『ONE PIECE』の敵と言えば、赤犬や青雉、黄猿、藤虎イッショウ、緑牛といった海軍キャラクターが有名。他にもルフィは同じく海賊と多く戦ってきましたが、この敵キャラの中でも【異質な存在】がいました。
それが「ロブ・ルッチ」。
ロブ・ルッチはサイファーポールという諜報機関のリーダーとしてルフィの前に立ちはだかり、司法の島(エニエス・ロビー)で壮絶な戦いを繰り広げました。最終的にルフィが勝利を収めているものの、ロブ・ルッチはその後も要所要所で登場し、どうやらワンピース終盤でも活躍しそう。
そこで今回ドル漫では「ロブ・ルッチのヤバい正体や能力強さ」をフルカラー画像付きでいつものように徹底的に考察してみました。どうやらワノ国にロブ・ルッチが再登場する模様。
ロブ・ルッチとは元CP9のリーダー
まずはロブ・ルッチの正体について改めておさらい。
ロブ・ルッチとは元CP9のリーダー格になります。厳密にはCP9長官にスパンダムがいましたが、実質的に指揮を執っていたのがロブ・ルッチ。しかもロブ・ルッチはCP9の歴史上最も強いとされ、冷酷な殺戮兵器と称されるヤバいヤツでした。
ロブ・ルッチの初登場時はガレーラカンパニーの大工として、7年前からウォーターセブンに潜入していた。その目的は【古代兵器プルトンの設計図】を探し出すため。その7年間で1番ドックの木釘職職長にまで上り詰めていた。
大工時代は無口で一言も喋ってなかったんですが(厳密には鳩のハットリが喋っていた)、ロブ・ルッチの声優は関智一。『鬼滅の刃』の不死川実弥と同じ声優。『ドラえもん』だとスネ夫役なんかもやってたりする大御所。
ロブ・ルッチの年齢は30歳(CP9時代は28歳)。他のCP9のメンバーはおおむね30代だったため、ロブ・ルッチの年齢では若い部類に入る。また百獣海賊団の飛び六胞のフーズ・フーともかつては同僚だった過去もあります。身長は212cmと平均的。
ロブ・ルッチの出身地は確定情報はないものの、幼い頃から【グアンハオ】でサイファーポールに入るため修行を行う。そして六式を体得後、CP9の諜報部員になる。正式に加入したタイミングは不明ですが、10代前半の頃には既にCP9のリーダー格だった模様。
【名言】ロブ・ルッチのモットーは闇の正義
一方、ロブ・ルッチがCP9に入った動機は「人殺しが正当化」されるからというドス黒いもの。言ってしまうと「殺しの資格」を合法的に入手したかった。ロブ・ルッチはまさに血に飢えた猛獣。性格も好戦的であり、また冷酷無比そのもの。
事実、当時13歳だったロブ・ルッチは【とある王国を海賊から救う極秘任務】を拝命するものの、海賊の人質となってしまった王国の兵士500名を【足手まとい】という理由で惨殺している。
その後、海賊団も殲滅させるものの、ロブ・ルッチにとって【命の重さは敵も味方も等しく軽いもの】だった。そのためロブ・ルッチのモットーも「闇の正義」と「必要悪」。
ルフィとの一戦でも「闇の正義の名のもとに」といったフレーズを多用していました。ロブ・ルッチはどこか快楽殺人者の側面も見られますが、あくまで任務が優先。その遂行のためであれば手段は厭わない。海軍や世界政府からすると、これほど心強い男もいないか。
また「悪はこの世に栄えない」といった名言もあります。誰が見てもロブ・ルッチの方が悪者側ですが、ロブ・ルッチはワンピースの世界では海軍と同様に「正義を執行する側」の立場。世界政府の思想や歴史に興味は一切ないものの、それ故にブレないメンタルも強み。
ロブ・ルッチの現在は諜報機関CP0に所属
続いてはロブ・ルッチの現在を考察。
改めて詳細は後述しますが、ロブ・ルッチはルフィに司法の島エニエス・ロビーで敗北した以降、CP9の座を追われてる。ゴムゴムの実を赤髪のシャンクスに奪われる大きなミスを犯したフーズ・フーが逮捕されたように、ロブ・ルッチも同じ運命をたどっててもおかしくない。
ただロブ・ルッチの現在は「CP AIGIS 0(サイファーポール・イージス・ゼロ)」に所属しております。リーダーかどうかは不明ですが、CP0はCP9を上回る最高峰の諜報機関とされます。CP9は海軍が管轄してるのに対して、CP0は天竜人が直轄してる謎の最強組織。
ロブ・ルッチの背中には「十字形の傷」が13歳の頃に刻まれていますが、今振り返って考えると「世界政府の旗のデザイン」と似ている。これは単なる偶然だったのか?
