『ONE PIECE』は現在ワノ国編が進行中ですが、ワノ国はかつて光月家が治めていた侍国家だった。しかしながら、今や四皇となったカイドウと黒炭オロチに支配された格差国家に成り下がった。光月家直系の元大名・光月おでんに仕えていた9名のキャラクターが「赤鞘九人男」。
最近になってようやく全メンバーが判明し、中でも話題になったのが「河松(かわまつ)」。
そこで今回ドル漫では「河松(かわまつ)の正体」について徹底的に考察していこうと思います。どうやら河松は「河童のミンク族」ではなかった?他にも河松がクロッカスと再会してた説など検証してみましょう。
河松とは赤鞘九人男の一人
まず「河松」の正体を考察。過去から現在に至るまでの経緯をまとめてみたいと思います。ワノ国の登場人物一覧なども参照。
河松とは赤鞘九人男の一人。かつて33年前にワノ国に母親と共に漂着した河松は、光月おでんに偶然拾われてミンク族のネコマムシやイヌアラシと共に育てられる。常に編笠を頭に被ってる。身体は3頭身ぐらいですが、身長は3メートル4メートルはありそう。海軍の黄猿ボルサリーノ並にデカそう。
声優CVは水島裕。
赤鞘九人男のリーダー・錦えもんにして「百人力」と言わしめ、河松はかつてワノ国の元相撲の横綱であった模様。ルフィのギア3に倒された横綱の浦島を考えると微妙な気もしますが、それでもアシュラ童子並に強いことは確定か。河松の技は後述。
また河松はヤクザの大親分だった花のヒョウ五郎と懇意にしていたらしく、「ヒョウ五郎親分は死なせるなよ」と獄中で語るなど、詳細な描写は描かれていませんが河松がおでん同様にヒョウ五郎にも強いシンパシーをかつて抱いていたそう。
○河松は20年前に光月日和を救出
そのため河松は光月おでんの側近中の側近でした。
20年前に光月おでんが処刑された直後、燃え盛るおでん城で光月トキがトキトキの実で息子のモモの助や錦えもんやお菊を未来に逃した際にも立ち会うなど、河松は赤鞘九人男の中でもかなり信頼されていたことが分かります。チラッと写ってる姿がまさに伏線。
ただし、河松はトキトキの実で未来に赤鞘九人男で唯一移動してなかった。
当初は少しだけ時間軸をズラして二人は別の時間軸にタイムスリップした可能性も考えましたが、河松はそのまま燃え盛るおでん城を脱出し、その後、小紫として活躍する光月日和を救出した立役者だったことが判明。
その後、河松は両親を亡くしてふさぎがちだった幼き光月日和を必死におどけて励ますなど、その後7年以上にも渡って親代わりとして育て上げた。
○河松は13年前に光月日和に逃げられる
だから河松はカイドウとオロチが支配するワノ国に残り続け、錦えもんたちとは別行動を取る。かなりリスキーな判断としか思えませんが、光月トキは光月モモの助たちと敢えてバラけさせることで全滅を避け、少しでも光月家の血統を残す可能性を高めようとしたんだそう。
ただし、13年前に突如として光月日和は河松の元を去る。当初は河松の方から去った可能性も考えましたが、河松の涙の咆哮がまさに鬼気迫る。日和はおでんとトキの忘れ形見。それが急に消えたと考えたら、心中察するに余りあります。
その後、河松は切腹しようと選んだ場所がワノ国・鈴後。そこには刀を墓標代わりに使う珍しい風習がありましたが、かつて霜月牛マルが統治した国だった。更に遡るとワノ国の英雄である霜月リューマの出身地だったりもするんですが、牛マルの相棒・オニ丸と出会う。
そこで河松は「おいはぎ橋の牛鬼丸」としえt墓荒らしから刀を守る日々を送る。何故なら、鈴後に隠された刀はいつか来る黒炭オロチを打倒するために必要となるから。ただ空腹に耐えかねた河松は、花の都で「油揚げ」を泥棒して兎丼に収容されてしまう。
ドジっ子にも程がある上、よく兎丼でも赤鞘九人男とバレなかったな。
ちなみに、光月日和が河松の元を去った理由は「やつれていく河松の姿を見るのが怖かった」からなんだそう。理由がちょっと雑。河松は日和と再会した時に「なんとお優しい理由」と頬を緩めるものの、自分だったら思わず殴ってやりたくなります。おまえどんだけ心配さすねん、っていう。
河松はクロッカスと晩酌してた「編笠の男」だったのか?
