コミックス累計発行部数が5億部を超えた『ONE PIECE』ですが、ギア5に覚醒したルフィが百獣のカイドウを倒したことでワノ国編も完結しました。一方、カイドウが率いる百獣海賊団の中にはクイーンやジャック以外にも「異色の戦力」がいました。
それが「ナンバーズ」と呼ばれる巨人族と思しき連中。ワノ国編でも後半に登場しただけあって、多くの謎に包まれていたメンバーでもありました。ワノ国の終盤は鬼ヶ島がモチーフだったため、シルエット姿から鬼も彷彿とさせます。
そこで今回ドル漫ではナンバーズのメンバー一覧や正体について迫っていこうと思います。果たしてナンバーズのヤバすぎる正体とはいかに?
ナンバーズの正体は人造古代巨人族?
まずはナンバーズの正体を考察していきます。
結論から書くと、ナンバーズの正体はやはり「古代巨人族」でした。画像はマリンフォード頂上戦争で登場した白ひげ海賊団のオーズ。このオーズは巨大な曲がった角や特徴的な歯並びなど、ナンバーズとの多くの共通点が見られました。
ただし、厳密には「パンクハザードでカイドウが買い取った古代巨人族の失敗作」とはビッグマムの発言。
パンクハザードに海軍の謎の研究施設がありました。光月モモの助が「龍の人造悪魔の実(SMILE)」を見つけた場所としても有名です。ベガパンクはそれを失敗作と表現していたものの、他にも古代巨人族も人工的に生み出す研究を行っていた模様。
○カイドウの血統因子を使って生み出されてるかは不明
かつてパンクハザード島でカイドウはキングと共に人体実験されていた過去がありました。研究施設の謎のマークもカイドウを模したデザインでした。実際、モモの助の龍の悪魔の実はカイドウの血統因子を操作して生み出されたものだった。
ただし、カイドウの種族は結果的に判明しないままワノ国編は完結しました。身長はビッグマム以下であることから、ナンバーズも同様に「カイドウの血統因子」が応用されていたかは不明です。前述のオーズの遺体を用いた可能性が高い?
だからカイドウの種族も含めて、曖昧なまま終わってる部分もワノ国編では少なくない。
それでも百獣海賊団のキャラ名にはトランプに関連したものが執拗に使用されていたものの、ナンバーズの名前は一切トランプとは関連していませんでした。そのため「トランプの名前ではない≒外部から買い取ったメンバー」というニュアンスが込められていたか。
メンバーは合計10名?
続いてはナンバーズの「メンバーの人数」を解説します。
ナンバーズの数は「合計10名」になります。1から10までの数字が各々あてがわれたキャラクターが総勢10名。ナンバーズの古代巨人族の実験体・失敗作と言っても、さすがに20人も30人もいたらチートすぎるのでしょう。
当初ドル漫ではカイドウの海賊旗からメンバーの総数は8名と予想していましたが、「零鬼(ぜろき)」や「十二鬼(じゅーにき)」といったナンバーズは登場しません。
ちなみにカイドウの海賊旗の「八」の意味は相変わらず不明ですが、358ナンバーなどに代表されるようにワノ国が舞台だけあって演技の良い数字以上の意味はないのかも。ワンピースの伏線の一つとされますが、最終的に回収されないまま完結する可能性も高いです。
ナンバーズのリーダーはアプー?結成は最近?
