『鬼滅の刃』の人気が止まりません。2020年の一年間だけでコミックス発行部数は1億部超え。また炎柱の煉獄杏寿郎が活躍する劇場版映画「無限列車編」の興行収入は累計400億円超えました。
この『鬼滅の刃』のラスボスが「鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)」。おどろおどろしい名前を象徴する鬼滅最強の敵キャラ。
そこでドル漫では「鬼舞辻無惨の能力強さや正体」をフルカラー画像付きでいつものように徹底考察していこうと思います。鬼舞辻無惨はどれだけ強いのか?果たして倒す方法はあるのか?ちなみにアニメ派の方はネタバレ注意です。
鬼舞辻無惨の正体とは?
まずは鬼舞辻無惨の正体をおさらい。
鬼舞辻無惨とは「すべての鬼」の始祖。
世の中にはびこる鬼は、すべてこの鬼舞辻無惨が作った。鬼舞辻無惨の血を摂取すると誰もが鬼化し、その血の量が多ければ多いほど強く鬼化する。中でも最精鋭の部下には猗窩座や童磨といった「十二鬼月(上弦の鬼と下弦の鬼)」がいました。
鬼舞辻無惨の名前の読み方は【きぶつじ・むざん】です。「きまいつじ・ぶざん」などではありません。声優は関俊彦。『忍たま乱太郎』の土井先生役の人。全く正反対のキャラ。
逆に言うと、鬼の始祖である鬼舞辻無惨さえ死亡すれば、世の中の鬼もすべて死亡してしまう。画像は産屋敷輝哉に「君が死ねば全ての鬼が滅ぶんだろう?」と問われた瞬間、まさに図星の表情を浮かべる鬼舞辻無惨。おでこには血管が浮き出るなど、やや怒りの感情を見せる演出が細かい。
鬼舞辻無惨の性格は完璧主義者。全知全能の神であるかの如く傍若無人に振る舞うため、自らの意志を読み取るなど言語道断ということ。
無惨の性格は臆病で「昆虫」に近い
そのため鬼舞辻無惨は絶対的な唯我独尊主義者として君臨する。
鬼舞辻無惨は共感能力は皆無に近く、性格は人間というよりも「昆虫に近い」んだそう。他者をおもんぱかる言葉は一度も掛けたこともない。鬼滅の公式ガイドブックによると、むごたらしいほど毒舌とのこと。人間だった頃には、無惨の言動に耐えきれずに妻が5人自殺してるそう。
その一方、鬼舞辻無惨の性格は「臆病」でもある。もっと言うと、【死ぬ】ことをひどく恐れている。改めて倒し方は後述しますが、鬼舞辻無惨が唯一敗北した相手の継国縁壱が死亡するまで「雲隠れ」をずっと決め込んだほど。ほぼ永遠に近い命を得られるものの
だから『鬼滅の刃』作中の言葉を借りるなら、鬼舞辻無惨は「生きることだけに固執してる生命体」。めちゃくちゃ強いくせに「死なないため」には手段も選ばない。逆に言うと、死を最も恐れてる存在が鬼舞辻無惨とも言えましょう。
それ故に、鬼舞辻無惨の夢も「永遠の命」。鬼舞辻無惨にとって不滅こそ至上。「嫌いなのは変化。好きなものは不変」という名言も残してますが、鬼舞辻無惨にとって変化は悪そのもの。何故なら、肉体や感情といった変化の多くが「劣化」を意味してる。
太陽に浴びると即死する鬼舞辻無惨は「太陽を克服する」ことに全人生を懸けてる。
鬼舞辻無惨の「人間モード」の使い分けとは?
