『ONE PIECE』で海賊を取り締まる組織が「海軍」。
この海軍本部でもトップクラスの戦力を誇るのがわずか3名の「海軍大将」。当初海軍大将は青雉(クザン)と黄猿(ボルサリーノ)と赤犬(サカズキ)でしたが、新世界編後は赤犬が海軍元帥に昇格。青雉はサカズキに敗北を喫し、海軍を離脱。
そして空いた2つの海軍大将の席に新たに座ったのが「藤虎(イッショウ)」と「緑牛(名前不明)」。

(ONE PIECE73巻 尾田栄一郎/集英社)
藤虎・イッショウはドフラミンゴ編で登場済みですが、緑牛の正体は未だに不明。ワノ国編終盤においても、緑牛の顔写真や本名も不明なまま。そのため緑牛の顔を画像のような不細工ヅラに違いない、と冗談半分で予想するワンピース読者も。
そこで今回ドル漫では「新海軍大将の緑牛(りょくぎゅう)のヤバすぎる正体」を徹底的に考察したいと思います。
緑牛は世界徴兵で選ばれた海軍大将
まずは緑牛の正体をおさらい。
緑牛はマリンフォード頂上戦争後に就任した海軍大将。前述のように赤犬と青キジの抜けた穴を埋めるために、藤虎と共に「世界徴兵」された元民間人。そのため緑牛もそれまでの海軍大将と違って、いわゆる生え抜きの海軍兵士ではない。
ちなみに緑牛の声優は藤原啓治ですが2020年4月に既に死亡してるので、また別の声優が充てられるはずです。
ガープやセンゴクも生え抜きの海軍兵士だったはずですから、緑牛は「実力のみ」で海軍大将に選ばれた可能性が高い。緑牛の強さはまだ判明してないものの、元王下七武海のドフラミンゴの言葉を信じるなら「藤虎と共に強キャラである」ことは確実。
緑牛はあくまで「異名」。例えば、赤犬の本名はサカズキ。黄猿の本名はボルサリーノ。藤虎の本名はイッショウといった具合。だから緑牛の本名も用意されてるはずですが、まだ判明はしてません。理由は緑牛のモデルがそこから予想されるからか。
緑牛の悪魔の実や能力は後述。
緑牛の読み方は「リョクギュウ」
続いては「緑牛」の読み方。これまでの海軍大将の読み方の法則は、「あおきじ」や「きざる」「あかいぬ」などいわゆる訓読みが多かった。だから緑牛も同じ訓読みのノリで「みどりうし」と読むのかと思いきや、答えはNO。
緑牛の読み方は「リョクギュウ」。ただワンピース作中の緑牛のフリガナを見ると「りょくギュウ」が正しい読み方っぽい。音読みと訓読みを使い分ける意味があるかは不明ですが、作者・尾田栄一郎の発言を聞いている限りは特に意味はなさそう。
例えば、藤虎も当初は「紫虎(しとら)」という名前も考えていたそうですが、語呂が悪いという理由で却下されてます。緑牛も同様に「ミドリウシだとミドリムシと間違えそう」「リョクギュウの方がカッコええやん」というノリ以上でも以下でもなさそう。
緑牛のモデルは誰になるのか?
一方、海軍大将のキャラクターデザインといえば、やはり「モデル」の存在。
これまでの海軍大将は「往年の俳優」がモデルだったのは周知の事実。例えば青雉は松田優作、黄猿は田中邦衛、赤犬は菅原文太、藤虎は勝新太郎。厳密には「演じた映画のキャラクター」がモデルですが、性格や言動口調もそれぞれに寄せていた。
だから、緑牛のキャラクターデザインも往年の俳優がモチーフになってる可能性が高そう。ネット上では既に「三船敏郎」や「高倉健」や「石原裕次郎」といった名前が候補として上がってます。三枚目キャラの田中邦衛が起用されてる過去から「芦屋雁之助」の可能性もあるか。
当初緑牛のモデルの一人だった渥美清ですが、同モデルとした「茶豚(ちゃとん)」という海軍キャラクターが既に登場してます。
緑牛の素顔はカッコいい?
