少年ジャンプの大人気漫画『ワンピース』の名物キャラクターが「赤髪のシャンクス」。漫画史上きっての善人キャラと思われていますが、ワンピース考察界隈では悪役説も根強いです。だから知名度と比べると、赤髪のシャンクスの過去や目的は謎が多い。
そこで今回ドル漫では赤髪のシャンクスの「モデル」となったアニメキャラクターをいつものように徹底的に考察しようと思います。シャンクスのモデルは、世界中の誰もが知るあの有名な海賊がモチーフだった?
シャンクスのモデルはフック船長?
結論から言うと、赤髪のシャンクスのモデルは「フック船長」の可能性がありそうです。
フック船長とはイギリスの小説『ピーター・パン』に登場する悪役の海賊になります。多くを説明する必要もないと思いますが、主人公のピーター・パンの前に立ちはだかる敵。フック船長の本名はジェームズ・バーソロミュー・フック。
フック船長の性格は冷淡ですが、上流階級出身だけあって言動は気品に満ちている。アニメだと鼻につくキャラですが、原作だと容姿はケタ外れた美しさだったそう。赤髪のシャンクスもややヤサグレ感はあるものの、まさに容姿端麗でした。
またフック船長の性格は「義理堅い」一面も覗かせる。そのためフック船長は「約束を破らない男」を自負しているそう。これは「ルフィに渡した麦わら帽子を返してもらう」という約束を頑なに信じ続けているシャンクスの姿と重なります。
フック船長が乗る海賊船がジョリー・ロジャー号という名前でした。シャンクスが在籍していたロジャー海賊団の船長がゴールド・ロジャー。このロジャーの名前の由来も「ジョリー・ロジャー」でした。正確には【海賊旗】を意味する英語ですが、単なる偶然なのか。
そして、フック船長は有名な海賊だけあって『キングダムハーツ』といったゲームでも頻繁に登場するんですが、当該ゲームの声優が大塚周夫でした。この方はゴールド・ロジャーの先代の声優役でもありました。果たして偶然なのか意図的なのか。
シャンクスとフック船長はどちらもワニに左手を食べられる?
そこで赤髪のシャンクスとフック船長の共通点を更に考察しようと思います。
フック船長の身体的特徴が「左手にフックを装着」していること。フックはいわゆる義手。つまり【左手が欠損した状態】ということ。原作小説だと右手にフックを装着してるそうですが、ディズニー映画から定着したキャラクター設定とされます。
赤髪のシャンクスの身体的特徴もやはり【左腕を喪失している】こと。ルフィを身を挺して守り、近海の主に左腕を噛み千切られてしまった。ビブルカードでは「フーシャ村近海を牛耳る主」としか説明されていないものの、近海の主は【獰猛なワニ】にも見えます。
一方、フック船長の左手を切り落としたのはピーターパンなんですが、その左手は【チクタクワニ】と呼ばれるワニに食べられています。だから経緯の違いはあれど、最終的にシャンクスもフック船長も「自らの片手をワニに食べられた」という点で見事に共通しています。
武器も同じレイピアだった
そして、【右手】に持っている武器も両者は実は同じだったりします。
シャンクスの武器が「レイピア」と呼ばれる片手剣。先端が鋭く尖った細身の剣で、かつては決闘用として使用されていた武器になります。突き刺すことに特化した、現代だとフェンシングで使われるようなアイテムと考えると分かりやすいか。
そして、フック船長の武器も同じく「レイピア」でした。各作品共通。特に持ち手の部分がシャンクスの武器と酷似しています。レイピアは決闘用の武器だったことから、握り拳を守るために曲線状の護拳部分が設けられていることが一般的。
ちなみに、イム様も同じくレイピアを扱っている点から、シャンクスの裏切り者説が濃厚ではないかとも言われています。
○カギフックはシャンクス裏切りの伏線?
また前述のように、フック船長の【左手】には「カギフック」が装着されていました。もちろん赤髪のシャンクスは左腕がないためフックは装着していないものの、赤髪のシャンクスと因縁が深い黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)は、かつて「カギ爪」を武器に扱っていました。
ちなみに、フックとは日本語でそのまま鉤(かぎ)を意味します。
ブエナビスタ版『ピーターパン』では最後に敗北したフック船長は「自分はかよわいタコちゃん」と屈辱の言葉を叫ばされて終わるそう。そして、黒ひげの悪魔の実はタコだった説も濃厚でした。もしモデルがフック船長と仮定したら、シャンクスが裏切り者であることも暗に伝えている?
ピーター・パンは自らフック船長の左手を切り落としたわけですが、結果論だけで考えると、シャンクスにとってルフィも敵とは言えます。
愛刀グリフォンとオウム
一方、赤髪のシャンクスの愛刀にも名前が付けられていました。
その名も「グリフォン」。
グリフォンとはギリシア神話などに登場する伝説上のバケモノ。グリフィンなどとも呼ばれますが、上半身は鷹や鷲、下半身はライオンというキメラの肉体を持つんですが、足は「鳥のような鉤爪」を持っていました。
だから先程は黒ひげと絡めましたが、シャンクスの愛刀がフックの要素を兼ね備えていたカタチ。
またグリフォンは言い伝えで「黄金を発見して守る」とされていました。このことからひとつなぎの大秘宝を守る門番なのではないか。つまり、五老星やイム様サイドに付いている裏切り者説もワンピース考察界隈では根強い模様です。
そして、フック船長も「オウム」を常に従えていたとされます。これも作品によって描写は様々なんですが、何故シャンクスの愛刀の名前が鳥のバケモノだったのかというと、まさにモデルがフック船長だったからではないか?
鼓動のドラムとチクタクワニ
他にも赤髪のシャンクスとフック船長の共通点があります。
フック船長は前述のようにワニに左手を食われてしまうわけですが、その後も味をしめたワニに追われる日々を送る。そこでフック船長はワニに「目覚まし時計」を食べさせて、その時計の針の音でワニの居場所を常に把握できるようにした。
ここから【チクタクワニ】と呼ばれるんですが、ワニは「時間に追われる大人」を象徴しているそう。大人になりたくないピーターパンとは正反対ということ。
一方、赤髪のシャンクスはコミックス冒頭の登場人物の紹介に毎回必ず紹介されています。これはシャンクスが常にルフィの居場所を把握しているとも言われています。ただどうやってシャンクスはルフィの居場所を把握していたのか?
ルフィは幻獣種のヒトヒトの実モデル・ニカが覚醒する前に、「鼓動のドラム」という心臓の鼓動音が高鳴ることが分かっています。つまりフック船長が【時計の音】でワニの居場所を把握するように、シャンクスもルフィの心臓が鳴らす【鼓動のドラム】を聞いて把握していたのではないか?
事実、鼓動のドラムはアニメ版『ワンピース』では必ずBGMとして使われていました。人の居場所を監視する赤髪のシャンクスの姿は、自由を追い求めるルフィとは正反対に映ります。やはりフック船長とピーター・パンとの関係性に似ている。
つまりフック船長がモデルと仮定したら、赤髪のシャンクスはやはり敵である可能性が高いのではないか。
コメント
>武器も同じレイピア
この部分、
シャンクスの武器→サーベル
フック船長の武器→カトラス
の方が近いかと思います。
もっと他に近い物があるかも知れませんが…