『ワンピース』で初期から登場してる名物キャラクターが「ウソップ」。名前の通り、嘘を付くことが得意。ただ人をダマすような嘘ではなく、人を楽しませる嘘が大好き。とはいえ、ウソはウソ。あくまでウソップが考えた「妄想」の話に過ぎない。
でも、ウソップの嘘はどうやらその後にことごとく現実化していた件。つまり、ウソップの嘘は「伏線」だった件。
そこで今回ドル漫ではいつものように「ウソップの嘘の伏線一覧」を徹底的にフルカラー画像付きで考察していこうと思います。今後ワノ国編以降にも関わってきそうな伏線もありそう。
金魚の伏線
まずは「金魚の伏線」を考察。
かつてウソップは病弱だったカヤにいろんな嘘で楽しませていた。この時の嘘がのちのち現実化する伏線となっていたわけですが、ウソップはその時に「巨大な金魚」の話を自身の冒険譚として語ってる。この金魚はとにかくフンがデカくて長かったそう。
その後、ウソップたちがグランドラインに突入して最初に到達した島が「リトルガーデン」。
エルバフの英雄だった巨人族のドリーとブロギーがバトルを長年繰り広げていた島。ここには太古に絶滅したはずの恐竜が存在しておりました。これも伏線だったかは不明ですが、動物ゾオン系古代種のリュウリュウの実の原点も垣間見えそうです。
そして、このリトルガーデンを去る際に登場したのが巨大金魚。こいつは島すら食べてしまう食欲の強さから別名「島食い」。この巨大金魚が島を食べた後に出るフンのデカさと長さはまさに大陸並だったそう。これは巨人族であっても驚愕するほど。
ウソップはこの巨大金魚を目の当たりにして「どっかで聞いたような…」とガクブルするんですが、まさか自分が言い放ったウソを忘れてしまっていたのは内緒。これぞ伏線といった伏線でした。
○小人の伏線
でも金魚の伏線には更に続きが存在します。
この嘘を冗談半分に聞いて楽しんでいたカヤは「その金魚はどうなったの?」と尋ねると、ウソップは「巨大金魚は切り身にして小人の国に運んだがいまだに食いきれてない」とこたえた。確かにあのサイズ感は人間であっても食い切るのは大変でしょう。
ただし、こちらのウソップのウソの伏線が回収されるのはここからだいぶ先の話になります。先程の伏線はグランドライン初期に回収されましたが、この伏線は新世界に入ってしばらくしたドレスローザ編で回収されます。
小人族と言えば、やはりトンタッタ族。
ドレスローザ編で初めて登場した民族ですが、闘魚と呼ばれる「獰猛な金魚」を食べてるシーンを覚えてる読者も多そう。小人のレオも「デカいから僕ら王国全員で食べても数ヶ月もつ」とのこと。
ちなみに、当の闘魚がこちら。金魚の気配すらゼロ。だから厳密には先程の巨大金魚とは別ものになります。そのためこちらの伏線はやや後付け感もありそう。
モグラの伏線
続いては「モグラの伏線」を考察。
ウソップはちょくちょくカヤに会いに行っていたものの、キャプテン・クロ(当時は執事のクラハドール)に見つかってとがめられる。そこでウソップは「この屋敷に伝説のモグラが入っていくのを見たんだ」とお得意の嘘で乗り切ろうとする。
案の定キャプテン・クロには「よくもそうくるくると舌が回るもんだね」と一笑に付されるんですが、その後の『ONE PIECE』でモグラがやはり登場してた。ちなみに、結論から書いておくとバロックワークスにいた早口オバちゃんのことではありません。
じゃあその後、モグラがいつ登場したのかと言うと、空島編で登場したエネルの元部下・ゲダツの扉絵シリーズで登場してる。この副題には「ウッカリ起こした伝説の土番長」と表記されており、「伝説のモグラ」とするウソップの嘘と見事に符合。
そしてゲダツは伝説のモグラの力を借りて、何故か「アラバスタ王国」で温泉を掘り当てることに成功してる。後ろ姿しか見えませんが、ビビやペル、チャカといった特徴的な姿が確認できると思います。
一方、先程の伝説のモグラのヘルメットには「日の丸」と「富士山」がデザインされており、どうやらワノ国を彷彿とさせます。このワノ国編の最中に開催されていた世界会議(レヴェリー)が終わった直後、実はアラバスタ王国で大きな事件が勃発してる。
だから、このウソップの嘘は「アラバスタ王国での事件(政変)を予期していた伏線」だったのではないか?今後明らかにされるであろうアラバスタの事件では「モグラの存在」が鍵を握るのかも知れない。ちなみにワンピースの扉絵の伏線一覧もご参照ください。
回想シーンは「四皇登場」の伏線だった?
