地点付近の海域には【シャボンディ諸島】【海軍本部】などが存在します。
つまり、この中間地点・シャボンディ諸島を基準としてグランドラインの海域は「前半の海」と「後半の海」に更に区別されることが分かります。この後半の海は【新世界】と呼ばれ、カイドウやビッグマムといった最強の四皇が支配しているガチの魔の海域。
新世界に行くためには、レッドライン上にある【聖地マリージョア】か、その真下の深海に位置する【魚人島】を通る必要がある。多くの海賊は魚人島への道を選ばざるを得ないため、シャボンディ諸島で海賊船を必然的にコーティングせざるを得ません。
ちなみに、新世界以降はほぼログポースの役割は薄まっています。初期のワンピースの地図を見る限り、新世界でもリヴァースマウンテンで選んだルートがそのまま強制されてそうですが、現在はあまり深く考えなくても良さそうです。
だから海賊が取るべき針路をまとめると、「東の海・北の海・西の海・南の海」→「リヴァースマウンテン」→「グランドライン(偉大なる航路)」→「シャボンディ諸島」→「聖地マリージョア(地上)or 魚人島・リュウグウ王国(海底)」→「新世界(グランドライン後半)」といった順番になります。
ログポースの最終地点は水先星島(ロードスター島)
そして、海賊王を目指すルフィたちが向かう最終ゴール地点は【ラフテル】でした。ここには【ONE PIECE(ひとつなぎの大秘宝)】と呼ばれる謎の財宝が隠されているとされます。『ワンピース』という物語のゴールも、まさに「ONE PIECE」。
このラフテルに唯一辿り着いたのがロジャー海賊団。そして、後に船長ロジャーが「おれの財宝か?欲しけりゃくれてやる。探してみろ。この世の全てをそこに置いてきた」というセリフを処刑直前に残したことをキッカケに大海賊時代を迎えました。
でも、グランドライン最後の島は【水先星島(ロードスターとう)】と呼ばれます。だからログポース通りに進んでもラフテルには到達できません。水先星島(ロードスター島)にお宝は何も存在せず、ログポースの針は乱れるだけで何も起きなかったそう。
水先星島(ロードスター島)の場所は、おそらく矢印付近に位置するはず。リヴァースマウンテンのちょうど裏側あたり。
○ラフテルは新世界に存在するのか?
ロジャーたちは水先星島に到達した後、再びラフテルを探す旅を始めます。ラフテルの場所は4つの「ロードポーネグリフ」がそれぞれ指し示す場所4点を結んだ交点に位置すると言われています。
星のカタチは「五角形(☆)」で表現されることが多いですが、どの点を結んでも「一点」に交わることはありません。それ故に、水先星島には宝は何もなかった?少なくとも星と命名されている理由には、幾何学的な理由が込められているか。
だから、ラフテルの場所は必ずしも新世界に存在するとは限らないのかも知れない。ワンピースの世界では「竜」が想像以上に重要な存在なので、ラフテルはレッドライン上のどこかに存在する?Dの一族もかつてレッドライン上に住んでいたら?
先程の季節の設定を活かすとしたら、ロードポーネグリフが指し示す4地点は「春島・夏島・秋島・冬島」のそれぞれだったりするのかも知れない。
水先星島は「Road Start」という意味だった?
一方、水先星島(ロードスターとう)という名前にも重大な伏線が隠されています。正確には【読み方】の方にストーリー終盤の謎を紐解く仕掛けが隠されていました。そこで「ロードスターとう」という読み方をそのまま読んでみたいと思います。
そうすると「ロードスタート」と読むことができます。これを更に「ロード・スタート」と分けると、【Road Start】という英語に変換することができます。つまり、水先星島は「道の始まり」といったニュアンスで命名されたと強引に解釈できそう。
だから水先星島(Road Start)は「最終ゴール」ではなく、実は【最初のスタート地点】だった可能性が高そう。
本来であればグランドラインの序盤で複数用意されたスタート地点から、水先星島に向けて道筋の選択肢が徐々に狭まっているという説明でした。でも実際には真逆で、水先星島の方からリヴァースマウンテンに向けて道が枝分かれてしていただけだった?
