謎多きワノ国の登場人物といえば「リューマ」。スリラーバーク編で初めて登場した剣豪。最終的にゾロに敗北したものの、実はリューマの正体は想像以上にヤバかったらしい。ワンピースの最終回にも下手するとリューマが絡んできそうな雰囲気も。
そこで今回ドル漫では「リューマの正体」について徹底的に考察してみた。リューマの遺体と秋水は誰がワノ国から持ち出したのかなど迫ってみたいと思います。
リューマとはワノ国の伝説的剣豪
まずはリューマの正体についておさらい。
リューマはワノ国が誇る伝説の剣豪。数百年前に活躍したとされ、数々の伝説は未だに語り継がれ、現在のワノ国でも誰もが知る有名な侍。ワノ国の政権が光月家から黒炭オロチに移った後でさえ、「刀神様(とうじんさま)」とリューマは崇められてる。
その割にリューマの身長は179cmと意外と小柄。誕生日は11月6日。好物はカレー。
そして、本名は霜月リューマ。出身地はワノ国の鈴後。お墓の墓標代わりに刀をぶっ刺すという習慣がある地域。霜月という名字を考えると、リューマは大名一家だった可能性が高そう。だから侍ではありつつも、リューマは有力な政治家の一人だったに違いない。
特にリューマを有名にさせてるのが「空飛ぶ竜を斬り落とした」というエピソード。かつてワノ国が黄金の国と認識されていた頃、世界貴族たちが竜を使って侵略を試みたそう。それに対して、リューマが次々と竜を切り倒して追い返した。
ゾロとの対戦シーンでも、「お強そうだ。記憶にない感情が湧き上がってきますよ。何か巨大な生物とでも対峙したかのような…」と語ってる。あくまで中身はブルックの影ですが、リューマの肉体自身はかつて竜と戦った記憶を覚えてる雰囲気。
現在のワノ国では竜(龍)は生息してないものの、どうやら「ワノ国外の竜」のことを指していた模様。そのためリューマが「竜を斬り落としたエピソードは真実」と断言して良さそうです。
リューマの遺体はスリラーバークに流出
ただワノ国の伝説的な英雄であるリューマですが、ここ数十年は不憫な末路を辿ってる。
リューマの遺体はもともとワノ国で埋葬されていたものの、23年前に起きた海賊騒ぎをキッカケに秋水と共に消失。赤鞘九人男の錦えもん曰く、「国中が涙した大事件」と表現していることからも、リューマがどれだけワノ国で信奉されていたかが分かります。
この騒ぎに乗じてリューマの遺体は墓から掘り返され、最終的にスリラーバークに流出することとなります。そして、リューマの遺体は約7年前にゲッコー・モリアによってブルックの影が入れられ、そこから将軍ゾンビとして意思を持つようになった模様。
ただし、リューマ(+ブルックの影)はスリラーバークでゾロとの対戦してるものの、結果的には敗北済み。ゾロ曰く、「今の勝負はなかったことにしようぜ。ワノ国の侍」と捨てゼリフを吐いており、なんだか再戦を予感させる意味深な伏線。
ちなみに、リューマの声優は粗忽屋雑司ヶ谷店(そこつやぞうしがやてん)。
でも、これは麦わらの一味のブルックの声優であるチョーの別名義。あくまでリューマの遺体の中のブルックの影が喋っていたという設定。そのため実際のリューマがもし再登場する機会があるとしたら、声優は新たに別に設けられるはず。
リューマの愛刀は秋水(しゅうすい)
リューマの愛刀は「秋水(しゅうすい)」。大業物21工の一つ。元王下七武海のジュラキュール・ミホークの愛刀・夜と並んで、秋水はワンピースでも数少ない黒刀。そのため秋水はワノ国の国宝として珍重され、まさに圧倒的な切れ味を誇るらしい。
スリラーバークで勝利した後、ゾロはリューマ(実質ブルック)から秋水を受け継ぐわけですが、ワノ国編で光月日和の提案に応じて秋水を返還してる。ゾロは結果的に閻魔を手に入れるんですが、秋水はストーリー的に関係するようなしないような、といったレベル。
秋水の意味を考察しておくと、かつて大日本帝国時代に建造された戦闘機の名前だそう。ただし、結果的に試作機で終わるなど戦地に赴くことはなく、歴史の闇に消えた。もしかするとリューマの存在もワンピース本編では描かれないという布石か。
一方、かつて16世紀に日本が李氏朝鮮に侵略した際、日本の軍隊を蹴散らした「秋水鏡」という明の将軍がいたらしい。日本をモデルにしたワノ国を現在治めるのは、まさに黒炭オロチという悪。秋水が草薙の剣のようにオロチを叩き切るという伏線でもあるのか。
また戦前の日本には幸徳秋水(こうとくしゅうすい)という社会主義者がいましたが、自由を追い求める姿勢や独裁主義に立ち向かう姿は光月おでんと重なる部分もあるのかもしれない。
【墓荒らし】リューマの遺体を持ち出した犯人はヒルルクか?
