【おすすめ漫画】響が想像以上に面白かった件www【感想レビューまとめ】

『響-小説家になる方法-』のネタバレ感想をレビュー。

作者は柳本光晴。掲載誌はビッグコミックスペリオール。出版社は小学館。ジャンルは青年コミックの日常漫画。AmazonのKindleや楽天koboなどで無料で試し読み・立ち読みができます。

この『響-小説家になる方法-』は最近話題。理由は欅坂46の平手友梨奈という女の子を主演に実写映画化が決定したから。実際、既に『ONE PIECE』の作者の尾田栄一郎なども絶賛した漫画。

そこで今回ドル漫では『響』が面白いかつまらないか徹底的に考察してみました。結論から書くと、響はなかなか面白い。果たして何がおすすめなのか?もし購入するか迷ってたら、是非今レビューを参考にしてください。

響-小説家になる方法- あらすじ物語 ストーリー内容

(響-小説家になる方法-1巻 柳本光晴/小学館)

『響』の主人公は、とある高校に通う女子高生・鮎喰響(あくい・ひびき)。一見すると、どこにでもいる読書好きの少女。ただ小説を書くことに関しては、圧倒的な天賦の才を持ち合わせていた。

(響-小説家になる方法-1巻 柳本光晴/小学館)

同じく文芸部の祖父江リカ(有名小説家の娘)が響の小説を読むと、その瑞々しい文体と文章力の高さと奇抜な設定に打ちのめされてしまうほど。まさに響の小説は誰が読んでも「面白い」と思える内容だった。

(響-小説家になる方法-1巻 柳本光晴/小学館)

そして、もう少しストーリーの内容をネタバレしておくと、響は最終的に芥川賞と直木賞を同時に受賞してしまう。まさに『響-小説家になる方法-』とは、響が自身の才能をフルスイングでぶんぶんと振り回す漫画である。

だから「小説家になる方法」という漫画サブタイトルを聞くと、主人公がコツコツと小説家を目指すストーリーなのかと思いきや、むしろ真逆。出版社側が土下座して「小説家とデビューしてください」と懇願してるような内容。

良くも悪くも、主人公・響が高速エレベーターで成り上がっていくストーリーになっております。

主人公・響の言動がめちゃくちゃすぎて面白いwww

結論から書くと、漫画の『響』は非常に面白いとドル漫では評価します。

特に主人公・響のキャラクターが面白い。一見すると根暗なオタク少女にしか見えませんが、「意地の張り合いで勝てると思ってんの?」とドスを効かせるほど性格は勝ち気。いや、もう勝ち気というレベルを大きく超えてる。

響のキャラクターを一言で表現するなら、まさに「唯我独尊」の塊。自分の確固たる意志を持ち、それに対して他人がどうこう言おうが一切曲げない。お前の性格はエクスカリバーでできてるんか?というぐらい固い。

見た目の地味さとは違って、響の存在感がヤバい。

(響-小説家になる方法-5巻 柳本光晴/小学館)

例えば東京上野動物園で親しまれてるパンダに対して、響が「おい」と小さく呼びかけただけでパンダが思わず振り向く。ガラス越しなので絶対聞こえるはずがないんですが、パンダも思わず震えるwww

そこで主人公・響のブッ飛びすぎた数々の言動を見ていこうと思います。ここまでキャラクターを突き詰めると漫画って面白くなるんだな、ときっと誰もが参考になる漫画だと思います。

○気に入らないヤツはとにかく殴るwww

響の行動原理は至ってシンプル。「気に入らないヤツはとにかく殴る」という一点のみ。『ドラえもん』のジャイアンより横暴。ただ響独自の理論やモットーに基づいて動いてるので理不尽さはない。

例えば、同じ文芸部の祖父江リカが鬼島仁という小説家にディスられる。「親の七光りで小説家デビューできた」「援交とかした方がいいんじゃない?」など割とヒドい罵詈雑言。

(響-小説家になる方法-2巻 柳本光晴/小学館)

それに対して、主人公・響はまさかの顔面キック。そのまま鬼島仁は椅子から転げ落ちて吹っ飛ぶ。鼻からは鼻血。そして、響は開口一番に何を言い放ったのか?セクハラ鬼島に対する罵詈雑言?

