『ワンピース』の最強の魚人族が「ジンベエ」。エース救出のために海軍に捕縛されてみたり、マリンフォード頂上戦争ではルフィ救出に奔走。四皇のビッグマムとの戦いでは殿を進んで務めるなど非常に義理堅いキャラクターとして知られてます。
そこで今回ドル漫では「海峡のジンベエの正体と能力強さ」をフルカラー画像付きで徹底的に考察していこうと思います。
ジンベエは元七武海
まずはジンベエの「これまでの正体」をおさらい。
ジンベエは元王下七武海。リュウグウ王国・魚人街出身の魚人族(ジンベエザメの魚人)。異名は「海峡のジンベエ」。年齢は46歳。身長は301cm。声優は郷里大輔→宝亀克寿。
ジンベエは11年前に七武海に加入。これは魚人族初の快挙とのこと。一方、ジンベエは「海賊嫌いの魚人」でもありました。何故なら、海賊王であるゴール・D・ロジャーの死後に始まった大海賊時代のせいで、魚人島が海賊たちに荒らされたから。
ただ、魚人島を救ってくれたのも同じ海賊の白ひげ(エドワード・ニューゲート)だった。魚人島は白ひげの縄張りに入ったことで一時的な平和を保つ。ジンベエは白ひげに対する恩義を返そうと、2年前の白ひげ海賊団のエースの処刑の際には海軍に反旗を翻す。
○エースを助けるために七武海の座は剥奪
しかし同時に七武海の称号を剥奪されて、マゼランが管理するインペルダウンLEVEL6に収容される。その後、ルフィと共に脱獄してマリンフォード頂上戦争に参戦。エースの死は防げなかったものの、赤犬の攻撃からルフィを身を挺して守るなど要所要所でジンベエは活躍。
エース救出に動く中、その義弟でもある麦わらのルフィの次期海賊王を目指す心意気に惹かれる。
一方、七武海脱退後のジンベエは魚人島を守るため、四皇・ビッグマムの傘下に入る。白ひげの時と同様、やはり四皇という「核の傘」に再び入ることで故郷を守ろうとした。逆に言うと、七武海のブランドや実力のショボさは際立ちます。
ジンベエは麦わら9人目の仲間
ただジンベエがビッグマム海賊団に入ったのは一時的な対応。
その後、ジンベエは麦わらの一味に加入するためにビッグマム海賊団の傘下から脱退します。ジンベエはルフィたちがホールケーキアイランドに来るまでずっと待っていた。
これは同時に魚人島の民が危険に晒されることを意味するわけですが、それでもジンベエは「自らの信念」を優先させた。ジンベエの異名である「海峡」の意味は陸地に挟まれた水域を意味しますが、ジンベエの「板挟みの人生」を象徴していたのか。
シャーロット・カタクリとの戦いを制したルフィを逃がすために、ジンベエは「最後尾はわしに務めさせてくれ」と自ら殿を務める。ジンベエが時間稼ぎしている間、ルフィはWCIを脱出することに無事成功。直後ルフィの懸賞金が15億ベリーに到達したのは記憶に新しい。
ただ画像の「死んでも死ぬなよ!」というルフィの最後の一言以降、ジンベエが再登場するまで時間がかかりました。
○ジンベエは2年ぶりにワノ国で再登場
ジンベエが次にワノ国編で登場したのはONE PIECE97巻。ルフィと最後に別れたのはONE PIECE90巻ですから、リアルの時間軸に置き換えるとジンベエは「約2年ぶり」の再登場。
黒炭カン十郎が裏切り者と判明した直後、百獣海賊団たちが襲来。その後、間髪を入れずに傳ジロー(狂死郎)も仲間に加わったものの、ワノ国製の最新兵器を用いた百獣海賊団の攻撃にタジタジ。しかしそこで海の中から登場したジンベエが百獣海賊団を粉砕。
「手前生国と発しますは海底の国・リュウグウ王国・魚人街。方方のお兄さんとお姐さん方に厄介をかけながら、この度麦わらの親分さんに盃をいただく駆け出しものにござんす」と口上を述べてルフィと久しぶりの再会を果たす。
ここでジンベエが「麦わらの一味の正式メンバー」とようやく確定します。ジンベエはいわゆる9人目の仲間。立場は操舵手。今後ラフテルに到達するにあたってジンベエの活躍は必至か。
ちなみに当初はジンベエ死亡説も流れましたが、ここまでジンベエが遅れた理由は「タイヨウの海賊団との送別会が盛り上がったから」だそう。さすがにアホすぎて草。ビッグマム海賊団の追及もなかったということですから緊張感ゼロ。
ジンベエは元タイヨウの海賊団2代目船長
だからジンベエの肩書きは意外と多い。
ジンベエは「タイヨウの海賊団」の船長でもあった。七武海に入った当初もタイヨウの海賊団の船長として入る。ビッグマム海賊団の傘下に入ってるのは、厳密にはタイヨウの海賊団。だからビッグマム海賊団を辞めたと言っても、あくまでジンベエ単独の話?
