ワンピース最新1078話のネタバレ感想を画像付きでレビューします。タイトルは『脱出リミット』。前回のワンピース1077話のネタバレ感想は別途でご参照ください。
ちなみに次のワンピース最新1079話のネタバレ感想は既にレビュー済みです。
世界政府の本気
舞台はSSGが拠点を置く未来島エッグヘッド。
ルッチにボコられた【戦桃丸】は工場層にいたが、電伝虫を通じて「黄猿のオジキが！？」と驚いていた様子だった。その会話の相手が、上層のB棟2階にいた【ステューシー】だった。ちなみに、バッキンガム・ステューシーの血統因子を継承するクローン人間でもある元CP0の女スパイ。
ステューシーは何も知らされていなかった戦桃丸に、「Dr.ベガパンクを抹殺し、黄猿の到着を待つこと」であるとCP0に課せられていた任務を伝える。戦桃丸は世界政府のただならぬ対応に驚いた様子だったが、ステューシーはオハラの時よりも事態が重く見られていると分析する。
まず第一の理由がベガパンクが禁忌とされていた空白の100年を研究し、その解明がかなり進んでいること。第二の理由がオハラにはない戦闘力がエッグヘッドにはあったこと。海軍が想定外の戦力を動かす根拠としては十分だったことは戦桃丸からも明らかだった。
「迷っている暇はないぞ！海軍がここで何をするつもりなのかは歴史から学べ！」と戦桃丸がけしかけると、SSGの職員たちは一目散に逃げ惑うのであった。電伝虫は基本的にスピーカー状態のため、ステューシーとの会話はほとんど丸聞こえだった模様。
裏切りのSスネークの表情
一方、研究所のC棟3階には、セラフィムの【Sスネーク】に石化された【ウソップ】と【リリス】の姿があった。右半身だけ石化されているフランキーは「石化を解きやがれ！俺の左半身はまだ動く！今観念するなら許してやっても…！」と強がるが、Sスネークは意に介さない様子だった。
そこに頭部だけの【ピタゴラス】が「なぜです！？一体誰の命令で！？」と涙ながらに詰問するものの、Sスネークは無表情のままピタゴラスを踏み潰す。フランキーは食い止めようと叫ぶものの、石化状態で為すすべがなかった。
むしろピタゴラスが破壊した爆風と熱波で、フランキーは顔を歪めるだけ。
（ONE PIECE1078話 ©尾田栄一郎／集英社）
この際のSスネークの表情が「赤髪のシャンクスの手配書」と雰囲気（横目線）が似ているのは気の所為か？
シャンクス裏切り者の伏線まとめという記事も既に考察していますが、キャラの目線は意外と無視できない気もします。実際、Sスネークを筆頭としたセラフィムは仲間たちをことごとく裏切っていることから、シャンクスもやはり？
鉄壁 vs 鉄壁
A棟2階ではベガパンクの探索を続けている【アトラス】と【ニコ・ロビン】【チョッパー】の姿があった。
あちこちで爆音と叫び声が鳴り響く中、チョッパーは全員が無事であることを祈るだけ。ニコ・ロビンはセラフィムが暴れ回っているのは確認したと語るが、セラフィムを作った張本人でもあるアトラスは「ぬおお！不可解だぜ」と現状を理解できないでいた。
それでもアトラスは「そういえば今は封鎖している研究室」があったことをふと思い出す。あちこちで散発的に戦闘が勃発している現状、ベガパンクはそこに隠れている可能性に行き着くのは自然な話だった。ニコ・ロビンは「行ってみましょう！案内してアトラス」と呼びかける。
A棟3階では【サンジ】と【Sシャーク】が戦っていた。
傍らにはナミが負傷したエジソンを抱きかかえながらその身を案じていたが、ジェルマの血を覚醒させていたサンジは、Sシャークの攻撃をもろともしなかった。サンジは「お前に分かるか？愛の力」とドヤ顔するが、まさに鉄壁対鉄壁の様相。