だからReverse(逆行する)の意味も、まさに「航海する向きが逆」という伏線だった。水先星島は単なるスタート地点に過ぎなかったから、そこには何も隠されていなかった。最終的に地軸が逆転する説もありますが、かつてグランドラインの向きが逆転していたと考察した方が自然か。
そのためレッドラインやカームベルトなど、『ワンピース』の地理は【作為的なもの】が多いように思えます。果たして誰が仕掛けたものだったのか?
コメント
「ラフテル」の場所を示す4地点の正体は、4つの海の「導きの灯」。麦わらの一味が「東の海」から「リヴァースマウンテン」に入る前に出てきた灯台。他の3つの海にもおそらく同じものがある。そして絵をよく見ると、「導きの灯」から出てる光はなぜか海に向かって斜め下に延びている。ブルックがヨーキ海賊団にいた頃の回想の中に出てくる「西の海」の「導きの灯」もやはり光が斜め下に延びている。「南の海」と「北の海」にも同じものがある。そして、4つの「導きの灯」から海に向かって斜め下に延びてる光の交わる地点に「ラフテル」は存在する。つまり「リヴァースマウンテン」の地下の海中に「ラフテル」は存在する。
「リヴァースマウンテン」の「リヴァース」は「戻る」という意味ではない。「空島」の「大地」の振り仮名が「アース」ではなく「ヴァース」になっていたところに着目すると、「リヴァース」は「リ・ヴァース」とも考えられる。「ONE PIECE」に出てくる物の名前は、漢字にカタカナの振り仮名が付いている物がほとんどだが、「リヴァースマウンテン」だけはもともとカタカナ表記になっている。これは「リ・ヴァースマウンテン」の本当の意味を隠す為。
先程コメントした者です。一つ書き忘れてた。
思うんだけど、「偉大なる航路」や「赤い土の大陸」は、最初からあったんだろうか?それとも誰かの手によって人為的に作られたんだろうか?私は後者だと思う。
「偉大なる航路」や「赤い土の大陸」をどうやって消滅させるんだろうかって論議はよく見かけるけど、どうやって誰がいつ何の為に作ったんだろうってトピは見掛けない。誰か作って。私はそういうのどうやるのか分からない。
シャンクスとバギーがロジャー海賊団の船にいた頃に、「北極と南極ではどっちの方が寒いか」でケンカしてたけど、よく考えたら「ONE PIECE」の世界の中での地球は「偉大なる航路」と「赤い土の大陸」によって4つの海に分けられてるのに、その海の中のどこに北極と南極があるんだろうか?シャンクスとバギーが「北極と南極ではどっちの方が寒いか」で議題でケンカしてたのもなんか突飛に見えるし、これもなんかの伏線なんだろうか。
最近判明したばかりですが、グランドラインの最終地点は「水先星島(ロードスター)」と呼ばれるそう。ロードスターを英語で表記すると「lodestar」とも書くようですが、この意味は日本語だと「北極星」。
実際問題としてワンピースの世界に北極と南極があるかは確かに疑わしいですが、もしかするとバギーたちはロードスターのことでケンカしていたのかも。そう考えると北極と対となる南極はラフテルと意味してる?
いろいろ面白い考察ありがとうございます。
ラフテルの考察にいずれ反映させたいと思います。
個人的に「底説」はうーんと思ってましたが、
海中に沈んでるからラフテルは発見されてない可能性もありそう。
世界がひっくり返るような事を考えた結果じつは、ワンピースの世界は、球体では無いのでは?と思いました
仮に球体だったとしても公表されている世界地図は、間違っているのではないでしょうか?
北極と南極は別に大陸上にあるんちゃうん
南極大陸がないだけでよ
世界一最弱の海は主に海賊界での呼び方
本当は世界一平和な海
北極と南極の位置について「南の海」と「北の湖」それぞれの海域の中心点という可能性が考えられる。
この場合一つ疑問が残る。この仮定で、この星を北極を上、南極を下にして見てみると、聖地マリージョア側から見れば地球の場合と西と東が逆になる。ただしリバースマウンテン側から見るとその位置関係は正しくなる。
地球もそうだが、世界の中心的な位置を基準に名前を付けるのが一般的だと思うのですけれどね
考えているとあの歌が思い出される。。。。
・・・ひがしのしまは朝早ェ~元気モリモリアホばっか~・・・
公転の向きは地球とおなじなのか
ハァドスコイドスコイ