続いては鬼舞辻無惨の「普段の生活」を考察。
鬼舞辻無惨の普段は「人間社会」に溶け込んで生活しております。画像は後の上弦の壱・黒死牟をリクルートしている場面ですが、人間の姿だと警戒されにくい模様。ただし、瞳は紅梅色。瞳孔は猫のように縦長。やはり異形の存在っぷりは隠しきれない。
また「自身に擬態させた肉人形」をその場に置いて、鬼舞辻無惨本人は別行動を取ることもあるそう。
鬼舞辻無惨の初登場シーンでも「子煩悩な父親」として登場してる。主人公・竈門炭治郎は匂いですぐ気付くものの、娘をあやす鬼舞辻無惨の姿を見て当惑するシーンは印象的でした。他にも子供の姿や美しい芸子の姿にも変身してます。
ちなみに、鬼舞辻無惨が「人間モードの使い分け」には目的があります。
例えば、「かわいい子供」の目的は太陽を克服する薬を作るため。子供モード時は医者の家で暮らしていることが多い。「美しい芸子」の目的は青い彼岸花の情報を収集するため。「眉目秀麗なイケメン」の目的は主に資金確保。これまで資産家を何度も殺して財産を支配していたとか。
鬼舞辻無惨の「生まれ」は産屋敷家の元貴族
この鬼舞辻無惨という最強の鬼は一体いつ生まれたのか?
実は鬼舞辻無惨の正体は「もともと産屋敷家の人間」だった。つまり平安時代の元貴族ということになります。鬼になった経緯は後述しますが、鬼舞辻無惨の人間時代の名前(苗字)もおそらく「産屋敷」だったと予想できます。
ただし、鬼舞辻無惨の人間時代の名前は「不明」とのこと。鬼滅の刃公式ガイドブックでもハッキリと解説されてません。産屋敷という苗字の存在しそうなので、イジメを回避するため断言はしないんだと思います。デスノート方式。
一方、鬼舞辻無惨という最悪の鬼を生み出した産屋敷家は「生まれる子孫は若くして尽く病死する呪い」をかけられてしまう。
とある神主から「鬼舞辻無惨を倒せば呪いが終わる」と助言を受けた産屋敷家は、後に「鬼殺隊(きさつたい)」を結成して鬼舞辻無惨打倒に動く。当初は鬼狩りという名前だった?
ただ産屋敷家は神職の血筋を持つ妻をめとることで呪いを弱体化させるものの、それでも産屋敷の当主は30歳まで生きられない状態が1000年以上続いた。それほどまでに鬼舞辻無惨は凶悪な存在だった。
そのため『鬼滅の刃』のストーリーは「鬼舞辻無惨 vs 産屋敷家」という1000年以上続く戦いが根底に描かれてる。まさに究極の骨肉の争いが物語のベースにある。
【過去まとめ】鬼舞辻無惨が「鬼化」した経緯とは?
じゃあ、ただの普通の人間だった鬼舞辻無惨は「どういう経緯」で平安時代に鬼となったのか?これは出生の秘密が関係しております。
実は母親の胎内にいる頃に何度も心臓が止まるなど、鬼舞辻無惨はもともと生まれ持っての【虚弱体質】だった。「いつも死の影がぴたりと張り付いていた」と述懐するのは鬼舞辻無惨自身。
実際産まれた時には脈も呼吸もしておらず、いわゆる【死産】に近い状態だった。それでも荼毘に付されようとする直前、「生きたい生きたい」と強く願った鬼舞辻無惨はようやく産声を上げて事なきを得る。
鬼舞辻無惨が「私は私が強く念じたことを叶えてきた」と豪語したり、【死】に対する強い恐怖心を抱く理由も人間時代の過去が原因。
それでも20歳まで生きられない病弱体質だった鬼舞辻無惨は、それを不憫に思った「とある善良な医者」に治療を施される。具体的には不明ですが、その治療が結果的に鬼舞辻無惨を鬼化させる。まさに画像の医者が鬼舞辻無惨を作った元凶。
ただし、ヘラヘラした表情を見ても分かるように、善良な医者に「何らの悪意」はなかった。鬼舞辻無惨が鬼化したキッカケは「偶然の産物」に過ぎない模様。バイオハザードよろしく、マッドサイエンティストが生み出した生物兵器の実験体とかではない。
ただし、病状が寛解するタイミンが遅かったため、しびれを切らした鬼舞辻無惨は結果的に善良な医者を殺してしまう。そのため人間時代から傍若無人だった模様。
青い彼岸花の正体とは?場所や条件は?
