おすすめバトル漫画の『HUNTERxHUNTER』はアイドル効果もあってか、作者・冨樫義博の連載は絶好調。ここ数年のハンターハンターは休載期間も随分と減った印象。まさに欅坂を駆け上がるが如し。
ただ『ハンターハンター』の伏線の中には未だに投げっぱなしのものも少なくなく、もちろんいずれ作者は回収してくれると思いますが、意外と忘れてしまっているハンタ読者も多そうです。
そこで今回ドル漫では「ジャイロの正体」について徹底的に考察してみようと思います。そもそもジャイロとは誰だっけ?という読者も、これまでのおさらいを兼ねてチェックしてみてください。
【解説まとめ】ジャイロの正体は「元NGLの国王」だった男
まずはジャイロの正体について判明してる情報からおさらい。
ジャイロとは、かつてミテネ連邦に位置する「NGL自治国」を影で支配していた国王であり、NGLという組織を一から作った創設者(首領)でもあった。
NGLとは「ネオグリーンライフ」の略称。そこからも分かるように自然保護をモットーに近代文明を使わず、極めて原始的な生活を送る集団で形成された自治国。さながら宗教的な思想に共鳴して集まったフシがあり、そのため人口217万人の99%がNGLを信奉する支持者で構成。
ただNGL自治国はエコロジー団体とは名ばかりに、実際には裏では違法な薬物や武器を製造し、各国に横流しして暴利を貪っていた。それを取り仕切っていた存在こそが、まさにジャイロという男。
一方、大半の国民は原始的な生活を純粋に楽しんでおり、あくまでこの事実は知らなかった。またワンピースのワノ国のように半ば鎖国国家であったため、各国はNGLの正体を知らないままだった。
【過去】比類なき悪意を持ったジャイロの生い立ち
だから、ジャイロは最初からNGLも当初から犯罪目的で設立したことは言うまでもない。そのため非常に悪意に満ちたキャラクターとして描写。この理由は、ジャイロの壮絶な過去や生い立ちから読み取れる。
貧しいスラム街で育ったジャイロは、男手一つで父親に育てられる。しかしながら、父親は寡黙だったためか、ジャイロは7歳になるまでろくに言葉を話せなかったらしい。それでもジャイロは唯一の肉親である父親を愛した。
何故なら、ジャイロが5歳の時に高熱を出してうかされたとき、必死に父親が看病してくれた記憶があったから。そして、「ヒトに迷惑をかけるな」という父親の言葉だけは必死に守ろうとジャイロは決意。
しかしながら、ある日、ジャイロは衝撃的な事実を知る。
実はジャイロを看病していたのは父親ではなく、見ず知らずの老人だった。そして、老人に育児放棄を咎められた父親は「死んだら死んだで構わねーよ」という捨てゼリフを吐いたことを。
そこでジャイロは育児放棄されていた現実をようやく認識し、その後、父親を自分の手であやめる。そして「世界に悪意をばらまく」という信念の元、ジャイロがおそらく20歳前後の頃にNGLを設立した。
だから暴利を貪るという打算的な意図だけではなく、社会に対する復讐がジャイロを突き動かしているらしい。まさに比類なき悪意を持ったキャラクターこそがジャイロ。
キメラアントとして生まれ変わるジャイロ
ただジャイロのNGLでの栄華も長くは続かず。
何故なら、最強メルエムを頂点としたキメラ=アントたちがNGLを襲撃したから。そのためジャイロ自身も「異形のキメラ=アント」として生まれ変わり、ついには人間でもなくなってしまった。
しかしながら、普通はキメラ=アント化してしまうと、人間だった当時の記憶は失う。もちろん何かをキッカケに人間時代を思い出すキャラもいましたが、悪意に満ちたジャイロは最初っから「人間だった頃の記憶を失うことは許さなかった」とのこと。
そこでジャイロは今現在、一体どこで何をしてんだ?って話が今回の考察記事のメインになります。
ちなみに、キメラ=アント化したジャイロの姿は不明です。ダウンジャケットやシルエットで隠されており、さながら黒幕の正体(烏丸蓮耶)も最近発覚したばかりの『名探偵コナン』の犯人ばり。
当時、作者・冨樫義博のアイデア(キャラデザ)はあまり固まってなかったのかも。ハンターハンターのキャラは連載を負うごとに雰囲気が変わることすらしばしばですからね。幻影旅団のクロロ・ルシルフルも典型か。
とはいえ他のキメラ=アントのキャラデザと比べる限り、ジャイロの姿は二足歩行で「しっかり人間型」。顔は隠してるもののフードで覆う程度であり、そこまでジャイロの姿は「異形のもの」とまで言えるレベルには変化してないと考察できそう。
【現在】ジャイロは「流星街」に向かった可能性が高い?
ということで本題。中二病全開のジャイロは現在何をしているのか?
