コミックス累計発行部数が5億部に迫る『ワンピース』の世界観において、海軍と王下七武海(ただし既に消滅)と並んで世界の三大勢力が「四皇(よんこう)」と呼ばれる4名の海賊。まさに【皇帝】のように君臨する大海賊。
四皇はグランドライン後半の新世界を牛耳っており、ラフテルまでの道のりの最後の砦のように居座っている。海軍も迂闊には手が出せない海賊。四皇はそれだけ存在が強大であり、四皇の傘下に入ってまで生き延びようとする海賊がいるほど。
そこで今回ドル漫が「四皇メンバー」の詳細を徹底解説していきたいと思います。バギーが四皇入りする伏線がコミックス25巻に隠されていた?
モンキー・D・ルフィ…四皇メンバー【生存】
まず最初の四皇は【モンキー・D・ルフィ】。麦わらの一味・麦わら大船団の船長。
ビッグマム海賊団のシャーロット・カタクリを撃破した後、ルフィの懸賞金が15億ベリーにまで跳ね上がりました。その際に「五番目の皇帝現る」と解説されていた。そのため当初は「五皇」という表現が想起されましたが、最後まで踏み込んだ表現はありませんでした。
そして、モンキー・D・ルフィはワノ国編で幻獣種のヒトヒトの実モデル・ニカが覚醒し、後述する四皇・カイドウをギア5の状態で撃破します。太陽の神・ニカの能力が発現し、現在はジョイボーイの後継者と見られます。
その後、ルフィは晴れて正式な四皇とようやく呼ばれます。だからカタクリ撃破後はまだ非四皇だったはず。そのため「五皇」や「六皇」といった感じでキャラが増えていく可能性も考えられましたが、今後も四皇は四皇のまま。
赤髪のシャンクス…現四皇メンバー【生存】
続いての四皇は【赤髪のシャンクス】。シャンクスは赤髪海賊団を率いる大頭。かつて船長シャンクスはバギーと共にロジャー海賊団に在籍していた過去もありますが、生い立ちは謎も多い。どうやらゴールド・ロジャーに拾われた過去がありそう。
シャンクスの特徴は「赤紙」と「3本傷」。赤髪海賊団の海賊旗もドクロの左目に三本傷が入ってる。船はレッドフォース号と赤髪を匂わせる名前。どうやら決まった根城はなく、シャンクスの性格も「放浪癖」だけあって世界を転々。
四皇でもフーテン感があるキャラですが、四皇と呼ばれたタイミングは6年前になります。
シャンクスはルフィにとって兄貴分的な海賊。ルフィを助けるため、海の主に左腕を食われたエピソードは有名。四皇唯一の隻腕。ルフィの麦わら帽子も、元々はシャンクスが所有していたもの。ただし、いずれルフィに返却させる約束をしている。
○シャンクスの悪魔の実や正体は不明
赤髪のシャンクスの能力は未だに不明なまま。
シャンクスはグリフォンと呼ばれるサーベルを用いることは判明しているものの、悪魔の実の能力者かどうかすら不明。それでもマリンフォード頂上戦争ではシャンクスの一声で停戦させるなど、海軍からも実力的にお墨付きの模様です。
特に同じく四皇・白ひげとの戦いでは、圧倒的な覇気の強さを見せていました。かつてゴールド・ロジャーも非能力者だったものの、悪魔の実は食べていませんでした。シャンクスも同様に、非能力者の可能性も充分有り得そうです。
いざという時にはキリリとした表情で場を締めるものの、シャンクスの普段は部下の船員たちと和気あいあいに過ごしている。性格はどこか朗らか。四皇の中で一番上司にしたいキャラランキングがあったとしたら、シャンクスが間違いなく一位か。
ただし、天竜人のトップである五老星と裏で繋がっているなど、どうやらシャンクスの正体は敵・黒幕説も濃厚です。最悪の世代のユースタス・キッドの左腕を奪うなど、既に残忍な一面を覗かせています。考えてみると、麦わら帽子を返却させようとしている時点で…。
ビッグマム(シャーロット・リンリン)…旧四皇メンバー【死亡?】
続いての四皇は【ビッグマム(シャーロット・リンリン)】。
ビッグマムはビッグマム海賊団を率いている船長。メンバーは主に自身の子供で構成されており、まさに「血の絆」で結ばれている海賊団。しかも血の繋がりがあっても、母親のビッグマムに逆えば死が待っている。組織力では四皇ナンバーワンか。
