【感想】ひとり暮らしの小学生がほのぼのすぎて面白いw【漫画レビューまとめ】

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『ひとり暮らしの小学生』全3巻のネタバレ感想をレビュー。作者は松下幸市郎。掲載誌は不明ですが、出版社は宝島社から単行本が発行されています。Amazonの内容紹介では「このマンガがすごい!編集部がおくる最強WEBコミック! 」とあったので、そのサイト上で公開されていた漫画っぽい。現在までに累計300万PVを誇るそう。

『ひとり暮らしの小学生』のジャンルとしては、少年コミックの日常漫画4コマ漫画。AmazonのKindleや楽天koboなどでも電子版の単行本は試し読み・立ち読みができます。最近になって『ひとり暮らしの小学生』のアニメも放映されているとのこと。多分それに合わせて1巻目は無料でダウンロードできます(おそらく期間限定)。

そこで今回は『ひとり暮らしの小学生』が面白い漫画なのか個人的な感想を徹底的にレビューしたいと思います。購入時の参考にして下さい。ただアニメはチェックしてないので、あくまでマンガコミック版になるのはご了承下さい。

ひとり暮らしの小学生のあらすじ内容・登場人物キャラ

『ひとり暮らしの小学生』の舞台は、神奈川県の江ノ島のとある小学校。そこで働く男性教師はかつて1980年代だった20年前に自分も生徒として在籍していた。ある日の授業中、集中力が切れた教え子に向かって小学生だった昔話(小学4年生時)を回想するカタチで物語が始まります。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

ただ男性教師が今作は主人公ではなく、実際の主人公は鈴音リンという女の子の同級生。リンの両親は既に二人とも他界しており、一人で「鈴音食堂」という食堂を切り盛りしながら学校に通っていた。おそらく両親が経営していた食堂。まさに苦学生全開。

だから今の時代だとあり得ない気がしますが、『ひとり暮らしの小学生』の内容は1980年代の古き良き空気感を残しつつ、鈴音リンの日常をほのぼのと切り取った4コマ漫画になります。詳細は後述しますが、まさに漫画タイトル通りの内容。非常にまったりとした日常漫画になっております。

ひとり暮らしの小学生は完全フルカラー

ちなみに画像からも分かるように、『ひとり暮らしの小学生』は全ページがフルカラー仕様。作者・松下幸市郎もあとがきで苦労を語っていましたが、それでも価格は250円と激安。紙の単行本は印刷代やカラー代がかさむのか価格は750円とお高めですが、電子版は非常にお買い得。

『ひとり暮らしの小学生』が特に珍しいのは最初はKindle版から発売されたらしい。

(ひとり暮らしの小学生3巻 江ノ島のあしあと 宝島社)

それだけあってAmazonFireタブレット10インチ)で見ると、画像は電子コミックに縦読みに最適化されていることが分かるはず。パソコンの画面や横向きで見ると画像が小さく感じてしまうかも知れませんが、非常に文字も大きいので老眼鏡などがなくても非常に読みやすいはず。

ちなみに『ひとり暮らしの小学生』は巻数表記がないらしい。でもこの感想レビューでは便宜上、『ひとり暮らしの小学生 江の島の夏』を1巻、『ひとり暮らしの小学生 江の島の空』を2巻、『ひとり暮らしの小学生 江の島のあしあと 松下幸市朗短編集』を3巻と表記してます。

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少し変わった小学生の日常が面白い

おそらく設定やあらすじを読むと、まず多くの読者がツッコミを入れたくなる部分が「本当に小学生が一人暮らしできるのか?」という点。常識的に考えて無理。しかも主人公・鈴音リンの言動を見ると、なおさら不可能であることが分かります。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

両親から受け継いだであろう食堂が、とにかくボロい。入り口の引き戸がガタガタと鳴ったと思ったら、鈴音リンは「お客さんかと思ったら風か」と落胆気味。イスに座った瞬間、直後にイスの足が折れて倒れてしまうぐらいボロボロ。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

でもボロさが一周回ってて、実際にお客さんが入り口を開けようとしていたけど開かなかっただけ。お客さんの「あれ?休みかな?」というセリフが切ない。ただでさえメイン通りから外れて客が来ない食堂であるにも関わらず、料理の匂いをお客さんを呼び込もうとしても大量の猫が寄ってくるなど、こういった不遇の事態もちょくちょく発生しがち。