ちなみに先週号からサンジの眉毛の向きが変わっていますが、これはジェルマの血がやはり関係していたことがワンピース105巻のSBSで判明している模様。またサンジたちのグルグル眉毛と悪魔の実の表面の模様、ギア5時のルフィの眉毛が酷似しています。
そのことから最初に生まれた原初の悪魔の実は太陽の神ニカが作ったものだった？
ルフィたちの手詰まり感
A棟4階では【ルフィ】【ゾロ】【ロブルッチ】【カク】が苦戦を強いられていた。特に「背中の炎」がもたらす無敵に近い防御力に為すすべがなかった。
しかも、【Sホーク】の姿がいつの間にか消えていた。ルッチは「殺しの順番を変えたな」と分析する。倒すのに手間取る厄介なゾロたちは後回しにして、まずは確実に殺せる弱者にターゲットを変えたんだろうと語る。
「そいつらが仲間である場合、強者であるお前らの動揺も誘えるからな」と更に分析する。ルッチは元々狡猾なだけあって説得力マシマシですが、これを聞いたゾロは「任せろ！おれが追う！」とSホークの後を追う。
ただゾロは言うまでもなく迷子のプロ。ルフィはカクにゾロの後を追うように指示を出す。ウソップ呼びされたカクはタメ突っ込みしつつも素直に従うが、ルフィは間髪入れずにゴムゴムのホークガトリングで【Sベア】の動きを封じる。
しかし相変わらずダメージを与えることはできず。ルッチも「バカ待て！そんなやり方じゃいつまでたっても倒せねェぞ！」と忠告するが、どのみち手詰まり感が解消されることはなかった。とはいえ、ギア5状態であれば普通になんとかなるとは思いますが。
3ヶ月前の「密告」が全ての発端
これらの騒乱は後に「エッグヘッド事件」と呼ばれて誰もが知ることになるそうですが、事の発端は3ヶ月前に聖地マリージョアに「とある密告」が行われたことから始まる。
電伝虫で伝えられた内容は「こちらエッグヘッド。上層部に伝えたい事がある。実はDr.ベガパンクは空白の100年の秘密を研究している」というものだった。
その後、調査のためにCP5がエッグヘッドに派遣されたが、その証拠をついぞ発見することはできなかった。しかし、エッグヘッドを出たサイファーポールの船は謎の失踪を遂げる。立て続けにCP7とCP8が派遣されるが、やはり再び帰還することなく失踪を遂げたのであった。
ただ聖地マリージョアには「謎の密告主」から再び聖地マリージョアに連絡が入った。事態を重く見た五老星が直々に密告者と話し合うと、ベガパンクの裏切りはどうやら確定的となった。ベガパンクの暗殺に踏み切った五老星はCP0を派遣し、自らも海軍大将・黄猿を伴ってエッグヘッドに向かう。
（ONE PIECE1078話 ©尾田栄一郎／集英社）
つまり、もはや戦争の様相を呈するレベルの軍隊がエッグヘッドに配備されようとしていた。しかし、そこに突如としてエッグヘッドに現れたのが、四皇となった麦わらの一味だった。赤犬サカズキや五老星は思わず気色ばむものの、この翌日にエッグヘッド事件は【衝撃的な結末】を迎えるのであった。
裏切り者はヨーク
再び現在のエッグヘッドに舞台は戻る。
悪魔の実をかつて研究していた地下では、ベガパンク以外にも世界政府から派遣されていたサイファーポールが閉じ込められていた。しかしベガパンクを救出しに来たシャカは、裏切り者によって脳天を撃ち抜かれて死亡していた。
そして、その裏切り者は階段を無言のままカツンカツンと降りてきた。ベガパンクは「何をしている！答えろ！」と凄むが、裏切り者はやはり意に介さない様子。「なぜこんな事を…」とぼやくベガパンクの目の前に無言のまま近づくと、その衝撃の正体が判明する。
（ONE PIECE1078話 ©尾田栄一郎／集英社）
それがベガパンク本体の脳ミソが分け与えられた猫（サテライト）の一人である【ヨーク】だった。つまり、聖地マリージョアに密告した裏切り者がヨークだった？パッと見る限り、ヨークの銃もデカそうなので、銃弾の大きさで犯人の目星がつきそうですが…。