そこで緑牛の「ご尊顔」を予想していこうと思います。

(ONE PIECE80巻 集英社)
緑牛の初登場シーンがこちら。
黄猿の後ろ(藤虎と右隣)にいる謎のシルエットが緑牛とされるため、もっさりパーマの長髪ヘアーが特徴っぽい。この時点で高倉健や三船敏郎がモデルの可能性は排除できそう。ちなみに「緑牛=女性説」も作者・尾田栄一郎がきっぱり否定してます。
そして、聖地マリージョアで初めて公開された「緑牛のご尊顔」がコチラ。
カラー版でもシルエットのみですが、緑牛はやはり長髪姿。とりわけ言動は想像以上にチャラい。事実、尾田栄一郎曰く、緑牛の素顔は「メチャメチャカッコイイ」とのこと。声優は藤原啓治でしたから、緑牛のキャラの方向性が読み取れます。
そのため緑牛のモデルは「30代40代の俳優」が起用される可能性がありそう。
尾田さんの趣味は分かりませんが例えば、山田孝之や窪塚洋介など緑牛にはピッタリか。少なくとも「カッコイイ」というニュアンスから考察すると、三船敏郎や高倉健は除外できそう。どちらかというと「ダンディな渋いオヤジ」だから。芦屋雁之助は言わずもがな。
緑牛の正体はゾロの父親?
続いては「緑牛の正体≒ゾロの父親説」を考察。
ご存知のように、ロロノア・ゾロは麦わらの一味で一番最初に加入した三刀流剣士。このゾロの髪の毛の色は「緑色」。一方、「緑牛」という異名からも分かるように、キャラクターデザインのどこかしらに緑色が使われてる可能性が高い。
例えば、緑牛の髪の毛の色も緑色と仮定すれば、緑牛とゾロの間に遺伝的繋がりがありそう。
確かに『ワンピース』の世界では「髪の毛の色」は重要。赤髪のシャンクスの正体が同じ赤い髪色の最悪の世代のユースタス・キッドの父親とする考察もあります。ポートガス・D・エースのそばかすにしても、ルージュとの親子関係を示す情報の一つでした。
ただし、緑牛がゾロの父親という可能性は低そうです。黄猿の髪が金髪でなかったように、赤犬の髪が赤髪ではなかったように、緑牛の髪の毛も緑色とは限らないから。さすがに発想が安直か。
そもそもゾロの先祖は剣豪リューマ(霜月リューマ)と言われるなどワノ国との関連が強いキャラクター。既に同じ緑色の髪の毛を持つキャラクターに光月日和がいる。どちらかというとゾロと日和が将来的に結婚する可能性の方が高いでしょう。
光月おでんは「緑牛」として生き延びていた?
また緑牛の正体はワノ国将軍だった「光月おでん」という大胆な仮説も一部ネット上では流れてるそうです。確かに緑牛は「おねぇちゃんの料理なら食べる」と語るなど女好きの性格を覗かせる。おでんも幼少期の逸話を見る限りは相当の女好きでした。
ただし、「緑牛の正体≒おでん説」も可能性はやはり低いか。
さすがにワノ国が黒炭オロチやカイドウに乗っ取られる中、今更おでんが生きてましたとなれば意味不明。百歩譲ってワノ国奪還のために海軍の力を借りようとてるならまだしも、呑気にお姉ちゃんと戯れてるようではおでんが釜茹でにされたシーンが台無し。
海賊王のゴールド・ロジャーといったワンピースの懸賞金額が明らかになった際、赤犬・サカズキがワノ国の情報を緑牛から直接訊かないのかも不思議。藤虎も含めて、緑牛もワノ国出身者かどうかすら怪しそう。緑牛の年齢を考えても「誰かの父親」という可能性も低そう。
緑牛は海軍大将でありながら海賊の味方?