更に過去を遡ると、ジンベエはもともとはリュウグウ王国のネプチューン軍の兵士でもあった。ジンベエの弟分アーロンに「マフィアみてぇな兵士もねぇ」とからかわれた際には、「言う通りにせえ」とドスをきかせるジンベエが怖すぎ。
ちなみに、アーロンは当時から「アーロン一味」の船長として活動してた模様。
その後、フィッシャー・タイガーが聖地マリージョアを襲撃する事件が勃発する。フィッシャー・タイガーはタイヨウの海賊団を結成し、当初はお互い反目してバラバラだった魚人街育ちの魚人族たちも次々と加入する。
その中にジンベエの姿もあった。タイヨウの海賊団にはアーロンやハチたちも在籍し、まさに「魚人族オールスター」と言ったところ。
だからタイヨウの海賊団の初代船長はフィッシャー・タイガー。あくまでジンベエは二代目船長にあたります。現在のタイヨウの海賊団船長はアラディンか?
○ジンベエはアーロンを解き放った黒幕だった?
一方、フィッシャー・タイガーの死後にタイヨウの海賊団の船長になったジンベエは、その一年後の11年前に王下七武海に入ります。五老星は魚人族との融和を謳い、海賊嫌いのジンベエは魚人族たちを守るために軍門に下る。双方の利害が一致した。
ちなみに、ジンベエの初期設定では「アーロンの黒幕」だったそう。ジンベエの年齢は46歳。アーロンとは5歳差。年齢設定は違和感なし。サンジはジンベエのことをアーロンの黒幕と思ってた背景には、ジンベエの初期設定が関係してます。
ただし、ジンベエは結果的にアーロンを東の海に解き放った張本人でもあった。七武海に入る代わりの恩赦として、アーロンを含めた捕縛された魚人族を釈放させてる。その中にアーロンもいた。だからジンベエはアーロンの悪行に心は痛めていた模様。
他にもジンベエは「ポートガス・D・エースの最期のメッセージを届ける役割」なども想定されていたそう。もしかすると当初の構想ではジンベエが麦わらの一味に入る設定はなかったのか。
ジンベエの性格は仁義に厚いが
ジンベエの性格は仁義を重んじる「任侠キャラ」。基本的にギャグ路線とは程遠いんですが、たまにジンベエの変顔も見られます。作者・尾田栄一郎の性格を考えると、ずっとシリアス展開だと疲れるのでしょうが、意外と人間味も溢れます。
しらほし姫が古代兵器ポセイドンとして本格的に覚醒した時にはもっと驚くに違いない。
例えば同じ七武海だったボア・ハンコックのメロメロの実もあっさりジンベエには効きそう。
ジンベエの強さは?懸賞金額は?
続いては「現在の強さ」などを考察。ジンベエの懸賞金額はいかほどなのか?
