『ワンピース』の人気キャラクターが「赤髪のシャンクス」。今は四皇の一人として名前を連ねますが、かつてはロジャー海賊団の見習い船員でした。ただ最終的に船長のゴールド・ロジャーやシルバーズ・レイリーたちには同行せず、シャンクスはラフテルに未到達のままでした。
しかし帰還したロジャーに何か質問を放った後、赤髪のシャンクスは何故か【号泣】したとされます。この描写は光月おでんの回想録で初めて判明した事実ですが、未だにシャンクスが涙した理由は不明です。
そこで今回ドル漫では「赤髪のシャンクスが泣いた理由」を徹底的に考察したいと思います。
ロジャーに対する謝罪の涙?
結論から言うと、赤髪のシャンクスの涙は「ロジャーに対する謝罪の涙」なのではないかと思います。謝罪というと語弊があるかも知れませんが、後悔や懺悔の涙と言い換えてもいいかも知れない。ではシャンクスは一体何を謝罪しているのか?
それこそが「ひとつなぎの大秘宝を入手できなかった原因」が結果的に赤髪のシャンクス自身にあったから。事実、ゴールド・ロジャーはひとつなぎの大秘宝ことONE PIECEを持ち帰ることはできなかったわけですが、これは一体どういうことなのか。
何故なら、赤髪のシャンクスが「麦わら帽子」を被っていたから。前述のように、シャンクスはバギーを看病していたためラフテルに同行しなかった。その後、帰還したロジャーに何かを伝えられてシャンクスは涙しました。
この「麦わら帽子」は元々はロジャーの所有物でした。いつぞやに赤髪のシャンクスに手渡されており、ラフテルに到達する数年前には既にロジャーは別の海賊帽子を被っていました。この麦わら帽子は最終的に赤髪のシャンクスからルフィに手渡されています。
つまり、ひとつなぎの大秘宝を入手するには「麦わら帽子」が必要だったのではないか?
ラフテルの宝は「麦わら帽子」が必須?
例えば、海王類は「2人の王がまた出会う日」と意味深に語っていました。そして、聖地マリージョアの地下にはイム様が大事そうに「巨大な麦わら帽子」を凍結保存していました。つまり、シャンクスから預けられたルフィのも含めると、麦わら帽子も2個存在することになります。
だから、2個の麦わら帽子は【2人の王】の所有物だったと考えたら合点がいくはず。その一つを現在ルフィが所有し、かつて赤髪のシャンクスとゴールド・ロジャーが所有していた。ルフィがヒトヒトの実モデル・ニカを覚醒させたことから、おそらくジョイボーイもかつて所有していたか。
ゴムゴムの実が800年以上もの間、世界政府から逃れ続けてきたように、麦わら帽子も800年以上もの間、所有者を転々としながら逃げ続けてきたに違いない。つまり、ひとつなぎの大秘宝を入手する上で、シャンクスも被っていた麦わら帽子はカギを握るはず。
だから一連の考察をまとめると、ゴールド・ロジャーは「麦わら帽子」をシャンクスに預けてしまった(シャンクスがラフテルに同行しなかった)せいで、ラフテルでひとつなぎの大秘宝を入手するカギを失ってしまったと考えるのが自然ではないか。
その結果、最終的にラフテルからやむなく帰還せざるを得なかったと考えられます。つまり、シャンクスが泣いていた理由は「父親代わりのロジャーがラフテルを攻略できなかった理由がシャンクス自身にあった」から【自責の念】で泣いたわけです。
ロジャーは「悔し涙」を流していた?
ただ【2人の王】が最終的に必要であることも加味すると、仮に赤髪のシャンクスが麦わら帽子をラフテルに持っていったとしても、ひとつなぎの大秘宝(正確にはラフテルに隠される莫大な宝)をゴールド・ロジャーが入手できていたかは微妙なところですが…。
一方、シャンクスに泣きつかれていたロジャーは、ひとつなぎの大秘宝を入手できなかったにも関わらず「大笑い」していました。
ただロジャーが大笑いしている場面をよく見ると、目元からは「涙」を薄っすらと浮かべていることが分かります。
別のコマを見ても、ロジャーは笑顔を浮かべつつも、その目元には涙が浮かんでいます。でも背中を丸めて爆笑するシーンは『ワンピース』全体を探しても多くはない。光月おでんは「海賊王のクルーは涙を流さない」と日記に記していましたが、船長のロジャーであればなおさら。
でも、この涙が【悔し涙】と仮定した場合、ここまでロジャーが大笑いするのは悔しさの裏返しと考えられるため、ここまで大げさに笑っているのも納得な話。まるで「こんなもん俺に手に入れられるはずないやん」とでも言いたげにも見えます。
○麦わら帽子はDの一族が被り続ける必要があった?
事実、Dの一族にとって「笑い」とは【悲しみ】の裏返しでした。ロジャーやルフィは処刑直前に笑うなど、悲しいときにこそ笑うのがDの一族。SMILE(人造悪魔の実)の主成分がSADと呼ばれる物質でしたが、まさに笑いと悲しみは表裏一体。
つまり、【泣いていたシャンクス】と【笑っていたロジャー】の感情は実は同じだったと考えられます。
そのためシャンクスがラフテルを目指さない理由も「麦わら帽子」に関係しているはず。Dの一族以外のものが所有していても意味がないから、シャンクスはルフィにあっさりと麦わら帽子を預けた。逆に言うと、Dの一族が麦わら帽子を被り続けることに意味があるはず。
実際、麦わら帽子はルフィの所有物になったのではなく、あくまで「赤髪のシャンクスと再会した時に返す」という条件でした。つまり、ジョイボーイがかつて被っていた麦わら帽子はDの一族が被り続けることで【何かしらの能力が覚醒する】のかも知れない。
だから赤髪のシャンクスはルフィに麦わら帽子を被らせ続けて、最後の最後にそれを回収してラフテルに向かおうと目論んでいるはず。シャンクスはロジャーの無念を晴らすためなのか、利己的な目的でひとつなぎの大秘宝を独り占めするためなのか。
はてさて。
コメント
ていうことは、麦わら帽子をかぶっているDの一族しか海賊王になれないっていうことじゃない?
そうなの?