2022年8月6日に公開されたワンピースの映画が『ONE PIECE FILM RED』。この映画は公開から10日間で70億円を突破し、30日間で129億円を超えるなど、日本の映画史上でも歴史に名を残す作品となりました。最終的な興行収入は200億円を超えそう。
この『FILM RED』のメインヒロインが「ウタ」という謎の少女でした。まさに映画をヒットさせた立役者でもあるんですが、歌声にはAdoを採用するなど、映画公開前から話題になっていました。果たしてウタは本当にシャンクスの娘だったのか?
そこで今回ドル漫ではウタの「ヤバい正体」や「キャラクターの魅力」などについて画像付きで徹底考察していこうと思います。Wikipediaでもウタの情報が詳細に記述されるなど、映画も公開から2ヶ月以上経過しているため当ブログでも本格的に解説します。
一応、ネタバレ注意です。
ウタは世界の歌姫
まずはウタは一体どんなキャラクターなのか?
ウタは『ワンピース』の世界で突如として現れた【世界の歌姫】になります。異名も「プリンセス・ウタ」。
ウタの歌声は麦わらの一味の音楽家ブルックにして「別次元」と称されるほど。3年前に海軍特殊科学班SSGが開発した特殊な電伝虫を通じて、ウタは自らの歌声を発信する。それはラジオのように不特定多数に行き届き、瞬く間にウタは世界中で愛される存在となった。
ただ同時に世界が海賊に苦しめられている現実を知ったウタは、人々を癒そうと毎日のように歌声を発信しようと務める。そのためウタが嫌いなものは「海賊」。
ウタの現在の年齢は「21歳」。正確には享年ですが、詳細は後述。ウタの誕生日は「10月1日」。身長は「169cm」。
ウタの声優は「名塚佳織」。歌唱部分は「Ado(画像真ん中)」。Adoを逆から読むと尾田(odA)となりますが、特に深い意味はないはず。現実世界とリンクさせたプロモーションが展開されていましたが、ウタも最初にヒットさせた代表曲が『新時代』とのこと。
ちなみに映画はウタが初めて人前で生ライブする場面から始まるんですが、この初ライブの名前は「NEW GENESIS(新世代)」になります。
ウタの初期デザインが全く違った?【かわいい】
一方、ウタが好きなものは「可愛いモノ全般」になります。
そのためステージ衣装も可愛いものばかりでした。胸下のリボンとヘッドホンなども特徴。またコンサートで発売されるイベントグッズも自ら手掛けるなど、ウタは多才ぶりを発揮しています。映画作中で披露される可愛いダンスもウタが発案したもの。
他にもウタの「スタジャン姿」なども披露されています。ヘッドセットは変わらず着用していますが、どうやら悪魔の実の能力で発現させている?現実世界でも配信者(特にゲーム実況者)とヘッドセットは必須アイテムなので、ウタのシンボルの一つと言えるか。
一般的に女の子は「可愛らしさ」にまず惹かれるようなので、ウタの見た目の華やかさも映画のヒットの要因なんだと思います。
ちなみに、ウタの初期デザインは「ギターを背負ったロックバンドマン風」だった模様です。当初は楽器も弾けるオールラウンダーな女の子として考えられていたっぽい。
ウタは赤髪のシャンクスの義理の娘?元赤髪海賊団の音楽家?
