『ONE PIECE』の世界で「六式(ろくしき)」と呼ばれる必殺技がはじめて披露されたのはウォーターセブンですが、未だに六式を使用するキャラクターは登場します。
そこで今回ドル漫では「六式の必殺技・能力一覧」を徹底的に考察してみました。改めてどんな名前の能力や応用技・派生技があったのか勉強してみて下さい。果たして再びワンピースで六式が輝く日は来るのか?
【解説まとめ】六式(ろくしき)とは?
まずは「六式」について改めておさらい解説。
六式は「6つの超人的体技」のこと。文字通り、極限まで身体能力を高めることで発揮できる超人的な必殺技。ちなみに、六式の読み方は「ろくしき」。英語でも「Rokushiki」と呼ばれるそう。
具体的には、六式は「指銃」「剃」「嵐脚」「鉄塊」「月歩」「紙絵」の6つの必殺技で構成されてます。この六式は諜報機関・CP9のメンバーが幼少期から徹底的に修行させられてようやく体得できるほど難しい。CP9に選ばれるにも六式全てを体得する必要がある。
そのため六式は動物系ゾオン悪魔の実と相性が良いとされます。逆に自然系ロギア悪魔の実の場合、六式は良くも悪くも特に効果は発揮しなさそう。そう考えたら、百獣海賊団など意外と六式を使用してくる可能性も考えましたらほぼ使用されず。
六式の全てをマスターした人間を「六式使い」と呼ばれます。逆に部分的にしか六式を体得してない人間のことを体得した技の数に応じて、「二式使い」「五式使い」などと表現される。
ちなみに六式の元ネタやモチーフは不明ですが、旧日本軍の兵器には「○式…」といった名前が使われることも多かったため、そこらへんの兵器の名前が由来か。
○【習得者】たしぎ、コビー、サンジなど使用者は意外と多い
だから六式の能力者はCP9のみと見られていましたが、『ワンピース』のストーリーが進むにつれて海軍幹部たちも六式を平然と使用しております。例えば、たしぎやコビー、ヘルメッポ、ヴェルゴ、モモンガなども六式の一部が使えます。
また新世界編以降は麦わらの一味のゾロやサンジもいつの間にか六式を体得し、ビッグマム海賊団メンバーの一部も六式を使用することが判明してます。おそらく判明していないだけで、六式を使用できるキャラはもっと多いはず。
だから現時点において、六式は覇気以上に意外とありふれてる必殺技とは言えそう。ただし、六式の一部の能力が使用できる人間が多いだけで、やはり現実的に「6個全部の必殺技」を習得してるキャラクターは少ないのかも知れない。
ということで、改めて六式の名前や必殺技を復習しましょう。
月歩(げっぽう)…六式 必殺技能力まとめ
まず最初の六式は「月歩(げっぽう)」。間違えやすいですが、読み方は「げっぽ」ではありません。
月歩の能力は「空中移動」。中空を勢いよく蹴りあげることで、六式使用者が一時的に浮遊することが可能。普通の大ジャンプと異なる点は「空中で方向転換できる」こと。また上空を蹴ることで、下に向けて勢いよく落下攻撃できたりします。
だから極論すると、月歩は何度も中空を蹴り続けることで「ずっと空を飛び続ける」ことも可能っぽい。海に落ちそうになっても月歩を利用すればまず落ちない。トリトリの実もかたなしの必殺技。そのため月歩は使い勝手に優れる六式。
ちなみに月歩の応用技には「海歩行」「空中歩行」「イバラロード」などありますが、基本的に月歩のみと考えていいでしょう。
○サンジが月歩を体得した理由が切ない
この月歩は麦わらの一味のサンジも使用できます。画像はシャーロット・カタクリ戦で負傷したルフィを抱えて、サンジが必死にビッグマム海賊団から逃れてる場面。他にも月歩はビッグマム海賊団のキャラも使えるなど、割とセオリーな六式。
ちなみに、サンジが月歩を体得した経緯はカマバッカ王国滞在時、四方八方から襲ってくる大量のオカマちゃんから逃れるため上空に逃げようと試みたことがキッカケでした。