続いては「クロッカスとの関係性」との関係性も考察。クロッカスとは双子岬でクジラのラブーンの治療と監視にあたっていた武闘派の船医者。かつてロジャー海賊団のメンバーだった過去もあるなど、最初にルフィたちにラフテルの存在も教えてくれた存在。
かつて「世界の看板から」という扉絵シリーズでクロッカスが謎の男と酒を酌み交わしてるシーンがある。謎の男が被っている「編笠」と河松が被っている「編笠」のデザインが同じだったことから、両者の同一人物説がネット上では流れておりました。
ただし、前述のように河松は13年前から兎丼の牢屋にずっと投獄されてる状態だった。普通に考えて、13年間もワノ国で幽閉されていた人間がどうやってグランドライン序盤にいたクロッカスと会えるのか?って話。だから、編笠の男の正体は河松ではありませんでした。
また光月おでんも同様に元ロジャー海賊団でしたが、河松は光月トキたちと共に白ひげ海賊団から離脱した時にワノ国に帰還してる。ロジャーと白ひげは何度も戦ってるものの、河松とクロッカスにどこまで面識があったかは若干微妙か。
世界の甲板シリーズがリアルタイムの話ではないと仮定すれば、「IF説」「パラレルワールド説」だった可能性もなくはない。もちろん他のキャラも大勢描かれてるシリーズなので説としては微妙ですが、もしかすると「ワンピースの最終回後の展開」が世界の甲板シリーズでは描写されていた可能性もありそう。
ちなみにコメント欄でもご指摘いただきましたが、謎の編笠男の正体は「金獅子のシキ」とする説もあります。既に別記事で考察してますが、毛量の違いを比べるとシキとは違う気はします。ただ編笠のデザインは光月家のものなので、おそらく再登場することは確実か。
河松の正体は「カッパ族」だった?
続いては「河松の種族」について迫りたいと思います。
河松の正体は「河童」と言われておりました。カッパは相撲が強い生き物としても知られる上、河松自身が自称してる。口元もケロケロケロッピを彷彿とさせる。水かきが付いた手の平も握り心地が良さそう。今後、河松は新たなワンピースのマスコットキャラになりそうな予感。
河松の笑い声も「カッパッパ」。ワンピースでは笑い声はキャラクターを特徴づける重要な要素。ビブルカードシリーズでも「笑い声」だけがクローズアップされてるほど。例えば、子沢山のビッグマム(シャーロット・リンリン)の笑い方は「ママハハ」といった具合に見事に個性が現れてる。
光月日和や他の赤鞘九人男を待ち続けていた河松ですが、この名前も「河童が待つ≒かわまつ」というシンプルな意味や語源が込められてるのかも知れない。
河松が「魚の骨」を口で飛ばして看守を攻撃してた描写も、今から考えるとカッパを彷彿とさせます。カッパの主食はきゅうりのイメージがありますが、一応魚も食う生き物だったとのこと。
赤鞘九人男にはミンク族のイヌアラシやネコマムシがおりますが、かつて光月おでんに救出されたシーンに「河松の姿」がちょこんと写っていた。そう考えると、河松の正体は「河童のミンク族」と更に限定できそう。
○河松の「モデル」は存在するか?カエルのヨコヅナの関係性は?