一方、鬼舞辻無惨は鬼として無限に近い命を手に入れるものの、「太陽光に当たると死亡する」といった副作用が残る。善良な医者は太陽光で即死する副作用を見越して、【青い彼岸花】という副作用を抑えこむ別の薬の開発しようとしていた。
この謎の医者の有能っぷりが気になって仕方ないですが、鬼舞辻無惨が焦って殺してしまったため青い彼岸花の正体は1000年以上経っても発見には至らなかった。鬼舞辻無惨が自らの血を分け与えて仲間を増やし続けた理由も、この青い彼岸花を探すため。
ちなみに、本来の彼岸花は「赤色の花」。お彼岸の時期に咲く花だけあって、彼岸花は一般的には「死」や「不吉な花」として認識されてる。そのため青い彼岸花とは死とは真逆の「生を象徴する花」として鬼滅の刃では描かれていました。
何故なら、青い彼岸花が咲く条件は「昼間の数十分間」しか咲かなかったから。しかも気候条件によっては、一年に一回も咲かないこともあった。また花が開いた後も「ツクシ」のように枯れるため、それが青い彼岸花と認識することは困難だった模様。
そのため鬼舞辻無惨は最後まで青い彼岸花を発見できなかったのも納得。
ちなみに、鬼滅の刃現代編では嘴平伊之助の子孫・青葉が青い彼岸花の研究を行っていたものの、最終的に枯らしてしまう。海外の学者などからも批判されて嘴平青葉は無職になったものの、今後鬼舞辻無惨が復活することもない…というオチでも使われておりました。
【強さ】鬼舞辻無惨の能力とは?
続いては「強さや必殺技」を考察。やはり全ての鬼の始祖だけあって、鬼舞辻無惨の能力はまさに神がかってる。
例えば「全ての鬼の思考」を読み取ることができる。鬼舞辻無惨の血が与えられて鬼化するわけですが、これは裏返すと鬼舞辻無惨に思考も支配されてるということ。距離によって読み取れる思考の情報量は減るものの、全ての鬼の居場所は完全に把握されてる。
これを「呪い」と鬼滅の刃作中で表現されており、鬼舞辻無惨を裏切った鬼は体内から無残の腕が現れてグチャグチャに殺されておりました。そのため鬼舞辻無惨に逆らえる鬼は基本的に存在しないものの、唯一の例外は「竈門禰豆子」と「珠世」だけでした。
そして、鬼舞辻無惨は鬼の始祖だけあって「再生能力」も最強クラスでした。
例えば切られた瞬間から再生が即座に始まってしまうため、首を切り落とすことは不可能。伊黒小芭内も驚愕の表情を浮かべる。他のバトル漫画でも再生する敵キャラはたくさんいますが、ここまで露骨すぎるキャラはほぼいなかったでしょう。
また鬼舞辻無惨は「心臓が7個」「脳みそが5個」もある。心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割を担う。鬼も人間も肉体の構造は変わらない。ただでさえ鬼は身体能力が高いですから、心臓が7つもある鬼舞辻無惨の強さは推して知るべし。
脳は5つも必要なのかと思ってしまいますが、鬼舞辻無惨は圧倒的な知能の高さを物語る。これも脳みその多さによるもの。脳が複数あればいくつか潰れても、常に的確な判断も即座に可能。有利な戦況を作れるのも無数の脳があってこそ。
無惨さまの身体能力が圧倒的に最強
そして、鬼舞辻無惨の「本当の姿」がこちら。珠世の血鬼術によって瀕死の状態(鬼を人間に戻す薬を吸収させられる)に追い込まれるものの、最終的には克服してしまう。鬼舞辻無惨の本当の姿は判明してないとされますが、本気モードの「コレ」が本当の姿に近そう。
鬼舞辻無惨の「攻撃の間合い」は非常に広い。末端の鬼殺隊ごときであれば瞬殺。しかも腕が触手のように伸び縮みし、その腕が刃物のように鋭い。竈門炭治郎や柱ですら目で追えないほど高速にしなるため、まさに息をするように殺す。
だから、鬼舞辻無惨の強みは「変幻自在の管」にあります。背中からは9本、太ももからは8本の数十メートルにも及ぶ管が生えているそう。それをムチのように使って広範囲に攻撃するため、誰も鬼舞辻無惨に近付くことすら不可能。まさに攻撃は最大の防御なり。
しかも、それぞれの管には【凶悪な口】が備わっており、それが「吸い込み攻撃」も行う。ダイソン並の強烈な吸引力に動きが奪われて、ただでさえ避けることが難しい攻撃を更に困難とさせる。もちろんこの口に噛みつかれると、鬼舞辻無惨の血を摂取してジエンド。
まさに鬼舞辻無惨は「鬼滅の刃最強キャラクター」と言えそう。
【敗因】鬼舞辻無惨の髪の毛が白かった理由とは?
