『ONE PIECE』の主人公がモンキー・D・ルフィ。麦わら大船団(麦わらの一味)を率いる船長。
四皇のカイドウとの戦いではヒトヒトの実モデル・ニカの能力者であることが判明して話題を呼びました。またDの一族と呼ばれる特殊な血筋を引いていおり、現在世界を支配する悪しき天竜人の天敵。
Dの一族はテンプル騎士団がモデルと言われていることから、ルフィのモデルもその歴代総長の誰かなどと言われていた気がします。他にもワンピース考察界隈だと、ルフィのモデルはもっぱら堕天使のルシファーという説が根強いです。
そこで今回ドル漫ではルフィの「モデルやモチーフとなった歴史上の偉人」を徹底的に考察していこうと思います。どうやらルフィのモデルが実は「あの有名なヨーロッパの王様」だと確定してしまった模様。
ちなみに、これは何年もずっと温めてたネタになります。自分の知る限りネット上だと誰も考察できてなかったので今回初披露になります。正直パクられるのが嫌で黙ってたんですが、もう気付いたらワンピースの最終回も間近ということでむしろ全然パクってみてください。
ルフィのモデルはアーサー王
さっそく結論から言うと、モンキー・D・ルフィのモデルはアーサー王になります。
アーサー王とは6世紀初めにサクソン人の侵攻を撃退したブリトン人の英雄になります。いわゆる『アーサー王伝説』や『アーサー王物語』の主人公として描かれている伝説的な君主。これらは中世騎士道物語の代表的な作品になっています。
例えば、ファンタジー漫画『七つの大罪』などでも頻繁に登場するなど、日本人の漫画好きやアニメ好きにもおなじみ歴史上の偉人になります。現在でも実在したかどうかは議論のマトになっているようですが、それも漫画の主人公のルフィと共通する部分もあります。
一方、ワンピースに翻って考えると、海王類が「ぼくたちの王が生まれるよ」などと語っていたことが光月おでんの回想シーンから判明しています。この王とは、まさにワンピースの主人公・モンキー・D・ルフィのこと。かつてはDの一族の王だった?
またアーサー王はヨーロッパでは騎士道を体現する九偉人の一人でした。九偉人にはカエサルやダビデ、アレクサンドロス大王といったそうそうたるメンバーがいるんですが、その中でアーサー王だけが征服者や侵略者ではない偉人でした。
これもルフィの「自由を愛する主人公性」がモデルとなっているのではないか。
アーサーと朝、ガリア人とゴール
また他にもルフィとアーサー王を結びつける要素があります。
それがアーサーという名前を縮めて読むと日本語の「朝(アサ)」になる。Dの意志とは「世界の夜明け」を目指すことでしたが、夜明けとはまさに朝のこと。アーサー王という名前が、まさにルフィそのものを意味している。
事実、漫画タイトルでも「朝」や「夜明け」という言葉が重要な場面で意味深に何度も散りばめられていました。
一方、アーサー王はキリスト教における理想的君主の扱いを受けています。キリスト教徒にとっても、朝のお祈りは重要な習慣。実際のアーサー王も新しい朝を迎えられることを常に願っていたそうです。だから、アーサー王と朝は単なる言葉遊び以上のつながりがある。
またブリトン人は現在のイギリス・グレートブリテン島に定住していたケルト人のことを言います。ケルト人は特定の国は持たず、紀元前の西ヨーロッパに広く分布していたそう。このケルト人を古代ローマ人は「ガリア人」と呼んでいました。