これまでワンピースでは青雉・クザンは松田優作、黄猿・ボルサリーノは田中邦衛、赤犬・サカズキは菅原文太といった具合に特定のモデルが存在しました。ドル漫では光月おでんのモデルは織田信長と見てますが、今回の河松にも特定のモデルがいても良さそう。
ただし、河松には特定のモデルは存在しないはず。やはり見た目のマスコットキャラ感がすごい。実在する有名人はいない。あくまで河松のモデルは「カッパ(河童)」以上でも以下でもない。せいぜい某お酒のCMやケロケロケロッピぐらいか。
強いて言えば、『ワンピース』でも過去に「ヨコヅナ」と呼ばれる巨大ガエルが登場してました。カッパとカエルも似たような両生類。ヨコヅナは海列車と相撲を取ろうとするなど、河松のキャラ設定もこのあたりで実は既に固まっていたのかも知れない。
河松の種族は魚人族のトラフグ
ただし、河松は結果的にミンク族ではありませんでした。
河松の種族は「魚人族のトラフグ」でした。かつて母親から「魚人は世界で差別されるからカッパと言い張って生きろ」と言われていたように、少なくとも魚人族っぽい。トラフグは河口の汽水域にも生息できるため、河松の河にはそういった意味もあった?
確かに考えてみると、ミンク族はこれまで「実在する動物」がモチーフのキャラクターばかりでした。でも、カッパは架空の生物。カッパのミンク族と結論付けるのはやや早計でした。イヌアラシたちの隣に立たせたのは、いわゆるミスリード説だった模様。
トラフグに限らず、ふぐは神経毒を持った魚類。もしかすると河松はマゼランのように毒攻撃できる必殺技を持っている可能性も考えられます。兎丼の毒まみれの食べ物を食べて死ななかったのも、トラフグの魚人族だったことが大きいのか。
少なくとも、ルフィのギア4のバウンドマンのように膨らんだりできることは確実でしょう。
だから、河松は「ビッグマムが追い求める最後の種族」などではなさそう。巨人族、キングの種族、河松と当初は考察してたんですが、この説は消えたカタチ。光月日和も河松の正体を「妖怪」と表現するなど伏線を匂わせていましたが…。
河松は悪魔の実の能力者なのか?
続いては「悪魔の実の能力」を考察。
これまでの『ONE PIECE』を振り返ると、魚人族でも悪魔の実の能力者はいました。魚人島に登場したバンダーデッケンと呼ばれるストーカー男。他にもミンク族でもビッグマム海賊団にカメカメの実を所有するペコムズが既におりました。
河松が悪魔の実を所有しててもおかしくない。
ただし、河松は「悪魔の実の能力を持ってない」と断言できます。何故なら、光月日和を救出する際に池の水に飛び込んでるから。割と最近まで悪魔の実の能力者は海水にだけ浸かれないと思ってたんですが、あらゆる水に浸かることができないんだそう。
カイドウが龍の動物ゾオン系幻獣種を食べていたように、当初は河松は「カッパ」の動物系ゾオン悪魔の実を食べてる可能性も考えたんですが、前述のように種族は魚人族。もちろん日和救出から月日は経過してるので断言できませんが、それでも河松の最近の戦闘シーンを見ても悪魔の実を発動した形跡はない。
ただ河松が悪魔の実の能力者ではないのであれば、最悪の世代のユースタス・キッドのように何故兎丼の牢獄から脱獄しなかったのは不思議ですが、麦わらの一味のジンベエのような立ち位置で考えると良さそう。
【必殺技】河松の流派は「河童流」
続いては「河松の強さ」を考察。
河松の流派は「河童流」であることは確定。まさに、そのまんま。どういった必殺技を持ってるかは後述しますが、河松で特筆すべきは「覇気」。
河松はシルバーズ・レイリーや戦桃丸も使用していた覇気を外に吐き出す「武装色の覇気の応用技」を得意とし、ワノ国では「流桜(りゅうおう)」と呼ばれる技の使い手。
実際、兎丼の牢獄から脱獄するシーンでも、河松は「流桜」を華麗に繰り出して大量の百獣海賊団たちを弾き飛ばす無双っぷりを発揮。画像は「櫓流桜」と呼ばれる必殺技ですが、河松が流桜(覇気)を相当極めてるものと考察されます。
雷ぞうも「浮いたが負けよ。腕っぷしは健在でござるな」と河松の健在っぷりにほくそ笑むほど。だったら何故兎丼からさっさと脱獄してなかったのかやはり気になりますが、河松はおそらく相撲の取り組みでも流桜を駆使していたに違いない。
○【能力】外無双や櫓投げなど「相撲の決まり手」がモデル?
じゃあ、河童流の必殺技にはどういった技が存在するのか?
