少年ジャンプが誇る人気漫画『ONE PIECE(以下ワンピース)』にはさまざまな種族が存在します。手長族、足長族、エルバフに象徴される巨人族などがいます。Dの一族も地味に種族の一つっぽい。
その中でも絶滅危惧種と見られていたのが【ルナーリア族】でした。ワンピース終盤に来て突如登場した謎の種族ですが、どうやらストーリー根幹に関わってくる重大な存在でした。
そこで今回ドル漫では「ルナーリア族のヤバい正体」について徹底的に考察していこうと思います。ルナーリア族の語源や元ネタとは?ルナーリア族の特徴とは?ちなみにルナーリア族の英語表記は不明ですが、記事のURLには「lunaria」と便宜上表記してます。
ルナーリア族の正体と特徴
まずルナーリア族の正体や特徴を解説します。
ルナーリア族はかつてレッドラインに存在した「神の国」に住んでいた希少種族とされます。そのためルナーリア族は【神】とかつて称されていたそう。時間軸的にはおそらく空白の100年が起こった以前の800年900年以上前の話か。
既にルナーリア族は絶滅したとされますが、現在も百獣海賊団のキングを筆頭に生き残りが存在します。元四皇のビッグマム(シャーロット・リンリン)も喉から手が出るほど欲しかった種族でした。
ルナーリア族の外見的な特徴は【背中に生えた黒い翼】と【背中から放つ炎】になります。また「褐色の肌」と「白い毛髪」も特徴として挙げられます。ただキングの相貌はイケメンで左目周辺の入れ墨が彫られていましたが、他のルナーリア族の見た目もそうであったかは不明。
○「背中の炎」が燃えてる状態の有無
背中の【炎がメラメラと燃えている状態】だと「ほぼ無敵に近い防御力」と「高い耐久性」を誇ります。例えばゾロの強烈な攻撃を受けても、キングはほぼ無傷でした。この特徴に目をつけられたキングは、幼少期にベガパンクが率いるSSGによって人体実験されていた過去もあります。
ちなみに、ルナーリア族の血統因子を用いて「セラフィム(パシフィスタ)」が量産されています。セラフィムは黒ひげ海賊団ですら一網打尽にする戦闘力を誇っていました。子供という表現を聞く限り、セラフィムはまだ成長する余地が残されている感じです。
この無敵に近い耐久力の高さも相まって、ルナーリア族を「自然界の【あらゆる環境下】で生存できる怪物」とクイーンは称していました。この炎は刀に纏わせて攻撃力をアップさせたり、逆に自らの意思で消すことも可能など自由自在に操れます。
一方、【炎が消えた状態】ではその耐久力が落ちるものの、「肉体がゴムのように伸び縮み」することで機動力などがアップします。ただ発火の仕組みや何故この炎が肉体の耐久性を高めるかなど詳細は不明。またここまで強いルナーリア族が絶滅した理由も不明なままです。
太陽の神ニカもルナーリア族だった?
このルナーリア族の「ゴムのように伸び縮みする」という特徴から想起させる存在がありました。
それが【太陽の神・ニカ】。
主人公のモンキー・D・ルフィの悪魔の実はゴムゴムの実ではなく、本当はヒトヒトの実だったことが判明していますが、そのモデルがニカでした。太陽の神ニカの詳細は依然として不明なものの、かつてゴムのように体を自由自在に伸び縮みさせて戦った神とされます。
ジョイボーイがその前所有者だったことも判明していますが、ヒトヒトの実モデル・ニカが覚醒すると全身が「真っ白」に変化します。ルフィはこの状態をギア5と呼んでいるものの、ルナーリア族の白い髪色とまさに同じ。
そのため太陽の神ニカも種族としてはルナーリア族だったと推察できます。ルナーリア族は前述のように神と称されていましたから、両者の共通点は多いように思えます。ギア5状態のルフィの肩にまとわりつく風神雷神の風袋のようなそれも、背中の炎に見えなくもありません。
ニカは月の民・ルナーリア族を率いて地球にやって来た?