続いてはナンバーズのリーダーを考察します。
ナンバーズを率いる調教師は最悪の世代の「スクラッチメン・アプー」になります。百獣海賊団での肩書は情報屋兼調教師。アプーの「お前らは10人でいくつもの街を破壊してきたじゃないか」というセリフからも、ナンバーズのメンバー数が分かります。
アプーの悪魔の実「オトオトの実」は音に関する能力だけあって、ハーメルンの笛吹き男のようにナンバーズたちを従えていた模様です。ナンバーズの初登場時にアプーが連れ立っていた理由もそれ。
一方、アプーがいつ百獣海賊団の傘下に入ったかは不明なので、ナンバーズがいつ結成されたかなどは不明です。それでも2年前にホールケーキアイランドに乗り込んでビッグマムに返り討ちにあっていることから、アプーの加入はそれ以降と考察できそう。
そのためナンバーズが結成された時期も「2年以内(新世界編以降)」と予想できそう。だから意外と最近の話っぽい。
七鬼(なんぎ)…ナンバーズ【7】
ということでナンバーズのメンバーを紹介していきます。
最初のナンバーズは【七鬼】。名前の読み方は「なんぎ」。数字(Numbers)を意味するグループ名だけあって、キャラクター名に「数字」がもれなく入ってるのが特徴です。
七鬼は巨大なトゲ付きのこん棒を武器に、虎柄のパンツを履いていました。まさにコントに登場する鬼といった風貌。獰猛な牙を何本も生やしていますが、そのため見た目ほどの怖さはないか。
ドクロドームの屋上ではカイドウの傍らで赤鞘九人男と戦ってる姿が確認できるため、ナンバーズでも上位クラスの強さを持つ可能性もありそう。
ただし、赤鞘九人男たちとの戦いで敗北してます。ほとんどバトルシーンがないので戦闘スタイルなどは不明。
八茶(はっちゃ)…ナンバーズ【8】
続いてのナンバーズは【八茶】。読み方は「はっちゃ」。八茶は見た目的に大木凡人かサモ・ハン・キンポーといった風貌。ユースタス・キャプテン・キッドが驚愕していますが、ナンバーズは失敗作と言っても巨人族よりも巨大です。
八茶は巨大な混紡を振り回すなど、まさにカイドウの部下の名に恥じない凶暴さを兼ね備えておりました。画像は酩酊して仲間側の百獣海賊団相手に暴れてる場面。そのためクイーンやキングですらもドン引きして酒の席に呼びたくないのも納得です。
ただし、最後はヤマトの覇王色の覇気による攻撃で敗北してます。
四鬼(じゃき)・十鬼(じゅーき)・五鬼(ごき)…ナンバーズ【4・10・5】
続いてのナンバーズは左から【五鬼(ごき)】【四鬼(じゃき)】【十鬼(じゅーき)】になります。
真ん中の四鬼の右腹部には「肆(し)」、右の十鬼のお腹には「拾(じゅう)」という数字のタトゥーが刻まれております。そのため他のナンバーズも含めて、体のどこかに「数字のタトゥー」が刻み込まれています。
さしずめ『ハンターハンター』の幻影旅団、『鬼滅の刃』の十二鬼月(上弦の鬼・下弦の鬼)といったところでしょうか。ただし、ベガパンクに人体実験されていた当時に刻まれたものかは不明。
この十鬼、五鬼、四鬼は麦わらの一味・フランキーのラディカルビームを前に敗北。ナンバーズは仰々しく登場した割に、あっさり敗北しているキャラクターが多く、基本的には見掛け倒しです。
九忍(クニュン)…ナンバーズ【9】
続いてのナンバーズは【九忍】。読み方は「クニュン」。ナンバーズでは紅一点の女性キャラクター。前述通り、ナンバーズはアプー直属の部下ばかりかと思いきや、この九忍だけは飛び六胞のブラック・マリア直属のキャラクター。
九忍だけは体にタトゥーは彫られておらず、「玖」という漢数字が縫われたビキニを着用してます。バイキングメットを被るなど若干の知性も感じさせます。ただし特殊能力などは特に存在せず、戦闘力はほどほど。最終的にはニコ・ロビンに倒されています。
ちなみに今更ですが、ナンバーズは「キャラ名と同じ笑い方」をするのが特徴です。今回の九忍はクニュン。前述の四鬼はジャキキ、五鬼はゴキキ、七鬼はナギギギ、八茶はハチャチャ、十鬼はジュキキといった具合です。
一美・二牙・三鬼…ナンバーズ【1・2・3】
続いてのナンバーズは右から【一美(インビ)】【二牙(フーガ)】【三鬼(ザンキ)】。
一番左の三鬼は角は細く、小さい眼鏡を着用しています。首にはしめ縄をかけていますが、やはり顔の形が特徴的。さながら『ちびまる子ちゃん』の永沢君。
例えば、フーガ(二牙)はヤマトと仲が良い。
この理由はかつてフーガがカイドウの部屋からSMILE(ウマの能力)を盗み食いした結果、カイドウに懲罰房に閉じ込められる。他の仲間からもウマの下半身を笑われるものの、ヤマトだけは「その足カッコええやん!」と誉めてくれたことがキッカケに仲良くなったそう。
だから、ヤマトの中の「光月おでんの要素(偏見を持たない多様性や寛容性)」を匂わせるキャラ設定としてフーガは作られたのかも。
○ナンバーズの正体は元ワノ国の侍たちではない?
ただし、この3名のナンバーズにはとんでもない秘密が隠されていた可能性が?
実はどうやら一美、二牙、三鬼は鈴後の元大名でもある「霜月牛マルとその仲間たち」と言われております。左端の男は風月おむすび(希美大名)、右端の男は雨月天ぷら(兎丼大名)。立ち位置も一緒ですが、確かに見た目が似てる。
真ん中の二牙が消去法的に霜月牛マルになるので俄に信じがたいですが、意図的にリンクさせてる雰囲気はあります。例えば、カイドウに倒された3名の元大名はパンクハザードに遺体が送られて、ベガパンクがそれをベースに古代巨人族の血統因子を注入した?