紙絵(かみえ)…六式の必殺技能力まとめ
続いての六式は「紙絵(かみえ)」。
紙絵の能力は「敵の攻撃を華麗に避ける」こと。敵の攻撃を先読みして、スンデで避けることができるため、効果的なカウンター攻撃も行えるのが強み。紙絵のメインの能力が相手の動きを予想する能力なのか、俊敏に体を動かして避ける能力なのかは不明。
一応、見聞色の覇気がセオリーとなった現状、おそらく見聞色の覇気を応用してる可能性は高そうか。
紙絵の応用技には「軟泥(スライム)」があります。厳密には六式単体の技ではなく、生命帰還という能力との複合技になります。フクロウが主に使用し、フランキーの背後からの攻撃も見事に避けてる。やはり紙絵は見聞色の覇気がベースにある技と考えるのが自然か。
ただ防御面で大きく活躍する六式ですが、意外と使用される頻度は少ないです。
紙絵の名前の由来はおそらく「紙一重(かみひとえ)」。
鉄塊(てっかい)…六式の必殺技能力まとめ
続いての六式の必殺技は「鉄塊(てっかい)」。
鉄塊の能力は「肉体を鉄並みの硬くできる」こと。六式では紙絵と並ぶ防御技の一つ。鉄並みの硬度を誇るため、刃物で切られても無傷で終わることもしばしば。ただし逆に言うと「鉄塊」という名前からも分かるように、あくまで鉄並みの硬さにとどまる。
そのため使用者の強さによって、肉体の硬さは変わります。さすがに硬度にも限界が存在し、無敵の防御力を誇るキャラクターは四皇でもいない。また鉄だけあって「熱には弱い」といった弱点もあり、鉄塊発動時は基本的に「動けなくなる」こともデメリット。
この鉄塊も先程の紙絵と同様、武装色の覇気を応用した必殺技と考えられます。覇気の設定は後出しジャンケン的に登場しましたが、六式は覇気を体得することも前提だったの必殺技だった模様。
○空木(うつぎ)…六式・鉄塊の派生応用技
この鉄塊の応用技には「空木(うつぎ)」があります。
空木の能力は「鉄塊によるカウンター」。敵の攻撃をそのまま反動で弾き返す必殺技。常人の拳なら砕けてるほど。例えば、HUNTERxHUNTERのアイザック・ネテロの足を攻撃したキルアが逆にダメージを食らったことがありますが、おそらくそれに近いノリ。
他にも鉄塊の応用技は多く、ブルーノだと「砕(さい)」「剛(ごう)」「輪(りん)」、カクだと「無死角(むしかく)」といった必殺技が確認できています。覇気も含めて、キャラクターは好き勝手に自分の技名を命名してくれちゃってます。
とりわけCP9では「鉄塊拳法」の使い手であるジャブラが得意としており、鉄塊発動中でも動くことが可能。ジャブラの場合、「狼弾(おおかみはじき)」「魔天狼(まてんろう)」といった応用技を駆使します。
○手合(てあわせ)…六式の必殺技まとめ
鉄塊の派生技には「手合(てあわせ)」があります。
手合の能力はさながら「パンチングマシーン」のように、自分自身を殴らせることで、殴った相手の戦闘力を図ることができる必殺技。強さの基準は「道力(どうりき)」という数値に置き換えられて、兵士一人の強さが10道力分にあたります。
ただ冷静に考察するまでもなく、手合は実践面で使われることは皆無に近い。まさに「遊戯」的な応用技。
嵐脚(らんきゃく)…六式の必殺技能力まとめ
続いての六式は「嵐脚(らんきゃく)」。
嵐脚の能力は「キックからもたらされる斬撃攻撃」。足を思いっきり振り抜いた勢いで、中長距離に斬撃を弾き飛ばす必殺技。パンチよりキックの方が威力が強いだけあって、ロブ・ルッチなどは嵐脚で「巨大な建物」をバッサリと切り倒したことも。
六式でも珍しい飛び道具的な使い方ができるため、攻撃範囲が広いなど使い勝手は良い。使用者によっては足以外でも腕や首でも振り抜いた勢いで斬撃を飛ばすことも可能。どちらかというと、鋭い斬撃を弾き飛ばすことが主体の六式なのかも知れない。
○嵐脚の派生応用技がとにかく多く、カクが得意としてる?