続いては「髪の毛が白い理由」を考察。
見た目はいろいろ変化しても、髪の毛は一貫して黒色でした。でも産屋敷輝哉に自爆されて最終戦に突入して以降、鬼舞辻無惨の髪は白髪(銀髪?)でした。「鬼舞辻無惨が覚醒した状態」を表現してると考えた読者も多かったと思いますが、実は全く真逆でした。
実は鬼舞辻無惨の髪の毛が白かった理由は「老化させられていた」からでした。これは珠代によって「人間に戻る薬」だけではなく、「老化する薬」も同時に取り込まされていた。
正確には蟲柱・胡蝶しのぶが開発した薬っぽいですが、これは1分が経過するごとに50年老化させる薬だった。柱との戦いで3時間以上も膠着状態が続いていたため、鬼舞辻無惨は9000年ほど老いていた計算。縄文時代が始まったのが1万年~1万5000年前。
この壮大な時間軸で解釈しても、まだピンピンしてる鬼舞辻無惨に驚くしかない。
そのため先程は本来の姿かもと解説しましたが、髪の毛の色だけは違いました。確かに白髪は本来が嫌う【老いそのもの】を象徴している。それでも黒髪にできていなかった理由は、鬼舞辻無惨が蓄積したダメージ量の大きさそのもの証拠でした。
鬼舞辻無惨は「継国縁壱」に倒されそうに
続いては鬼舞辻無惨の倒し方を考察します。果たしてラスボス of ラスボスの無惨を倒す方法は存在するのか?
実は鬼舞辻無惨は「継国縁壱(つぎくによりいち)」という剣士にかつて400年ほど前に完敗してます。
継国縁壱とは痣を持って生まれた最強の剣士。鬼舞辻無惨にして「化け物」と言わしめる正真正銘の鬼滅の刃最強キャラクター。この継国縁壱に鬼舞辻無惨はほぼ瞬殺されかかるものの、一瞬で「死」を悟った鬼舞辻無惨は自爆して逃亡を図る。
「奥歯を砕くと鬼舞辻無惨の肉体は勢い良く弾け飛び、およそ1800に肉片が散らばった」と述懐するのは継国縁壱。その場で1500ほど飛び散った肉片は継国縁壱は斬り倒したものの、残った人間の頭部ほどの肉片を集めて鬼舞辻無惨は再生した。
どちらもヤバすぎて草しか生えませんが、その後は前述のように継国縁壱が死亡するまで雲隠れを図った。ちなみに継国縁壱は兄・継国厳勝(黒死牟)と戦っている最中、老衰で死亡してます。
だから完全無敵の究極の生命体と言っても、鬼舞辻無惨も物理的に倒そうと思えば倒せる模様。もし鬼舞辻無惨が未だに生存していた場合、現代の最新兵器で倒そうと思えば倒せたはず。ネテロの小型爆弾に敗北したメルエムのよう。
もしかすると鬼舞辻無惨は自身の強さの限界も無意識的に知っていたからこそ、あえて社会全体にケンカを売らずに人間社会に溶け込んで暮らしていたのか。
【倒す方法】鬼舞辻無惨の弱点は「太陽光」と「絆」
一方、鬼舞辻無惨には「大きな弱点」が存在します。
その弱点とは「日の光(太陽の光)」になります。さながら吸血鬼といったところ。『鬼滅の刃』はジョジョのパクリと言われる所以でもありますが、鬼舞辻無惨がいかに最強の鬼と言っても太陽光を浴びると肉体が一瞬で朽ちてしまう。
前述の継国縁壱は400年前で死亡しているため、鬼舞辻無惨を倒せる唯一の方法は「太陽光のみ」となります。実際、上弦の鬼を倒すときですら最後は太陽光で倒したことも少なくないなど、ラスボス鬼舞辻無惨を直接攻撃で倒すことはほぼ不可能。
そのため柱や竈門炭治郎たち鬼殺隊は鬼舞辻無惨に「太陽光」を浴びせるため、最終決戦では「夜明け」が来るまで持久戦に持ち込んでいました。そう考えたら、鬼舞辻無惨を瞬殺できた継国縁壱の最強っぷりが改めてヤバない?