ただし、尾田さんから公式に何もアナウンスされていないことから、現状この可能性は低そう。
六鬼(ロッキ)…ナンバーズ【6】
続いてのナンバーズは【六鬼】。名前の読み方は「ロッキ」。
六鬼はドクロドームの地下武器庫の門番を務めていたナンバーズでした。ただ敵が侵入してくることが少なかったのか、居眠りの常習犯だった模様。ヤマトに連れられてきたフーガにフルボッコされて、即座にフェードアウトさせられたキャラでした。
六鬼は最後まで登場しなかったため、それまでの読み方の法則から当初はロキなどと予想されていました。そのため、かつて元ビッグマム海賊団のローラに一目惚れした巨人族・エルバフの【王子ロキ】との関連も考察されていました。
ただし、先程の霜月牛マルとの関連性も含めて、ナンバーズとの関連性は皆無に近そう。仮にワノ国大名の遺体を用いているとしたら、長寿の巨人族であるロキは未だに生存しているはず。ローラとの破談から数年で死亡するとは考えにくい。
そのためナンバーズは色んな匂わせ設定が多かったものの、結果的にほぼ全て尻すぼみに終わったキャラでした。
ナンバーズの正体は「巨大化した人間」の可能性も?
一方、ナンバーズと古代巨人族の特徴が必ずしも合致していません。
例えば、頭の角にしてもナンバーズは直線的に伸びてるのに対して、オーズは猛牛のように丸まっていました。オーズの特徴的なギザギザした歯にしても、八茶の歯並びはどこか丸みを帯びていました。そもそも巨人族の倍ほどデカイとも思えない。
だからこそビッグマムの言う通り「失敗作の古代巨人族」だったとは言えそうですが、ベガパンクは一体どうやって古代巨人族を作り上げたのか?
例えば、「人間を巨大化させてる」説が考えられます。かつてパンクハザードでローは「人の巨大化は世界政府が何百年も前から推進してる研究」と語っていました。つまり、ベガパンクは「人間の巨大化」の研究を成功していたのではないか?
○ビッグマムは何故ナンバーズを欲しがらなかったのか?
ただし「人間の巨大化」という視点で考えると、今度はビッグマムの動向がやや不可解に写ります。
何故なら、ビッグマムの目的は「人造巨人族」を集めることにあった。シーザー・クラウンもビッグマムに依頼されていたから、パンクハザードで人間の巨大化に勤しんでいた。人造古代巨人族であるナンバーズも、きとビッグマムのお眼鏡にかなうはず。
しかも、ビッグマムの反応を見る限り、ナンバーズの正体は知っていたっぽい。余計にビッグマムが何故ナンバーズを欲しがらないかは気になる所。キングを勧誘していたぐらいですから、ビッグマムがナンバーズの一人ぐらいはリクルートしていてもおかしくないはず。
そのためナンバーズの正体には未だに謎も多い。
何故海軍には「ナンバーズもどきの巨兵」がいない?
またナンバーズが失敗作とは言っても、ベガパンクが既に「人間の巨大化」を部分的に成功している以上、今の海軍の中に古代巨人族の兵士がいない点も疑問として残ります。
海軍には元王下七武海のバーソロミュー・くまをベースとしたパシフィスタという人間兵器がいましたが、その製造コストは一体で軍艦を建艦するレベルとされます。まさにコスパは最悪。ナンバーズの製造コストは不明ですが、薬も量産化すれば知れている気がします。
既にヴィンスモーク・ジャッジが大量のクローン兵士を量産している事例を考えたら、ベガパンクにとってはお茶の子さいさいのはず。だからナンバーズは巨大化した人間ではないか、ベガパンクであっても人間の巨大化は困難な話なのかも。
事実、海軍の科学特殊班・SSGが新たにルナーリア族と王下七武海を組み合わせた人間兵器を開発していました。これはキングと同様、黒い翼などが生えており、防御力がとにかく堅い。わずか一体で黒ひげ海賊団を返り討ちにしたほど。
ルナーリア族は太陽の神ニカとの関連が深い神の種族と言われていたため、この血統因子を再現できるのであれば巨人族であればいとも容易くできそうなイメージ。強いて言うと、「既存の人間」を生育途中から巨大化させるのはベガパンクでも難しいのか。
コメント
モモの助が食べた人造悪魔の実はSMILEではない
ナンバーズは名前と鳴き方が一緒だから、名前がわからない奴は“ゴキキキ”と鳴いてるから伍ですかね?
見事、ご明察でした(笑)
自分もモモの助の悪魔の実は「本物の悪魔の実」だと思ってますが、
ベガパンクそのものは「失敗作」と周囲には言っていたはずなので、
一応はまだSMILEという位置づけとしてます。
でもそう考えると、ナンバーズも「古代巨人族の失敗作」とされてますが、
どこまで額面通りに受け取っていいかは微妙なのかも知れないですね。