『BLEACH』最終74巻のネタバレ感想をレビュー。作者は久保帯人。掲載誌は少年ジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックのおすすめバトル漫画。
AmazonのKindleや楽天koboなど無料で試し読み・立ち読みができます。また一日一話のペースで無料で読める『BLEACH』のスマホアプリも配信されているとか。
2001年から2016年まで連載されてた漫画ですが、今回ドル漫では『BLEACH』の最終回・最終話を今更ながら考察してみたいと思います。意外とラストの最終回はヒドいという評判もあるとか?
ちなみに「すごないマンガがすごい」というマンガブログで既に数年前に最終話のネタバレ感想をレビューしてたんですが、改めてフルカラー画像バージョンでレビューし直してみた。
【ブリーチ】最終74巻までのあらすじ内容まとめ
まず『BLEACH』最終74巻までのあらすじをおさらい。
最終シリーズは「千年血戦篇」。死神と滅却師(クインシー)の戦いが勃発。ラスボスのユーハバッハが率いる滅却師たちの集団「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」によって尸魂界は侵攻された。
そこで死神の「護廷十三隊」と滅却師の「星十字騎士団(シュテルンリッター)」が壮絶な戦いを繰り広げる。しかし、兵主部一兵衛など最強の零番隊ですら次々と敗れ、霊王も殺されるなど死神たちの戦線は悪化する一方。
そして完全に陥落した霊王宮は大きく作り変えられ、ユーハバッハは「真世界城(ヴァールヴェルト)」と呼ばれる巨大な城を築き上げる。もはや面影が残らない尸魂界は、まさに敵の本陣と化していた。
しかし主人公・黒崎一護や浦原喜助、日番谷冬獅郎など死神たちを筆頭に、かつて敵だった藍染惣右介、グリムジョーらも共にユーハバッハ打倒のため「真世界城(ヴァールヴェルト)」に乗り込む。
果たして、主人公・黒崎一護はラスボス・ユーハバッハを倒すことができるのか?尸魂界の安寧を取り戻すことができるのか?死神と滅却師の長年の因縁は解き放たれるのか?
ちなみに最終回直前で行われたアスキン・ナックルヴァールやジェラルド・ヴァルキリー、バズビー、ペルニダ・パルンカジャスなど星十字騎士団との個別の対戦のネタバレについては、今回の記事では割愛します。
【最終回】黒崎一護 vs ユーハバッハの結末は?
ということで本題。
『BLEACH』の最終回を端的にまとめると、やはり「黒崎一護 vs ユーハバッハ」の戦いになります。序盤の戦いでは井上織姫も黒崎一護を立花など使用してバックアップするものの、そこらへんの詳細はざっくり割愛。
ちなみに人類滅亡待ったなしの緊張感がバチバチの最終局面において相応しくないほど、井上織姫のコスチュームが乳出し、へそ出しでヤバいのは内緒(^q^)
そして、黒崎一護は井上織姫を安心させるかのように「真の卍解」を繰り出す。
斬魄刀・斬月に滅却師(クインシー)の霊圧を最大限ブチ込んだことで刀身は白く変化し、あくまで虚化状態だったが完全に黒崎一護と溶け合っていた。そのため黒崎一護の姿はほぼ人間の状態と変わらず。
また黒崎一護の身体能力は格段に増しただけではなく、十刃(エスパーダ)が使用していた「王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)」も体得。しかも月牙天衝と混じり合った威力は、ユーハバッハの半身を吹き飛ばすほどだった。
○【ラスボス】ユーハバッハの真の能力は「未来を変える力」なり
しかしながら、ユーハバッハ。
ユーハバッハの未来を見通すという「全知全能(ジ・オールマイティ)」という必殺技に為す術がなく、黒崎一護は劣勢を強いられる。
「未来を変えるとは砂粒一つから別の砂粒へと飛び移ることに過ぎず。そして、私は砂粒の全てを遥か高みから眺めることができる」とユーハバッハは豪語。
それに対して、黒崎一護は天鎖斬月をカッコよく卍解するものの、既に解放した瞬間に何故か天鎖斬月はポッキリと折られてしまっていた。でも、そこでユーハバッハの真の能力が明らかになる。
実はユーハバッハの真の力とは「未来そのものを改変する能力」だった。