前述のように、愛刀の秋水もリューマの遺体と共にワノ国から23年前に持ちされられてる。じゃあ、一体誰がワノ国からリューマの遺体と秋水を持ち出したのか?そこでリューマの墓荒らしの真犯人の正体を考察していこうと思います。
ネット上では「ヒルルクがリューマの遺体を盗んだ犯人」と見る考察があります。ヒルルクはドラム王国にいたヤブ医者。そして、チョッパーの命を助けてくれた恩師。医療技術や医療知識こそ乏しいものの、人を救いたいという気持ちは人一倍。
このヒルルクはかつて「満開の桜」を見て不治の病を根治させた過去を持つ。そこでヒルルクは生まれ故郷であり、一年中真冬のドラム王国に「桜」を咲かせようと日夜研究に励むようになる。結果的にヒルルクの研究は成功する。
ただ、桜といえばやはり日本。つまり、ヒルルクはかつて「ワノ国の桜を見て病気を根治させた」のではないか?ドクターくれは曰く、ヒルルクはかつて大泥棒だった。まさにリューマの遺体と秋水を盗み出すキャラとしては打って付けではないか?
ただし、面白い説ではありますが、「ヒルルク犯人説はない」とドル漫では見た。何故なら、ヒルルクが桜の開発を行っていた期間は30年にも及ぶから。つまり、ヒルルクが桜を見たタイミングは30年以上前ということ。
前述のように、リューマの遺体が盗み出されたのが23年前。タイミング的には合わない。そもそも医者を目指す人間が遺体を盗むだろうか。ヒルルクがワノ国に訪れて桜を見た可能性はありますが、リューマの遺体の件とはおそらく関係ないでしょう。
ゲッコー・モリアがリューマの遺体を盗んだ犯人?
じゃあリューマの墓荒らしの犯人は誰なのか?
結論から書くと、当時新世界でカイドウと直接争っていた元王下七武海のゲッコー・モリアがリューマの墓荒らしの真犯人とドル漫では考えます。
リューマの墓荒らし事件が起きた23年前を考えると、ちょうど黒炭オロチがワノ国を政治的な支配を露骨に強めていた時期。既に百獣のカイドウや百獣海賊団もワノ国で暗躍してたっぽいですが、まだそこまで勢力は広げられていなかった模様。
当時27歳前後だったゲッコー・モリアはカイドウとの戦いで、ワノ国に潜り込むも失敗。カイドウはまだ四皇ではなかったと思いますが、それでも負けを悟ったゲッコー・モリアが最後っ屁とばかりに、そのままリューマの遺体を盗んだと考えるのが状況的には最も自然か。
光月おでんがロジャー海賊団のメンバーとして上陸したラフテルからワノ国に帰還したのが24年前。モリアの蛮行に何してたんやって話ですが、黒炭オロチに弱みを握られ、おでんは町中でずっと裸踊りの日々を送っていたためそれどころではなかったのか。
また7年前にようやくブルックの影が投入されてることから、23年前から7年前に至る「空白の16年」の間にリューマの遺体を何も手を付けてなかったのか?という疑問は残りますが、モリアは7年前8年ほど前にカゲカゲの実をゲットしたのかも知れない。
ゾロもワンピース95巻で「まー、モリアが盗んだんだろうな」と語ってることから、素直にリューマの遺体を盗んだ犯人はモリアと考えて良さそう。
リューマのモデルは「MONSTERS」の主人公
リューマは今の所登場シーンは多くありませんが、実はキャラクター設定そのものは『ONE PIECE』の連載が始まる前から構想されていたっぽい。その事実が分かるのが、リューマのモデルとなった作者・尾田栄一郎の読み切り漫画にあります。
天才・尾田栄一郎は『ONE PIECE』の連載をいきなり始めたように思えますが、実はそれ以前に短編漫画を何作か発表してる。その中の一つにワンピースの原案となる作品もあったんですが、この短編作品の一つにリューマが登場してる。
結論から書くと、「MONSTERS」と呼ばれる短編漫画の主人公・リューマがモデル。職業もそのまま侍。生存時のリューマは未だに『ONE PIECE』本編で登場してませんが、読み切り漫画版のリューマを見るとかなり明るい性格っぽい。
「MONSTERS」の中身をざっくりネタバレしておくと、シラノとディーアールと呼ばれる悪い剣士が登場する。「竜の角笛」で竜を操って街を襲わせ、それを自分たちが救うと提案。その間にもぬけの殻となった街から大金を盗みまくろうと画策。
でも二人の悪巧みを知ったリューマがフルボッコ。最終的には空を飛ぶ竜を切り落として、物語はちゃんちゃんと大団円で解決。まさに前述の『ワンピース』内のリューマと噂と酷似する展開が描写されてる。あくまで世界観は西部劇風だけあって、『ワンピース』のワノ国とは直接関係なさそう。
ちなみに斬り倒した竜を「トカゲ」とリューマは表現してることから、カイドウの龍の悪魔の実はヘビヘビの実の可能性はありそう。
リューマも「Dの一族」なのか?