本当に儲からない。担任教師も心配してこんな調子で大丈夫なの?と思わず尋ねるものの、「一人が生きていく分には十分です」と笑顔でニッコリ返答。オマエは往年の安達祐実か。ただ客が来ないなら来なかったとしても、飲食業は原価と利益の計算など複雑。100円の素材を使って100円の料理を出したら儲けはゼロどころか、きっと赤字。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

ある日、鈴音リンが今月の売上を勘定していると「何度計算しても…」と消沈ムード。そりゃお客が来なかったら利益も惨憺たるものだろう…と思いきや。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

オチがまさかの「毎回答えが違う…」。いや、そんなレベルかよ。ここまで来たらあらゆることが絶望的だろ。汚い大人たちから騙されやしないか心配で仕方ない。更にリンに追い打ちをかける出来事がある。当然店舗を構えてる以上は、家賃や賃貸料が発生する。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

チチンプイプイ!お客よ来い!」とつい神頼みをしてしまう鈴音リン。実際にお店を経営してる大人でもやってしまいそうなことですが、さすがの鈴音リンも「って来るわけないか」と諦めムード。でも、直後に入り口がガラッと開く。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

しかしテンションが上がったのも束の間、まさかの大家さんが家賃を催促しに来る。思わず隠れてしまうリンが切ない。大家さんも背に腹は代えられないのでしょうが、世知辛すぎるぜ日本。

(ひとり暮らしの小学生1巻 江ノ島の夏 宝島社)

しかもリンはアホだから、つい「いません」と返答してしまう。さすがの大家さんも憐れみの感情に襲われたのか、「そうか…また今月も厳しいようじゃな…」と涙を流す。ただ涙まで流してリンに同情してるくせに、直後レジからありったけのお金を取っていくジジイが鬼畜すぎて笑うw

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鈴音リンを周囲の大人がフォローする様がほのぼの

ただ『ひとり暮らしの小学生』はそこまで悲壮感はない。江ノ島という空間もそれを許しているのか、しっかり日常のギャグ漫画の範囲内に笑いは落とし込まれてる。

何故なら、周囲の大人たちがいろいろとリンをフォローしてくれるから。たいやき屋をやってる強面のオッサンがたいやきをくれたり、八百屋さんも子供料金と称して食材を安く売ってくれたり、優しい大人たちが常連客として気を使って食べに来てくれる。

特に最後の常連客の存在は大きく、何やかんやで鈴音リンが生きていける源。ただ可哀想なのが、鈴音リンは一向に料理が下手なまま。小学生だから原価計算ができないのは許すにしても、食堂を経営してるならせめて料理ぐらいは美味くあれ!とツッコミを入れたくなるほど不味い。

例えば、リンの舌子供だからとにかく甘くしがち。シラスと生クリームを組み合わせるなど、もはや常連客は罰ゲーム状態。

(ひとり暮らしの小学生3巻 江ノ島のあしあと 宝島社)

担任教師が気を使ってリンの料理を食べに来たときも、この表情からいろいろと察することができます。もちろん教師は気を使って「こんな美味しいうどん食べたのは初めて」とお世辞を言ってあげるものの、このオチは読者の想像を超えてくる。

(ひとり暮らしの小学生3巻 江ノ島のあしあと 宝島社)

苦笑いを浮かべながらもお世辞を言ってくれる教師に対して、リンは「それ蕎麦ですけど?」はまさかの返答。もはや素材の次元を超えてきちゃったよ。ある意味、リンの料理の腕は宇宙レベル。子供の絵を見ると、たまにありがち。ゾウかと思ったらキリンでした、みたいな。真顔のリンの表情もワロタ。

言うまでもなく、鈴音リンというキャラクターもヒマワリのように強く明るいのも奏功。両親の遺影に向かってお供え物をそえるものの、そこがまさかの冷凍庫の中。リンは子供特有のアホさが表現されてるが故に、読者は親や祖父母的な目線でホッコリしてしまう。そこら辺の抜けた感じやアホさ加減も素直に笑える。

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ひとり暮らしの小学生の最終回はどんな完結?