ジンベエの懸賞金額は4億3800万ベリーです。ジンベエが七武海に入る前の懸賞金額は2億5000万でしたから、脱退後は徐々にアップしていた模様。ただし、ロジャーやカイドウの懸賞金額が40億50億超えとインフレが進んでる現状、ジンベエの懸賞金も増える余地はあり。
例えば百獣海賊団のキングやクイーンは懸賞金額が10億ベリーを超えてますが、ビッグマムの威圧感にブルってまともに戦えなかった。それに対して、ジンベエは1mmも臆さなかった。ジンベエが5億ベリーを超えないのは不自然かな。
また当時の海軍大将・赤犬サカズキに逆らってルフィを救出するなど、ジンベエはある意味マリンフォード頂上戦争における「戦犯」。ジンベエがいなければルフィは助かってない。四皇のビッグマム海賊団の傘下に入っていた事実も懸賞金を高める要素は多いはず。
ただし、ジンベエの懸賞金額の低さには理由がありそう。
○ジンベエの懸賞金はエースを意識?
何故なら、ジンベエはかつて白ひげ海賊団に入る前の「エースとほぼ互角の強さだった」から。
エースはかつて無謀にも白ひげに勝負を挑んだものの、その前にジンベエが白ひげを守ろうとエースの前に立ちはだかる。そしてジンベエとエースの間でケンカが勃発。二人の戦いは5日以上も続いたものの、結果は引き分けに終わる。
エースの死亡前の懸賞金額は5億5000万ベリーだったため、ジンベエの懸賞金は相対的に「それ以下」に設定されたのでしょう。
ジンベエは魚人族だけあって悪魔の実を所有しない。それに対して、エースは自然ロギア系悪魔の実を所有してる。この違いを考えるとジンベエの懸賞金は「5億以下」と設定するのは一定程度の理屈は通ってます。
とはいえルフィの懸賞金は現在15億ベリー。麦わらの一味全体の懸賞金の低さを考えると、ジンベエの懸賞金はいずれ10億ベリーは超えそうです。ポーネグリフの文字を読めるニコ・ロビンとか、まだ懸賞金が1億ちょっとは草。
ジンベエの必殺技は「魚人空手」
続いてはジンベエの「能力や必殺技」を考察。
ジンベエは武装色の覇気や見聞色の覇気も使用可能。百獣海賊団のジャックを筆頭に魚人族でも悪魔の実の能力者はいますが、ジンベエは悪魔の実は食べてません。純粋な身体能力のみで戦ってる。
ジンベエの主に必殺技は「魚人空手」。画像の鮫瓦正拳(さめがわらせいけん)は、かつて同じく七武海だったゲッコー・モリアを瞬殺する威力を持つ。ジンベエは七武海の強さランクでも割と上位だったか。
ちなみに声優はジンベエもモリアも同じ宝亀克寿。宝亀克寿も年齢が74歳と比較的高齢。そろそろ代役を考えておいた方が良さそうですが…。
魚人族は「海の流れ」や「水の特性」を把握できるため、魚人空手では波の動きすら操れてしまう。海の流れは普通の人間には読めないはずですから、まさに魚人空手は魚人族特有の必殺技。この魚人空手には意外とチート技も多い。
○鮫瓦正拳…ジンベエの魚人空手
そこで「魚人空手の必殺技一覧」をまとめてみた。
ちなみに、魚人空手はジンベエ特有の必殺技ではありません。例えば、革命軍メンバーのハックを筆頭に、魚人空手は他の魚人族でも使えます。コアラはハックから魚人空手を習得してることから、一応人間でも使える技ではある模様。
最初の魚人空手の必殺技は「鮫瓦正拳(さめがわらせいけん)」。
魚人空手は「大気中の水分」や「人間の体内の水分」も制圧できるため、鮫瓦正拳は離れた位置から空気砲のような攻撃を放つことが可能。体内の水分を揺らすため、ゴム人間のルフィにも痛みを与えることが可能。体内から攻撃できると考えたら意外とチート仕様。
武装色の覇気も組み合わせることで更にジンベエの攻撃力は増しそう。
○海流一本背負い…ジンベエの魚人空手
続いての魚人空手の必殺技は「海流一本背負い」。