ただ「MONSTERS」と現在の『ワンピース』と世界観が直結してるわけではないっぽいですが、リューマの正体の考察していく上では重要な漫画であることは確実。更にリューマの衝撃の正体に迫っていこうと思います。
結論から書いてしまうと、リューマの正体は「Dの一族」の可能性がありそう。
何故なら、MONSTERS内でリューマは「リューマ・ド・キング」と呼ばれているから。ド(De)はフランス語で「~の」という意味ですが、言うまでもなく「ワンピース』内でミドルネームにDが付くのは、やはりDの一族のキャラクターのみに限られます。
そして、Dの一族の天敵と言えば、もちろん天竜人。
つまり、リューマは竜という生物だけではなく、世界を統べる「天竜人」を殺した過去もあるのではないか?あくまで竜は比喩に過ぎない?もし「天竜人」まで殺していたとすれば、リューマの名前が伝説の剣豪として語り継がれるのも宜なるかな。
さながら革命軍のドラゴンを彷彿させますが、まさにリューマは世界の禁忌を犯した伝説的な存在だった?光月おでんを筆頭に、ワノ国を代々治めていた光月一族はポーネグリフを作った張本人。光月一族もDの一族との関連性が深い。リューマも同様に…と考えるのは自然は話。
また「ワノ国」「時間軸」で思い出されるキャラクターが、トキトキの実で未来を超えてきた光月トキの存在。800年以上前の空白の100年の時代からタイムスリップしてきた人物。もしかすると数百年前にリューマと光月トキが出会っていた可能性もあるか。
リューマの正体が「ゾロの祖先」である根拠とは?
でも強いて気になる点を上げるとしたら、「リューマ・ド・キング」という名前はリューマの本名ではなく、リューマに助けられた民衆が勝手に名付けた名前であること。血筋や運命という点で考察すると、Dの一族説はやや微妙かも知れない。
そこで新たに考えられる考察が「リューマ=ゾロの祖先」説。
理由は至ってシンプル。MONSTERSの「リューマの御尊顔」がゾロとほぼ完全に同じだから。根拠は完全な印象論となってしまうものの、髪型や生え際、目付きなど雰囲気的にはゾロをモチーフにしてるとしか思えない。もはや完全にクリソツ。
いや掲載された順序を考えると、正確にはゾロがリューマをモチーフとしてるわけですが、改めてゾロの御尊顔を確認しても、やはりリューマと瓜二つ。だから、リューマの正体は「ゾロの祖先」とほぼ断定的に考察して問題なさそうです。
実際、「リューマ・ド・キング」の意味は「世界一の兵の魂を持つ剣士」とMONSTERSの作中では表現されてる。もちろんゾロが目指しているのも「世界一の剣豪」。まさに両者の相関性を考えると、「ゾロ=リューマの子孫説」はやはり濃厚でしょう。
最近になってコウシロウの父親が「霜月家」と判明したんですが、おそらくリューマとゾロの関連性を強める狙いもありそう。実際、ワンピース96巻のSBSでは「ゾロの血筋って…」とご丁寧に煽ってくれてる。革命軍ドラゴンの息子がルフィなら、竜殺しのリューマの子孫が霜月ゾロ。
まさに天竜人を倒す存在としては打って付けのコンビと言えそう。
コメント
SBSにそのことが書かれてたよ
本当だ
先祖説当たってた