最近の『ONE PIECE(ワンピース)』は不調気味らしい。実際、単行本コミックの売り上げは毎年のように1位でしたが、2020年は『鬼滅の刃』だけではなく、どうやら『キングダム』にも負けそうな勢い。
ワンピースの作者・尾田栄一郎が自信満々だったワノ国編も正直イマイチという評判でした。時代劇を律儀にモチーフにしたキャラデザも多かったですが、やはり時代劇そのものがつまらない。
そこで今回は「最近のワンピースがつまらない理由」を徹底的に考察しようと思います。
ONE PIECEが面白い理由まとめも既にドル漫では考察済みですが、もちろんONE PIECEが面白いのは大前提。ただこのまま続くと打ち切りになる可能性があると本気で思ってます。尾田栄一郎とも仲が良い『トリコ』が打ち切りだったようにワンピースもその例外ではない。
バトルの「起承転結」がない
じゃあ最近のワンピースはどこが一体つまらないのか?
すでにYouTubeのチャンネルで同様の動画をアップロードしてるんですが、最近のワンピースは「バトル描写の起承転結」がとにかく存在しない。バトルが尻切れトンボになってることが多く、ワンピースはバトル漫画なのにバトルが弱い。
それなりに光月おでんの活躍っぷりも描かれはするんですが、ボリュームとしてはたった1話分のみ。ただページ数で換算すると、おでんとカイドウのバトル描写は10ページ分も存在しませんでした。
この最後は「壮絶な戦いにより燃えた兎丼の深い森の火の手は5日後の雨の日まで消えることはなかった」で締めくくられる。ワンピース読者からしたら、その「壮絶な戦い」を絵で表現してくれよっていう話です。
他にも海賊王のゴールド・ロジャーと白ひげ(エドワード・ニューゲート)の戦いも最近描かれました。確かに武装色の覇気のぶつかりあいにワクテカ感がありました。起承転結でいったら「起」の部分。
でもその2ページ後には「拮抗する激闘は3日3晩続いた」の解説だけでやはり終わってる。だからその拮抗する激闘を描いてよっていう。最近のバトルは言葉で簡単に説明して終わるパターンが多い。起承転結でいうと「転」の部分すらない。
YouTube動画では更に個別バトルを解説してますが、他にもバトルが始まっても中身の詳細が描かれないまま終わるパターンが多い。一応、「結」はカタチの上では存在しますが、いきなり起→結にぶち込んでも盛り上がるはずがありません。
バトル描写を「絵」で表現できてない
やはりバトル漫画はバトル描写が面白くてなんぼ。逆に言うと、バトル描写が面白ければストーリーがクソでも面白くなる。でもワンピースの作者・尾田栄一郎は面白くなる部分を自分自身でカットしちゃってる。これではつまらなくなるのも当然。
そもそも最近のワンピースはそもそも「バトル描写が下手」になってる気がします。やはり言葉やセリフで展開をとにかく説明しがち。
例えば、最近だと画像のシーンは個人的につまらなさすぎてびっくりしました。
ジェルマ66の特製スーツを着用したサンジがキングの滑空攻撃を食らうシーン。プテラノドンの能力を持つサンジは為すすべもなく体が貫かれそうになるんですが、ルフィは「うわああ!やべぇな今の攻撃」と叫びながらも冷静に解説する。
ここは「サンジィィー」だけでいい。ヤバいかどうかは読者が判断するし、その攻撃がヤバいかどうかを描くのが作者・尾田栄一郎の仕事でしょ。じゃあこの後にルフィがサンジを救出しに動いたのかというと、そこまではしてない。言葉と言動が合ってない。
最近だとビッグマム海賊団のシャーロット・カタクリとの戦いが唯一面白かったバトルぐらいで、バトル描写も「大勢のワチャワチャした構図」が多い。これは次のつまらない部分にも繋がるんですが、一対一で戦って勝ち負けが決まるという構図が少ない。
やっぱりケンカは一対一でこそ盛り上がる。この殴り合いの中で「キャラクターの心理描写」も描くことができる。でも大勢のワチャワチャした構図だえは無理。バトルの下手くそさをキャラクターの多さでごまかしてる印象は拭えません。
だから最近のワンピースがつまらない理由は「バトルが盛り上がらないから」という一言に尽きそうです。バトル描写が疎かだから、一つ一つの展開も記憶に残らない。
1話の中に「いろんな視点」を盛り込みすぎ
以上がYouTubeの動画でもまとめた内容になるんですが、残念ながら他にも最近のワンピースがつまらない理由は存在します。
とにかく最近のONE PIECEは1話の中に「いろんな視点」を描きすぎ。1話の中でいろんなキャラクターがあちこちで喋るせいで、どのキャラの視点で読めばいいか分からない。キャラクターの視点がころころ変わるせいで「感情移入」もできない。