この『ひとり暮らしの小学生』は数年ほど前に既に完結済み。あまり最終回・最終話を詳細にネタバレするのも気が引けますが、とりあえずネタバレが嫌いな方はスルー推奨。

結論から書いてしまうと、5年生に進級する前にクラスメートだった関口亮が親の都合で転校してしまうことが決定。関口はずっとリンに意地悪してきた悪ガキ。でも内心はリンのことが好きだった、というベタな男子。

ちなみに冒頭あらすじで説明した男子教師とは、まさに関口のこと。そのことが最終話にも繋がります。

(ひとり暮らしの小学生3巻 江ノ島のあしあと 宝島社)

リンはリンで関口に徐々に惹かれつつあったたため、「私は意地悪する人がいなくなるから嬉しい」と言いつつも、目には涙を浮かべる。他にもお金持ちのミエという女子のクラスメートも関口のことが好き。さながらちょっとした三角関係が発生するものの、5年生に進級すると周りに誰も知ってる人がいないリン。

帰宅中、友達も両親もいない状態のリンは思わず涙を流してしまう。周囲に悟られるのが恥ずかしくて、急いで走って帰宅しようとするリン。ただ両親の声が聞こえたので立ち止まった瞬間、目の前にトラックが突っ込む自損事故が発生。

きっと「パパとママが見守ってくれている」に違いないと感じたリンは、上空を見上げて笑顔。何故かオカルトチックな終わり方でしたが、リンは再び一人でも強く生きていくことを決意したような雰囲気。

再び現在に戻ってエピローグ。それから20年経ったものの、関口はリンのことは未だに忘れることができなかった。教師を目指したのもリンのおかげ。果たしてリンは今何をしているのか?

(ひとり暮らしの小学生3巻 江ノ島のあしあと 宝島社)

そして小学校の全校集会に出ると、そこには代理の新任教師として赴任してきた鈴音リンの姿があった。リンはリンで学校の教師を目指していたため、遅ればせながらも夢を達成した模様。もしかすると二人の恋愛が再び始まる?

ベタな最終回でしたが、割りと尾を引くような終わり方で良かった気がします。

ただ強いて言えば、リンが大人になって小学校の教師になるまでのストーリー・過程が分からない。さすがに「どうやって生きてきたのか」などは気になる所ですが、そこは何も描写されていません。

そこでアニメ化と合わせるように2017年10月から『ひとり暮らしの中学生』という続編と思しき新連載漫画が最近始まったらしく、そこら辺でおいおい色々と補完されていくのでしょう。作者・松下幸市郎は『ひとり暮らしの小学生』の最終巻のあとがきで「次作はSF漫画を描きたい」と宣言していましたが、それはなかなか難しかったんだろうと推察されます。

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ひとり暮らしの小学生 おすすめ総合評価・評判・口コミレビュー

以上、『ひとり暮らしの小学生』のどこが面白いかつまらないのか、という考察レビューでした。

一言で感想をまとめると、『ひとり暮らしの小学生』は日常漫画としては面白いと思いました。決して爆笑するほどの内容ではありませんが、4コマ漫画にありがちな窮屈さはなく、良い意味で難しすぎない内容は幅広い読者層におすすめできそう。

意味のない展開やナンセンスな笑いも多いものの、オチや笑いにはしっかり合理性や流れがあるので誰もがおそらく「理解」できるはず。世の中にはギャグセンスが高すぎて(一部の読者層にしかウケない)突拍子もないギャグ漫画もある。

でも『ひとり暮らしの小学生』は、そういうチンプンカンプンで困惑させられることは少ないでしょう。本当に子供特有のアホさが表現されていて、親的な目線でホノボノとリンの言動に笑ってしまう。

「意味不明すぎて困惑する」ことはあっても、それは「子供のアホな勘違い」「子供の突拍子のない言動」であって、まさにナンセンスではあるものの、そこにはホッコリ感が横たわってる。もし「子供らしさ」を理解できてる読者であれば、『ひとり暮らしの小学生』はフツーの漫画初心者でも読めると思います。

冒頭でも触れたように、電子コミック版の価格は一冊300円もしない。現在は1巻が無料でダウンロード可能。紙の単行本はコスパが悪いので買うときの精神的なハードルが若干高いものの、もし「ひとり暮らしの小学生は面白そう」と思えばお金を気にせず買っちゃっても損はしないと思います。