続いてウタの「過去の略歴」をネタバレしようと思います。
ウタは赤髪のシャンクスの「義理の娘」になります。映画公開前から話題になっていた設定ですが、あくまで二人の間には血の繋がりはありません。それでも実際に二人で生活に共にしていた期間は長く、シャンクスはいわば「ウタの育ての親」になります。
ウタは19年前の2歳の頃に、とある海賊に両親を殺されて拉致されてしまう。ただ赤髪海賊団と交戦した際に、ウタはその海賊が持っていた宝箱の中に隠れた。シャンクスは持ち帰ったその戦利品の中から偶然発見し、その後、ウタを育てることになります。
実はシャンクスもウタと「同じ生い立ち」だったことが映画の中で明らかにされています。
シャンクスは38年前、ゴッドバレー島(ロックス・D・ジーベックやイム様が絡む謎の島)から持ち帰った宝箱の中に入っていたところをゴールド・ロジャーに偶然拾われていた。幼いウタに「自分の面影」を垣間見たシャンクスは運命的に引き取った。
その後、ウタは赤髪海賊団の音楽家として活動するんですが、ウタの出身地は不明なまま。両親の正体も不明。ウタの生まれ故郷はどこなのか?どの海賊に襲われたのかなど曖昧な部分も多いです。ちなみに、現在の赤髪海賊団の音楽家はボンク・パンチとモンスター。
ウタとルフィの出会いは13年前
一方、ウタはルフィとも「幼なじみ」でもありました。
二人の出会いは13年前。当時8歳だったウタは赤髪海賊団の一員として、実はシャンクスと共に東の海・フーシャ村に訪れていました。年齢が近かった二人は程なくして意気投合するものの、ウタもルフィもお互い「負けず嫌い」の性格から事あるごとに競い合っていた。
ウタは勝負に勝つためであれば手段を選ばない傾向があり、ルフィ相手にたびたび勝利していた。やはり負けず嫌いのルフィが反論する度に、ウタは「出た!負け惜しみィ♪」とからかっていた。これはウタを代表する口癖になっており、SNSでもコスプレイヤーがよく真似しています。
ただワンピース1話目を思い返すと、フーシャ村に滞在していた赤髪海賊団の中にウタの姿はありませんでした。これは一体どういうことなのか?実は赤髪海賊団はフーシャ村を起点に世界中を航海していたんですが、12年前に訪れた音楽の国【エレジア】が関係しています。
まさにウタが初めてコンサートを開いた場所。
ウタが赤髪海賊団を脱退した理由
エレジアは音楽が世界で最も栄えた国だった。
そこでウタの歌の才能がエレジア国王の「ゴードン」に見初められる。そこでエレジアに残って音楽の英才教育を受けるように提案されるが、ウタは赤髪海賊団に残る選択を選ぶ。最後の夜、ウタはゴードンたちに頼まれて、エレジア国中に自らの歌を響き渡らせる。
ただ、エレジアの地下奥深くには禁断の楽譜「Tot Musica」が封印されていた。ウタの歌声に惹かれて封印が解かれて、地上に再び現れてしまう。Tot Musicaの楽譜はウタにひっそりと近付き、ウタは誘われるように楽譜通りに歌ってしまう。
その結果、破壊の魔王「トットムジカ」が蘇ってしまう。
トットムジカに取り憑かれたウタはエレジアを破壊し尽くした。ただウタは幼かったため魔王トットムジカは能力を最大に発揮できず、赤髪海賊団の獅子奮迅の活躍を前に倒される。それでも生き残ったのはウタと国王のゴードンだけだった。
ウタの将来を思ったシャンクスは「エレジアを壊した犯人は赤髪海賊団」ということにして、ゴードンにウタの身柄を預ける。その後、ウタはゴードンの元で歌手としての英才教育を受ける。
世界情勢を知らないまま育ったウタだったが、3年前に最新の映像電伝虫を拾ったことをキッカケに「世界の歌姫」としての道を歩む。
赤髪海賊団とウタが歩んできた経緯まとめ
ちなみに、赤髪海賊団はゴムゴムの実をCP9から奪取した直後、東の海・フーシャ村に訪れています。
『FILM RED』に連動した前日譚アニメを観る限り、シャンクスはゴムゴムの実を意図的にルフィに食べさせるために寄港した?どうやらルフィの祖父であり、ロジャーと共にロックスを倒した海軍中将ガープを目当てに訪れていたような雰囲気です。
そこで赤髪海賊団やウタとルフィたちの行動をおさらいしておくと、「19年前」に赤髪海賊団は2歳のウタを拾う。船員の一人としてウタを育てながら、「13年前」にCP9からゴムゴムの実を奪った直後、東の海・フーシャ村にしばらく停泊する。
そのフーシャ村の滞在中の「12年前」に、赤髪海賊団はエレジア国を訪れる。ただウタがトットムジカを発動させてしまう。赤髪海賊団は無事トットムジカを撃破するものの、ウタをエレジアに残して再びフーシャ村に戻って普通の日常を送る。
意気消沈するシャンクスたちでしたが、ある日、ルフィがCP9から奪ったゴムゴムの実を食べてしまう。山賊ヒグマや近海の主からルフィを守るために左腕を失った後、シャンクスはルフィに麦わら帽子を預けて東の海を「12年前」に後にする。
まるで「目的」を達したからシャンクスが意気揚々と出港したとしか思えませんが、ウタ失踪からルフィが悪魔の実を食べるまで期間はあまり空いてなさそう。「10年前」にエースやサボたちとコルボ山で共同生活した後、ルフィは今から「3年前」にフーシャ村から旅立った。
ウタのモデルは赤髪のシャンクスとルフィだった?