(響-小説家になる方法-2巻 柳本光晴/小学館)

「お待たせ」と被害にあった祖父江リカに一言挨拶するだけ。思いっきり顔面キックを放った鬼島仁に対しては、まさかの完全スルー。やだ、この子、かっこいい。女性ならきっと濡れ濡れに違いないほどのヒーローっぷり。

○響の「追い詰め方」がハンパなくて笑うwww

他にも面白かった場面が「木蓮新人賞受賞パーティー」での一幕。

(響-小説家になる方法-4巻 柳本光晴/小学館)

響は田中康平という冴えない男と共に、木蓮という文学雑誌の新人賞を受賞する。あくまで響にとって数ある賞の一つに過ぎず、何やかんやがあってゴスロリ姿でパーティーに出席。

この時点でいろいろと笑ってしまうツッコミどころ満載ですが、相手の田中も「なんだこのイカれた格好」と身じろぎ。ただ田中は田中で痛い性格をしてて、そこそこ良い年齢のくせに虚勢を張りたがる。

結果、響に対して話題性で受賞したと勘違いして、握手をする瞬間に思いっきり手を握る。確かに画像を見ても分かるように、とてつもない体格差。そして、「文学はガキの遊び場じゃねぇんだよ」と田中が響に恫喝。

もう嫌な予感しかしない。響はその場では担当編集の花井に収められるものの…

(響-小説家になる方法-4巻 柳本光晴/小学館)

響は壇上で田中が喋ってる瞬間、背後からパイプ椅子で案の定思いっきり殴る。野坂昭如と大島渚か。そして、「よろしく」という絶対こんな場面では使ってはいけないセリフを吐く。場所を選ばないにも程がある。もちろん場は騒然となってお開き。

田中はたかだか女子高生に圧倒されたことに気まずくもなって、そのまま会場を後にする。普通の漫画であれば、この場面で終わり。次の展開に進むことが多いと思うんですが、この『響』は違う。

(響-小説家になる方法-4巻 柳本光晴/小学館)

響は田中が帰宅しようとする電車に乗り込んで、「誰が帰っていいなんて言ったのよ」とまだまだ攻撃の手を止めないのであった。響の敵に対する追い込み方がハンパねぇよ。大迫ばりにハンパないって。

○響は相手が誰であろうとお構いなし!

この後の展開は今回の考察記事ではネタバレしませんが、他にも響は女子高生小説家として脚光を浴びるものの、全ては秘密。これに対してスクープを試みようとするカメラマンに対して、カメラを盛大にぶっ壊す。

もちろん、そこだけで終わらない。

(響-小説家になる方法-4巻 柳本光晴/小学館)

しかもおずおずと帰宅するカメラマンの後を尾行して、そいつの部屋にまで乗り込む。そしてカメラマンの息子の名前を出して、「同じ月を見てるのかしらね?」とあざやかにカメラマンに対して恫喝。

他にも響は最近のストーリーではテレビ局にまで乗り込んで、そこの社長を人質に取ってしまう。もちろん相手は女子高生。もちろん社長は本気に取り合わずに、勝手に流れに合わせて場を収めようとする。

(響-小説家になる方法-8巻 柳本光晴/小学館)

それに対して響は「何勝手に喋ってんの?人質だって言ったでしょ。今から一言も喋るな」とやはり恫喝。確かにそうなんだけど状況や立場の違いなどを考えたら色々とありえないものの、そこに変なリアリティもあって面白い。

ひょんなキッカケから響の作品がラノベ化されることになる。ラノベと言えば、表紙のイラストが重要。ただ響はテキトーな仕事を納めたイラストレーター・霧雨の目の前で、イラストをビリビリに破いて「やり直し」と命じたことも。

確かに、響の言動はむちゃくちゃ。でも、一つ一つが理にかなってるからこそ腑に落ちる。一つ一つの響の言動に読者の多くはスカッとさせられる面白さがある。

響の名言が胸に刺さる!

