【結末】食糧人類 最終7巻 ネタバレ感想まとめ【打ち切りラスト?】【最終話】

『食糧人類-Starving Anonymous-』の最終回・最終話のネタバレ感想をレビュー。

作者は水谷健吾(原案)、蔵石ユウ(原作)、イナベカズ(作画)。掲載サイトはeヤングマガジン。出版社は講談社。ジャンルは青年コミックのサバイバル漫画。

『食糧人類-Starving Anonymous-』はAmazonのKindleや楽天KOBOなどでもダウンロード購入が可能です。

随分前に完結を迎えていたようですが、ようやく最終7巻が発売されたので今回ドル漫では『食糧人類』のラストの結末をいろいろ考察していこうと思います。あくまでネタバレ注意です。

【解説】食糧人類・最終回までのあらすじまとめ

まずは『食糧人類』の最終回までのあらすじを解説。それぞれの登場人物の正体や秘密を改めておさらい。

○【キャラクター】山引の正体とは?

例えば、「山引(やまびき)」というメガネイケメンの正体から解説。山引は人間肥育場の「ゆりかご」に監禁され、主人公・伊江と共に脱出を図る主要キャラクターの一人。

山引はもともとノーベル賞クラスの発見も容易に行うなど、驚異的な頭脳を持つ天才大学生だった。

しかしながら、山引の圧倒的な頭脳は嫉妬され、通っていた大学の教授・桐生(後の「夕凪の会」のリーダー)の手によって大量の放射線を浴びて死にかける。

(食糧人類4巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

ただ山引は圧倒的な運否天賦も持ち合わせ、ズタズタに引き裂かれた染色体を繋ぎ合わせようと様々なDNAを注入した結果、山引はヤモリのように天井に足裏だけで引っ付くことも可能に。

他にも山引は体内の臓器の位置は全てバラバラに移動させ、プラナリアの遺伝子も配合されたことで再生能力もピカイチ。そのため色んな意味でチートすぎるものの、あくまで山引は「普通の人間」です。

○【登場人物】ナツネの正体は「増殖種」

一方、主人公・伊江や山引と共に脱出を図るナツネの正体。

(食糧人類2巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

結論から書くと、ナツネの正体は「増殖種」です。

後述する怪物たちの食欲を満たすために、人間肥育場「ゆりかご」で開発されていた増殖種の完全体。母親はもともとそこの実験体でナツネを孕んだ状態で脱走してきた。

増殖酒のナツネは驚異的な再生能力を持つ人間で、ほぼ永遠に死なない。また成長力も圧倒的に優れており、ナツネの見た目は20歳を超えた青年ですが、実際の年齢はまだ6歳。

(食糧人類6巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

だから当初死んだと思っていたナツネも、最終的には脅威の肉体を誇る山引から「産まれて復活」したこともあった。ナツネの正体はどんだけ切り刻まれても死ぬことはなく、むしろどんどん増殖していく。

そのため、『食糧人類』の最終回・最終話の鍵を握るのも「ナツネ」というキャラクター。

【最終回】謎の怪物の正体とは「宇宙人」【完結ラスト】

続いては、人間肥育場「ゆりかご」に生息する謎の怪物の正体を解説。つまるところ、ラスボスの正体をネタバレしようと思います。今更ですが引き返すなら今のうちです。

(食糧人類6巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

結論から書くと、怪物の正体は「宇宙人(高度な知的生命体)」になります。

この生命体は背中に大きな翼を持つなど人類とは似ても似つかないですが、この怪物は人類よりも遥かに優れた知能を持ち合わせ、また高度な文明が栄えてたそう。さながら『ONE PIECE』のトリトリの実を彷彿とさせます。

ただ、この怪物は知能が高い故に消費カロリーも大量に必要だった。そのため食欲は極めて旺盛。そして、繁殖能力もエネルギー量に合わせて極めて高かった。そのためもともと住んでいた母星の資源を食べ尽くしてしまった。

つまり、漫画の副題である「Starving Anonymous」とはまさにこの怪物(ラスボス)のことを意味していた。日本語に直訳すると「飢えた匿名(生物)」といったとこと。だから最後までどういった名前だったのかは不明。

○人類とはまさに「食糧」になるために生まれた家畜

(食糧人類6巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

そこで謎の怪物は新たな資源を求めて宇宙外に活路を見出す。その一匹が宇宙船で飛来してきたのが「地球」。そしてチンパンジーを地球の王にすべく、遺伝子改造して誕生したのが「人類」。

結果、人類は四足歩行からから二足歩行に進化し、脳ミソを肥大化させることでより高い知能を得る。そして、今日の文明を人類を築き上げたのは周知の事実。

つまり、人類とは「宇宙から飛来した謎の怪物たちによって生産された食糧だった」というオチ。歴史学者や生物学者が想像する以上に、実は人類は最近生まれたみたいなこと?

