【おすすめ考察】キングダムが名作漫画と評価できる面白い5つの魅力まとめ【ネタバレ全巻レビュー】

『キングダム-KINGDOM-』のネタバレ感想をレビュー。作者は原泰久。掲載誌はヤングジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは青年コミック。2018年2月時点でキングダムの発行部数は3300万部を超える人気歴史漫画

そこで今回ドル漫では「キングダム-KINGDOM-が面白いか面白くないか」を徹底的に考察してみました。ぜひ歴史漫画好きの方以外も、キングダム購入時の参考にチェックしてみてください。

他にも「ONE PIECEが面白い理由」や「進撃の巨人が面白い理由」「ハンターハンターが面白い理由」なども考察済み。

【解説】キングダム あらすじ内容・ストーリーまとめ

まずは簡単に『キングダム』のあらすじ内容から解説。

時は紀元前245年。日本がまだ弥生時代だった頃、中国大陸には秦(しん)という大国があった。

(キングダム5巻 原泰久/集英社)

主人公は秦国の第31代目の王である嬴政(えいせい)。後に中華統一を果たす始皇帝。

『キングダム』の中では省略して「政」と呼ばれることが多いんですが、幼少期は趙という別の国で育つものの、秦国の国王が亡くなったため再び連れ戻されて、嬴政はわずか13歳で秦国の王となった流転の道を歩む。

当時の中国大陸は春秋戦国時代。秦国を含めて主に7カ国(秦以外には魏、趙、斉、楚、韓、燕)の大国がお互いに勢力拡大に凌ぎを削っており、中国大陸はまさに血で血を洗う様相を呈していた。

つまり『キングダム』のあらすじ内容を一言でまとめると、始皇帝(主人公・嬴政)が各国の武将たちを倒して、秦国が中華ナンバーワンの国に成り上がるストーリー。ただ漫画タイトルはエンペラーではなく、「キングダム(王国)」。

そのため面白い魅力やおすすめポイントは改めて後述しますが、武将同士のアクション描写満載の内容がメイン。まさに「天下布武」を体現したような歴史漫画。『キングダム-KINGDOM-』とは、これぞ「男読者」がそそられるようなマンガとまとめられます。

主人公・政(始皇帝)のキャラクターがおすすめ!

まず最初のおすすめポイントは「主人公(嬴政)」のキャラクター性。

やはり後に中国大陸を収める始皇帝だけあって、人物像は偉大。まさに言動の一つ一つが力強い。イデオロギーや考え方は常に一貫としてるため、基本的にキャラクターにブレがなく、読者としては安心して読める漫画に仕上がってるのが魅力。

(キングダム31巻 原泰久/集英社)

例えば、咸陽・蕞(さい)での戦いでの一場面。秦国は合従軍という複数の国が徒党を組んだ敵に苦しめられる。そこを嬴政が民衆たちを奮い立たせることで何とか合従軍の猛攻を凌ぎきる。

政は武力がないものの、言葉で相手を説き伏せる。まさに為政者としての実力を最大限発揮した名場面。嬴政が人間として、男として、為政者として、徐々に始皇帝にまで成長していく過程も『キングダム』の見所の一つ。

(キングダム40巻 原泰久/集英社)

また政が秦国内の政敵・呂不韋に詰め寄る場面もグッと来た読者が多そう。

呂不韋は元商人だけあって、「あくまで経済を豊かにさせて戦争をなくす」と豪語。嬴政が加冠の儀(真の大王として選ばれる儀式)を行うタイミングで秦国でクーデターを企てようと試みる。

しかし、嬴政は臆せず綺麗事を言わずに、中華統一を「武力」で行うことを言明。様々な国が存在すれば、いずれ衝突が起きる。だからこそ武力を使って「一つの国」にまとまげるときっぱり。今の日本の野党を見ても、いくら弱小政党が存在しても無意味ですから。

どちらが王に相応しいか?何を以って戦争を食い止めることができるのか?」を力強く語って長年の政敵であったはずの呂不韋を説き伏せ、まさに「言葉」のみでクーデターを鎮圧させた場面はキングダムの名シーンでありましょう。