ビッグマムはホールケーキアイランド(WCI)を根城にしている「万国(トットランド)」の女王でもある。また髪色からも分かるように、大のピンク好き。子供たちもピンク衣装が多め。海賊旗のドクロマークも、ビッグマムのピンク色のパーマヘアー。
恰幅の良い見た目よろしくビッグマムは、とにかくお菓子が大好き。魚人島など傘下の国々を税金ではなく、大量のお菓子で納税させるほど。そして、トットランドには世界中から珍種を集めて「公平な国」を作ろうと目論む四皇。
○四皇で最高齢の子沢山BBA
ビッグマムという異名からも分かるように、特徴はとにかく子沢山。子供の数は総勢約90名。年齢は68歳と完全に後期高齢者ですが、割りと最近まで現役でした。いつから四皇だったのかは不明ですが、四皇の中では最長老の部類かも。
ビッグマムは身長は8.8メートルだけあって、圧倒的なフィジカルを誇ります。わずか5歳で屈強な巨人族をフルボッコするほど。空腹状態が続くと「食いわずらい」が発生し、肉体は細くスリムになるものの凶暴さが格段に増します。
また悪魔の実は「ソルソルの実」。
他人の魂を奪って、無機物や動植物に移し替える能力。無機物であっても魂を入れれば、意思のある生き物(ホーミーズ)に生まれ変わる。大量の兵士を産み出すことができ、とりわけビッグマム自身の魂を直接分け与えられたホーミーズは強烈。
ただし、ワノ国編では悪魔の実が覚醒したユースタス・キャプテン・キッドとトラファルガー・ローを前に敗北します。最終的に地中奥深くのマグマまで突き落とされるものの、最終的な生死はまだ不明。それでも現時点で四皇からは外されています。
百獣のカイドウ…旧四皇メンバー【死亡?】
続いての四皇は【カイドウ】。
百獣海賊団を率いている提督。カイドウの配下にはキング、クイーン、ジャックなどの幹部が存在し、ほぼ全てのメンバーが動物ゾオン系悪魔の実の能力者。恐竜に変身できる最悪の世代のXドレークなどもカイドウの傘下でした。
カイドウの悪魔の実は「龍(ウオウオの実モデル・青龍)」の幻獣種と来たもんだからヤバ過ぎる。パンクハザードで人体実験されていた際、ベガパンクはこの血統因子を使って後に光月モモの助が食べる悪魔の実を作ってたりします。
また手下として引き入れた王下七武海のドフラミンゴに対して、人造悪魔の実「SMILE」を大量に作らせる代わりに、逆にカイドウはドフラミンゴにワノ国で製造した武器を密輸していた。王下七武海のゲッコー・モリアとの因縁など、意外と他の海賊とのエピソードも多い四皇。
カイドウは30年近く前から黒炭オロチの主導のもとワノ国を政治的に支配し、最終的に光月おでんを処刑。
○地球最強の生物の異名を持つ四皇
カイドウは「地上最強の生物」という異名を持ち、空島から飛び降りてもダメージを負わないなどほぼ不死身の肉体を持っていました。カイドウは2本の曲がり角といった特徴的な見た目も相まって、種族はオーズ族なども想起されますが最後まで正体は不明。
それでも百獣海賊団の海賊旗はカイドウの2本角がモチーフだったりします。
カイドウの性格は凶暴かつセンチメンタル。特にお酒を飲むと、性格はコロコロと変貌する酒乱。ひとつなぎの大秘宝を入手しようとしている割に、何故か死にたがるなど割りと面倒くさい四皇。きっと上司にしたくないランキング1位の四皇。
一方、ニカの能力が覚醒したルフィによってカイドウは倒されています。やはりビッグマムと同様、地下のマグマに叩き落されているものの生死は不明。最強の肉体を持つカイドウが死ぬ姿は想像しにくいですが、少なくとも現在四皇ではありません。
白ひげ(エドワード・ニューゲート)…旧四皇メンバー【死亡】
続いての四皇は【白ひげ(エドワード・ニューゲート)】。
白ひげ海賊団を率いる船長。海賊旗は白ひげの特徴的なヒゲをモチーフとしたドクロマーク。部下にはエースやマルコ、ジョズなどがおり、船員は1600名と四皇でもトップクラスの規模。全盛期は43の海賊団を傘下に収めていました。
