少年ジャンプで連載していた人気バトル漫画が『鬼滅の刃』。作者は吾峠呼世晴。現状だと最もコミックスを発行した女性漫画家になりそう。
そこで今回ドル漫では「栗花落カナヲ(つゆりかなお)」の正体と能力強さをフルカラー画像付きで徹底的に考察していこうと思います。
栗花落カナヲは主人公・竈門炭治郎や我妻善逸たちと共に序盤から登場してた重要キャラ。これまでの意外と知られてない過去や性格なども考察。栗花落カナヲの最後はどうなったかなど、『鬼滅の刃』最終盤の展開も含まれてるのでネタバレ注意です。
栗花落カナヲとは胡蝶しのぶの継子
まずは栗花落カナヲの正体をおさらい。
栗花落カナヲとは蟲柱・胡蝶しのぶの「継子(つぐこ)」。名前の読み方は「つゆりかなお」。誕生日は5月19日。年齢は16歳。出身地は東京府本所区(現在の墨田区向島)。身長は156cm。体重は46キロ。声優CVは上田麗奈。
栗花落カナヲは好きな食べ物が目の前にあると、口を無意識的にモゴモゴと動かす癖があるそう。
栗花落カナヲはとにかく戦闘の素質があり、女性でありながら竈門炭治郎と比べても反射神経や身体能力で群を抜く。そのため胡蝶しのぶから絶対的な信頼を置かれてる鬼殺隊の隊士でした。カナヲの全集中の呼吸法は「花の呼吸」。日輪刀の色は桃色。
過去に関しては改めて後述しますが、栗花落カナヲの家族構成はもともと「13人家族」だったんだそう。栗花落カナヲはめちゃくちゃ兄弟が多かった模様。
栗花落カナヲの性格は?
栗花落カナヲの性格は「指示待ち人間」。指示された命令は忠実にこなすものの、それ以外に関しては「自分の意志」を表現することはない。竈門炭治郎に話しかけられても、「その会話」は胡蝶しのぶに指示されてなかったことを理由に完全にエガオで無視。
栗花落カナヲはその際に「どうでもいいの。全部どうでもいいから自分で決められないの」といった闇しか感じないセリフを吐く。
もちろんこの状態が続けば日常生活に支障をきたすため、栗花落カナヲは指示されたこと以外の行動はすべて「コイン(銅貨)の裏表」で決断するようにしてる。まさに栗花落カナヲの心は「無」と言える謎多きキャラクターでした。
栗花落カナヲのヤバい過去とは?
でも栗花落カナヲの心が無になった理由には「過去の出自」が関係してる。
実は栗花落カナヲは「孤児」でした。
前述のように栗花落カナヲの家系は子沢山だったせいか、最終的には身売りされてしまう。その後も空腹状態と誰にも頼れない寂しさにさいなまれる日々が続き、栗花落カナヲは頭の中でプツンとなにかが弾けた。それ以降、栗花落カナヲの心からは「あらゆる感情」が消えた。
しかし、そんな矢先に栗花落カナヲは「胡蝶カナエ」と「胡蝶しのぶ」の姉妹と出会う。心優しき姉のカナエが栗花落カナヲに優しく話しかけて半ば強引に「蝶屋敷」に引き取った。栗花落カナヲの誕生日も実は「胡蝶姉妹と出会った日」でした。
ただ孤児だったときのトラウマはすぐには消えず、栗花落カナヲは指示されるまで空腹状態でも自ら食事も進んで食べることはなかった。これに胡蝶しのぶは「全然だめ。自分の頭で考えて行動できない子は危ない」と辛辣な評価を下す。
栗花落カナヲは炭治郎との出会いで変わる
それに対して、姉の胡蝶カナエの評価は違った。
栗花落カナヲは「きっかけさえあれば、人の心は花開くから大丈夫。いつか好きな男の子でもできたらカナヲだって変わるわよ」と大事に育てる。
実は、栗花落カナヲの「銅貨で行動を決める方法」も元々は胡蝶カナエが発案。栗花落カナヲが花の呼吸を体得してるのも、カナエが花柱だったから。そもそも「カナヲ」という名前も姉・胡蝶カナエが命名してる。語尾の「エがオ」に変わってるので「笑顔」という遊び心が隠されてる。