ただし、服装も含めて全身真っ白だったニカ(正確には覚醒したニカの実)に対して、ルナーリア族は肌が褐色など両者の違いも多いです。現状、ルフィのギア5には黒い翼も生えていません。ニカがルナーリア族だったと断定できるかはいささか疑問点も残ります。
それでもルナーリア族と太陽の神ニカはワノ国編終盤のほぼ同時期に登場していることから、尾田さんが両者を密接にリンクさせている点も疑いようがないでしょう。
例えば、ネット上では太陽の神ニカはルナーリア族のリーダーだった説などがあります。かつて月の古代都市に住んでいた謎の奴隷たちの末裔がルナーリア族だったのではないか。その奴隷を救出して地球にやって来たリーダーが太陽の神ニカだった?
我々の現実世界でもアルビノが存在しますが、ニカはルナーリア族でも更に希少な存在だったか。ルナーリア族のキングの本名が「アルベル」だったのも実に意味深。「自然界のあらゆる環境下で生存できる」とされるルナーリア族であれば、酸素が存在しない月で生息していたとしても不思議ではないでしょう。
ルナーリアの語源は「月の裏」だった?
そこでドロピザさんの考察をベースに、ルナーリア族の「語源」や「元ネタ」を自分なりに考察していこうと思います。ルナーリア族の語源はまさに月の民を象徴するものだった?
まずドロピザさんの考察を紹介すると、ルナーリア族の語源は「Luna」「Rear」だった説です。Luna(ルナ)はラテン語で「月」を意味し、ローマ神話における月の女神なども指します。Rearは英語で「後ろ」「裏」を意味します。
つまり、ルナーリアという言葉は【月の背後】【月の裏】「月の反対」という造語だった。
後者のニュアンスで解釈すると、月の反対にあるのは太陽という理屈。そう考えると、ルナーリア族とは「太陽の民族」と解釈することもできます。それ故に、ルナーリア族と太陽の神ニカとの接点が改めて浮き彫りになってきます。
ルナーリア族は月に関係する一方、同時に太陽ともリンクさせている矛盾がストーリー的に大きなカギを握っているに違いない。
しかし個人的に引っかかったのは、「裏」と「反対」の意味はやや違うように思えます。もし「月の反対」という意味で英訳するならば、oppositionやreverseという言葉を使う方が自然でしょう。リア(後ろ)というニュアンスで太陽と結び付けるのはやや厳しいか。
ルナーリア族は「皆既日食」を意味していた?
ただし、月の背後・月の裏が「太陽」と解釈できる天体現象がありました。
それが【皆既日食(かいきにっしょく)】。
皆既日食とは、月が太陽と覆いかぶさることで地球からは【太陽が黒く見える状態】を指します。正確には「月の部分」が巨大な球体状の影のように見えているんですが、日食時には指輪のような【白い光(コロナ)】も同時に観測できます。
ルナーリア族の「黒い翼」と「白い髪の毛」は、まさに皆既日食の状態をそれぞれ指しているのではないか。
皆既日食が起きる原理は「地球」「太陽」「月」のそれぞれの位置が関係しています。地球と太陽の間に月が入ることで、太陽光が月に遮断されて地球に届かなくなってしまう。ただ周囲のコロナの光だけは届くので、月の部分だけが影の黒く輝いて見えるという寸法。
○物理学的には月の「ウラオモテ」は存在する
仮に【地球】に向いている面を「月の表」と仮定すると、「月の裏」に面している部分は【太陽】が来ます。【太陽←(裏)月(表)→地球】という位置関係になるため、ルナーリア(月の裏) ≒ SUN(太陽)というロジックも見事に成立します。
実際、月は地球の引力の影響で常に「同じ面」しか我々に見せていません。詳細は<潮汐ロック>と呼ばれる現象を調べてほしいんですが、逆に言うと月の「裏側」は基本的に地球からは見えません。物理学的にも【月の表側・裏側】という概念は存在するカタチ。
そう考えると、今回の「Luna Rear」という考察のアプローチは全然アリと言えるでしょう。誰も見たことがない月の裏側という点で、まさに絶滅危惧種だった希少種のルナーリア族と共通しているか。
どのみちルナーリアという名前は【月】と【太陽】に深く関連しているため、今後ワンピースの「宇宙編」のカギを握る存在にはなるのでしょう。
何故、ルナーリア族は黒い翼が生えているのか?ルフィはいずれルナーリア族のような黒い翼を生やすのか?ルフィのモデルと言われて久しい堕天使ルシファーは、かつてセラフィム(熾天使)でした。ルナーリア族の血統因子を流用したパシフィスタが、何故セラフィムと命名されていたか?
いずれこれらの謎も明らかになるでしょう。
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