ルフィがギア5でカイドウを撃破し、ついにワノ国編が完結しました。いよいよワンピースも最終回に近づきつつあります。
ワンピースの中で最強クラスの実力を誇る海賊が「赤髪のシャンクス」と「黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)」。シャンクスは兄貴分的な善人キャラ、黒ひげは典型的なあくどい悪者キャラ。まさに相反するキャラクターとして愛されています。
ただ「赤髪のシャンクスと黒ひげティーチが仲間になる可能性」が浮上しました。
この鍵を握る伏線がONE PIECE1053話で明らかにされた【新四皇の手配書】。そこで今回ドル漫では両者が仲間になる可能性を考察したと思います。両者が手を組むと仮定したら、最終的に海賊王となるのはまさかのバギーも考えられる件。
ワンピース最終盤に突入したこともあって、今回のネタも是非パクってみてください。
三本傷を付けた加害者と被害者
そこでまずは新四皇の「共通点」を考察したいと思います。
結論から言うと、新四皇の大きな共通点が【三本傷】になります。
言うまでもなく、やはり三本傷といえば【赤髪のシャンクス】の左目が誰もが思い浮かぶと思います。
このシャンクスの左目に三本傷を付けた犯人が【黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)】でした。現在でこそ黒ひげは所有していませんが、若かりし頃の黒ひげは三本のカギ爪を愛用していたことが要所要所で地味に描かれています。
一方、ルフィも【バギー】の攻撃によって「シャンクスからもらった麦わら帽子」が傷をつけられていました。この際にバギーが使ったのは3本のナイフ。結果的に、シャンクスが左目に負った3本傷のように麦わら帽子にも穴が開く(後にナミが縫い直す)。
この麦わら帽子は【赤髪のシャンクス】から預かったものだったので、実質的にバギーはルフィと赤髪のシャンクスの両方に対して3本傷を付けたことになります。そのため二人の四皇を倒す伏線だとしたら、「バギーが新海賊王になる伏線」とも考えられるか。
新手配書は「加害者」と「被害者」で分けられる
つまり新手配書は三本傷という視点で考えると、【被害者グループ】と【加害者グループ】に分かれていることが分かります。
そこで新手配書を少し加工してみると、左側が「加害者チーム」、右側が「被害者チーム」に細分化されます。また矢印を使って加害者→被害者をベクトル的に表現してみると、手配書の中央部分で交差してまるで【バッテン印】になっています。
記号としての×は【対戦カード】を表すことも多いです。例えば、「○○×△△」だと【○○と△△が戦う】といったニュアンスになります。「ルフィ×カイドウ」であれば、ルフィとカイドウの戦いを表現している具合です。
だから四皇の新手配書の場合、左側のバギーと黒ひげのグループと、右側のシャンクスとルフィのグループが戦うことになるのではないか?【黒ひげ vs ルフィ】【バギー vs 赤髪のシャンクス】といった対戦カードが想起されます。
○バギーのクロスギルドも伏線だった?
そのため正攻法に考えると、「黒ひげ&バギー」と「赤髪シャンクス&ルフィ」がそれぞれお互いに仲間を組む可能性が考察できます。ルフィが麦わら帽子を返すタイミングで、シャンクスとは手を組む感じになるのかも知れない。
ただ、これだと意外感はあまりありません。インペルダウンでバギーとルフィは共闘するなど、バギーは敵というよりもルフィと空気感が似た仲間の要素が強いです。だから「黒ひげと赤髪のシャンクスが手を組むパティーン」が最も意外な組み合わせということ。
つまり【ルフィ&バギー VS 赤髪のシャンクス&黒ひげ】という対立構造が最終的に生み出される可能性が高いのではないか。
少なくとも新四皇の手配書における【クロス】という概念が重要だと考えられるのが、バギーが新たにサー・クロコダイルとジュラキュール・ミホークと結成した「クロスギルド」という会社。
これは海軍大将たちに逆に懸賞金を懸けることを目的とした会社なんですが、何故、クロスギルドという名前だったのかというと新四皇の手配書の伏線と繋がるから。
事実、新四皇の手配書の中に置き換えて考えると、【同じ剣】同士でキャラクターを結びつけると「ルフィとバギー」「赤髪と黒ひげ」がそれぞれ繋がっていることがわかります。
以前の手配書と「黒ひげの位置」が変わっている理由は?
やはり赤髪シャンクスには「裏切り者」説が強く付きまとっています。
先程のルフィに対して「おれの大切な帽子だ。いつかきっと返しに来い」と喋っているシャンクスの目元が影で隠されるなど、いかにも悪巧みを企てている感。三本傷が疼くとまで表現した相手ですが、その黒ひげと手を組む可能性も十二分にあるのではないか。
そこで以前のカイドウたちがいた頃の旧四皇の手配書はどうだったのか確認してみようと思います。
ワンピース95巻の表紙を見ると、赤髪シャンクスの位置だけは変わっていないんですが、実は【黒ひげの位置】が右下から左下に移動しています。ビッグマムの位置にバギーが配置されているものの、本来カイドウの位置にルフィを持ってきたらいいだけ。
だから「黒ひげの位置をわざわざ変更したこと」には深い意味が隠されているのではないか?