何故なら、白ひげは男気にあふれた昔気質の海賊だったから。とにかく船員を「家族」のように大事にする。白ひげが海賊を始めた理由も金銀財宝といったお宝目当てではなく、「家族を作りたかったから」という素朴な理由でした。
前述の四皇・ビッグマムは表面的な血筋にこだわっていましたが、白ひげ海賊団は「心(こころ)」同士で繋がり合っていた。
白ひげの悪魔の実は「グラグラの実」。あらゆる空間を歪ませてグラグラさせるというもの。海軍本部すら一瞬で崩壊するほど。まさに天変地異を起こす威力の大きさから自然ロギア系かと思いきや、超人パラミシア系でも最強の悪魔の実。
ただし、マリンフォード頂上戦争において、白ひげは戦死します。現在は同じくマリンフォードで戦死したエースの墓と隣に亡骸が眠っています。
黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)…現四皇メンバー【生存】
そして白ひげの代わりに新しく選ばれた四皇が【黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)】。黒ひげ海賊団を率いる提督。海賊旗には3つのドクロが描かれていることから、能力=ケルベロス説も濃厚と言われます。そしてルフィと同じ最悪の世代。
とにかく黒ひげは最低野郎。元々は白ひげ海賊団のメンバーだったものの、ヤミヤミの実を仲間(サッチ)から無理矢理に強奪して殺す。その後、仇討ちに来たエースを返り討ちにするなど、四皇の中でもクズ of クズ。シャンクスの三本傷を付けたのも黒ひげ。
その後も海底刑務所「インペルダウン」に幽閉されていた雨のシリュウやカタリーナ・デボン、悪政王アバロ・ピサロなど超絶凶悪犯を仲間に引き入れるなど、黒ひげの「悪のカリスマ性」に引かれる海賊も多い。『ジョジョ』で言うところのDIOか。
黒ひげが四皇と呼ばれるようになったタイミングは1年前になります。
○悪魔の実を2つも所有する四皇
黒ひげの能力は「ヤミヤミの実」。悪魔の実史上最凶と言われる自然ロギア系の悪魔の実。闇の引力で全てを呑み込み、その呑み込んだものを吐き出せる。現時点だと覇気の登場でいろいろ霞むものの、他にも隠されたヤバい能力があるはず。
このヤミヤミの実の能力を使って、これまで黒ひげはエースやマルコを撃破。王下七武海から四皇へと順調にランクアップしている点からも、勝ちに対する執念が四皇の中でも意地汚いほど強い。
最終的に白ひげすらも倒して、グラグラの実を入手しています。本来は一つしか所有できないものの、何故か黒ひげは「複数の悪魔の実」を所有しているのが特徴。
また黒ひげは『ワンピース』でも数少ないDの一族。ワンピースの最終回が近付く局面において、黒ひげは更に活躍するはず。事実、最悪の世代の中から次期海賊王が誕生するという伏線が張られており、真っ先に浮かぶ候補が四皇・黒ひげ。
バギーが四皇入りする伏線がコミックス25巻
続いての四皇が「バギー」。バギー海賊団(バギーズデリバリー)の船長。ルフィが最初に戦った海賊でもあるんですが、当初からバギーが四皇に入る伏線が描かれていました。
それが【コミックス25巻の表紙】に描かれている。
ワンピースの扉絵の伏線は少なくないですが、前述の黒ひげとシャンクスに以外に、先駆けて五皇として評価されたルフィと今回のバギーが掲載されている。つまり「旧四皇が倒された後の未来の構成メンバー」が予言されていた。
ちなみに、真ん中の白ヤギは黒ひげ死亡説の伏線かと考えたんですが、ルフィが太陽の神ニカの能力を覚醒させて全身白色化していることから、「ゴムゴムの実の能力者ではなかった」という伏線だったのかも知れない。
実際、バギーも将来的に「四皇」「海賊王」に入ることを夢見ている描写があります。インペルダウンの脱獄シーン。もし作者・尾田栄一郎がバギーを王下七武海止まりとしか考えてないなら「四皇」というフレーズを使うとは思えない。