現在は海軍元帥の赤犬を筆頭に、どうしても海軍はあくどいキャラクターも多い。
ただ藤虎・イッショウは海軍が行った非礼に対して土下座するなど、新たに加入しただけあって「海軍のあり方」に疑義を持つ。王下七武海の撤廃(後に世界会議で廃止)を信念として掲げるなど、緑牛もどうやら性格や信念的には藤虎と近い海軍大将っぽい。

(ONE PIECE76巻 集英社)
「緑牛=良いヤツ説」の根拠が『ONE PIECE』76巻で投稿された読者(トサカ後輩)の考察。
海軍大将の異名は「干支の動物」を参考にしてることが判明してる。そこで干支の図に各々のキャラクターを置き換えると、赤犬・青雉・黄猿は「桃太郎(世界政府)側」に位置してるのに、緑牛や藤虎は「鬼(海賊)側」に位置してる。
つまり、緑牛は最終的にいずれルフィなど海賊側に付くと言われてる。仮に海賊側に付かなかったとしても、緑牛が海軍側を裏切る可能性は高いか。作者・尾田栄一郎の動揺っぷりからも、緑牛の今後のキャラクター性も垣間見える気がします。
ただ「緑牛=良いヤツ説」に穴があるとしたら、青雉・クザンの存在。青雉は現在黒ひげ海賊団とつるんでる。そのため干支の位置説で考えると、青キジは緑牛などに近い位置じゃないとおかしい。だからこの伏線をどこまで鵜呑みにしていいかと言うと?
緑牛の強さは藤虎を超える?
続いては緑牛の「強さ」を考察。

(ONE PIECE72巻 集英社)
現時点で判明してる情報として、緑牛の強さは相当強いということ。ドフラミンゴも藤虎の強さを評価する際に、「緑牛と共に実力は折り紙付きの化け物」と表現してる場面は有名。この言い方から考えると、緑牛の強さは藤虎よりも強そうな印象すら受けます。
だから、緑牛も自然ロギア系の悪魔の実の能力者なのかも知れない。
腐ってもロギア系は最強の悪魔の実。海軍大将である以上、強さこそが全て。赤犬が「マグマ」、黄猿が「光」、青雉が「氷」といった具合に、これまでの海軍大将と同様に緑牛も何かしらの自然系能力者能力の可能性が無難に高そう。
緑牛の悪魔の実は動物ゾオン系?
一方、ネット上では「藤虎が超人パラミシア系だから緑牛は動物ゾオン系」といった考察もあります。
藤虎の悪魔の実は「ズシズシの実」という名前は判明してるものの、自然ロギア系かは定かではない。藤虎の重力を操る能力も「重力波」の一種と考えたら、デービーバックファイト編で登場したフォクシーのノロノロビームに近そう。
ビッグマム海賊団のシャーロット・カタクリのモチモチの実は当初自然ロギア系に設定していたり、意外と曖昧。だから今回の説が正しい場合、現在の海軍大将を「黄猿がロギア系(ピカピカの実)、藤虎がパラミシア系、緑牛がゾオン系」でキレイに三等分できる。
例えば動物ゾオン系だった場合、緑牛の異名から「ウシウシの実(モデル・ミノタウロス)」と考察する人もいます。ただこれまでの海軍大将を考えても分かるように、異名と能力に関係性はほとんど見られないため牛説は真っ先に否定されそう。
それでも動物ゾオン系と仮定すると、緑牛の悪魔の実は「幻獣種」や「古代種」の可能性が高くなりそう。
緑牛の悪魔の実は「ラハラハ」「ハラハラ」?
じゃあ緑牛の悪魔の実の能力は何なのか?