このウタにはモデルが存在します。
ウタの元ネタは【赤髪のシャンクス】と【モンキー・D・ルフィ】になります。元ネタというと語弊はありますが、ワンピース連載25周年目の映画ということもあって、ウタの着想のベースは二人にある。「シャンクスの娘」という設定からも明らかでしょう。
幼少期の姿を見ても分かるように、ウタの見た目の特徴といえば「紅白のツートンヘア」でした。ライブ時のコスチュームに使われてる「背中の羽」も同様に紅白のツートンカラーでした。またウタの白髪部分で隠されている「左目」も、実は伏線だったりします。
実際、ウタの赤い髪色部分が「シャンクス」、白い髪色部分が「ルフィ」を表しています。ルフィの悪魔の実はヒトヒトの実モデル・ニカと判明してますが、覚醒することで全身真っ白のギア5の状態に進化します。実は映画ラストでもギア5化してします。
ウタはゆのんちゃんのように「左目」が白い髪で隠されていましたが、ルフィも左目が意図的に隠されている描写が最近に増えている。ワンピースでは目の傷の伏線が有名ですが、どうやら「目を隠す眼帯」と関連付ける伏線だったのではないか?
つまり、ウタの「白い髪で左目を隠す」というキャラデザは眼帯の海賊の伏線と関連させる演出と個人的には見ています。
○シャンクス敵説の伏線は「ウタの髪型」にあり?
ウタの髪の毛は「感情」に応じて、ウサギの耳のようにピョンピョンと動きます。テンションが上がるとピンと伸びたり、テンションが下がると垂れ下がったりします。これもシャンクスとルフィの正反対の性格(静と動)が反映されていたのかも。
改めて映画の結末のネタバレは後述しますが、ウタは最終的にトットムジカという魔王を発動して、ルフィたちの前に立ちはだかります。ウタは映画のヒロインでありながら、「映画のラスボス」でもあった。まさに「正義と悪」の二面性を兼ね備えている。
一応、トットムジカが「本作唯一の悪役」と位置付けられているものの、紅白のツートンヘアも「正義と悪」の二面性が反映されているとしたら?
ワンピースの主人公・ルフィは絶対善と仮定すると、消去法的にシャンクスが「悪」と予想できます。そのためシャンクスの正体は敵だった伏線が、ウタのキャラデザに隠されていた可能性も高い。
実際、映画タイトルを改めて見返すと、REDの【D】の部分には「シャンクスの左目の傷」が描かれています。『ワンピース』でDと言えば、もちろんDの一族です。つまり、「シャンクスはいずれDの一族のルフィに牙を剥く」という伏線が込められていたのではないか。
一応、2つがミックスされてることで「ルフィとシャンクスの共闘」を匂わせてるようにも見えますが、シャンクスもウタを救出するためではなく、トットムジカに「ルフィが殺される」ことを防ぐためにエレジアに訪れていた可能性もありそう。
【悪魔の実】ウタウタの実最強説まとめ
続いてはウタの「悪魔の実」を考察します。
ウタの悪魔の実は「ウタウタの実」。種類は超人パラミシア系悪魔の実に該当します。どうやらシャンクスに拾われた2歳の時点で既にウタウタの実を食べていた模様。ウタは可愛いもの好きだたので「ピンクの果物を思わず食べてしまった」のか。
ウタウタの実の能力は「自身の歌声を聞かせた相手の意識や魂」を仮想空間【ウタワールド】の閉じ込めることができます。意識は切り離された肉体は【現実世界】で常に眠った状態に陥り、ウタがそれをマリオネットのように自在に操ることができます。
この状態では身体能力が通常よりアップしているのか、その場で強力な兵士を問答無用で量産できるのも強み。
○ウタワールドは自在に妄想を実現化できる
また仮想空間【ウタワールド】では能力者が思いつくままに、自らのイメージや理想を実現化できます。
例えば、バトルシーンでは黄金に輝く甲冑を身にまとったりします。ウタ自身は華奢ではあるものの、意外と映画の中では「強カッコいい姿」が披露されています。鉄砲の弾を問答無用で弾くなど、ウタ自身を傷付けられるものは誰もおらずもはや無敵に近かった。
また巨大な五線譜にビッグマム海賊団のオーブンなども貼り付けて拘束するなど、相手が四皇の幹部であってもお構いなしの強さを発揮します。
ウタウタの実は人間や物体を「可愛いマスコットキャラ」に変化させることができました。印象的なものとしては、麦わらの一味の海賊船サウザンドサニー号がマスコット化されたサニーくんでしょう。一応、声優には桑島法子があてられています。
他にも食べ物を自在に出したり、強力に武装する音符の戦士を大量に生み出したり、ウタが音符に乗って空中を自在に飛び回るなど、あらゆる現象を自在に現実化できるため、まさにウタワールドとは「夢の世界」そのものでした。
○【強さ】ウタウタの実は結局無敵なのか?