結論から書くと、おそらくジャイロの現在は流星街にいる可能性が高そう。流星街は「何を捨てても全てを受け入れる街」ですから、ジャイロが行き着く先としては打って付け。
何故なら、ジャイロの元仲間だったウェルフィンやヒナたちが「ジャイロを探して流星街に向かっている」から。ウェルフィンはメルエムを前にしてもジャイロへの忠誠心が揺らがなかったほど。ジャイロの思考パターンや今後の動向も手に取るように分かるのでしょう。
だから悪意に満ち溢れたキャラクターとして紹介されてるものの、実はジャイロは意外と良いヤツでもありそう。実際、ジャイロの口癖が「死ぬまで死ぬなよ」だったらしい。どこぞのスポ根漫画か。
そのためジャイロは自暴自棄な性格なのかと思いきや、むしろ「生きるための強い意志」すら感じさせる。こういった強い意志があるからこそ、ジャイロは現在流星街で何か目論んでいる様子。
ちなみに、ドル漫では【ハンタ考察】名前アナグラム伏線まとめも執筆済みですが、ジャイロの由来は野球用語。端的にまとめると、ジャイロボールは「魔球」。おそらくジョジョのジャイロ・ツェペリも同じ由来か。
そのため命名の由来などを考えると、ジャイロが今後『ハンターハンター』で活躍することは間違いない。
ジャイロは「幻影旅団並」の武装組織を結成か?
じゃあ、ジャイロは流星街で一体何をやっているのか?
結論からドル漫の予想を書くと、ジャイロは幻影旅団に匹敵する武装組織を結成してる可能性があると見た。少なくとも、流星街をジャイロが支配している可能性が高そう。違法な商いで稼ぐ意味でNGLも流星街も酷似しており親和性が高い。
実際、幻影旅団は流星街で結成されており、また幻影旅団のフィンクスによって倒されたっぽいですが、もしかすると既に「ザザン」によってキメラ=アント化された住民が残っている可能性も。
既に流星街の長老もクロロ=ルシルフルによって念能力を奪われてる状態。またキメラアントに襲撃されるなど流星街の戦力減は否めず、そのためジャイロに為す術もなく流星街が支配されてる可能性は高いでしょう。
こうやって考察していくと、実はこれまでのハンターハンターの展開は全てジャイロに繋がるものばかりだった。何故、キメラ=アントが流星街を襲ったのか?何故、クロロは流星街の長老の念能力を奪ったのか?
まさに冨樫義博が何年も前から用意していたトラップだった。
ハンターハンターの伏線一覧まとめでも言及した「例のビデオテープ」のクダリもジャイロの登場時に回収されるのかも知れない。
ジャイロがゴンと共に「暗黒大陸」にやって来る?
現在、『ハンターハンター』のストーリーは暗黒大陸に向かっている最中。厳密には暗黒大陸に向かう船でカキン継承戦が行われている最中。
そのため流星街にジャイロが根城を作っていると仮定しても、今後どうやってハンターハンターの展開に絡んでくるのかが疑問。もっと言えば、念能力が使えなくなったゴンやアルカとしっぽり旅行してるキルアも同様。
要するに、既にブラックホエール号に乗船してないキャラクターはどうするのか?このまま『ハンターハンター』は暗黒大陸編と非暗黒大陸編みたいな感じでストーリーが分岐するのか?
いや、答えはNO。
おそらく最終的にはゴンやキルアも一緒の仲間になって、ジャイロたちは暗黒大陸に独自ルートで到達するとドル漫では見た。やはりキメラ=アント化したジャイロにとって、暗黒大陸は第二の故郷。また五大厄災など非常に魅力的な存在も。
やはりゴンとキルアが別々に分かれて暗黒大陸に来ると仮定すれば、更にストーリーが煩雑化する。キルアはアルカと世界中を旅行している最中ですので、この流れから流星街に流れ着く可能性も。
前述のように「ジャイロ=良いヤツ説」もあながち間違いではなく、意外と偏見を持たないゴンとの相性が良さそう。またキルアの生育環境も悲惨ですから、ジャイロとお互い共感できそうな要素も。
そして、そのままジャイロ×ゴン・キルア組、ハンター協会(パリストンや十二支ん)、カキン王子などが複雑に絡み合うカタチで暗黒大陸で「ハンターハンターは最終回」を迎えそう。
そのためハンタ読者からすればいきなり唐突に登場して困惑したものの、それだけ作者・冨樫義博からしてみれば「ジャイロは今後大活躍させたい重要なキャラ」という位置付けだった裏返しなのでしょう。
ジャイロがいつ再登場するかは相当先になると考察しますが、今からドル漫も含めて心待ちしたいと思います。
ちなみにカキン継承戦については、【画像あり】カキン王子一覧まとめや【ハンタ考察】ヒソカの居場所まとめ、【ハンタ考察】サイレントマジョリティーの正体まとめなども後で参照してください。
コメント
他のマンガのネタバレ入れるなや。
頭大丈夫か??