そこで鍵を握るのがやはり「笑い方」。
ワンピースでは特徴的な笑い方をするキャラクターが多い。例えば四皇のカイドウの悪魔の実は「ウオウオの実」でしたが、カイドウの笑い方は「ウオロロロ」だった。笑い方が全て能力に繋がってるわけではないものの、緑牛の笑い方は「らはは」。
そのためカイドウ方式で考えると、緑牛の悪魔の実は「ラハラハの実」や「ハラハラの実」などと予想できそう。
一方、異名の動物名と能力は関係ないと先程は考察しましたが、海軍大将の悪魔の実は異名の「イメージカラー(色)」と似通った能力が多かった。赤犬はマグマ、青キジは氷、黄猿は光、藤虎は重力といった具合。緑牛の悪魔の実も「緑」から連想できる能力と予想できそう。
例えば、バイ菌やカビやウイルスを操る能力も考えられます。『鬼滅の刃』で例えると蟲柱の胡蝶しのぶのような能力。ワンピースだとマゼランのドクドクの実と能力的には近いか。
緑牛が「3年間空腹」の理由とは?
でも更に注目したいのが、「3年間は何も食べない」という緑牛の発言。ルフィであれば3日で空腹死しそうですが、通常の人間であれば3年も空腹状態が続けば死亡する。ビッグマムが狙いを定める謎の種族の可能性も考えられますが、これは能力の副作用と考えるのが自然。
「らはは」という緑牛の笑い方も「腹(はら)」から来てる可能性が高そう。だから緑牛の能力の主体は「お腹」に関係してくるものだったりする?
リアルの牛さん(ヤギさんやキリンさん)も「植物を口で咀嚼したあと飲み込んで、再び胃から口に戻して再び咀嚼する行為(反芻)」を行う。この反芻行為を日常的に行ってるのであれば、緑牛が新たにモノを食べてないという発言と合致する。想像するだけで気持ち悪いですが。
緑牛の能力は「木遁系」「植物系」か?
他にも例えば、緑牛は普段は「光合成」で栄養を取ってるのかも知れない。光合成であれば太陽に浴びれば、ずっと生存し続けられる。Dの一族と月には関連性が深いですから、「太陽で生き延びる」という設定はワンピースの物語根幹にも関わってきそう。

(NARUTO65巻 岸本斉史/集英社)
例えば『NARUTO』の木遁が一番イメージとしては最適でしょう。画像は千手柱間がうちはマダラと戦ってる場面。「木」は弱そうなイメージもありますが、「木遁」の能力は汎用性が高くて意外と強い。体を植物状に変身させてるとしたら超人パラミシア系に近いか。
作者・尾田栄一郎と岸本斉史はお互いライバルとして認識しつつも、プライベートでは大の仲良しなんだそう。岸本斉史へのリスペクトも込めて、緑牛のモデルは千手柱間に似せてくる可能性もあるか。「カッコイイ」という表現からもあながち当たってそう。
一応、植物は動物とは正反対に位置づけられるそうですが、例えば食中植物の場合は「動物」にギリギリ該当する?
コメント
藤虎はどう見てもパラミシアでしょ
青キジはオハラへのバスターコールに賛同するなど基本的に世界政府寄りの考え方をしているので矛盾はしないと思います。
緑牛の言ってた、3年はなにも食べてないってのがヒントなんじゃないですか?仮に植物系の能力者と推察すれば「光合成で生きていけるから」とつじつまが合うかもしれないですね。
コメントありがとうございます。
「絶食状態」はヒントの可能性が高そうですね。
緑牛の悪魔の実が菌やウイルスの場合、
体内で何かしらを発酵させて生き長らえてるパターンもありそう。
コメントどうもです。
確かに青キジはどちらかというと「赤犬嫌い」の特徴が強いかも知れないですね。
結果的に海軍元帥を目指してたわけですし。
ゾロは三刀流じゃね
エメラルド、ビームだとしたら粒子人間、緑の光線を放てるなら光合成でもありでしょ、植物より強力な粒子人間
ビムビムの実の能力者では
修正しときましたm(_ _)m
ビムビムの実は面白い説ですね。
ビームは緑色のイメージも強いですし。
粒子人間だったら海軍大将としては格落ちしませんもんね。
強いて言えば「空腹」の問題ですかね。
緑牛の能力を推し量る上では「空腹」「緑」「笑い方」が鍵を握りそう。