このガリアをフランス語読みすると「Gaule(ゴール)」になる。ワンピースにおけるゴールとは、もちろん海賊王のゴール・D・ロジャー。つまり同じDの一族であるルフィがアーサー王、ロジャーがガリア人になる。新旧の海賊王はモチーフという点でも繋がっていたことになります。
ケルト系キリスト教徒はヴァイキング(海賊)の侵略によって衰退したのは皮肉な話ですが、ルフィが全てのDの一族の王となる布石がモチーフのアーサー王からが読み取れます。
アーサーの父親がペンドラゴン
そして名前(言葉遊び)を視点に、更に考察を深掘りしています。
まずはアーサー王の父親の名前が鍵を握ります。ご存知のように、モンキー・D・ルフィの父親の名前は【モンキー・D・ドラゴン】でした。ドラゴンは革命軍を率いるリーダー。
一方、アーサー王の父親の名前が【ユーサー・ペンドラゴン】。やはりアーサー王と同様、ブリタニアにおける伝説的な王として活躍し、民衆を守る最強の王として君臨したとされます。だから、ルフィとアーサー王は父親の名前が同じ。
またユーサー・ペンドラゴンは「息子のアーサーがブリテン島の王になる」という魔術師マーリンの予言に導かれるカタチでサクソン人を撃破したとされます。これはワンピースに置き換えると、先程の「ルフィが王になる」という海王類の予言とも合致していることが分かります。
アーサー王の妹がアン
そして、アーサー王の妹の名前は【アン】とされます。一方、ワンピースの考察界隈でアンというと、ポートガス・D・エースの母親の名前が最も有名ですが、実は「ナミ」の別名としてもよく知られています。
ワンピースの前身となる読み切り漫画「ロマンスドーン」に登場したヒロインの名前がアンでした。見た目もナミにそっくり。
事実、ナミ(NAMI)というアルファベット表記を、アナグラム的に入れ替えると「アイムアン(I’mAN)」になるから。割りと有名な考察ネタですが、おそらく意図的な演出としてナミと命名されていた模様です。
しかもアーサー王の妹のアンは「双子」だったとされます。これは『ワンピース』に置き換えて考えると、アンとナミという関係性で捉えることができる。
だからルフィの周りの関係者を見ても、アーサー王のそれと酷似する部分が多い。これは果たして単なる偶然の一言と片付けていいものか。
道化師バニーと黒騎士とドラゴンは新四皇?
前述のように、アーサー王はアニメなどでも頻繁に登場します。
例えば、1958年にアメリカで公開された『黒騎士とドラゴン(邦題)』というアニメ映画。アカデミー賞短編アニメ部門も受賞した有名作品ですが、王家の秘宝である歌う剣を奪った「黒騎士」からアーサー王が取り戻すというストーリーになっています。
黒騎士はドラゴンを従えている強敵。そのため円卓の騎士は恐怖で誰も戦いに名乗りを上げなかった。そこでお城で働いていた「バッグス・バニー」という道化師に白羽の矢が立つ。バニーが半ば強引に黒騎士の城に足を踏み入れると、黒騎士は運良く昼寝をしていた。
バニーは秘宝の歌う剣を無事発見して取り返すものの、いきなり剣は歌い出して黒騎士が起きてしまう。そして、ドラゴンに乗ってバニーを追いかけてくる。ただ黒騎士は勢い余って城の火薬庫に入り、しかもドラゴンが火を吹いて爆弾に引火してしまう。
○黒ひげは最後月に吹き飛ばされて敗北する?