この仮想世界「ウタワールド」に一度閉じ込められてしまうと、自力で外の現実世界に戻ることはできません。ウタウタの実は直接的にダメージを与える能力は備わっていないものの、どちらかというと「敵を閉じ込めるような能力」に近い。
また歌声という性質上、ウタの歌唱力も相まって、実質的には「防御不可避」の攻撃でした。映画でも海軍大将の黄猿ボルサリーノや藤虎イッショウですらヘッドホンで耳を塞がないと回避できなかった。ルフィも攻撃を受けてる点から覇王色の覇気でも防げないか。
さながらスクラッチメン・アプーのオトオトの実の上位互換といったところ。ネット上では「初見殺し」の能力の筆頭格として挙げられます。ただし、ここまでウタが自由自在に達振る舞えるのは、あくまで「ウタワールドという仮想世界」の中に限られます。
また能力者への負担が大きすぎるため、ウタワールドは「能力者が眠る」と消滅してしまう点が大きなデメリット。触れただけでヒトを永遠に人形に変えるホビホビの実や、鏡の世界(ミロワールド)を自在に操るミラミラの実と比べると発動時間は限られます。
普通の人間であれば「一日に一回は眠る」ことを考えると、ウタウタの実がそこまでチート能力かというと微妙か。
しかし、能力者が死亡すると取り込まれた人間はウタワールドから完全に逃げ出せなくなるため、自爆覚悟で戦えば無敵とは言えそうか。ちなみに、最終的にウタは人々を「夢の新世界」に強制的に誘うために自死する道を選んでいます。
○トットムジカの3形態まとめ【名前の意味】
他にもウタウタの実には「奥の手」が隠されていました。
それが【トットムジカ】と呼ばれる歌の魔王。
これはとある禁断の楽譜「Tot Musica」を譜面通りに歌い上げることで発現される謎の魔物でした。最終的に自暴自棄になったウタはトットムジカを発現させて、海賊も海軍も巻き込んだ大戦争が勃発します。まさに地上に舞い降りた災厄の王。
このトットムジカは「第一形態」から「第三形態」まで存在します。
正確には第1楽章、第2楽章、第3楽章といった具合に交響曲風の表現が用いられています。上半身だけの【第一形態】はピアノの鍵盤を模している腕が特徴。さながらカカシ。また左目にバッテン印が刻まれているのも特徴です。
【第二形態】はピアノの鍵盤を模した足が生えて、機動力や攻撃力がアップします。更に最終形態の【第三形態】では手が4本に増加し、禍々しい黒い翼も生えて空中での機動力もアップします。体も巨大化し、まさに風貌は破壊神そのもの。
このトットムジカを倒すためには「現実世界とウタワールド(仮想世界)」の両面から同時攻撃することのみ。一面からの攻撃ではダメージが通らないため、実質無敵。特にウタワールドでのトットムジカはバリバリの実のバリアすら壊すなど、まさに古代兵器並に匹敵する破壊力でした。
ちなみに、トットムジカ(TOT MUSICA)の名前の由来ですが、トット(TOT)の意味は、ローマ字の「音(OTO)」をおそらく反転させた感じ。ムジカ(MUSICA)は英語の「MUSICAL(ミュージカル)」から来ているはず。
だから、どちらも音楽を表す言葉を繋げた造語っぽいです。
ウタが最後に死亡するまでまとめ
最後はウタが死亡するまでの展開をざっくりネタバレします。『ONE PIECE FILM RED』の結末まで解説しているため、まだ映画を観てない方はスルー推奨です。
エレジアで赤髪海賊団に捨てられたと思い込むウタは、3年前にベガパンクが開発した新種の電伝虫を拾ったことを機に、世界の歌姫と称賛されるようになった。大海賊時代に苦しむ市民の現状を知り、自らの歌声で世界を癒やしたいと考えるウタ。
しかし、1年前にエレジアを破壊した犯人が自身の能力(トットムジカ)だった事実を知る(その一部始終を記録した映像電伝虫を拾う)。その後、ウタは【自己嫌悪】と【世間からの期待】の間に挟まれて苦しみ、「NEW GENESIS」というライブを強行する。
このライブはウタワールドに「世界中の人間を閉じ込めて、今の苦しみから解放させよう」という突拍子もない計画だった。前述のように、ウタワールドに閉じ込められた人間は能力者が死亡すれば二度と現実世界には戻れませんでした。