そして、ヨークは立て続けに「あたいは天竜人になるんだよ♡」と衝撃の動機を語る。これを聞いたベガパンク本体は「何を言っておる！昔マリージョアに行ったじゃろう！あんな汚らわしい人間になりたいじゃと！？」と思わず激怒した。
しかし、ヨークは「シャカならそう言うね！もう死んじゃったけど！あはは！」と全く反省していない様子だった。更に「ややこしいよね？みんなベガパンクを名乗ってる。Dr.ベガパンクはこの世界に一人でいいよね？」と笑顔で脅しをかける。
ホラー感満載の場面でワンピース最新1078話は終わります。
ワンピース最新1078話ネタバレ感想
以上、ワンピース最新1078話ネタバレ感想でした。
セラフィムとの戦いは意外と長引いていますが、結果がどう転ぶにしてもルッチやカクの今後の動向が気になるところ。『ONE PIECE FILM RED』でもブルーノと共闘していましたが、今後も麦わらの一味に引き続き加勢する流れか。
だから映画のように再びコビーたちと共闘するような展開も予想できますが、CP0はやはり五老星直轄の諜報機関ですから組織ごと消滅する可能性があるのか？はたまた素性を隠して二重スパイのような行動を取り始めるのか？はてさて。
また今回のエッグヘッド事件では、やはり大規模な戦闘は避けられないことが伝わります。ここに一大事件を引き起こすとされる、麦わら大船団の傘下7名がいよいよエッグヘッド事件と絡んでくるのかも知れない。
○ヨークがまさかの裏切り者だった件
そして、今回1078話の目玉は「裏切り者の正体」が判明したことでしょう。自分が知る限り、ヨークと予想していた人はいなかったと思いますが、裏切り者という表現から考えると既存のキャラクターが犯人でした。セラフィムに命令できている点からも、候補はやはり絞られていたか。
(ONE PIECE1075話 ©尾田栄一郎／集英社）
実際、シャカは「ベガパンクが犯人」と堂々と答えを語っていました。ヨークの表情は出番が少ない割にコロコロと変わっていたため、変装の名人だったりするのかも知れない。
ただセラフィム同士は「体験と知識が共有されている」はずなのに、特にヨークはあらゆる欲望を押し付けられるなど他の猫と一番接点が多かったはずですから、何故他のベガパンクたちがヨークの裏切りを見抜けなかったのか？という疑問は残ります。
また何故ヨークの命令だけが優先されて、他のシャカたちの命令が無視されていたのかも解せません。この設定があったからベガパンクたちの可能性はないと考えていた、と今更言い訳してみますが、次のワンピース1079話以降でもう少し掘り下げて解説されるか。
○ヨークが裏切り者だった伏線とは？
それでもリリスは初登場時に「生物の【欲】は制御できない」と失敗作のメカシャークを見て意味深に語っていました。だから、ヨークの動機面の伏線に関しては最初から張られていた模様です。
(ONE PIECE1067話 ©尾田栄一郎／集英社）
他にもヨークが裏切り者だった伏線には「ヨークという名前」そのものが考えられそう。実際、猫（サテライト）たちのキャラ名を見ると、ヨークの名前だけが「モデルとなった対象」が具体的に存在していないことが分かります。
例えば、シャカであればお釈迦様、エジソンはトーマス・エジソン、リリスは悪霊のリリス、アトラスはギリシア神話のアトスといった具合。リリスはヘブライ語で夜を意味するため、あえて猫サテライトの中から選ぶならリリスと思っていましたが、結果的には唯一「仲間外れ」のヨークでした。
実在する名前を裏切り者に充てるには忍びない、という尾田さんの判断があったものと思われます。
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