今から約10年ほど前に連載が開始した漫画が『バクマン。(BAKUMAN)』。大場つぐみ(原作)と小畑健(作画)の共作。旧ブログタイトル(バズマン。)に文字って使用させていただいたのは懐かしい思い出。
この『バクマン』は2010年にテレビアニメ化、2015年に実写映画化されるなどメディアミックスとしても人気を博しました。累計発行部数は1300万部超えと、おそらく漫画家マンガの中で『バクマン』が最も売れた作品のはず。
そこで今回ドル漫では『バクマン。』の最終回・最終話のネタバレ感想をレビューしたいと思います。画像的に既にネタバレ感満載ですが、意外と有名マンガでもどうやって完結したか覚えてない読者は多いはず。
既に『バクマン。』は中古店に売ってしまった方などは記憶を呼び起こしてみてください。ちなみにフルカラー版バクマンが発売されていたので、画像は全てフルカラーとなっております。
「REVERSI」のアニメ化が決定するも…【完結まとめ】
主人公の真城最高と高木秋人は少年ジャンプで連載中の「REVERSI(リバーシ)」のアニメ化が決定。亜豆美保はいつでもアニメの声優役ができるように、リバーシの世界観を読み込んでおり準備万端。
何故なら、二人は「真城が作ったマンガのアニメ版の声優ヒロインを務める。その夢が叶えば結婚する」と約束していたから。二人はまさに「今」のために走り続けてきた。
しかし喜びもつかの間。醜いキモオタが真城と亜豆美保が付き合っていることを突き止める。真城も亜豆も「悪いことはしていない」と堂々と主張するも、周囲の大人たちは亜豆の起用に反対。
ただアニメ監督の男だけは「声優オーディションで決めたい」と作者・真城の意思を尊重してくれた。それでも編集者や声優事務所の関係者は「交際を否定しろ」と圧力をかけてくる。ヲタは内容の良し悪しより、声優の応援目的で購入することもしばしば。
真城最高も亜豆美保もラジオで堂々の交際宣言!【完結まとめ】
しかし亜豆美保はラジオ番組で「堂々の真剣交際」を宣言する。そして、真城と約束した結婚のクダリも説明。まさにファンにケンカを売るようなものですが、亜豆はファンの声と向き合いたいとリスナーの電話に出る。
亜豆は内心震えながらもファンの電話に出ると、ショックを受けたファンからの罵詈雑言はあったものの、感動したファンから叱咤激励の声もあった。そして、亜豆の勇気に応えるように真城がラジオ局に電話。
そして、「亜豆美保は声優です。彼女の声を信じて欲しい。亜豆美保は実力で約を勝ち取ってくれると信じてます」と真城はいちプロフェッショナルとして、またいち彼氏として本心をぶちまける。
真城と亜豆のカッコよさにマスコミやファンも呼応。翌日の新聞紙面には「声優・亜豆美保 奇跡の純愛」という見出しが躍る。とりあえずは結果オーライの展開に持ち込める。
公開オーディションの結末は圧倒的大差で選ばれる!【完結まとめ】
その後、真城最高や高木秋人は「リバーシ」の連載に奮闘。ラジオでの一件が話題を呼んで重版がかかって、一巻あたりの発行部数は83万部。新妻エイジの「ゾンビガン」の100万部には及ばなかったが好調を維持。
そして、「リバーシ」のヒロイン役の公開オーディションの日。やはりスキャンダルの影響は大きいのか、声優模擬選挙では亜豆美保は5位と苦戦。しかも本番でセリフ間違いも連発してしまう亜豆美保。まさにピンチ。
ただ実は渡された台本が間違っていただけ。亜豆美保は真城のマンガを読み込んでいたからこそ、スラスラと間違えずに役に没頭することができた。真城本人は言うまでもなく、周囲の誰もが亜豆の演技に息を呑んだ。