当初は上弦の4・鳴女の能力で「閉鎖空間(無限城)」で戦っていたものの、愈史郎の「目隠し(目くらまし)」の血鬼術で鳴女の能力を無効化。どうやら愈史郎は相手に直接幻影を見せることも可能。その後、鬼舞辻無惨を外に出させて太陽光で殺そうと動く。
ちなみに、愈史郎は珠世が200年間かかって唯一鬼化できた人間。それ故に二人の絆は深い。愈史郎たちは鬼滅の刃序盤から登場していることから、ストーリー序盤から【鬼舞辻無惨の倒し方】は考えられていたのでしょう。最後は言うなれば「みんなの絆」で倒す。
鬼舞辻無惨のラストは「太陽光」に灼かれて死亡
続いては「鬼舞辻無惨の死亡シーン」を考察。
鬼舞辻無惨は人間に戻る薬や老化する薬以外にも、分裂阻害の薬や細胞破壊の薬を大量に取り込まされることで徹底的に弱体化させられるものの、それでも柱たちは物理的に殺せなかった。
それでも柱や竈門炭治郎たちに徹底的に時間稼ぎされた結果、ついに朝日が上ってしまう。やはり鬼舞辻無惨であっても、太陽の光を浴びると一瞬で燃え尽きる。派手な描写は描かれてないものの、鬼舞辻無惨の充血した目からは「鬼気迫るもの」が伝わってきます。
朝日を見た瞬間の鬼舞辻無惨の表情が草。そのまま逃げようにも炭治郎と冨岡義勇の刀が刺さったまま。
そこで鬼舞辻無惨は「巨大な肉の塊」と化す。体を縮めれば逃げやすくなるんですが、逆に太陽光を浴びて一瞬で塵と化す。そこで鬼舞辻無惨は膨れ上がって「肉の鎧」をまとうことで燃え尽きないための時間稼ぎを行う。まさに状況は真逆。
悲鳴嶼行冥たちが必死に日陰に行かないように食い止めるものの、鬼舞辻無惨は土に潜ろうとするなど必死に抗う。それでも柱が必殺技を連続で展開し、最後は炭治郎が自らの日輪刀を赫刀化させる。この熱に驚き仰け反った無惨が全身に太陽を浴びて死亡する。
○鬼舞辻無惨の最後はAKIRAのパクリ?
