ワノ国編の比較的序盤で登場したキャラクターが「牛鬼丸（ぎゅうきまる）」。
おいはぎ橋と呼ばれる物騒な名前の橋に陣取り、悪人から次々と武器を奪う僧兵として立ちはだかる。ゾロも牛鬼丸に秋水を奪われてしまった。最初は敵か味方か不明だったんですが、牛鬼丸はワノ国編根幹に少し関わってくるキャラでした。
（ONE PIECE93巻 尾田栄一郎／集英社）
そこで今回ドル漫では「牛鬼丸（ぎゅうきまる）」の正体&能力強さを徹底的に考察してみたいと思います。
牛鬼丸の目的は「鈴後・北の墓場」を守ること
まずは「牛鬼丸」の正体を改めて解説。
（ONE PIECE937話 尾田栄一郎／集英社）
牛鬼丸とは、おいはぎ橋に足を運ぶ人間から武器を奪いまくる謎の僧兵のこと。光月日和曰く、「おいはぎ橋の牛鬼丸」という異名で有名。牛鬼丸のモデルはかの有名な「武蔵坊弁慶」。実際、弁慶も僧兵だったことからも明白か。
ちなみに当初の構想では、牛鬼丸のキャラデザはもう少しふくよかだったそう。声優CVは白熊寛嗣。
（ONE PIECE937話 尾田栄一郎／集英社）
牛鬼丸の性格は意外と姑息。ゾロとの戦いではスキを付いて何度も攻撃するなど、ハッキリ言えば卑怯者。モデルの弁慶も悪僧と呼ばれていたことが反映か。一方、牛鬼丸はワノ国の大剣豪・リューマを尊敬するなど「サムライ魂」を持つ。
そのため牛鬼丸の目的も橋の先にある「北の墓場」。何故なら鈴後の北の墓場には「大量の刀」が隠されていたから。鈴後地域では墓標代わりに刀を使う「常世の墓」と呼ばれる風習があった。鈴後の住人はまさに刀と共に生きて、刀と共に死ぬ。
だから牛鬼丸は刀を盗むことがメインではなく、あくまで墓荒らしから刀を守るためだった。牛鬼丸の卑怯者のように見えた性格も、あくまで「墓を守りたい一心で手段を選ばなかっただけ」と解釈するのが自然か。
牛鬼丸の正体はオニ丸【ヒトヒトの実・大入道】
続いては牛鬼丸の真の正体を考察。
（ONE PIECE953話 尾田栄一郎／集英社）
牛鬼丸の正体は「オニ丸」と呼ばれる狛狐でした。狛狐はどこか神獣要素も匂わせるせいか、オニ丸の年齢は69歳と動物の犬畜生としてはかなり長寿。オニ丸の「オニ」の語源も狐火と似た「鬼火（おにび）」が由来だと推察されます。
狛狐という種族に変身能力があるわけではなく、オニ丸もれっきとした悪魔の実の能力者でした。具体的にはヒトヒトの実（モデル・大入道）。いわゆる幻獣種。過去には海軍元帥のセンゴク（モデル・大仏）などもいたため、麦わらの一味のチョッパーにも具体的なモデル名がありそう。
オニ丸は鈴後の大名・霜月牛マルに仕えた相棒でした。赤鞘九人男の河松曰く、霜月牛マルはワノ国でもかなり武闘派の大名。光月おでんの強さと比べてどうだったのか不明ですが、それでも霜月リューマの子孫だけあって実力は折り紙付き。
そのため牛鬼丸という名前の由来も「牛丸と鬼丸」を組み合わせただけ。
オニ丸（牛鬼丸）は「河松」のために武器を集めていた
そこでオニ丸が牛鬼丸に至るまでの経緯を簡単に解説します。
オニ丸はいつぞやから鈴後の大名・霜月牛マルに仕える。牛マルの年齢が不明なので一概に言えませんが、オニ丸は霜月家に代々仕えていた番犬のような存在だったのか。ただその後、数十年前に四皇のカイドウと黒炭オロチによってワノ国の実権を握られる。
そして、光月おでんが処刑された20年前に霜月牛マルもカイドウに殺されてしまう。その2年後に鈴後がカイドウの手によって完全に壊滅させられる。ただそこからオニ丸は鈴後の墓を一人で守り続け、13年前に赤鞘九人男の河松と再会を果たす
牛鬼丸ことオニ丸は忠犬ハチ公のように、鈴後の大名・霜月牛マルのために北の墓場を健気に守っていた。
しかし13年前に河松は油揚げを盗もうとした際に捕縛され、兎丼に収容されてしまう。その後、オニ丸はヒトヒトの実（大入道）を何らかのキッカケに食べて、【おいはぎ僧兵の牛鬼丸】として再び墓を現在に至るまで守っていたそう。
（ONE PIECE953話 尾田栄一郎／集英社）
牛鬼丸は鬼ヶ島でカイドウたちを打倒するための武器を大量に渡すした後、ルンルン気分でそのままフェードアウト。ワノ国編終盤でも牛鬼丸は再登場していません。
カイドウの敗北を予言しているオニ丸と牛マルのキャラ名
続いてはオニ丸と主君である霜月牛マルとの関連性を考察しようと思います。
オニ丸と霜月牛マルの関係性は「牛若丸と弁慶」が大きなモデルと考えられます。牛若丸とは源義経の幼名。その源義経の部下が弁慶。さしずめ霜月牛マルのモデルは源義経という位置づけではあるはず。源義経で思い出される戦争があります。
それが「源平の合戦」。源平の合戦とは平清盛側が敗北し、源頼朝側が勝利した日本の内乱。
オニ丸と霜月牛マルの各々のモデルを考えると、霜月家が仕えていた光月家が【源氏側】であり、カイドウや黒炭オロチ側が【平氏】という位置づけで捉えられているはず。そして源平の戦いでは「源氏は勝利」し、「平氏は敗北」した。
そして、源氏の家紋は「笹竜胆（ささりんどう）」と呼ばれます。ここには「竜」の文字が隠されてる。龍と言えば光月モモの助。非常に意味深。
つまりオニ丸と霜月牛マルは「光月家側の勝利」を暗に示したキャラクターだったことが分かります。
コメント
龍といえばカイドウやろ笑笑笑笑