ルフィのこれまでの発言を聞いてる限りは、海賊王も「自由」を愛する存在であるべきとされてる。バギーはまさに自由すぎる存在。周りから踊らされる「ピエロ」が海賊王になれば漫画的に面白いし、アホな奴がトップに立った方が平和な世界が訪れそう。
だから現在の最新版の新四皇の手配書はこんな感じになっています。
【新四皇】青と赤、白と黒という対比
また新四皇のフルカラー版のポスターも既に少年ジャンプに掲載されています。
それがこちら。
一番最初に掲載されたモノクロ版だと気付きにくかったですが、新四皇の【髪色】がそれぞれ見事に個性的かつ対照的であることが伺えます。左からバギーが「ブルー」、シャンクスが「赤」、黒ひげが「黒」、ルフィが「白」といった具合。
五老星はギア5状態のルフィが掲載されていることにブチ切れていましたが、この「色の対比」も意識されていたことが強く推認できます。だから、この色の違いには何か深い意味合いが隠されている可能性が高いように思えます。
【青と赤】【白と黒】は、まさにそれぞれ対比色として有名でしょう。だから青(バギー)と赤(シャンクス)が手を組むのか、白(ルフィ)と黒(黒ひげ)が戦うのかなど、いろんなパターンの組み合わせが考えられそうです。
確かにルフィと黒ひげが戦う可能性は高いものの、シャンクスも黒ひげとの因縁を持っていました。そのためバギーが消去法的に余るものの、性格はルフィと同じようなネアカでした。そして、シャンクスはルフィを利用している裏切り者説も濃厚です。
つまり赤髪のシャンクスと黒ひげが手を組んで、ルフィとバギーが迎え撃つような展開が意外感がありつつ王道なのではないかと予想してみる。
ロジャーも元々は四皇だった?【ロックス】
一方、海賊王のゴールド・ロジャーは四皇だったのか?
事実、ロジャーは元四皇の白ひげとライバル関係にありました。これまで壮絶な戦いを何度も繰り広げた戦友。ロジャーはラフテル到達後、桜の木の下でひとつなぎの大秘宝の正体などを打ち明けるなど、まさにマブダチといった雰囲気。
でも白ひげが四皇であれば、ロジャーも元四皇だった可能性が考えられます。例えば懸賞金額も白ひげもロジャーもどっちも同じ50億ベリー台と破格でした。ロジャーだけ四皇ではなかった可能性は考えにくい。
○四皇という勢力が生まれたのはごく最近?
ただ結論から言うと、ロジャー以前に四皇という名前はなかったんだそう。
ポートガス・D・エースを主役としたノベライズ本『ONE PIECE novel A』によると、かつての新世界はロジャー、白ひげ、ビッグマム以外に金獅子のシキも含めた4名がしのぎを削っていた。それが「四皇の前身」だったそう。
その後、シャンクスとカイドウが台頭してきたため、海軍政府は世間に脅威を周知するためか「四皇」というだいそれた名前を命名。事実、ロジャーの死後に大海賊時代が始まっていることから、海賊たちの勢力の勃興が著しかったことは想像に難くない。
ただ前述のようにシャンクスが四皇と呼ばれるようになったタイミングはわずか6年前ですから、最近生まれた勢力とも言えそう。ここらへんは革命軍の結成した時期と変わらないのかも。
だからロジャー以前に最強をほしいままにしたロックス海賊団の船長のロックス・D・ジーベックという男が四皇だった可能性はなさそうです。
コメント
エースのノベライズ版で明らかにされたんですが元々はロジャー、白ひげ、シキ、ビッグマムの4人が新世界で四皇の前身の海賊として争っていたそうです
その後ロジャーとシキに変わる形でシャンクスとカイドウが台頭して現在の四皇という勢力ができあがったんだとか
なのでロジャー時代にはまだ四皇という勢力自体はなかったもののロジャーとシキはその前身となる海賊だったようですね
ワンピースを楽しく見ています。
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ワンピース99巻を買いました。