ただ一方で、怪物は「自らの肉体」も改造した。

とめどない繁殖能力を強制的に抑制させ、「クイーン」と呼ばれる嬢王蜂的な一体だけが産卵できるように再設計。他の怪物は外骨格を発展させるなど幾度となく改造を施しつつ、ひたすら増殖種が産まれるまで「人間」という食糧をホソボソと貪る日々が続く。

ただし、主人公・伊江や山引、ナツネたちの蜂起によって計画は全て頓挫してしまう。しかも飢餓状態があまりに続いたため、原始に戻った怪物たちはクイーン以外にも排卵が可能となった。

(食糧人類最終7巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

そして、謎の怪物たちは「ゆりかご」から全て解き放たれ、日本…いや地球全体が地獄絵図と化すという場面から、『食糧人類』の最終回・最終話のストーリーが始まります。

【結末ネタバレ】最終回はナツネが自ら犠牲となり…

ということで本題。『食糧人類』の最終回をレビューしていこうと思います。しつこいですがネタバレが嫌いな方は離脱推奨。

改めて『食糧人類』のストーリーをおさらいしておくと、謎の飢えた怪物たちが日本以外にもニューヨークなど、世界中のあらゆる場所におびただしい数が飛び散り、まさに人類大ピンチ。

そこで立ち上がったのが山引とナツネ。山引はナツネを復活させた要領で、数百・数千体のナツネのクローンを大量に生成。これら全てでクイーンのもとに立ち向かう。

しかし、結果は惨敗。生身の人間が肉弾戦で勝てる相手ではなかった。大量のナツネはクイーンにひたすら食われるだけ。しかも食われる度に、ナツネの身体は更に分裂して繁殖していく。

そして、地下ではナツネの叫び声だけがこだまするまさに地獄絵図。

(食糧人類最終7巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

一方、クイーンにとっては念願だった「食べても減らない食糧(増殖種)」がまさに目の前に現れたカタチ。そこで「増殖種だぁ亜ぁぁ」と絶叫。世界中に飛び散った仲間たちを再び「ゆりかご」に戻す指示を出した。

(食糧人類最終7巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

ただ怪物の繁殖スピードは想像を遥かに超えており、既に「ゆりかご」に戻ってくる段階ではおびただしい数にまで増えていた。これ即ち、それだけの人間が大量に食われた裏返しでもあった。

しかし、これは怪物側にとっても不幸な事実をもたらす。何故なら、ナツネは増殖種の完成体ではあったが、あくまで「たった一人」に過ぎない。これら全ての怪物の食欲を満たすには至らなかった。

○「共食い」がお互いにとってメリットだった理由

そして、そこで発生したのが施設内に入れない怪物同士の「共食い」。怪物が怪物を食い合うという異常事態が発生。

でも、クイーンにとっては都合が良かった。

何故なら、地球上の人類が滅亡すると、そのまま怪物も同時に結果的に空腹で共倒れしてしまうから。まさに食物連鎖。だから適当に仲間同士で間引きさせ、むしろ生き残った人類の数を再び増やす方が得策とクイーンは考えた。

つまり、人類と怪物の「目的」は奇妙にも合致した。そこで、主人公・伊江たちはナツネと怪物を地下に閉じ込めてしまう。

もちろんナツネは怪物に食われ続けるだけの悲惨な状況は続くが、一方でナツネ自身が覚悟を決めてそれを選んだ。罪悪感にさいなまれながらも、自分に言い聞かせるように伊江はドアを閉じるボタンを押した。

(食糧人類最終7巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

そして、伊江たち施設を立ち去ろうと決意する段階では、そこには無数のおびただしい数の生産活動を止めた怪物の姿があった。ちなみに伊江以外に助かったキャラはカズやオグっちゃんがおりますが、今回のネタバレ感想では割愛。

この中を伊江たちはひたすら歩き続けて脱出。最後はなんとか事なきを得て助かる。

ラスト最終回は伊江たち脱出から「数年後」の展開

でも、ここで『食糧人類』のストーリーは完結しません。

何故なら、ナツネたちが地下施設でひたすら怪物に食べ続けられる状況に変わりはないから。

そのため3年後の伊江は特殊清掃業者として働きながら平穏な生活を送っていたものの、未だにナツネを見捨てた罪悪感で苦しんでいた。果たして自分だけ助かっていいのだろうか。そして、伊江は決意する。

今もなお地下施設で苦しんでいるナツネを助けるため、「ゆりかご」があった場所の地下をひたすら掘り続ける。ナツネを助けるためだったら、再び怪物が世界に放出されたって構わないと考えた。

しかし、当然地下施設は地中奥深くに存在するため、いくらスコップで地下を掘っても辿り着くことはない。体力も精神も疲弊して倒れ込む伊江。

ただ、そこに「ナツネ」の懐かしい姿が。伊江はナツネに肩を貸されて、フラフラの状態で山の中を歩き出す。どうやらナツネは怪物の魔の手から逃れたらしい?