結果、圧倒的大差で亜豆美保がヒロイン役を射止めることに成功。亜豆は嬉し涙を流し、真城は床にビターンと寝そべって「良かった」と一言ポツリ。その後、真城は「TVアニメで亜豆が喋った時に迎えに行く」と亜豆に約束し、二人の結婚というゴールはまた一歩近付いた。
新妻エイジを抜け!【最終回・最終話まとめ】
でも、こんなところで「亜城木夢叶」は終わらない。やはり漫画家として最大のライバルである新妻エイジを追い抜いて、真城は亜豆美保と結婚したかった。それに対して高木秋人も快諾。
そして高木秋人は編集者の服部に対して、「ジャンプで一番人気の漫画家として結婚させたい!」とアニメ化のタイミングと同時にリバーシの連載を完結させることを直訴する。
それに対して、ツーカーの仲である編集者・服部は快諾。漫画家としての心意気を買った。しかし、アニメ化に伴って発行部数は増加する。出版社としては受け入れがたい要求。
売れてる人気漫画は必死こいて引き伸ばさんかい!ワレェ!…ってなもんです。
そこで編集者・服部は「会社と作家が対立した時、作家側に立つのが真の編集者だ」という元マンガ編集者の鳥嶋専務の発言を持ち出して説得してみせた。
ちなみに『バクマン。』に登場するマンガ編集者は、実際に少年ジャンプで実在した編集者。あくまで最終回・最終話のレビューのため今記事では割愛しますが、鳥嶋和彦ことマシリトに興味がある方は別記事を参照。
バクマン最終回はもちろん…【完結まとめ】
いよいよアニメ放送が近付く8月。この直前に連載を終えた「リバーシ」は9週連続で少年ジャンプのアンケート一位を獲得。コミックス最終巻は書店のあちこちで売り切れ。
そして、ついに新妻エイジの「ゾンビガン」をわずか2万部ではあるものの、平均発行部数で上回ることに成功。名実ともに「亜城木夢叶」という漫画家は一種の集大成を迎える。
これに対して、新妻エイジは「ゾンビガンを300万部にして待ってます」と高らかに宣戦布告を行う。まさに再戦を予感させる最終回であり、まさに「バクマンの続編」も薄っすらと期待させるような余韻が残るやり取り。
真城最高は様々なモノを抱えて帰宅。これまでの過去を振り返りながら、元少年ジャンプ漫画家だった今は亡き叔父さんに対して、「おじさんができなかったこと、やりたかったこと僕が全部実現してみせる」と固く誓う。
○真城が亜豆にプロポーズしてストーリーは完結!
それは当然、亜豆美保に対するプロポーズ。そして「リバーシ」のアニメ放送当日。真城最高は真っ赤なフェラーリを乗って、亜豆美保を迎えに行く。どこに向かったかと言うと、亜豆美保の生家。
何故なら、二人は亜豆美保の家の前で結婚の約束を誓ったから。あれから10年以上は経過したものの、亜豆美保の生家はキレイなままだった。真城は勇気を出して「結婚してください」とプロポーズ。
そして亜豆美保は「これからはずっと隣にいられるね」と初めてのキスで応える。その後、二人は結婚。亜豆は声優として、真城は「亜城木夢叶」として漫画家としてあり続ける…という終わり方。
漫画「バクマン」 最終話・最終回ネタバレ完結まとめ
以上、『バクマン。(BAKUMAN)』の最終回・最終話に関するネタバレ感想でした。
良くも悪くも、この結末ありきの漫画だった気がします。あくまで『バクマン。』は主人公とヒロインの結婚というゴールに向かってストーリーが進んでいた。どうしても恋愛要素は強く、肝心のマンガ制作に関しては置き去りになってた感も。
いかに新妻エイジに発行部数で勝つかなど、完結するまでに亜城木夢叶は自分自身への作品の愛めいたもんはほとんど感じさせなかった。漫画はあくまで手段として客観的に描かれており、良くも悪くも「いかにもな暑苦しさ」がなかったから『バクマン』はヒットしたのかも。
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