未来を単純にみとおすだけではなく、あらゆる未来に起きる出来事全てに干渉する力を持ち、前述の天鎖斬月も未来のユーハバッハが先んじて折っていた。完全にチートすぎますやん。どうやって倒しますねん。
「さあ絶望してくれるなよ?」…いや無理ィィィ(笑)
【最終話】月島秀九郎の「過去を改変する力」が鍵を握る
そのため黒崎一護も完全に戦意喪失。
いくら未来を変えたところで、ユーハバッハはその変えた未来すら改変してしまう。これではどうやっても勝てはしない。サッカーでゴールを決めても得点がなかったことにされるような絶望的な状況。
黒崎一護は抵抗することもなく、ユーハバッハに滅却師と虚化の能力をあっさり奪われてしまう。そして、ハッシュヴァルトなど星十字騎士団たちの能力も奪い、いよいよユーハバッハは尸魂界の崩壊に動く。
そのため石田雨竜とハッシュヴァルトの戦いは強制中断。ハッシュヴァルトが終始有利な戦いを展開していたものの、能力が奪われてしまったため形勢逆転。しかし最後は石田雨竜の傷を自らに移させるように助言。
何故なら、石田雨竜の「友を助ける」という発言を羨ましく思ったから。ハッシュヴァルトはユーハバッハを尊敬していたものの、一方でかつての友・バズビーを裏切ったことをずっと後悔もしていた。
一方、黒崎一護のところに月島秀九郎や銀城たちの姿。月島は「ブックオブジエンド」という能力で、対象物に「栞」を挟むことで過去そのものを改変することができた。ただし、人間や生物だけではなく、無機物にも対応。
そのため黒崎一護の斬月も「ユーハバッハに折られなかった」という栞を挟むことで復活。そして、黒崎一護も再びユーハバッハの打倒に動き出す。月島秀九郎も最終話で活かすためだけに登場したキャラクターだったのか。
死神の力も滅却師の力も奪われた黒崎一護に勝機はあるのか?
【最終決戦】ユーハバッハ vs 藍染惣右介&黒崎一護
そして、尸魂界。
ユーハバッハが降り立った先には、藍染惣右介が待っていた。京楽春水によって開放されており、藍染惣右介は開口一番で「私の尸魂界にようこそ」と語るなど自らの意思で立ち上がったらしい。
藍染惣右介は「どうやら黒崎一護に手こずったと見える」と挑発すると、ユーハバッハも負けじと「自分の苦悩を私に投影するのは止せ。黒崎一護に敗北したのはお前だ」と応戦。何やかんやがあって、そこに遅れて黒崎一護や阿散井恋次も参戦。
しかし、やはりユーハバッハ。藍染惣右介に対しても、ジ・オールマイティの能力で斬魄刀・鏡花水月を破壊。この間隙を縫って攻撃してきた黒崎一護に対しても、やはりユーハバッハは全て「視えていた」。
そして、黒崎一護の肉体はユーハバッハの攻撃に貫かれてしまう。
が、ユーハバッハが見ていた黒崎一護の姿は、藍染惣右介の鏡花水月が「見せた幻」だった。前述の二人が対峙した場面では既に発動されており、ユーハバッハは藍染惣右介を黒崎一護を勘違いさせられていた。
そして、最終的にユーハバッハは黒崎一護の月牙天衝に倒される。「鏡花水月が唯一効かない」という黒崎一護の伏線も、今回の最終回で見事に活かされた形。
○【最終話の意味】黒崎一護が「真の死神」として覚醒
ただ、ここで終わらないのが『BLEACH』。ユーハバッハは「自らの死」という未来すら改変してしまう。もはやコイツなんでもあり。得体の知れない何かに変化し、ユーハバッハの闇が世界全体を覆う。
しかし、そこに遅れ駆けつけてきたのが石田雨竜。
雨竜は父・石田竜弦から「銀の鏃」を受け取り、これをユーハバッハに打ち込む。聖別を受けた滅却師は心臓に銀の血栓ができて死亡する。この銀の血栓を集めて作られた鏃は「全ての能力が無効化」してしまう。
そして、能力を発動できなくなったユーハバッハの肉体を黒崎一護の「斬月」が引き裂く。ユーハバッハはすぐさま能力を復活させて一度は斬月を破壊するものの、中から始解状態の斬月が現れた。
ここらへんの伏線の意味解説はちょっと難しいですが、斬魄刀の白い部分(滅却師)が剥がれており、この時点で黒崎一護は虚化の能力も奪われていることから、もっぱら「本来の死神としての斬魄刀だった」という説が有力。
そのため、『BLEACH』のラストシーンは「黒崎一護が本当の死神としての能力に覚醒」したという意味が込められた終わり方だったとドル漫でも考察してみる。要するに真の死神としてユーハバッハを倒したみたいな意味。
【その後】10年後の黒崎一護、井上織姫、朽木ルキアたちは?