だから、どちらかというと栗花落カナヲは姉・カナエの方が親密度はやや高かったか。確かにしのぶの性格は男から見てもキツいですからね。
そして胡蝶カナエの読み通り、栗花落カナヲは「好きな男の子」と出会う。その男の子こそが主人公の竈門炭治郎のこと。
先程の会話のシーンでは全く無反応でしたが、「人の心が原動力だから。心はどこまでも強くなれる」と竈門炭治郎に天真爛漫に手をぎゅっと握られると、栗花落カナヲはキュンと恋心を芽生える。まさに伏線の匂いもプンプンですが、二人の最後がどうなったかは後述。
胡蝶姉妹とカナヲの絆が泣かせる
だから栗花落カナヲと胡蝶姉妹の関係は想像以上に固く結ばれてる。
一方、胡蝶姉妹は上弦の2・童磨によってどちらも殺されてしまいます。数年前に花柱だった胡蝶カナエは偶然相見えた時に倒されて、無限城では姉の恨みを晴らさんとした胡蝶しのぶも返り討ちに合う。
それでも胡蝶しのぶは全身を毒状態にして自ら食われることで、童磨をとことん弱らせた状態で栗花落カナヲが最後はとどめを刺した。胡蝶しのぶからは「カナヲが頸を切ってとどめを刺して」と頼まれるなど、栗花落カナヲがいかに信頼されていたかが分かります。
でも栗花落カナヲのショックはひとしお。姉・胡蝶カナエが死亡した時はまだ感情が死んでいたため、素直に涙を流すことはできなかった。妹・胡蝶しのぶに責められることはなかったものの、それが余計に辛かった。栗花落カナヲは自責の念が募るばかり。
でも最後に童磨にとどめを刺した際には、あの世から胡蝶姉妹は「がんばったねカナヲ」と頭を優しく撫でられる。
もちろん二人の姿は見えないものの、そこで栗花落カナヲはようやく初めて「大粒の涙」を流す。本当に認めて欲しい人に認められることで、栗花落カナヲはここで「人間としての感情」がようやく完全に戻ったのかも知れない。
栗花落カナヲが胡蝶姉妹の髪飾りを抱きしめながら思い描く光景は、胡蝶姉妹が「天国で両親と笑顔で仲良く暮らす姿」。胡蝶姉妹の両親も鬼に殺されてるため家族揃って安息の日々を送っているのかも。
日本には自己評価が低い or 自信を持てない女の子が多いんだそう。だから栗花落カナヲに対して「共感」を抱く鬼滅の刃読者も多いのかも知れない。
栗花落カナヲの強さは胡蝶超え?
でも竈門炭治郎に出会うまで意思表示できなかったカナヲが鬼殺隊に入ったのか?
栗花落カナヲは家事などが一切できなかったため、胡蝶姉妹に貢献するために選んだ方法が「戦う」こと。もちろん継子となった以降も究極の指示待ち人間だった栗花落カナヲですが、カナエが殺された以降は顕著に「鬼を倒す」という目的に向かっていたそう。
だから鬼殺隊に入るための選別試験も、実は胡蝶しのぶに黙っての参加でした。人の役に立つためには戦う方法以外にないことを無意識的に悟っていたっぽい。それが竈門炭治郎や我妻善逸と入隊するタイミングが偶然重なっただけ。
そこで続いては栗花落カナヲの強さを考察。
この栗花落カナヲの強さは「師匠の胡蝶しのぶよりも強い」と評価するのは上弦の2・童磨。あくまで「かもしれない」程度の表現なので一概に言えないものの、少なくとも栗花落カナヲは純粋な身体能力や体幹の面で上回りそう。
とにかく栗花落カナヲの強みは「反射速度」と「動体視力」が天下一品。当初は主人公・竈門炭治郎でも訓練で勝てることは難しく、更には「柱の人たちに近い匂い」と栗花落カナヲの強さを評価するほど。天性の才能も手伝って、見様見真似でカナエの花の呼吸を体得したほど。
だから栗花落カナヲがそのまま行けば「花柱」として選ばれていたに違いない。
花の呼吸の必殺技一覧まとめ
続いては「花の呼吸」の必殺技一覧を考察していこうと思います。
前述のように、花の呼吸は姉・胡蝶カナエが体得していた呼吸法。だから実質的には栗花落カナヲと胡蝶カナエの両方の技の紹介を兼ねてます。