そのためロブ・ルッチは結果的に大出世しているカタチ。例えば聖地マリージョアでも天竜人の護衛を直々に担い、ドレスローザ王国が行っていた裏取引や天上金の安定的な輸送にも関与するなど、同じくCP9最強と謳われたフーズ・フーとは真逆の道を歩む。
ただし、ロブ・ルッチがCP9からCP0に入るまでの詳細な経緯はまだ不明です。画像だとロブ・ルッチの隣にカクの姿が確認できますが、他のCP9の元メンバーも同様にCP0に入っているかなどはまだ判然としていません。それだけロブ・ルッチの強さが抜きん出ていた証拠?
CP0の諜報部員になったロブ・ルッチは劇場版映画「スタンピード」でも登場し、元ロジャー海賊団のダグラス・バレットと交戦していたりします。ただし、ルフィと共闘するシーンはほとんどなく、ロブ・ルッチが麦わらの一味の10人目の仲間に入る可能性は低いはず。
ちなみに先程のマントとは色が違うため、ロブ・ルッチは任務によって使い分けているのか。例えば戦闘直前には黒いマントを着用するのかも。
ロブ・ルッチの悪魔の実はネコネコの実(レオパルド)
続いてはロブ・ルッチの「悪魔の実」を考察。
ロブ・ルッチの悪魔の実は動物ゾオン系のネコネコの実(モデル・レオパルド)になります。最近のワンピースでは古代種や幻獣種のオンパレードなので若干弱そうにも思えますが、いわゆる肉食動物の豹(ひょう)に変身する。
ただし、ロブ・ルッチが巨大化してる理由は「生命帰還」の影響です。CP9のクマドリが髪の毛をうねうねさせて攻撃してましたが、その一種。豹の悪魔の実に巨大化する性質はない。
それでも「自らの身体能力が純粋に強化されるのは動物ゾオン系の特性」「鍛えれば鍛える程に力は増幅する。迫撃戦において動物ゾオン系こそが最強の種だ」など、動物ゾオン系は肉食動物ほど強いというイメージを植え付けてくれたのもロブ・ルッチでした。
ちなみに、ロブ・ルッチは悪魔の実で巨大化しても、スーツがしっかり伸びてくれているのがちょっと面白い。もしかするとベガパンクがスーツにゴムゴムの実を食わせているのかも知れない。
とりあえず現在のロブ・ルッチは当時より更に強くなっているそうですが、CP0以降も戦い方は大きく変化していない模様。
【強さ】ロブ・ルッチの必殺技まとめ【懸賞金】
続いてはロブ・ルッチの強さや必殺技を考察。
ロブ・ルッチの必殺技と言えば、やはり「六式(ろくしき)」でありましょう。画像の【嵐脚(らんきゃく)】という蹴り技は、足を軽く振り抜いただけで巨大な建物を内部からスパッと切り落としたシーンが印象的でした。
また【嵐脚 凱鳥】は足を振り抜いて衝撃波を飛び道具のように飛ばす。またCP0に入った後のロブ・ルッチは嵐脚 凱鳥を5発同時に繰り出すほどに進化している模様。CP9歴代最強という呼び声があるだけあって、ロブ・ルッチは六式の天才だった。
事実、ロブ・ルッチは「六王銃(ろくおうがん)」を唯一使える。
この六王銃は、六式の全ての技を極限まで高めた者だけが使える最強の体技として有名。ルフィ曰く、空島のインパクトダイヤルの数倍の威力だったそう。ゴム人間のルフィに殴り技は基本的に効かないものの、この六王銃を食らって血反吐を吐くほどのダメージを負う。
一方、飛び六胞のフーズ・フーのように追われる立場ではないため、現在も世界政府側の立場のロブ・ルッチに懸賞金は設定されていません。海軍大将並かは微妙でしょうけど、それでもロブ・ルッチの強さは最低でも海軍中将クラス以上でしょう。
とはいえ当時懸賞金1億程度のルフィに負けてしまったロブ・ルッチがどこまで強いかと言うと?