そのまま黒騎士とドラゴンは勢い余って月まで吹っ飛んでしまう。そして、道化師のバッグス・バニーは事なきを得て、無事アーサー王の秘宝・歌う剣を奪い返したというオチになります。
もう既に気付いている人は多いと思いますが、『黒騎士とドラゴン』に登場する道化師バニーは道化師バギーを指している可能性が高い。黒騎士とはさしずめ黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)。ドラゴンは天竜人あたりかも知れませんが、まさに新四皇を表している。
もちろん月は、そのまま月。ワンピースの世界では月とDの一族との関連は深く、既に月の古代都市などが登場しています。だからルフィが今後黒ひげと戦う場合、黒ひげは最終的に月に吹き飛ばされて敗北するのかも知れません。
逆に道化師バニーがアーサー王の一味と仮定したら、道化師バギーが麦わらの一味と手を組む可能性も大いに考えられそうです。これは裏返すと赤髪のシャンクスと黒ひげが手を組む可能性が考えられます。
そのため『黒騎士とドラゴン』というアニメ映画も、まさに『ワンピース』との関連性しか見えてこない。
円卓の騎士とユダのイム様【虚の玉座】
そして『アーサー王物語』において最も有名なキャラクターが「円卓の騎士」でありましょう。
円卓の騎士とはキャメロット城の円卓に座ることを許された騎士たちのこと。ここにはイエス・キリストと12人の使徒を模した合計13個の席があったと言われます。アーサー王の仲間の数は確定していないようですが、10人の仲間を集めるルフィと数字的に通じる部分もありそう。
ただし、13番目の席は裏切り者のユダを象徴する席だったから、そこには誰も座らなかったと言われています。
そこでワンピースで「誰も座れない席」として思い出されるのが、聖地マリージョアのパンゲア城にあった虚の玉座(うつろのぎょくざ)でありましょう。ただ唯一座ることができた人物がイム様でした。
だからユダという視点で考えると、イム様はかつて「Dの一族を裏切った裏切り者」の可能性が高そうです。逆に言うとイム様が元々同じ仲間だったと仮定したら、イム様も実は種族的にはDの一族だったのかも知れない。
聖地マリージョアには「円卓」の要素がてんこ盛り
そして聖地マリージョアには円卓の騎士に繋がる重要なアイテムがもう一つありました。
それがレヴェリー(世界会議)が開催されていた「円卓」の席。ここでは各国の貴族や王族が集まって喧々諤々、4年に一度世界情勢について話し合われていたわけです、まさにそのまま円卓の騎士がモチーフだったことが分かります。
事実、海軍中将のモンキー・D・ガープも「円卓が泣いておる」などと意味深に語っていました。円卓の騎士が「アーサー王の部下」と仮定したら、現在の天竜人は【元々はイム様と同様にDの一族の仲間】だった可能性がやはり考察できます。
またワンピースでは天暦と海円歴という謎の暦が使い分けられていますが、天暦が【アーサー王にあたるDの一族】が支配した時代、海円歴が【円卓の騎士にあたる天竜人】が支配した時代と仮定すると、海円歴の円は「円卓の騎士」を意味しているのかも知れない。
また騎士は英語でKnightと書きます。同じ読み方には、夜を意味する「Night」という英単語がありました。つまり円卓の騎士にあたる天竜人とは、夜明けを目指すDの一族を裏切った裏切り者ということをやはり意味していた。
虚の玉座と聖剣エクスカリバー
そして、アーサー王を象徴する武器が存在しました。
それが聖剣エクスカリバー。
『ファイナルファンタジー』といったRPGゲームにも登場する有名な剣ですが、アーサー王は自ら血筋を証明するために石に刺さったエクスカリバーを引き抜いたエピソードなどが有名です。王下七武海のモデルがとあるゲームがモチーフだったりするので、尾田さんは意外とゲーム好き。
一方、虚の玉座の周囲には「無数の剣」が何故か刺さっていました。ルフィのモデルがアーサー王と仮定した場合、この無数の剣がアーサー王伝説における聖剣エクスカリバーを意味しているのではないか。
つまり、今後アーサー王であるルフィが聖地マリージョアに乗り込み、虚の玉座に刺さっている剣を抜くことで、ルフィは名君(海賊王)と呼ばれる展開が予想されます。天竜人ですら触れられない剣の数々は、まさに【不自由と抑圧】の象徴でもある。
○イム様はユダだから聖剣を引き抜けない
逆に考えると、イム様は「真の王」ではない裏切り者だから、虚の玉座に刺さった無数の剣を抜くことができない。もちろん物理的にイム様が抜けないかどうかは微妙なところですが、少なくとも無数の剣は「真の王は別にいる」という伏線だった可能性があります。
ちなみにアーサー王物語と関連が深い神話には「ナルト叙事詩」があります。聖剣を湖に投げ込んだ場面など類似する共通点が多い。長くなるので割愛しますが、少年ジャンプのナルトと言えば、もちろんワンピースのライバルだった『NARUTO』。
ルフィのモデルがアーサー王だったと仮定した場合、ワンピースのライバルだったNARUTOとの関連も見えてくるのが良くも悪くも恐ろしかったりします。
コメント
確かに!!!!
アーサー王の家族と似ている!
やっぱドル漫さんの考察すごい!