この嵐脚は六式でもとにかく応用技が多い。画像はいちいち貼りませんが、後述する指銃に次いで応用技が多い印象。
例えば、「凱鳥(がいちょう)」「豹尾(ひょうび)」「白雷(はくらい)」「乱(らん)」「周断(あまねだち)」「線(せん)」「麒麟時雨(きりしぐれ)」「龍断(ろうだん)」「ネジ白刃」といった派生技が存在します。
とりわけCP9(現CP0)の中ではカクが最も得意とする六式。上記の応用技のほとんどはカクが使用してることからも明白。他にも手裏剣のように嵐脚を細かく飛ばす「嵐脚手裏剣」や、二刀流と両足攻撃を組み合わせた「逆鱗(げキリン)」といった応用技も。
CP9元メンバーの登場シーンは原作だと少ないですが、ゲームや映画では嵐脚はたびたびお披露目されてる印象。
剃(そる)…六式の必殺技能力まとめ
続いての六式は「剃(そる)」。今更ですが、六式の読み方はカタカナ表記が正しいっぽい。
剃の能力は「高速移動」。バトル面で頻繁に使用される六式ですが、スパイ活動において尾行や逃亡など色んなシーンで使えるため、サイファーポールとして活動する上では「最も基礎中の基礎」と呼べる必殺技。
剃の原理はルフィ曰く、「地面を10回以上蹴った反動で高速移動している」とのこと。また『ワンピース』のSBSの作者・尾田栄一郎のによれば、「剃の速度は100メートルを4秒以内で走れる速度」とのこと。ウサイン・ボルトの倍。ほぼ動物のチーター並。
また剃の応用技には月歩と組み合わせた「剃刀(かみそり)」や鉄塊と組み合わせた「鉄塊玉」などがあります。基礎中の基礎だけあって、他の六式との相性が良い模様。
ただし、鉄塊などと同様に剃にも限界性能がありそう。事実、元CP9のブルーノは剃を習得していたにも関わらず、六式未習得者のルフィのギア2に敗北していたりします。必ずしも剃を修行しないと高速移動できないわけでもなさそう。
○【考察】キャプテン・クロは六式使いだったのか?
ちなみに、高速移動で思い出されるキャラクターが「キャプテン・クロ(百計のクロ)」。『ONE PIECE』序盤で登場した狡猾な海賊。ウソップが麦わらの一味に加入する際のエピソードに登場した敵キャラ。
このキャプテン・クロは「杓死(しゃくし)」と呼ばれる必殺技が有名。目にも留まらぬ高速スピードで縦横無尽に飛び跳ねて、手当たり次第に攻撃するため味方すらも死んでしまうアホ技。この杓死も六式・剃の応用だった可能性は高そう。
実際、どうやらSBSで作者・尾田栄一郎が解説したところによると「六式・剃も杓死もどっちも同じ速度だった」とのこと。この表現だとクロが六式が使えるかどうかまで判然としませんが、序盤の海に登場した敵にしては思ってるより強かったっぽい。
ルフィはギア2を体得しなくてもブルーノ倒せたんじゃね?…などのツッコミは無粋です。
指銃(しがん)…六式の必殺技能力まとめ
最後の六式は「指銃(しがん)」。六式で最も人気が高く、シンプルイズベストな必殺技だけあって応用技も豊富。
指銃とは指をめちゃくちゃ固くして、そのまま突き刺すだけの必殺技。徹底的に鍛え上げた指を高速で突き刺すことで、鉄や鋼でも穴を開ける威力を持つ。ワンピース読者なら誰もが一度は指銃を試したはずですが、リアルでやる場合は突き指注意です。
実際、指銃を真似した子供たちが練習して突き指したり、クラスメートを傷付けたこともあるらしい。SBSでは「指銃で浣腸したらどうなりますか?」という質問に対して、死ぬわという作者・尾田栄一郎のツッコミもありました。
○獅子指銃(しししがん)…六式・指銃の派生応用技
この指銃の応用技が「獅子指銃(しししがん)」。
獅子指銃は元CP9のクマドリが使用した必殺技。自身の髪の毛を生命帰還で「指の形状」に変形させて、無数の指銃を敵に放つ六式。
ちなみに「生命帰還」について改めて解説しておくと、これは肉体の隅々まで意識を張り巡らせることで、髪の毛なども普段は動かない部分も操作することができる能力。六式のベースにある能力とされます。
画像のクマドリが髪の毛をうねうねと動かしてるイメージが強いですが、ロブ・ルッチもヒゲをうねうね動かせそう。
○十指銃(じゅうしがん)…六式・指銃の派生応用技
続いての指銃の応用技は「十指銃(じゅうしがん)」。
十指銃は元CP9のジャブラが使用。本来の指銃は指一本による攻撃ですが、読んで字の如く、十指銃は「10本全部の指」で攻撃する。一見すると『ドラゴンボール』のカメハメ波ですが、その分だけ威力が増す模様。もしかすると片手限定の「五指銃」とかもありそう。
この十指銃を更に強化した「月光十指銃」といった応用技もあります。
○獣巌(じゅごん)…六式・指銃の派生応用技
続いての指銃の応用技は「獣巌(じゅごん)」。使用者は元CP9のフクロウ。