「日≒太陽」という言葉の意味を考えると、日の呼吸で最後は無惨を倒すと思ったと思いますが、結果的にとどめを刺す必殺技ではなかったものの。
やはり柱や鬼殺隊が物理的に止めを刺すことは難しかったんですが、太陽光から逃れようとする鬼舞辻無惨を必死に食い止めることで間接的に倒す。珠世や胡蝶しのぶが開発した「分裂阻止」「超速老化」といった薬の影響も奏功。
ちなみに、肉の鎧をまとった鬼舞辻無惨の姿は「あの漫画」のパクリ(オマージュ)になります。
それが『AKIRA』のラスト。画像は鉄雄が暴走して無惨と同じように肉体が膨れ上がったシーンが、まさにそのまんま。鬼滅の刃パクリ疑惑は結構ありますが、明らかに作者・吾峠呼世晴の趣味性が現れているシーンの一つ。
死亡後に炭治郎の体を乗っ取ってた件w
でも、ここで終わらないのが鬼舞辻無惨。鬼滅の刃読者の予想を上回る結末が待ってる。肉体が滅びるまでの一瞬の時間に、鬼舞辻無惨は「奇跡的な価値観」と出会う。
それこそがかつて産屋敷輝哉が言っていた「人の想いこそが永遠であり不滅」という言葉の意味。生き物は例外なく死亡する。鬼舞辻無惨でもご多分に漏れず。鬼舞辻無惨の肉体が滅べば、そこで全ての支配は終わる。でも「想い」は誰かに受け継がれれば滅びにない。
この「当たり前の事実」に鬼舞辻無惨は死を直前に実感したことで感涙する。西野カナばりに震える。鬼滅の刃の作者・吾峠呼世晴も最後の最後に鬼舞辻無惨に「救い」を与えたかのように思えますが、やはり鬼舞辻無惨は鬼舞辻無惨。
それでも鬼の王だった鬼舞辻無惨は自分の想いと夢を「竈門炭治郎」に託す。壮絶な戦いの結果、炭治郎の命も尽き果ててたものの、まだ肉体の細胞は死滅してなかった。そこで鬼舞辻無惨は「自らの全て」を炭治郎に注ぎ込んだ。
結果、炭治郎は最強の鬼と化す。日の呼吸を使える上、太陽を既に克服した竈門禰豆子の兄。完全に『NARUTO』の九尾。鬼舞辻無惨が「私は信じる。私の夢を叶えてくれ」と懇願をする。
最後は炭治郎に想いを託そうとするものの…
でも鬼舞辻無惨の「お願い」はあまりに唐突な上に無礼。人間の価値や可能性を最大限信じる炭治郎にとって受け入れがたい。直前に栗花落カナヲが「人間に戻す薬」を刺したこともあって、炭治郎の意識を無惨は支配できなくなっていく。
そこで鬼舞辻無惨は「むごたらしいほどの毒舌」を炭治郎に浴びせかけて、どうにか負の感情で支配しようと試みる。それに対して、必死に抗う炭治郎。この二人の最後の会話における攻防も見どころ。
普通の生活に戻りたいとする炭治郎に対して、「無意味なことをするのはよせ。禰豆子は死んだ。お前が殺した。家族は皆死んだ。死骸が埋まっているだけの家に帰ってどうなる」とシンプルに酷い。
「お前が仲間を大勢殺したんだ。恨まれているぞ。誰もお前が戻ることは望んでいない」と責める無残に対して、炭治郎が「みんなを傷付けてしまったことを戻って謝りたい。みんなが俺を心配してくれている。匂いでわかる」と応戦。
全然言うことを聞かない炭治郎に対して、鬼舞辻無惨は「前を向くな。人を信じるな。希望を見出すな。鬼でなくなれば数年の内に死ぬのだぞ」といったどんどん強い言葉を浴びせかける。炭治郎の頭を掴む手が乱暴極まりない。
さすがの炭治郎も最後は心が折れそうになるものの、これまで失った仲間たちの手が必死に炭治郎を支えてくれる。鬼舞辻無惨は「こんなものはお前の妄想だ」と打ち消しにかかるものの、最後は禰豆子たちの手が炭治郎を現実に戻す。
○私を置いて行くなアアアアア!