海流一本背負いは海水を直接手で掴むことで、そのまま一本背負いのようにして大量の海水を投げ飛ばす。例えば巨大な水柱を海中から吹き上げたり、船を転覆させることが可能。水に弱い悪魔の実の能力者相手に有効な必殺技。
海水を操って波を起こせることを考えると、魚人空手は実質的に悪魔の実の能力も補えてる技も多そうです。これまでの『ONE PIECE』を振り返っても、ここまで海水や水を自在に操れる能力者は稀有でした。
他にも「槍波」といった水を操る必殺技があるんですが、この海流一本背負いも含めて正確には「魚人柔術・水心」という技の応用らしい。だからジンベエは魚人空手以外にも「魚人柔術」の使い手っぽい。
○梅花皮(かいらぎ)…ジンベエの魚人空手
続いての魚人空手の必殺技は「梅花皮(かいらぎ)」。
梅花皮は武装色の覇気を組み合わせた防御技。ビッグマムの燃える巨剣・破々刃にも耐えるほど。さすがにビッグマム相手にジンベエは力負けしてしまうものの、ダメージそのものは最小限に抑える。梅花皮はワンピースでもトップクラスの防御力か。
前述のようにジンベエは脱退の際にビッグマムから直接恫喝されるものの、1mmも臆さなかった。これはルフィに対する忠誠心の深さがなせたワザと言えますが、ビッグマムの攻撃をまともに受けようとしてる時点でジンベエは割と最強。
○武頼漢(ぶらいかん)…ジンベエの魚人空手
最後の魚人空手の最終奥義が「武頼漢(ぶらいかん)」。
この武頼漢は四皇の覚醒状態のビッグマムすら吹き飛ばしたほど。ビッグマム相手に苦悶の表情を浮かばせた必殺技。致命傷こそ与えられませんでしたが、武装色の覇気と組み合わせることで前述の鮫瓦正拳の威力を大きく上回るっぽい。
コメント
>さすがにアホすぎて草。ビッグマム海賊団の追及もなかったということですから緊張感ゼロ。
海で逃走モードに入った魚人達相手にして追いかけるだけでも至難なのに
本気で全滅させられると思う方がアホだと思いますが
ホールケーキ編ラストで魚人達が苦戦していたのもあくまでも麦わら一味を逃がすための
時間稼ぎに徹していたからであって、ガン逃げモードならそら余裕でしょ
ビッグマム達の追撃も無かったって当たり前ですよ、どうやって海底奥深くに
逃げていく遊泳速度抜群の魚人連中を追いかけられるんですか?
ましてやビッグマム海賊団は猛者連中が揃って能力者なので元々海戦は不得手です
あなたが海の魚人の能力を舐め過ぎてるか能力者の海戦での脆さを理解して無いか
のどっちかにしか思えません
愛読してる割には貶すような言葉も見受けられますしもう少し言葉選んだ方がいいです
確かにその場でジンベエたちに追いつけなかったとしても、
ビッグマム海賊団は「魚人島をナワバリ」にしていたわけです。
つまり実力的には「ビッグマム海賊団>>>>魚人族」。
その後、ルフィたちがアレだけ大立ち回りをしておきながら、
ビッグマムが魚人島に何の制裁も加えない or 放置は不自然だと思います。
お菓子を徴収していたことからもいつでも魚人島には行けるはずなんです。
ワノ国に来るまでに「相応の期間」があったわけですから、
ビッグマム海賊団は時間をかければ魚人たちも殲滅できるはず。
ビッグマムは地の果てまで追いかけて最後には絶対殺すこそ、
サンジもプリンのお見合いにしぶしぶ参加したわけです。
せめてジンベエが事後的に魚人島を守るための対応を取ってたならまだしも、
例えば現状だとガープが魚人島にいるのでその手筈をしていた等、
「送別会で盛り上がっていた」というのはさすがにどうかと思います。
おそらくジンベエに「楽しい送別会」をさせていた理由は、
ワンピース最終盤で描かれる「宴」に繋げる狙いはあったとは思いますが、
もし何もアイデアがなかったのならジンベエはもっと早い段階で合流しとくべきでした。