ちなみに、実際の始皇帝(嬴政)はかなり鬼畜だったらしい。横山光輝の歴史漫画だったか忘れましたが、とことん暴虐の限りを尽くしたそう。だからリアルの始皇帝は、政のキャラクターとは真逆とも思える人物。

だから『キングダム』ではどう折り合いを付けるのかと疑問でしたが、「光」という表現を使うことで上手に整合性を取れたのかなと思いました。一方でクーデターの首謀者(ロウアイ)を容赦なく処刑するなど、政の鬼畜性が早くも垣間見られた場面でもありましたが(笑)

○もう一人の主人公・李信もおすすめキャラ

ちなみに、『キングダム』にはもう一人主人公がいます。

それが嬴政の下で働く「信(しん)」と呼ばれる元平民。嬴政(始皇帝)を影から支える若手注目株の武将。当初架空のキャラクターかと思ってたんですが、実際当時存在した李信(り・しん)と呼ばれる武将がモチーフとのこと。

だからキングダムは「嬴政が政治」の世界で戦い、「信が戦場」でガチで血生臭く戦うというW主人公性が取られてる。「武力で統一」という嬴政の言葉も、まさに武力≒信のことを暗に指している。

実際、信は合戦で大暴れし、裏方として中華統一をバックアップします。政は為政者として権力闘争を勝ち上がり、信は戦場で名を挙げて大武将に上り詰める。『キングダム-KINGDOM-』ではお互いのキャラと役割の住み分けができており、ストーリーも読みやすい。

ただ信は『キングダム』の中でもっとも人間味にあふれるキャラクターかも知れない。もはや唯一の良心。実際の始皇帝は鬼畜だったようなので、どちらかと言えば李信の方が王道的な主人公キャラにふさわしいかも。

(キングダム44巻 原泰久/集英社)

例えば、敵国の民間人をいたぶる同じ秦国の兵士に対してブチ切れてることもしばしば。嬴政(始皇帝)と同様に言葉に力強さがあって、信も脳ミソ筋肉だけのキャラクターに終わってないのも魅力。

そして、二人の主人公が「一つの壮大なロマン(中華統一)」に向かうのが相乗効果のようにストーリーを更に熱くさせてくれる。『キングダム』が非常に読み応えがあるストーリー展開の歴史漫画に仕上がってるのは、この二人の主人公がいるからこそ。

王騎や呂不韋など個性的な登場人物が面白い!

また『キングダム』は主人公以外にも、かなり個性的な武将たちが勢揃い。どの武将たちも良い感じにデフォルメがききすぎてて、まさに男子中学生の股間並にキャラ立ちしてて面白いとドル漫では評価します。

(キングダム10巻 原泰久/集英社)

最たるキャラクターが王騎(おうき)。秦国六大将軍の一人の猛将。「秦の怪鳥」と恐れられ、その異名が中国大陸に広く名が轟いてるぐらいに王騎は強い。それ故に炸裂させるオネエ言葉が不気味。

(キングダム15巻 原泰久/集英社)

王騎がどれぐらい強いかと言うと、戦場で武器を一振りするだけで敵が一瞬で壊滅。まさに一振り一閃。お前らは発泡スチロールかってぐらいに、簡単にスパスパと真っ二つされていくモブ兵士たちが哀れで仕方がない(笑)

王騎はKINGDOM序盤に登場しただけあって、誰もが覚えてるではみんな大好き巨大なオカマ武将。もちろん王騎クラスのバケモノ武将は他にもたくさん登場するんですが、ここまでインパクトに残ってるキャラクターは後にも先にも少ないでしょう。

ただ秦国にはまだまだ面白い武将がおり、例えば王騎の部下だった騰(とう)。武将として強いだけじゃなくて、ひょうひょうとしてる性格のギャップ感が素敵。他にも王翦(おうせん)に至っては、常にマスクを被っており謎だらけ。

桓騎(かんき)も敵の鎧をまとって潜入して敵大将の首を打ち取るなど、イケメンキャラではあるものの常識にとらわれない戦場での戦い方が面白い。でも、桓騎の性格は至って残虐無道などそれぞれキャラに癖があって面白い。