【エニエス・ロビー】ロブ・ルッチ vs ルフィ戦まとめ
続いては「ルフィとロブ・ルッチの戦い」をおさらいしたいと思います。今後ワノ国編以降で二人の再対決する可能性もありますが、一般的にウォーターセブン編と呼ばれる司法の島・エニエス・ロビーでの戦いの流れをざっくり解説しておきます。
ニコ・ロビンを追ってきたルフィは、その直前で通せんぼしていたロブ・ルッチと対峙する。ただルフィは有無を言わさず攻撃を仕掛けて、ロブ・ルッチと拳を交える。力が互角だった二人は共に弾き飛ばされた場面からバトルがスタート。
ロビンの救出を急ぐルフィは「どけよ。扉の奥にロビンがいるんだろ!」と凄むと、ロブ・ルッチは「いるだけだ。会えやしない。もう二度とな」と不敵な笑みを浮かべる。まさに一触即発のバチバチ。最近のワンピースはセリフがとかく多いですが、この時の対決はセリフが少ないが故に緊張感がすごい。
ただCP9歴代最強という呼び声高いだけあって、ロブ・ルッチの戦闘力がやや序盤は優位に展開。
ルフィがガトリングガンで攻撃しても、ルッチはひょいひょいと避ける。当時は見聞色の覇気や武装色の覇気といった設定はなかったわけですが、エネルの心剛(マントラ)然り、これらの表現を見る限りはそれに近い能力はどっちも体得していた?
一応、ロブ・ルッチのビブルカードでは「新たに覇気も修得し」とは解説されております。
○目の前で色んな物を失うよりマシだ
そこでルフィはギア2(ギアセカンド)を発動する。危険を察知したロブ・ルッチも悪魔の実を発動し、レオパルドに変身する。お互い身体能力を意図的に高めた二人の戦いは、今度はルフィがやや優勢に戦いを進める。
ロブ・ルッチは剃刀などで襲いかかってくるものの、ルフィは華麗に避けてJET鞭やJETバズーカを次々と食らわせる。ロブ・ルッチも思わず「ウカツだった。これ程の力を持っているとは」と驚くものの、「成程…手強いな」とどこか嬉しそう。
まさに血を欲する男。
人獣型に変身したロブ・ルッチはルフィに噛み付くなど応戦。基本的にゴム人間のルフィは殴られても痛みやダメージを負わないはずですが、画像のシーンでは噛まれて痛みを感じてるため、ロブ・ルッチは牙(キバ)を武装色の覇気で強化していた?
一方、ギア2の命を削るという制約(ちなみに武装色の覇気を体得した以降は同制約はなくなっている)に縛られながらも、ルフィは「目の前で色んな物を失うよりマシだ!」とロブ・ルッチを睨みつける目は輝きを失っていなかった。
○ロブ・ルッチは最後ギア3ではなく…
そこでルフィは最終的にギア3(ギアサード)を初めて披露する。
ギア3では骨に空気を大量に吹き込むことで、ルフィの腕は巨大化する。さながら巨人族の腕と化したルフィの攻撃力は飛躍的に増加。ロブ・ルッチは「見掛け倒しはやめておけ」と挑発するものの、ルフィのギガントピストルは鉄塊で防御できないほど弾き飛ばされる。
ただギア3は威力が増す分だけ、スピードが落ちる。そのためルフィはギガントアックスやギガントウィップを次々と繰り出すものの、ロブ・ルッチに避けられ続ける。そしてギア3の反動で小人化したルフィはロブ・ルッチに追い詰められる。
でもロブ・ルッチは膝を付く。
何故なら、最初のルフィのギガントピストルのダメージが思ったより深かったから。ルフィも思わず「ちゃんと効いてるじゃねぇか!」と嬉しそうにドヤ顔。空気を入れるだけでどこまで強くなるのか疑問ですが、タシアkに初撃時にルッチは意識が飛びそうになっていた。
その後、ロブ・ルッチは六王銃という最終奥義を何度もルフィに食らわせるなど、ルフィと壮絶な戦いを繰り広げる。本気を出したルッチを前に絶体絶命のピンチでしたが、そげキングを自称するウソップが素顔を晒して「勝ってみんなで一緒に帰るぞ!」とルフィに発破をかける。
それに奮起したルフィは、最後にギア2の「ジェットガトリング」でロブ・ルッチを倒す。ギア3は決め手に欠けるという点でギア4が新たに開発されたのか。
【セントポプラ】ルフィ敗北後のロブ・ルッチはどうなった?