やはり1話あたりのボリュームはわずか20ページ前後しかない。あれもこれも詰め込むのは土台無理んま話。結果的にキャラクターが活躍する時間や分量も減って、キャラ一人あたりの掘り下げも甘くなる。
つまるところ、その回の話の内容が頭に残らない。先週号の内容は言わずもがな。自分レベルでも正直頑張って思い出さないと、先週号の展開はハッキリと思い出せないことも多い。これでは新規読者の獲得どころではない。
結局いろんなキャラクターの視点に飛ぶということは、「特定の誰かの視点の物語」を描けてないということ。だから漠然としたストーリーの大まかな流れも見えてこない。だから一度休載されると特に前号の展開を忘れてしまいがち。
例えば、王下七武海のドフラミンゴが支配していたドレスローザ編も特にひどかった。麦わら大船団といった新キャラが初っ端からゴチャゴチャと登場した上に、毎話毎話それぞれのキャラの視点が飛んでた。
ワンピースの作者・尾田栄一郎は「白い部分恐怖症」とネット上では揶揄されがちですが、それはストーリー部分にもどうやら侵食してる気がします。とりわけ新世界編以降が顕著。
実際、ワンピースの単行本で一番売れた巻数は魚人島編の67巻ですからね。逆に言うと、それ以降のワンピースは下り坂。こういった要素がつまらないと評価されているのかも知れません。
ワノ国編は付け焼き刃の変更が多すぎる
とは言っても、一方でワンピースはやはり10年以降ずっと単行本の売り上げで1位を堅持してたことは事実。少年ジャンプの連載順位でもずっと1位を維持し続けてました。
ただし、特にワノ国編後半では掲載順位が2位や3位に甘んじることが増えました。つまり最近のワンピースがつまらない評価されてるとしたら、それは「ワノ国編がつまらない」と評価されてるに等しいのかも知れません。
確かに、ワノ国編は「キャラクターの掘り下げ」が特に甘い。光月モモの助、黒炭オロチ、カイドウなど、設定がとにかく煮詰まってない。よく分からないままに「実はこうでした」と後付けで説明されることが多い。
だからワノ国編は入念に作り上げていたという触れ込みですが、むしろ付け焼き刃な要素が多かった。
○後付け設定の作り込みが甘すぎる
例えば、前述のおでんとカイドウの戦いですが、二人が対決するに至る流れが腑に落ちない。おでんは黒炭オロチに屈服した後の「約5年間」は何をしてたのかって話。オロチにしてもワノ国を支配する動機が曖昧すぎる。おそらくオロチは当初の設定ではいなかったと推認できます。
他にもトキトキの実で20年前からタイムスリップした赤鞘九人男たちですが、カイドウとは現代のワノ国で20年前のまま再戦する。でも20年前にカイドウ相手に敗北してる。現代のワノ国で赤鞘九人男たちは「修行」で強化する必要があったはず。
でも修行パートは皆無。一方、カイドウは20年で更に強化されてるわけですから、赤鞘九人男も同様に後付けで生まれたキャラなのかも知れない。カン十郎の正体は最初から裏切り者だったと思いますが、黒炭家の末裔というのは後付けの設定。オロチがそうだったので当然。
カイドウが自殺願望を抱く理由は、20年前の戦いで「おでんに対して自責の念」を感じてるから。確かにカイドウは元凶となった黒炭ひぐらしを殺してはいるんですが、これも口頭で説明しただけ。これではカイドウの矜持がワンピース読者に伝わらない。
【打ち切り】ワンピースが今後もオワコン化する可能性は高い
だから最近のONE PIECEは「シンプルに意味不明」な点が多すぎる。これでは感情移入する以前のレベル。新しいキャラクターを増やすのはいいんですが、おそらくワンピース作者・尾田栄一郎の中でそれをしっかり処理できてない。
もちろん後から設定を変えていくのは自由ですが、事実これまでワンピースでは新しい設定がどんどん追加されてきたわけですが、25年前にロジャーが処刑された歴史などワンピース後半の展開は序盤から決まってた設定が実に多い。
そのためこの段階で新しい設定を付け焼き刃的にぽんぽんと追加してしまうと、尾田さんレベルでもストーリーの帳尻を合わせるのが大変になってくる。下手するとストーリー後半が破綻してしまう。事実ワノ国編は矛盾点も多いのが証拠。
だからもしワノ国編後も改善されないようであれば、ワンピースが最終的に打ち切りで終わる可能性も否定できないと思います。少なくともワンピースがさらにオワコン化していく可能性は高そう。
コメント
ワンピースを適当に批判する人が好きではありません。
ただ此方の記事はワンピースが好きだからこそ、読み込んでいるからこそでる感想だと感じました。
ストーリーの展開にワクワクさせられるものの昔のような熱さを感じないのはやはり記事の内容通りだからだと思います。