(キングダム18巻 原泰久/集英社)

他にも呂不韋(りょふい)も面白いキャラクターでした。先程の嬴政のクダリでも登場した元商人。非常に狡猾で功名心や栄光浴が強い。政の母親の皇太后に付け入るなどして、秦国の中で成り上がっていった異色の過去を持つ。

武将(武人)ではなく文官ですが、嬴政(始皇帝)を引きずり下ろして自分が秦国の王になろうと目論む。裏で何度もクーデターを起こしてるトンデモないヤツですが、決してホコロビを見せないので引きずり下ろすことができなかった。

この呂不韋と嬴政の権力闘争は見もの。

【おすすめ】迫力のアクション描写が圧巻!

ただ敵の武将も負けず劣らず面白いキャラクターが多い。

(キングダム21巻 原泰久/集英社)

例えば、魏という国の廉頗(れんぱ)。コイツもめちゃめちゃ強い。元々は龐煖と同じく「趙軍の三大天」の一人だったんですが、廉頗は理不尽な理由で更迭された結果、魏に亡命したという過去を持つ武将。

この背景からだけでも、当時の中国では凄まじい権力闘争があったことが見受けられますが、敵キャラクターのくせに渋カッコいい。同じ魏軍の中には呉慶もビジュアルバンド系で個性的。

だから最強の武将と最強の武将同士が戦場で戦えばどうなるか?

(キングダム19巻 原泰久/集英社)

ご想像どおり、圧巻のアクション描写が展開される。画像は秦国の王賁(おうほん)ですが、まさに壮絶な突き合い。殴り合い。斬り合い。アクション映画「ランボー」並にモブキャラは死んでいく。それ故に痛快。

(キングダム37巻 原泰久/集英社)

そして、『キングダム』に登場する武将が持つ武器が圧倒的に巨大すぎる。こんなんをブンブン振り回すんですから、弱い兵士はどうしたって生きてられない。ただの怪物同士の戦いですやん、と誰もがツッコんだことでしょう。

また戦場における「一瞬の死闘性や気迫」を切り取ってる感じが迫力たっぷり。コマの連続で躍動感を演出するというより、一コマ自体が与えるインパクトや力強さに重きが置かれてる。意外と漫画的には珍しく、そこも『キングダム』のおすすめポイントと評価できましょう。

【キングダム】戦場で繰り広げる権謀術数が面白い!!

このように『キングダム』には数々の勇ましく個性的な武将たちが多く登場します。ただ、戦場では武将が一人で単独で戦うわけではない。どうしたって「軍勢vs軍勢」の合戦においては何千人何万人という兵士を動かさなければならない。

つまり、『キングダム』における戦いでは「チームとしての戦略」も必要になってきます。いわゆる孫子に代表される「兵法」の類いの戦術が必須。特に『三国志』などの中国歴史ものの作品では、ある意味必須な知識か。

そのため『キングダム』では戦略や戦術面においても各武将たちの個性が如実に現れる。

例えば、蒙武(もうぶ)という武将。キャラ名からも何となく分かりそうですが、戦略性を一切度外視した一点突破型の戦略を取る武将。とにかく目の前にいる敵をなぎ倒していくこと以外は考えてない。つまり戦術ゼロ。

もし自分が蒙武の部下だったら不安しか芽生えないものの、ただそれを補って余りあるほどの武力の持ち主。むしろ部下的には安心感しかない。頭脳派の李牧も苦戦したほど。龐煖とかいう武将もゲキヤバ。

ちなみに蒙武は王騎の死を目の前にして、「攻め一辺倒ではない円熟味の増した勇将へと成長」を遂げる。そこらへんの戦いにおける成長も、なんだかバトル漫画的な面白さがあっておすすめできる魅力の一つ。

(キングダム30巻 原泰久/集英社)

一方、趙国の李牧(りぼく)は真逆。武力はからっきしっぽいですが、頭脳明晰で幅広い視野を持ち、詰将棋のように最終的に王騎を追い詰めて倒す。まさに李牧はゴリゴリの軍略家・戦略家。

秦国だと河了貂や昌平君といったキャラクターが軍略家にあたるんですが、こういった戦場で展開されていく各武将たちの「戦術と戦略のぶつかり合い」や頭脳戦も『キングダム』の見所だと思います。

【おすすめ】将軍たちの最後の死に様がカッコいい!!