結論から書くと、河松の必殺技には「相撲関連」の能力が多い模様。
例えば河松の愛刀「外無双(そとむそう)」も同名の相撲の技がモデル。実際、愛刀・外無双を繰り出す瞬間、敵の百獣海賊団に向かって「おぬしら…相撲は好きか?」と河松も意味深に尋ねてるので言うまでもないか。
前述の「櫓流桜(やぐらりゅうおう)」も、実は「櫓投げ」という相撲の技がモデルになってる。だから、今後も河松の河童流には相撲関連の決まり手がモデルの技が多数披露されるに違いない。
例えば、突き出し、寄り切りは無難すぎますが、合掌捻り、鯖折り、素首落とし、うっちゃりなどは語感的にも面白そう。
○滅南無川(めなむ川)に隠された政治的メッセージとは?
一方、河童流には相撲の決まり手以外の必殺技も存在します。
その必殺技が「滅南無川(めなむがわ)」。これは大河の急流を逆流するかのごとく、大量の敵を一刀両断する必殺技。河松の覇気(流桜)と愛刀・外無双を組み合わせて、一度に大量の敵を切り倒す技の模様。
ちなみに、メナム川とはタイ中央を貫くように流れる川。別名のチャオプラヤー川と聞けばピンとくる人は多いはず。チャオプラヤー川は毎年のように洪水で氾濫するため、河松の「溢れ出る覇気」を比喩した必殺技なのかも知れない。
そして、このチャオプラヤー川で実際に起きた事件が「メナム川事件」。
メナム川事件とは1600年代初頭、高木作右衛門が派遣した朱印船がスペインの艦隊によって焼き討ちにあった事件とのこと。ポルトガルやオランダなどの思惑も複雑に絡み、その後の江戸幕府が取る海外の貿易政策の規制強化が進んだとされます。
だから、ワンピースの作者がこういった歴史的事実も知らないとは思えず、「滅南無川(メナム川)」という技名に日本のかつての鎖国制度に関する政治的なメッセージや河松の「開国精神」みたいなんが意味深に込められているはず。
コメント
河松、日和を抱いて海の中から逃げた描写があったのでは?
ワノ国には特有の妖怪が度々、出現している流れから、妖怪と認識しても有りですね。
逆にミンク族なら、スーロン化で更なる進化の河松にも期待大です。
ミンク族の能力者はペコムズがいますよ。
そして、能力者は海水じゃなくても溺れる筈です。
シャワーや雨のような、流れ落ちる程度はOK
ミンク族にはペコムズがいましたね。訂正しておきました。
そういえば「水が溜まってる場所全般が対象」と
ワンピース41巻のSBSにそう説明されてるっぽいですね。
電子コミック版ではSBSが掲載されてないので未確認ですが、
一応当該記述は削除しておきました。
最近、アニメ版でもボア・ハンコックのお風呂描写がなかったか?
と思うんですが、一方で雨は許されるとか少し分かりづらいよなーと。
そこまで水のたまり場がアウツになるなら徹底して欲しい気はします。
風呂までダメとか言い出せば、ワンピースの能力者はみんな体臭ヤバそう。
ニコ・ロビンみたいにみんなシャワーでも浴びてるんでしょうが。
>妖怪と認識しても有りですね。
確かに光月日和も河松を「妖怪」と表現してるので、
「妖怪族」なんてものが実際に存在するのかも知れません。
そう考えたら、天狗山飛徹も「妖怪族(テング)」の一種なのかも。
一応、現時点ではビッグマムの発言などを拠り所に
「河松はカッパ族」と素直に考察してみました。
ジャックの種族が魚巨人であると断定しているタイトルの記事を発見しました。
訂正願います。
編笠男は河松ではないですね。。後ろ姿が違いすぎるので。登場した時期から言ってもやはりシキでしょう。
ワンピ世界ではロジャーと白ひげのように殺しあいをした仲でも普通に酒を飲むので、相手がシキでも不自然ではないですし。
編笠の男がシキというのは違和感があるかな。
ロジャーや白ひげのように敵と仲良くするようなキャラではなさそうだし、東の海を滅ぼそうとする奴がのんきに酒を酌み交わすのかという。