一方、鬼舞辻無惨の味方は誰もいない。まさに完全に打つ手なしの状態で出たセリフが「待ってくれ頼む!」という情けない一言。悪徳詐欺師が弁護士や警察に追い詰められた際、最後の最後で被害者に言いそうな言葉。懇願してるくせにどこか上から目線。
最終的には「私を置いて行くなアアアアア」と絶叫。無惨に待ってるのは地獄のみ。これまで従えてきた上弦の鬼たちも助けてはくれないでしょう。天国に行って輪廻転生することもない。まさに永遠の孤独が待っている。
でも竈門炭治郎に「すべて」を託してしまったからこそ、鬼舞辻無惨は完全に消滅してしまったとも言える。もし他のキャラに託していれば、無惨の思いは継承されたかも知れない。でも炭治郎が無惨の想いのすべてを浄化してしまった。
鬼舞辻無惨のかっこいい名言まとめ
最後は「鬼舞辻無惨の名言」を考察。
鬼舞辻無惨は共感能力が極めて低い一方、他者の「負の心理」に読むことに長ける。めちゃくちゃ強いラスボスだけあって、性格もめちゃくちゃドS。だから名言と表現するのは正直はばかられますが、他者の心を即死級にえぐるセリフが多い。
鬼滅の刃公式ガイドブックでは「むごたらしいほどの毒舌」と表現されるのも納得。
例えば、珠世。かつて人間だった頃は子を持つ病弱だった母親。そこで鬼舞辻無惨から鬼化して生き延びようと提案される。珠世は無惨の甘言に乗るものの、結果的に珠世は理性を失って夫や子供を殺してしまう。
これに激しく後悔した珠世は「鬼を人間に戻す薬」を開発するものの、最終的に珠世の復讐が叶うことはなかった。鬼舞辻無惨にとどめを刺される直前、珠世は「私の夫と子を返せ」と恨み辛みを言い残す。
それに対して、鬼舞辻無惨は「ならばすぐさま死んで、己がころした身内の元へ行くがいい」と珠世の頭蓋を握りつぶす。確かに間違ってはないんだけどさ…(笑)。ということで、こんな鬼舞辻無惨の名言を考察していこうと思います。
○名言「私が正しいと言ったことが正しいのだ」
まずは鬼舞辻無惨があまりに弱すぎる下弦の鬼を解体しようとした場面。もちろん解体≒死。
そこで死を免れようと某下弦の鬼が「貴方様の血を分けていただければお役に立てます」と必死に主張。それに対して、鬼舞辻無惨は「なぜ私がお前の指図で血を与えねばならんのだ?」と激おこ。
確かに弱いくせに要求だけはいっちょ前。「違います違います」と必死に言い繕うとする下弦の鬼に対して出た鬼舞辻無惨の名言がこちら。
「何も違わない。私は何も間違えない。全ての決定権は私に有り、私の言うことは絶対である。お前に拒否する権利はない。私が正しいと言ったことが正しいのだ」。まさに傲岸不遜の権化。
○名言「この千年、神も仏も見たことがない」
続いての名言は鬼舞辻無惨が産屋敷輝哉邸に直々に乗り込んだ場面。
前述のように、産屋敷は1000年以上前から始まった鬼舞辻無惨との因縁を語り出す。それに対して、無惨は「迷言も極まれり。反吐が出る」と一蹴。産屋敷家から鬼が出たから何なんだ?鬼舞辻無惨と産屋敷家の没落と何の因果が?神や仏が怒っている?は?