最終決戦から10年後。
山本元柳斎重國の亡き後、護廷十三隊の総隊長に就任した京楽春水が故・浮竹十四郎の墓に参拝する場面から始まる。
一方、護廷十三隊のメンバーはガラッと刷新。日番谷冬獅郎や更木剣八などの隊長はそのままに、平子丈などは再び隊長に就任。他にも射場など新たに隊長格に昇格していた。
ちなみに更木剣八の十一番隊の副隊長は草鹿やちるの代わりに斑目一角、第三席に綾瀬川弓親が昇格。また藍染惣右介は第8監獄「無間」で串刺し状態で再び幽閉されてる状態。
そして、今まさに新たに十三番隊隊長に就任したのが朽木ルキア。
ちなみに涅マユリの姿は、相変わらずワケ分からなさすぎて草。「眠八號」と呼ばれる子供の死神を生み出したものの、眠七號と違って活発すぎて涅マユリも手を焼いている様子。さながらパパか。
○【結末】黒崎一護と井上織姫が結婚し、一勇(かずい)を出産
一方、人間界では黒崎一護が井上織姫と結婚。一部ネットでは炎上したそうですが、実は先程の朽木ルキアも阿散井恋次と結婚しており、両者の夫婦共に子供を出産済み。ボリューム感が増してるのはきっと気のせい。
ちなみに茶渡泰虎はプロボクサーに転身し、今まさに世界チャンピオンになるための試合が始まろうとしていた。これまでの戦いを考えたら、人間相手に戦っちゃいかんやろ…と思ったのは内緒。
また石田雨竜は空座総合病院で医師として働いている様子。
そして、『BLEACH』の最終回の最終ページで登場したのも二人の子供。
朽木ルキアと阿散井恋次の娘が「阿散井苺花(いちか)」。そして、黒崎一護と井上織姫の息子が「黒崎一勇(かずい)」。藍染惣右介曰く、恐怖を退けて歩むことを一般的に「勇気」と呼ぶことから命名したっぽい。
ユーハバッハの最終決戦で黒崎一護は最後に「死神」として覚醒したと解説しましたが、そのため黒崎一勇(かずい)は生まれながらにして死神だったっぽい。しかも、圧倒的な霊圧を持ってる雰囲気。
そのためここ10年ずっと平和だったものの、裏ではユーハバッハの残滓が暗躍していた。しかしながら、黒崎一勇(かずい)が最後にあっさり瞬殺してしまうというオチ。
だから、『NARUTO』が続編の『BORUTO』として再出発したように、『BLEACH』も最終話もそういった展開を匂わせる終わり方。最終話タイトルの「DEATH&STRAWBERRY」も二人の物語がこれから始まることをいかにも予感させます。
だから結末的にベタではありますが割と良い読後感だったものの、ただし、現状はご存知のように『BLEACH』の続編が始まる匂いすらありません。
【BLEACH完結】最終回時のジャンプ巻末コメントまとめ
続いては『BLEACH』最終回が掲載された少年ジャンプの「巻末コメント」をチェック。最終話ネタでは割とおなじみ。
『BLEACH』は連載が15年以上続いた漫画ということで、やはり色んな作家がコメントを発表してました。
例えば、『ハイキュー』の古舘春一の巻末コメントは「カッコいい画面、常に憧れです。久保先生お疲れ様でした」。
『ONE PIECE』の尾田栄一郎は「久保さんBLEACH連載15年間お疲れ様!よく休んでね」。「さん付け」してるため久保帯人が年上なのかと思いきや、実は尾田栄一郎の方が年齢は何歳か上。
確か『BLEACH』の作者・久保帯人は尾田栄一郎などにライバル心メラメラで、パーティー会場で挨拶も一切しないなど距離感を保ってたらしい。そこらへんのギクシャク感が感じられ巻末コメント(笑)
『火ノ丸相撲』の川田の巻末コメントは「全てがカッコ良かったです!憧れです!」。『ブラッククローバ』の田端裕基の巻末コメントは「多大な影響を受けました。久保先生。長期連載お疲れ様でした」。
『食戟のソーマ』の佐伯俊の巻末コメントは「久保先生連載お疲れ様でした!次回作も超楽しみにしております」。『銀魂』の空知英秋の巻末コメントは「Jがまた一つ寂しくなります。久保先生早く帰ってきて下さい」。