続いては「回想シーンの伏線」を考察したいと思います。
キャプテン・クロを撃破した後、ウソップは麦わらの一味に加入するわけですが、その直前にウソップ海賊団を解散させる。そこで手下の少年たちとの思い出がふいに蘇る。ここでも実は伏線が多く隠されておりました。
まず手下だった少年たちが「ケルベロスだ!追い払え!」と犬を追いかけ、続いてウソップが「ドラゴンだ!捕獲しろ!」とカメレオン(?)のような爬虫類を追いかけてるような回想シーンがありました。
もちろんケルベロスと言えば、「黒ひげ」の悪魔の実。そして、ドラゴン(龍)と言えば、「百獣のカイドウ」の悪魔の実。黒ひげの悪魔の実は確定こそしてませんが、海賊旗のデザインなど考えるとケルベロス説が濃厚。
つまり、『ワンピース』の超序盤の時点で四皇の悪魔の実が設定されてたことが伺えます。
またケルベロスは「追い払う」のに対して、ドラゴンは「捕獲する」という表現が使い分けられてる。ドル漫でも当初から予想してる考察でもありますが、このことから「カイドウ≒仲間に入る説」の伏線とも言われてます。
また回想シーンではありませんが、手下の少年たちがウソップがルフィたちに拉致られたと勘違いして大慌てする序盤シーンがある。そこで「本物の海賊は野蛮なんだぞ食われちまう」と震える手下に対して、「人を食うのは鬼ババだ!覚悟を決めろ」ともうひとりの手下が返してる。
「人を喰う鬼ババ」で思い出される四皇と言えば、まさにマザー・カルメルを食べたビッグマムを予期した伏線だった可能性がありそう。つまり、ウソップ初登場時から「四皇の着想」がほぼほぼ固まっていたと予想できます。ここまで来ると作者の尾田栄一郎に恐怖感しか覚えない。
○ウソップも悪魔の実の能力者になる伏線があった?
このウソップの回想シーンでは他にも伏線が隠されておりました。
例えば、ウソップが「百発百中」の的を射抜くシーンがあるんですが、これは見聞色の覇気を体得する伏線だったと考えられそう。もちろん当時からウソップの射的の精度が高かった裏返しでもありますが、敢えて回想シーンで書かれた意味を考えるとドル漫の見立てが正しそう。
またウソップが「八百屋からリンゴを盗む回想シーン」も描かれてるんですが、もちろんリンゴと言えば悪魔の実。
だからリンゴ泥棒とは現在悪魔の実の能力者狩りを行ってる黒ひげも彷彿とさせますが、あくまでリンゴを盗んだ張本人はウソップ。つまり、これは将来的にウソップが「悪魔の実の能力者に進化するという伏線」なのではないか?
他にも回想シーンでは病弱で寝たきりの母親に対して、「伝説の薬があるんだ!どんな病気でもなおしちゃう伝説の薬があっちの海の向こうに!」と涙ながらに励ます幼少期のウソップも描かれる。
あっちの海とは「グランドライン」か「新世界」のこと。チョッパーやベガパンク、ローの悪魔の実(オペオペの実)などを彷彿とさせる伏線。あくまでウソップは「伝説の薬」と表現してるため、特定のキャラクターは意味してない可能性も高いですが。
「8000人の部下」の伏線
最後は「8000人の部下の伏線」。ウソップの嘘の中ではいちばん有名な伏線かも。
これまでウソップは事あるごとに敵を威嚇する際に、「自分には8000人の部下がいる」と豪語してきた。ウソップ初登場時こそ「8000万人」とルフィたちに桁違いの嘘をついてましたが、コミック35巻でも同じ人数を持ち出すなど、この「8000人」という数字は明らかに意図的に使われてる。
つまり、このウソップの嘘は「麦わらの一味(麦わら大船団)のメンバーは将来的に8000名まで膨れ上がる」という伏線と考えられます。
一方、現状の麦わら大船団のメンバー数を確認すると「合計5600名」に留まります。つまり、麦わら大船団は8000人に到達するまで約2400名ほど足りない計算。じゃあ、今後ウソップの嘘を実現させるためにはどこから補充してくるのか?
それがおそらく「忍者海賊ミンク侍同盟」。画像の傳ジロー(狂死郎)が自身の部下と羅刹町の牢屋敷から侍たちを引き連れてきたことで、現時点で忍者海賊ミンク侍同盟は5400名に上ります。
だから両者を合算すると合計1万1000人。既に8000人の数字を上回ってるわけですが、光月家はラフテルやDの一族との関連性が深い存在ですが、黒炭オロチから国を奪還後、おそらくワノ国にそのまま残る侍たちも多いはず。
今後は3万人を上回る百獣海賊団やビッグマム海賊団との一戦が控えてるため、忍者海賊ミンク侍同盟の勢力もかなり削がれる可能性がある。裏切り者と判明したカン十郎は既に離脱するなど、その約半分にあたる「+2400人」という数字は妥当と言えそう。
一方、前述のようにウソップの嘘からは「カイドウが仲間入る説」の伏線も確認されるので、百獣海賊団のメンバが一部流れてくる可能性もゼロではないか。実際、お玉の悪魔の実を使えばSMILEのギフターズも従属させられることは既に証明済み。
コメント
ウソップがレイリーに、「ワンピースを知ったら死んでしまう病」って言ったから、ウソップは死んでしまう説
流石にドラゴンといえばカイドウの前に
ルフィの父親「ドラゴン」じゃないの?