○御影梅…花の呼吸・弐ノ型
まずは花の呼吸・2ノ型「御影梅(みかげうめ)」。周囲を連続でランダムに切り込む技。○の型は本来漢数字が入りますが、文中では分かりやすいように算用数字を使います。
○紅花衣…花の呼吸・肆ノ型
花の呼吸・4ノ型は「紅花衣(べにばなごろも)」。強烈な一撃を放つ技。斬撃が紅花紬のように見えることが由来。
○徒の芍薬…花の呼吸・伍ノ型
花の呼吸・5ノ型は「徒の芍薬(あだのしゃくやく)」。特定の箇所に9連撃を与える技。芍薬の花びらのように見えることが由来。
○渦桃…花の呼吸・陸ノ型
花の呼吸・6ノ型は「渦桃(うずもも)」。回転しながら敵に切り込む技。
○彼岸朱眼…花の呼吸・終ノ型
最後は花の呼吸・終ノ型「彼岸朱眼(ひがんしゅがん)」。
大量の血液を眼球に集中させることで、動体視力を極限まで引き上げる技。それ故に眼球が真っ赤に染まる。ただでさえ動体視力に優れる栗花落カナヲにとって、ブーストされた動体視力は周囲の動きは極端に鈍く止まって見える。
しかしながら、終ノ型「彼岸朱眼(ひがんしゅがん)」は眼球に対するダメージは凄まじく、失明してしまう可能性が高い。童磨戦では短時間の使用でしたが、栗花落カナヲは片目が失明してしまう。まさに「死をも厭わない最終奥義」。
栗花落カナヲの名言まとめ
続いては「栗花落カナヲの名言」を考察。
栗花落カナヲは当初ロボットのような性格でしたが、後に炭治郎と出会ったことで人間的な感情を取り戻す。ただ師匠の胡蝶しのぶのキツい性格も継承したのが、鬼滅の刃終盤では毒舌も吐きます。やはり女性だけあって観察眼や洞察力に優れる模様。
○怒りを通り越してこれは憎悪だ…栗花落カナヲの名言
例えば胡蝶しのぶが童磨に殺された直後。
それまで激情をほとんど芽生えなかったカナヲですが、「暴れ回らなきゃ体がバラバラになってしまいそう。生まれて初めての感覚に眩暈がする。怒りを通り越してこれは憎悪だ。よくも殺したな私の肉親を」と初めて感情が高ぶる。
人間っていうのは本当に怒り狂うと言葉が出てくるよりも先に、まず「身体的な変化」が現れる。そこらへんも上手く表現できてる名言でした。
○もう嘘ばっかり吐かなくていいから…栗花落カナヲの名言
続いての栗花落カナヲの名言は「もう嘘ばっかり吐かなくていいから」。
上弦の鬼の童磨は栗花落カナヲ以上に感情の起伏に乏しかった。人間時代に親が死んだ時も、仲間だった上弦の3・猗窩座が死亡した時も、更には自身に死期が迫った時ですら何の悲しみも抱かなない。それにも関わらず、童磨は「悲しいフリ」で同情を誘おうとする。
これに栗花落カナヲは過去の自分と重ね合わせたのか、童磨の「嘘の涙」を容易に見抜く。カナヲの表情もどこか「同情心」や「憐れみ」を抱いてるようにも見えます。童磨も虚を突かれたような間がリアル。でも栗花落カナヲの本領発揮はここから。
○貴方何のために生まれてきたの?…栗花落カナヲの名言
そして、童磨を追い詰めるように出た名言が「貴方、何のために生まれてきたの?」。ネット上で割と流行ってる「ねぇ今どんな気持ち?」並に、既に相手を煽る際に使用されることも多いとか。
この前段には「貴方には嬉しいことも楽しいことも苦しいこともつらいことも、本当は空っぽでなにもないのに滑稽だね。ふふっ」というセリフもあるわけですが、カナヲの指摘が図星だったせいか直後に童磨も初めてブチ切れるシーンが笑います。
ただ栗花落カナヲは炭治郎との出会いで「凍った心」が溶けた。童磨も炭治郎のような優しい人間と出会ってれば、もしかすると何かが変わった可能性もありそうです。栗花落カナヲと童磨はある意味、対照的だけど同じだったのかも知れない。
【死亡】最期は炭治郎に殺される?