シャンクスは常にルフィと黒ひげの隣にいた【ゾゾゾ】
そこで赤髪のシャンクスを振り返ってみると、常に黒ひげとルフィの横に描かれていたことが多かった。
コミックスの最初の登場人物紹介で赤髪のシャンクスが常に描かれていたことは割りと有名な事実です。だから常に横で見守ってくれる兄貴分的な安心感を与えるものの、逆にモンキー・D・ルフィの動向を常に監視していたのではないかとも言われたりします。
一方、他のワンピース考察者さんも既に発見していますが、四皇の手配書以外にも赤髪のシャンクスはコミックス表紙で黒ひげとセットで描かれていることが多かった。シャンクスはルフィだけではなく、おそらく黒ひげともセットで考えられているキャラ。
そう考えると、赤髪のシャンクスは必ずしも「ルフィの味方にはならない」ことが改めて分かります。もし同じ理屈を借りるのであれば、シャンクスは常に隣り合っていた黒ひげの味方になる可能性も大いにあるという裏返しですから。
そのため黒ひげは敵対する因縁の関係だから黒ひげの隣にいたのか、逆に結託した仲間だから一緒にいるのか。この2パターンが考えられるはず。
だから「加害者同士」と「被害者同士」で仲間を組むのではなく、おそらく【三本傷を付けた加害者と付けられた被害者】といった直接傷を付け合った同士で仲間を組むのではないか?ワノ国編は裏切りの連続ですから、シャンクスが最後に裏切るパターンが一番面白そう。
少なくともワンピース95巻の表紙でルフィが持っているように見える「刀の本数」も3本ですから、四皇の手配書には【三本傷】が伏線として絡めて描かていることは間違いないはず。
ヨハネ黙示録から考察する赤髪と黒ひげの仲間説
そこで更には「宗教的な観点」から赤髪と黒ひげが仲間になる節を考察していこうと思います。
結論から言うと、「ヨハネの黙示録」が鍵を握っていると考えられます。ヨハネ黙示録とは新約聖書で最も重要な預言書のこと。イエス・キリストの再臨を予言するなど、ヨハネ黙示録はキリスト教においてもっとも重要な啓示とされます。
このヨハネの黙示録で登場するのが「赤い竜」と「獣」の2種類のバケモノ。
このバケモノの特徴は、前者が「7つの頭と10本の角を持つ竜」、後者が「10本の角と7つの頭を持つ獣」。どっちも同じ7つの頭を持つことからも分かるように、元々この2頭は【二つで一つ】の一体化した生き物を表してるそうです。
また後者の第一の獣は熊の足とライオンの口を持つキメラなんだそう。キメラとは、同じ肉体に複数の異なる遺伝子情報を持つ動物が合体した生き物のこと。言うならば、異形の怪物。一方、黒ひげの肉体も「異形」とマルコに称されていました。
他にも黒ひげの悪魔の実は3つの頭を持つケルベロス説と言われて久しいです。つまり、ヨハネ黙示録に登場する「7つの頭を持つ赤い竜」とは赤髪のシャンクス、「7つの頭を持つ獣」は黒ひげのことを指しているのではないか。
○赤髪のシャンクスは黒ひげを助けるために動いている?
また黙示録の獣のタペストリーでは「赤い竜が獣に権威を与えてるシーン」が描かれています。もし赤髪のシャンクスが赤い竜という位置付けで考えると、これは【シャンクスが黒ひげに裏で協力して支えている可能性】を示唆している。
この赤い竜はエデンの園で禁断の果実を食べるように仕向けたサタンも象徴する。だからヨハネ黙示録理論は赤髪のシャンクスの裏切り者説も補完できる上、シャンクスが黒ひげを追いかける理由も実は「黒ひげを助けるため」ではないか。
事実、マリンフォード頂上戦争を仲立ちした赤髪のシャンクスでしたが、最終的に黒ひげをその場で止めは刺さなかった。もし3本傷が疼くほど恨むなら、もし五老星に懇願するほど憎い相手であれば、あの場で黒ひげを殺すのが本来の筋。
結局逃がせば黒ひげ海賊団の戦力を強化させるだけですから、聡明なシャンクスが理解できないはずがない。でも赤髪のシャンクスは終戦を敢えて持ちかけることで「黒ひげが利する状況を意図的に生み出した」と解釈したら見え方が全く違ってくる。
まさに赤髪のシャンクスと黒ひげが仲間だったから。
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