○【結末】狂牛病(BSE)と同じ理論で自滅した【肉骨粉・共食い】

(食糧人類最終7巻 水谷健吾・蔵石ユウ・イナベカズ/講談社)

…と思いきや、ナツネは「アイツラは俺が根絶やしにした」と伊江にポツリ。あまりの唐突の告白に事態を認識できず、思わずショックで気を失う伊江。そして、夢の中で伊江はナツネから衝撃の事実を知らされる。

結論から書くと、狂牛病と呼ばれる「ウシの脳がスポンジ状」になる病気が深く関係してきます。いわゆるBSE。

この狂牛病の病因は「ウシ同士の共食い」にあった。ウシたちに牛肉や牛骨を砕いた「肉骨粉(にくこっぷん)」を食べさせたことが原因と言われてる。冷静に考えると相当ヤバいですが、そのため現在では肉骨粉は規制されてるらしい。

具体的には異常プリオンに侵された肉骨粉を食べたウシは、どうやら正常なタンパク質が異常プリオンと付着し、爆発的に増殖してしまうらしい。その結果、脳は破壊されてウシは死に至る。

じゃあ、ウシを「人間」に置き換えて考えてみましょう。実は、これと同様のことがナツネの身体にも起きた。

どうやら何かしらがキッカケで、ナツネの体内にも異常プリオンが発生。このナツネの肉体を怪物は食べ続け、しかも死体すら貪り続けた。まさに「ナツネを感染源」として、怪物の中で異常プリオンがねずみ算式的に増殖。

そして、そのまま閉じ込められた地下空間において、謎の怪物は「種を保つ」ことができなくなったまま消滅。つまり、怪物はナツネに絶滅させられたというよりも、結果的に「自滅」させられたという結末。

ちなみにこれ以上の最終回のネタバレは控えますが、最後は意外と青春マンガチックなオチで終わります。

【完結】食糧人類 全7巻 総合評価・評判・口コミまとめ【ラスト最終話】

以上、『食糧人類-Starving Anonymous-』の最終回・最終話のネタバレ感想でした。

ネット上で言われてるような「ヒドい最終回」でもなかった気はします。むしろ個人的には打ち切り要素は感じず、割と最後までしっかり描き切った終わり方だったのではないかと思います。

何故なら、わりと序盤の段階で既にオチや世界観のネタバレがされてたから。「Starving Anonymous」という副題からして最初から考えてた結末だった可能性は高く、打ち切り回避しようと試みたストーリーの引き伸ばし感も少ない。

言ってしまえば、良くも悪くも『食糧人類』は出オチ漫画

そのため終盤にかけて期待が高まるようなストーリーでもなかったため、逆に言うと最後もガッカリ感みたいな読後感もなかった。そのため序盤こそショッキングでしたが、意外と完結してみると「普通の漫画」としてまとまっていたのではないか。

○ツッコミどころ満載の設定もあるが、短編SF漫画としては意外とおすすめ?

もちろん設定は意外とチープ感や手垢感はありました。端的にまとめると、「うーん…ラスボスが宇宙人?」。

考えてみると人類の文明が急激に発展したのは、わずか1000年2000年の話。じゃあ、怪物たちは万年単位で文明が粛々と発達するのを呑気に待ってたのか?その時の空腹はどうしてたのか?

もし謎の怪物が人類の歴史を裏で全部支配していたとすれば、何故、わざわざ人口を減らすような戦争を止めなかったのか?ましてや、日本はボコボコにされた敗戦国。仮に怪物たちが日本に昔から生息していれば、アメリカに負けないほどの大国になっていたのではないか?

そもそも怪物たちが圧倒的な繁殖力も兼ね備えるのであれば、そのまま自分たちを「養殖」すれば良かった話。もちろん狂牛病のオチを考えたら、結果的に絶滅していた可能性も高そうですが…。

最初から考えてた設定の割に、意外とツッコミどころは満載。

ただ画力が非常に高い漫画家さんを採用しており、アクションたっぷりの「短編SF漫画」として読めば、そこまで面白くなくはない漫画とドル漫では評価。SF漫画として評価するなら、わりと面白い切り口だったのかも知れない。

もちろんグロテスクな描写は終始多いため、その耐性があることが大前提ですが。むしろグロ好きなら普通におすすめできるか。

ちなみに【完結】アイアムアヒーロー 最終回 ネタバレ感想まとめ【完結】東京喰種re 最終回 ネタバレ感想まとめ【完結】銀魂 最終話 ネタバレ感想まとめ【完結】からくりサーカス 最終回 ネタバレ感想まとめなども併せてご参照ください。