『キングダム』のストーリーですが、実は史実に忠実に描かれているらしい。だから当時の中国史を学ぶ上で意外と参考になる歴史漫画なんですが、ストーリー展開も大雑把に言うと「大きな戦(いくさ)」ごとに描写される。

そのため主人公の政や信が率いる秦国が敵の武将を倒すところまで描かれるので、合戦が一度が始まると『キングダム』は変にストーリーが脱線することもなく、ゴリゴリの歴史漫画でも内容が意外と読みやすいのもおすすめ要素。

じゃあ、合戦における終結は何によってもたらされるのか?それはもちろん指揮を執っていた「大将の死」。やはり歴史上の人物はどうしたって死んでしまう。つまり、『キングダム』では前述の勇ましい武将たちの「死に際」が描かれるということ。

でも、この武将たちの死に際がカッコいい。まさに「死に様」と表現すればいいのか、キャラクターを華々しく散らせることで、悲しいんだけれども非常に読後感が良い漫画に仕上がってるとドル漫では評価。

(キングダム30巻 原泰久/集英社)

例えば、趙軍の龐煖と秦国の麃公(ひょうこう)との最後の戦い。画像からも伝わるように壮絶な戦いであることは一目で分かる。まさに「男と男の美学がぶつかり合う」という泥臭い各々の気迫が描写されております。

結果的に麃公は亡くなってしまうんですが、全体的に躍動感がエネルギッシュにみなぎってる。最後の命の灯火が燃え尽きる寸前、まるで花火のように激しく生き様を燃やしてるかの如く。

(キングダム16巻 原泰久/集英社)

他にも王騎の死に際では「男の美学」なんかをまざまざと魅せられた名シーンでした。主人公・信にのちのち大将軍を目指す大きな動機付けに繋がっており、王騎は自身の死をもって「秦国の未来」を次世代の若者に託した。

まさに「戦場で儚く散っていく武将」と「政と信の中華統一という壮大なロマン」が絶妙に融合されており、読者は思わず連綿と続く悠久の歴史に思いを馳せてしまう。特にオッサン読者を魅了する面白いポイントではないかと思います。

【漫画】キングダム-KINGDOM- 総合評価・評判・口コミ感想レビューまとめ

以上、ドル漫による歴史漫画『キングダム-KINGDOM-』が面白いかつまらないかの考察レビューでした。

結論から考察をまとめると、『キングダム』は面白い歴史漫画と評価できます。

ジャンルは史実に忠実な歴史漫画ではありますが、そこまで決して堅苦しいもんはなく読み進めやすい。何故ならバトル漫画的なアクション要素もふんだんに取り込んでるので、意外にすいすい読めて面白い。

「敵将を倒して終わる」という歴史ストーリーは、まさに「ボスを倒して終わる」という面白いバトル漫画的な展開と親和性が抜群。だから『キングダム』の読後感も気持ち良く終わることが多い点でもおすすめ。

また「内政」の描写もオッサン読者にはきっと「共感」を呼ぶたまらない要素のはず。

何故なら、現実社会ではライバル会社の人間ばかりが敵とは限らないから。会社勤めしていれば身内社員同士のしょうもない足の引っ張りあいを目の当たりにしたサラリーマンも少なくないでしょう。

そういう意味で「キングダムは男読者に圧倒的におすすめできる歴史漫画」と言えましょう。それ故に女性読者は取っつきづらく、発行部数も関数の割にそこまで伸びないという副作用もあるのかも。

とりあえず今後も様々な面で『キングダム』の勢いが落ちることなく、完結するまで安定して面白い展開が維持されるはず。作者・原泰久は始皇帝の物語を最後まで描くつもりでしょうから、『キングダム』はコミック100巻まで連載が続く可能性は十分あり得る。

そのため投資(キングダムを購入し続ける)という側面でも価値がある面白い歴史漫画と評価できます。