獣巌は「拳で指銃を放つ技」。指よりも拳による攻撃の方がはるかにダメージが強いのは想像に難くない。もはや指銃ちゃうやんとツッコミを入れたくなりますが、フクロウのセリフを見る限り、指銃のベースは「高速攻撃」にありそう。
他にもルッチも拳を使った指銃の応用技をいくつか所持しており、「黄蓮(おうれん)」「斑(まだら)」と呼ばれます。またカリファは腕をムチのようにしならせて高速で攻撃する「鞭(うぃっぷ)」も指銃の応用技になります。
またカクの動物ゾオン系を発動時に限られますが、「鼻銃(びがん)」「麒麟マン射櫓 (きりまんじゃろ)」「猛竹林(もうちきりん)」といった必殺技もやはり指銃の応用技。
○撥(ばち)…六式・指銃の派生応用技
続いての指銃の応用技は「撥(ばち)」。
撥の能力は「指銃で空気を弾いて飛ばす攻撃」のこと。名前の由来も太鼓のバチ。前述の嵐脚と似たような必殺技ですが、足でできるなら指でもできますわなって話。嵐脚よりも威力は落ちそうですが、その分だけ連射が可能。相手にじわじわダメージを蓄積させていく六式。
エニエス・ロビー編では主にロブ・ルッチが使用していましたが、アニメ版『ワンピース』では「三撥(みつばち)」「火撥(ひばち)」といった応用技も披露されていました。
刃銃(はがん)…六式・指銃の派生応用技
続いての指銃の応用技は「刃銃(はがん)」。
指銃は本来指を使った突き刺し攻撃ですが、この刃銃は文字通り、短刀(懐刀)を使った必殺技。刃銃は撥や嵐脚のように鋭い空気を弾き飛ばすことができるんですが、どうやら指よりも威力は高く、また弾き飛ばせる空気の数も圧倒的に多そう。
暗殺術という観点で考えると指銃の方が圧倒的に実用性がありますが、こと威力だけ考えると刀や他の武器を併用したほうが単純に破壊力が高まりそうです。
牙銃(ががん)…六式・指銃の派生応用技
続いての指銃の応用技は「牙銃(ががん)」。こちらも指ではなく文字通り、「牙(噛みつき)」を使った攻撃技。やっぱり噛み付く力は意外と強いだけあって、牙銃による攻撃は範囲は指よりも広くて破壊力も高そう。
現時点で確認できるのは元CP9で、現在は百獣海賊団の飛び六胞のフーズ・フーだけなんですが、動物ゾオン系古代種のサーベルタイガーを発動させた状態で使用していることから、牙銃は普通の人型モードでは使えない六式っぽい気がします。
逆に言うと、牙銃は同じくネコネコの実の能力者であるロブ・ルッチも使えそう。
六王銃(ろくおうがん)…六式究極奥義
そして、最後の六式は「六王銃(ろくおうがん)」。六式の全てを極限に高めた者にしか使用できない最強体技とされます。現状確認できてる使用者は元CP9最強のロブ・ルッチだけ。これを更に上回る最強モードは「最大輪六王銃」と呼ばれます。
六王銃の能力は「両腕で防御不可避の衝撃を加える攻撃」とのこと。両腕で思い切り殴った威力でダメージを与えるのではなく、拳から謎の衝撃波を食らわせる必殺技。理屈は不明ですが、ルフィ曰く、「威力は衝撃貝の数倍」の模様。
個人的には指銃の延長線上にある派生技かなと思ったんですが、六式全てを極限に極めたことが前提なので、他の能力も複合的に応用されているのか。
六式を超える「零式」が登場か?
この六式が最初に登場したのはウォーターセブン編とめちゃくちゃ古い。コミックスの巻数で見ると、ワンピース30巻台の話。当時はまだ覇気といった設定も登場せず、現在はギア4を習得しているルフィもギア2やギア3を体得するのみ。
そのため現時点で六式のパワー不足感は否めない。そこで根拠はゼロに等しいですが、六式のさらに超進化版とも言える「零式(ぜろしき)」といった必殺技が登場する可能性も高そうです。
例えば、尾田栄一郎の師匠・和月伸宏の『るろうに剣心』には、斎藤一の「牙突零式」という必殺技はめちゃくちゃ有名。ワンピースの目の傷の伏線を筆頭に、尾田栄一郎は和月伸宏をリスペクトしてる。似たような技がワンピースで登場してもおかしくない。
例えば、「覇王色の覇気」がバトルで活躍すると判明した今、それを組み込まない理由がない。最近はユースタス・キャプテン・キッドですら覇王色が使える。六王銃は発勁を応用した技にも思えるので、更に覇王色の覇気と組み合わせれば周辺一帯を破壊することも可能?
六式は今となっては誰もが使える必殺技ですが、元々は将来のCP9を育成する際に習わせていた暗殺術。六式はもともと世界政府が編み出した技なんだとしたら、イム様と関連も深い古代から語り継がれていたマーシャルアーツの可能性もありそう。
そう考えると、六式にはまだまだ伸びしろは存在するか。
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