響は言動がぶっ飛んでるだけではなく、やはり天性の小説家。そのため言葉やセリフ一つ一つがビシバシと突き刺さる鋭さがある。いわゆる、『響』は名言みたいなもんが多い。

先程のラノベ化の話は響の友達が勝手に賞に応募してしまった。当然、不本意なカタチで作品化されることを拒む響。わざわざ出版社にまで足を運んで断るものの、テレビ局プロデューサーの津久井が作品化にこじつけようとのらりくらりと交わす。

そして、「今更ドタキャンってことになると損害賠償って話になる。お金だけじゃない。盗作は犯罪だから最悪警察沙汰になるかも知れない」と、響きに対して半ば幼稚なおどしをかけてくる。

ただ、そこで響は津久井の安易な挑発に乗って、警察に電話をするフリで対抗。

(響-小説家になる方法-4巻 柳本光晴/小学館)

思わずビビる津久井に対して、響はほくそ笑むように「やっと薄気味悪い笑いが消えた。駆け引きしに来たんじゃないの。菓子折りもって謝りにきてんだから怒っていいから受け入れなさい」とピシャリ。

津久井は津久井で響に負けず劣らずのパンチが効いたキャラクターなので、思わず「お前最高だな」と震えるものの、このクダリは本当に小気味良い。ど正論を160km/hで投げつける感じが素敵。

○小説家なら傑作1本書いて死になさい

他にも響が芥川賞と直木賞のW受賞した夜、二階堂という落選した小説家に遭遇。この二階堂は小説家を10年以上やっても日の目を見ず、電車に飛び込んで自殺を図ろうか迷っていた。

それに対して、響は圧倒的な正論でねじ伏せる。そして線路上に立って、「私が出たらあなた死ぬつもりでしょ?」と言ってガンと動かない。さっきまでの自殺願望はさておき、二階堂は慌てふためく。

「駄作しか書けないから死ぬ?バカじゃないの。太宰も言ってるでしょ。小説家なら傑作一本書いて死になさい」と迫りくる電車に身じろぎもせず、ちょうど響の目の前ギリギリで停車する。

(響-小説家になる方法-4巻 柳本光晴/小学館)

そして、「私は死なないわよ。まだ傑作を書いた覚えはない」とピシャリ。ヤダ、カッコいい、この子。こういった名言や名シーン一つ取ってみても、響の神がかり的な天才っぷりが見事に表現されているのではないか。そこが面白い。

響のおすすめ名言一覧まとめ」もあとで参照。

『響』は純文学を地で行く面白さがある

ちなみに芥川賞と直木賞の違いが何なのかと言うと、芥川賞は「純文学」直木賞は「大衆小説」。純文学とは手の届く日常の範囲内を題材とし、大衆小説はわりとフィクション要素満載のエンタメ系が題材。

そのため芥川賞の小説は面白くないと言われたりするものの、この純文学の得体の知れない面白さが、まさに「響」というキャラクターに体現されてる。『響』の身近な身の回りの情報だけで物語が展開していく構図は、まさに純文学のストーリーそのもの。

また端役のキャラクターも個性が地味に際立っており、幼馴染のイケメンくんも深い闇を抱えるなど、会話ややり取りの一つ一つが面白い。華美さや派手さはないものの、ストーリー性のなさも含めて、まさに『響』という漫画は純文学を地で行ってる。

もし『響』というマンガで読者に純文学に興味を持たせようとする意図も含まれているとしたら、作者・柳本光晴の試みはきっと成功しているはず。この『響』という漫画をキッカケに芥川賞などを受賞した小説に興味を持つ人も?

漫画「響」 ネタバレ感想・評価評判・口コミレビューまとめ

以上、ドル漫による『響』が面白いのかつまらないかの考察レビューでした。

結論をまとめると、主人公・響のキャラクターがとにかく面白いの一言に尽きます。ぶっ飛びすぎてて好みが分かれそうではあるものの、ここでこういう行動を取るか?という連続。そして読者の想像を更に超えてくる言動の連続に笑う。

また暴力的なまでに自我を押し通す、自分を曲げない姿勢に誰もが憧れと共感を持ちそう。破天荒ではあるものの、同時に理路整然としてるため納得感が多い。いちいち異常だけど、いちいちごもっとも。

まさに正常な異常者。おのが信念に基づいて動くさまは、さながら王道バトル漫画のそれ。もはや響に振り回されるのが心地よい。響の一挙手一投足が実に面白い。

ただ強いて言えば、「小説家になる方法」というサブタイトルがつまらないラノベを彷彿とさせるのが残念。もしマンガ大賞に受賞してない限り、このチープなタイトルだけだと筆者は読んでなかったかも知れない。

何故なら、響は生まれた時から小説家として仕上がってるから。言ってしまえば、響が小説家として成り上がっていく確定事項や決まりきったプロセスやレールを読者はまざまざと見せつけられてるだけ。

そのため内容的には「小説界をぶっ壊す方法」と表現した方が正しい。