『鬼滅の刃』の吾峠呼世晴の巻末コメントは「久保先生お疲れ様でした。学生の時から大好きでした」。『ワールドトリガー』の葦原大介は「BLEACH完結。久保先生15年間本当におつかれさまでした」という巻末コメント。
『こち亀』の秋本治の巻末コメントは「久保くんお疲れ様でした!この機会に旅行に行って下さい」。編集者も「僕のBEST斬魄刀は侘助です。久保先生おつかれさまでした」という巻末コメントを残してる。
本当にBLEACHは惜しまれつつ最終回を迎えたことが数々の巻末コメントからも読み取れます。
ただ『ニセコイ』の最終回の時は作者・古味直志に対して悲しいぐらいに巻末コメントがなかったので、マンガ業界の陰湿な格差社会を垣間見たのは内緒。
ちなみに『銀魂』の最終回が未だに完結せず最終話を伸ばしきってる理由も、身内の漫画家や編集者の反応が怖いからだったりして。
【ネタバレ感想】BLEACH 最終回 評価評判口コミまとめ
以上、ドル漫による『BLEACH』最終回・最終話のネタバレ感想でした。
個人的には特に批判すべき点は見当たらない最終回でした。本当に無難な終わり方。サンドウィッチマンと作者・久保帯人のラジオでは、最初から今回の最終話の内容や方向性は決めてた内容らしい。
確かに、黒崎一護の名前も最終回に向けての伏線が隠されていたらしい。「15(いちご)」というキャラクター名をスペイン語に訳すと「Quince(キンス)」。これは滅却師(クインシー)の意味と最初から掛けてあった。
だから、ユーハバッハの存在なども終盤にかけてのストーリーの方向性も最初から決まっており、月島秀九郎の存在も最終話で活かすためにあらかじめて作られたキャラ(更には死神代行編のシリーズすらも)だったのでしょう。
そのため『BLEACH』は最終話にかけてドタバタ感はさほどなく、いわゆる打ち切り臭はほぼないと評価していいか。まさに「作者が終わりたいような最後」を迎えたのではないかと評価してみる。
○打ち切りと言われる所以は「未回収なままの伏線」?
ただ一方で、今回の最終話が「ひどい打ち切り」という評判が出る理由も分からなくはない。
何故なら、完結後も『BLEACH』に残された未回収の伏線があるから。
例えば、ユーハバッハが率いる「見えざる帝国」と山本元柳斎重國が率いる「護廷十三隊」との間に起きた1000年前の戦争の経緯は不明なまま。山本元柳斎は既に死亡しているため詳細に描く必要もないですが、最終回における「死神 vs 滅却師の対立」の根源。
また藍染惣右介に関しても「王鍵」を作ろうとした理由も最後まで分からずじまい。ユーハバッハが結果的に霊王を殺害しましたが、藍染惣右介が仮に実行していた場合の展開はどうなっていたのかも不明。最終的に藍染惣右介は尸魂界を守ろうと動いたわけですし。
霊王といえば伏線と表現していいか不明ですが、星十字騎士団のジェラルド・ヴァルキリーが「霊王の心臓」が言われていた理由も未回収のまま。地味な伏線だと、コンの行方も不明なまま。
「未来を直接改変するユーハバッハをどうやって最後倒せたのか」もやや腑に落ちない部分も。ただトリコの最終回のひどさを考えると、無理にアレコレ全部説明しようとしても却ってゴチャゴチャするだけ。
そのため個人的には割とまとまった最終話だったと評価。少なくとも打ち切りという評判が立つほどヒドい最終回ではないはず。おそらく全部の伏線が回収されなかったのは、作者が体力的精神的に続かなかったこともあるか。
ちなみに【名シーン】BLEACH 名言一覧まとめや【結末】アイアムアヒーロー 最終回 ネタバレ感想まとめ、【予想】ONE PIECE 最終話考察まとめ、【予想】ハンターハンター 最終話考察まとめなども併せてご参照ください。
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