一方、直前にはスパンダムがバスターコールを発動していた。海軍大将の赤犬サカズキ、黄猿ボルサリーノなどが集結する前に、サンジが正義の門を閉ざして麦わらの一味は海列車に乗って逃亡。青雉クザンは思わず「我々の完敗だ」と言い残して、ロブ・ルッチとの戦いは終結します。
でも、ロブ・ルッチの「その後」はワンピース本編では描かれていない。ただ扉絵シリーズではロブ・ルッチといったCP9の元メンバーの【その後】が描かれております。33ページ分とかなりボリューミーですが、ロブ・ルッチがCP0に入るまでの流れを簡単に解説したいと思います。
エニエス・ロビーでの敗北の責任を押し付けられたCP9は、その後、世界政府に追及される立場となって逃げ延びる。このCP9を追う組織がCP0だったのかも知れない。負傷して動けないロブ・ルッチは、ブルーノの「ドアドアの実」を使って救出されていた。
何気に空間転移できるドアドアの実がヤバいと思ったりしますが、「春の女王」の異名を持つ【セント・ポプラ】という町に逃げ延びた元CP9のメンバーは、ロブ・ルッチを助けるために奔走する。だからロブ・ルッチはアナーキーな戦闘狂と思われがちですが、意外と人望が厚い。
○ルッチの医療費を稼ぐためにサーカス団が結成【キャンディー海賊団】
ただ世界政府から逃げ延びたロブ・ルッチたちにはお金がなかった。
そこで元気な元CP9メンバーたちがロブ・ルッチのために、「サーカス団もどき」の興行を行って治療費・医療費を稼いでいた。画像は狼のジャブラが火の輪くぐりしている場面。カクはキリンの背中に子供たちを乗せて楽しませた。
他にもカリファがアワアワで町を清掃するなどして集めたお金で、ロブ・ルッチは病院で治療してもらって無事退院する。
その後、回復したロブ・ルッチたちはボウリング場で遊ぶなど英気を養っていると、そこにキャンディー海賊団を名乗る海賊がセントポプラの街に現れる。そこでお礼とばかりにロブ・ルッチたちはキャンディー海賊団を速攻壊滅させる。
○セントポプラの街を出た後は海軍も返り討ちにするが…
元CP9のメンバーたちは「正義の使者」として住民たちを助けたものの、ロブ・ルッチたちの「行き過ぎた暴力」で住民たちは震える。
この町にはいられないと判断したロブ・ルッチたちはセントポプラを去った。その後ロブ・ルッチたちが向かった先は「生まれ故郷のグアンハオ」。次世代のサイファーポールになるべく子供が日々修行を行う。逆に言うと、ロブ・ルッチたちの逃亡先の候補として真っ先に挙がる。
そこで海軍たちが襲来してくるものの、「騒ぎは故郷に持ち込ませない」とロブ・ルッチたちが海軍を返り討ちにする。その直後、ロブ・ルッチはCP9長官のスパンダムに電話して、「必ず戻る」と言い残して故郷グアンハオを去り、そのまま海の彼方に消えた場面で話は終わってる。
どうやら父親スパンダインと共にCP9抹殺を企んでいたものの、結果的にスパンダムもCP0に入った後はロブ・ルッチの部下となるなど、扉絵シリーズ以降の細かい展開や詳細は不明だったりします。海軍をボコボコにするなど本来は謀反もいいところですからね。
ワノ国編でもニコ・ロビンの拿捕に動く
続いてはロブ・ルッチのワノ国編での立ち回りを考察。
ロブ・ルッチはワノ国に向かっていることが判明しています。
CP0の目的は「世界政府非加盟のワノ国を統治下に置く」こと。SWORDのリーダーだったディエス・ドレークがワノ国でCP0と遭遇して驚愕する場面もありましたが、CP0は黒炭オロチとの交渉して武器の密輸入などを長年に渡って裏取引していた。
あくまでカイドウが倒れた場合に限りますが、ロブ・ルッチ曰く、これは「上からの命令」とのこと。そのためワノ国統治の判断を行ったのはイム様か五老星のはず。どうやら主体的に動いていることから、ロブ・ルッチはCP0でもリーダー格という位置づけなのかも知れない。
そして、ロブ・ルッチの別の目的がやはり【ニコ・ロビン】。
かつて「あの女は地の果てまでも追って、おれが消し去る」とロブ・ルッチは豪語してましたが、その執念は未だに燃える。CP0の行動は海軍側と敵対する一面も覗かせるため、ロブ・ルッチは革命軍のモンキー・D・ドラゴンのような第三者的な立ち位置でもあります。
だからワノ国編はカイドウを倒した所で無事チャンチャンでまとまる話じゃない。ワノ国が開国できるかどうか、光月モモの助が父親おでんの雪辱を果たせるかどうかは、ロブ・ルッチを筆頭としたCP0を倒せるかにかかっている模様。
CP0がワノ国を狙う理由はラフテルや空白の100年、ひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)がやはり関係しているはずなので、カイドウを倒した後はロブ・ルッチを通じてワンピース最終局面に向かう模様。そこには黒ひげや赤髪のシャンクスも絡んでくるに違いない。
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ええやん