何故なら、鬼舞辻無惨には「何の天罰も下っていない。何百何千という人間を殺しても私は許されている。この千年、神も仏も見たことがない」と不敵な笑みを浮かべて産屋敷の主張を退ける。
鬼舞辻無惨からすれば神や仏がいるのであれば、産屋敷一族に呪いをかけるのではなく、直接私を滅しに来ればいい…という理屈。もはや神や仏すらも恐れる存在が我なのだ…とでも思ってそうな鬼舞辻無惨。
世の中の何事にも言えますが、たとえば罰が下っていないからと言って必ずしもその行為が世間に許されている行為であるかは別。
○名言「餓えていた今の食事は実に美味だった」
続いての名言は珠世の攻撃から復活した直後の場面。人間に戻す薬を吸収させられたものの、鬼舞辻無惨はそれすらも克服(ただし、最終局面では珠世の薬は無惨を倒すための伏線となる?)。
それでも鬼舞辻無惨はそれなりにダメージを負う。そのため回復するために鬼殺隊の雑魚メンバーたちを次々と食らう。
そこで出た名言が「千年以上生きていると喰い物(人間)が旨いという感覚もなくなってくるが、餓(かつ)えていた今の食事は実に美味だった」。さながら『ハンターハンター』のメルエムも彷彿とさせる名言。
○名言「お前たちは生き残ったのだからそれで充分だろう」
ということで本性を露わにした鬼舞辻無惨のヤバい名言が加速していきます。
ここからは主に鬼舞辻無惨と竈門炭治郎が相対した以降の名言になります。鬼舞辻無惨は上弦の鬼がほぼ全滅した状況に対して、「しつこい。お前たちは本当にしつこい。飽き飽きする。口を開けば親の仇などバカの一つ覚え」とうんざりした表情。
そして、次に言い放った言葉が名言。
「お前たちは生き残ったのだからそれで充分だろう。身内が殺されたから何だというのか。自分は幸運だったと思って元の生活を続ければ済むこと」。鬼舞辻無惨の頭の中には、自分が敗北・消滅する発想は微塵にない。
人間が家畜を食らうように、鬼舞辻無惨も人間を食らうだけ。どうせ明日か明後日には食らうのだから、今日という一日を生きられるだけでありがたいと思いなさい…という鬼舞辻無惨の強烈すぎる上から目線。
○名言「私に殺されることは大災に遭ったのと同じだと思え」
更に鬼舞辻無惨の傲岸不遜な名言が続きます。
「お前何を言ってるんだ?」と怒りと困惑の表情を浮かべる主人公・竈門炭治郎に対して出たセリフが名言。
「私に殺されるのは大災に遭ったのと同じだと思え。雨が、風が、山の噴火が、大地の揺れが、どれだけ人をころそうとも天変地異に復讐しようとする者はいない」。もはや自分の存在を天変地異を起こせる神扱い。
実際、それほどまでに鬼舞辻無惨は自らの強さを自負してる証拠ですが、まさに傲岸不遜。先程も触れましたが、鬼舞辻無惨というキャラクターはどこかハンタのメルエムに通底する部分がありそう。むしろメルエムの方が善の心は多少残ってたか。
○名言「死んだ人間が生き返ることはないのだ」
つまり、これまでの名言をまとめると鬼舞辻無惨は一体何が言いたかったのか?
結論からまとめると、「死んだ人間が生き返ることはないのだ。いつまでもそんなことに拘ってないで日銭を稼いで静かに暮せば良いだろう。殆どの人間がそうしている。何故お前たちはそうしない?」ということ。
鬼舞辻無惨自身が殺しておいて何をか言わんや…という話。本来は生き返ることがないからこそ、人間をあやめてはいけない。「当たり前の事実」を知っておきながら、鬼殺隊や柱とは全く異なる行動原理を取る。まさに鬼舞辻無惨を象徴する名言。
コメント
ありがとうございます❤️
色々分かりました
ありがとうございます。参考になれば幸いですm(_ _)m
そこまで読んで無いのに、これ見て…わからんくなった
(自分のせい)wwwありがとうございました!
みんなに言う!参考にします
たくさん、分かりました!
いや、凄くわかりやすかったです⚘
鬼滅の考察をしていただいてありがとうございます!!!
参考になりましたッ
鬼舞辻がキャラランキングで人気ないのも納得www
文才ありすぎて最後まで食い入るように読んでしまいました
最高の考察でした
鬼舞辻無残について
ここまでまとまってる記事ってないでしょうね
他の鬼滅の刃の考察も勉強になりました
ただ声優さんもいやでしょうねこんな役^^;
漫画の悪役キャラでも頭抜けてますから
こんな記事読むと無残かっこよく見える
初見です、アニメ勢でも漫画税でもないけど詳しかったのでよくわかりました。
ありがとうございます