最後は「栗花落カナヲの現在」を考察。ここからは完全にネタバレ注意です。
栗花落カナヲは上弦の鬼・童磨にとどめを刺した後、鬼舞辻無惨戦に嘴平伊之助たちと共に参戦する。珠世が開発した透明化の血鬼術を使って鬼舞辻無惨を翻弄するものの、最強の岩柱・悲鳴嶼行冥や風柱・不死川実弥と共に返り討ちに合ってしまう。
それでも最終的に総力戦に持ち込み、鬼舞辻無惨を太陽の下に引きずり出してを倒すことに成功。しかしながら、無惨は自身の細胞と血液を全て竈門炭治郎に注ぎ込む。結果、日の呼吸を体得した竈門炭治郎は太陽の光を克服した「最強の鬼」と化してしまう。
ここで立ち上がったのが栗花落カナヲ。
実は胡蝶しのぶから「鬼を人間に戻す薬」を前もって手渡されていた。「私の目を片方残してくれたのは、このためだったんだね。姉さん。」と栗花落カナヲの目には涙。亡き胡蝶しのぶの想いを受け継げる嬉しさと大好きな炭治郎を救える喜びに感動したのか。
まさに運命のバトンが引き継がれた栗花落カナヲは、花の呼吸・終の型「彼岸朱眼」を発動する。炭治郎の背中に鬼を人間に戻す薬をぶっ刺すことに成功する。「炭治郎だめだよ。禰豆子ちゃん泣かせたらだめだよ」というカナヲの思いやるセリフも泣かせる。
カナヲは死亡しないが両目を失明
『鬼滅の刃』はバトル描写が圧巻(特にアニメ版?)ですが、こういった要所要所のドラマで泣かせてくれるのが面白いと改めて思いました。いかにも死亡フラグ全開ですが、結果的に栗花落カナヲは生存していたことがすぐに判明します。
ただし、栗花落カナヲは花の呼吸・終ノ型を発動したことで両目を失明してしまう。それでも炭治郎と仲良く満開の桜を眺めるなどほのぼの空気。
ちなみに、この桜は初代の花の呼吸の剣士が植えた桜なんだそう。あまり似つかわしくないですが、名前は「必勝」。
一方、両目を失明した栗花落カナヲを慮ってか、風柱の不死川実弥が「鏑丸」をプレゼントしてくれたそう。鬼舞辻無惨との戦いで蛇柱の伊黒小芭内は死亡していたものの、蛇の鏑丸は生き残っていた模様。鏑丸が盲目の栗花落カナヲの生活を支えていった模様。
じゃあ、栗花落カナヲと竈門炭治郎の二人は「その後」にどうなったのか?
カナヲと炭治郎の子孫がいた?
『鬼滅の刃』の最終回は「現代」の時間軸が移って終わるんですが、栗花落カナヲと竈門炭治郎はその後結婚していたことが判明します。
実際、栗花落カナヲの子孫として「竈門カナタ」と「竈門炭彦」が登場します。どちらも男子高校生。カナタは名前と瞳の色からも分かるように、明らかに栗花落カナヲの遺伝子を継承。一方、炭彦は炭治郎の遺伝子を引き継いでるのが見た目からも分かります。
鬼滅の刃の最後は炭彦の方がメインに描写されるんですが、カナタはクールガイといった雰囲気。「初恋ドロボウ」という異名を持つモテ男だそうですが、未だに彼女はいないそう。カナヲの子孫ですが、亡き祖母との経緯から自分の感情は積極的に伝える努力はしている模様。
ちなみにカナヲの名前には「笑顔」の伏線が隠されていましたが、カナタ(緒方?)の名前には伏線はなさそう。
コメント
え?
カナヲは両目失明していないと思う。
栗花落カナヲは終ノ型・彼岸朱眼を童磨戦で使って【右目】を失い、
鬼化した炭治郎に薬を刺す際に使って【左目】を失っているはずです。
確かに栗花落カナヲは「全然見えないわけじゃない」とも語っていますが、
失明の定義は「矯正しても視力0.1以下」とわりと幅広いっぽいので、
一応、表現として間違いではないはずです。