○「ルフィ海賊やめなよ」
そこでウタは「食べると眠れなくなる上、数時間後には死亡する」という猛毒のネズキノコを食べて自死の道を選ぶ。ただし、尾田さんの説明によるとウタは「死にたい」と考えて決して動いたわけではなく、あくまで「救出」という目的を実現させたかった模様。
それでも何も知らない世間は大いに湧いた。ライブ「NEW GENESIS」には何万人という観衆が集まる中、そこにはウタと幼なじみのルフィが率いる麦わらの一味の姿もあった。
他にも麦わら大船団のバルトロメオ、最悪の世代のトラファルガー・ローの姿もあり、この計画を食い止めるためにコビーといった海軍機密特殊部隊SWORDやCP0のブルーノなどの姿もあった。映画でもロッキーポート事件が取り上げられていることから、本編でもコビーの活躍は必至。
二人は久しぶりの再会に喜びを分かち合うが、12年間も外界と遮断された生活を送っていたウタはルフィが海賊になっていたことを知らなかった。大海賊時代を作ったゴールド・ロジャーに憧れるルフィの姿を見て、ウタは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。
そこでウタから出た言葉が「ねぇ。ルフィ。海賊やめなよ」。もちろん海賊をやめるつもりがさらさらなかったルフィは、そのままライブ会場を去ろうとするが、ウタは敵意を剥き出しで麦わらの一味やその他の海賊を五線譜に拘束する。
そして、ウタとの戦いが始める。
○錯乱したウタはトットムジカを呼び出す
仮想世界「ウタワールド」には麦わらの一味とコビーといった海軍のSWORDたちが、「現実世界」では黄猿や藤虎といった海軍大将がそれぞれのウタと応戦する。いろいろ何やかんやがあって、ウタは現実世界のルフィを殺そうと刃を突き立てようとする。
しかし、そのウタの手を止めたのが赤髪のシャンクスだった。
シャンクスにずっと会いたがっていたが、いざ会ってみると複雑な感情が入り混じって、完全に自分を見失ったウタは父親代わりのシャンクスと応戦。そこに海軍たちも加わって事態は混沌と化す。そんな中、自身を慕うファンが殺害されると、ウタは完全に暴走する。
そして、ついに禁断の魔王「トットムジカ」を呼び出してしまう。トットムジカと一体化したウタは仮想世界「ウタワールド」でも「現実世界」でも暴走。ウタの歌を聴かされていた世界中の7割8割の市民の意識も、既にウタワールドに取り込まれていた。
五老星のお爺ちゃんたちも思わず狼狽。
○自責の念に耐えられなかったウタは自死を選ぶ
ウタワールドでは「麦わらの一味」、現実世界では「赤髪海賊団」を中心にトットムジカ&ウタを同時攻撃。最後はヒトヒトの実が覚醒したルフィとシャンクスがトットムジカを見事に撃破する。しかし、ウタワールドに取り込まれた人々は解放されなかった。
そこでシャンクスはネズキノコの解毒薬を飲ませて眠りにつかせようと試みるが、ウタはそれを断る。二度もトットムジカを召喚して人々を苦しめてしまったウタにとって、これ以上自責の念に苛まれながら生き続けることに耐えられなかった。
そして自らの歌声で人々をウタワールドから開放し、ウタは最後シャンクスに優しく抱きしめられながら力尽きる。ただ海軍大将の黄猿たちは非情にもウタの亡骸を引き渡すように要求するが、怒りに震えるシャンクスは覇王色の覇気で一喝して追い返す。
赤髪海賊団はウタの亡骸をそのまま持ち帰って…という場面で『ONE PIECE FILM RED』は終わります。「私は最強」「ウタカタララバイ」「逆行」といった楽曲も、こういったウタの過去や人生観が反映された歌詞となっています。
だからYouTubeやSpotifyなどで改めて「ウタの人生」を意識して聴き直すのも良きかも知れません。
コメント
ウタウタの実の対処法
ナギナギの実で防げる
totはotoではなくて、ドイツ語の死ではないでしょうか。ニーチェのGott ist totから来てるのかと…。ですのでTotmusicaは死の音楽になるのではないかなと思います。