ワノ国編は四皇との戦争という設定上、流石に幹部数人とだけ戦うって展開じゃ無理あると思いますが、キャラの作りすぎで今の所カイドウとヤマト以外モブって感じています。ナンバーズとして描いていたはずのキャラを真打ちとして出しちゃったりしてますしね。
カイドウと麦わらの一味との熱い戦いを期待してやまないです。
そんなに批判するなら読まなければ良い。ファンからするとイライラしました。批判したいのなら自分になかにとどめておくべき
「イライラしながら読んだ」という意見は
最近のワンピースにも言えるセリフだと思います。
正確に表現するなら「ヤキモキ」と言ったほうが正しそうですが、
ワンピースの考察を仕事の一つにしてなかったら、
正直今のワンピースは毎週必死に読んでないと思います。
自分はドレスローザ編はコミックスでまとめて読んでましたが、
今のワノ国編はそれに近いもんがあると思ってます。
新キャラはドレスローザ編ほどゴチャゴチャしてませんが、
ワノ国編のバトル展開の少なさなどはちょっとひどいと思います。
同じくワンピースの考察でお金を自分以上に稼いでるサイトやYouTubeチャンネルはいくつか存在しますが、
彼らも一部を除いて考察を仕事にしてなかったら無理して読んでないと思いますよ。
SNSや動画内でワンピースを絶賛してるのも「自分の仕事が盛り上がればいい」という一環でやってると思います。
悲しい話ですが。
だから尾田さんには「一部の彼らの称賛の声」を額面通りには受け取らないでほしいんです。
本田翼や明石家さんまといった「大多数のライトなワンピース読者の声」に耳を傾けてほしいんです。
こういうライト読者が一番残酷ですからね。
ただ奇しくもワンピース1000話目掲載の少年ジャンプで尾田さんは「2021年は面白い漫画を描きたい」と語ってました。
また「読者は5年で入れ代わるもの」という認識も語ってました。
だから自分は尾田さんのこれらの言葉を信じたいと思ってます。
起承転結のないバトル、一話あたりに複数の視点を盛り込む、こういった悪癖は新世界編以降続いてるので早々には改善されないと思いますが、「コミックス10億部」を目指してルフィには頑張ってほしいです。
アニメの尺を漫画にしてて疲れる
見やすくしてくれた昔の編集者が偉大だったんでしょう
絵柄もごちゃごちゃしてて読みにくい
昔はあんなにスッキリした絵だったのに、今は無駄に書き込みすぎている
この方が指摘してるのは数ある問題の中のほんの一部。
特に新世界編からのワンピースは全ての面において酷すぎる。どうしてこんな安っぽい内容の漫画になってしまったのか。ギャグは古臭いし、セリフは長いし、絵はごちゃごちゃだし、モブがうるさいし。ワクワク感もかっこよさも面白さも何もない。はたしてこれが少年漫画なの?
近年は漫画自体の内容ではなくただ発行部数を自慢するだけの漫画になってしまったのが本当に悲しい。
劣化に次ぐ劣化でもう終わった漫画。
お前の書く記事の方がつまんねぇよ。ONE PIECEが打ち切られるわけないだろ(笑)
まず、ちゃんと毎週書いてね!
最近四皇二人との戦いで少し面白くなってきたとは思うけどさぁ、ワンピは面白い数話をみるために面白くない百話~二百話(もっとかも?)をみなくちゃいけないのがもの凄く辛いんだよねぇ。
98巻は特におもしろくなかった。
敵も味方も増えすぎてなんだかわからない上に、エニエスロビー焼き直しのような
大勢を蹴散らしてボスに向かう展開。しかも見にくくて何が起きてるかわからん。
さらにウィルスがなんちゃらとか、もう詰め込みすぎて意味不明。
もう戦闘いらんから謎解きだけ進めてさっさと完結してほしい。
だったら読まないで欲しい。
今のワンピースをつまんないとか言うなら読んで欲しくない。というか読むな。
異常にくどい。一から十までを全部ネームで説明される感じ。漫画というより挿し絵入りの小説。頑張って読んでも幼稚な内容でげんなりする。
つまらなくなった(魅力がなくなった)理由は、有名人のパクリを禁じられたせいもあると思う。
本来、和の国編は日本の時代劇の有名俳優の容姿パクリだらけになる筈だった。
やはり勝新がでた辺りの休載はそれで揉めていたのだろう。
ワンピのクオリティを高めるためのパクリが使えなくなったのは痛いと思う。
話数ばっかり増えてストーリーが全然進まない、視点が切り替わりすぎて感情移入できない、休載多すぎ、つまらん漫画の要素盛り込みすぎw
尾田栄一郎が新しい担当に最初に必ず言う事は「僕にアイデアを出すな。」だっけ?
お天狗様を神輿に担いでワッショイワッショイ。
馬鹿馬鹿しいよね。
ひとりよがりの極み漫画。