吾峠呼世晴作のバトル漫画が『鬼滅の刃』。
この鬼滅の劇場版アニメ「無限列車編」が2020年10月に公開されました。漫画が映画アニメ化される際は多くの場合は内容がオリジナル。でも非常に珍しい事例なんですが、今回の「無限列車編」は本編鬼滅の刃の内容がまるっと移植されました。
この「無限列車編」の興行収入は公開から10日間で100億円を突破し、1ヶ月足らずで200億円を突破。2021年2月現在で370億円を超え、最終的に「無限列車編」の興行収入は400億円も突破しそうな勢い。
この「無限列車編」の準主役が炎柱の「煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)」。200億の男、300億の男などともネット上では言われてる。
そこで今回ドル漫では「煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)の正体と能力強さ」を徹底的に考察していこうと思います。YouTubeの予告動画は数千万回を超えるなど、煉獄杏寿郎の人気っぷりは異常。何故なら、煉獄杏寿郎の生き様が最強にカッコ良かったから。
煉獄杏寿郎とは炎柱
まずは煉獄杏寿郎の「正体」を考察。
煉獄杏寿郎とは「炎柱(えんばしら)」。鬼殺隊の隊士の中でも最強の9名の一人。全集中の呼吸は炎の呼吸を扱う。名前の読み方は「れんごく・きょうじゅろう」。炎柱に引きづられて間違えやすそうですが、名字は炎獄ではありません。声優CVは日野聡。
煉獄杏寿郎自身が解説してましたが、炎柱(炎の呼吸の使い手)は柱の中でも水柱と並んで鬼殺隊が発足されて以来、ずっと柱に選ばれてる。それだけあって炎柱の煉獄杏寿郎は柱の中でもそれなりに強いと考察できそう。煉獄杏寿郎の強さは改めて後述。
煉獄杏寿郎の性格がヤバすぎ
続いては煉獄杏寿郎の性格を考察。
煉獄杏寿郎の見た目は男らしい風貌。眉毛は凛々しく釣り上がり、赤い長髪ヘアーは何となくライオンを彷彿と支えます。いかにもグイグイと後輩たちを引っ張ってくれるリーダーの風格もたっぷり。一見すると正統派風のキャラクター。
でも煉獄杏寿郎の性格は「独特」でどこか捉えどころがない。
例えば、主人公・竈門炭治郎と初めて遭遇したシーンを見ると、煉獄杏寿郎はひたすら弁当を食うだけ。弁当を食べる姿もどこか独特。前方のみを一心不乱に見つめながら「美味い」と連呼するだけ。焦点はどこに合ってるのか不安になるほど。
だから、煉獄杏寿郎と会話が成立してるか怪しいシーンもちらほら。
「無限列車編」でも描かれましたが、煉獄杏寿郎は敵の下弦の鬼に出し抜かれてしまう。危うく竈門炭治郎も殺されかける失態を演じる。でもそれに対して、煉獄杏寿郎は「柱として不甲斐なし!穴があったら入りたい!」とむしろ何故か誇らしげ。
え?ホンマに反省してます?と誰もがツッコミを入れたはず。煉獄杏寿郎の心が一切読めない。
煉獄杏寿郎の父親・槇寿郎がクソすぎるが…
ただ煉獄杏寿郎の偏屈な性格が描かれるのは最初だけ。特に「無限列車編」を鑑賞した鬼滅の刃ファンの多くは、煉獄杏寿郎と言えば「王道キャラクター」としてしか記憶に残っていないはず。杏寿郎の性格の良さを知る上で、煉獄家の家族関係を見れば一目瞭然。
煉獄杏寿郎外伝といった鬼滅の刃スピンオフでも登場するんですが、煉獄杏寿郎の父親・槇寿郎(しんじゅろう)がとにかくクソ野郎。煉獄槇寿郎も元々は炎柱だったんですが、母親・瑠火が病死してからは酒浸りの日々。杏寿郎に対しても辛く当たることもしばしば。
こういう人間が鬼に落ちぶれるんだろうな…という雰囲気。
火の呼吸が強いと言っても、元祖である日の呼吸を超えることはない。炎柱だった先祖が日の呼吸に強いコンプレックスを抱いていたように、父親の煉獄槇寿郎もご多分に漏れず。最終的に柱の任務を放棄し、煉獄杏寿郎が柱合会議に代理で出席してそのまま炎柱になった。
本来であれば性格が屈折しそうな家庭環境ですが、煉獄杏寿郎は「どんな境遇でも歪まない健全な精神の持ち主」とは作者の解説。人の話はあまり聞かないものの、水柱・冨岡義勇と違って気配り上手なため周囲からは好かれてる。
また後輩への面倒見が良いため、恋柱・甘露寺蜜璃が煉獄杏寿郎の継子だった過去もあります。
○煉獄杏寿郎の影響は鬼滅の刃最終局面でも生きる
だから煉獄杏寿郎の性格は「真っ直ぐすぎる」だけ。お弁当を食べてるシーンなどは、あくまで「結論を急ぐせっかちな一面」が見えただけ。それでも煉獄杏寿郎は考えが合わない人に対しても、後腐れなく笑顔で対応するなど爽やかさを体現したようなキャラ。
改めて名言は後述しますが、煉獄杏寿郎の性格は「母親・瑠火」の影響を色濃く受けてる。他人に優しく接するように徹底的に教育されており、柱入隊する際の別れ際におさない弟・千寿郎に「お前は立派な人間になる!」と抱擁して安心させる。
無限列車編では残念ながら煉獄杏寿郎は死亡するんですが、息子の死を知った父親は相変わらず暴言を吐く。それでも杏寿郎の父への最期の言葉が「体を大切にして欲しい」だった。それを知った父親・槇寿郎はそれまで薄々気付いてた杏寿郎の優しい言動が不意に思い出されて涙する。
その後、煉獄槇寿郎は鬼舞辻無惨との最終決戦では、元柱の一人として産屋敷輝利哉たちの護衛を元音柱の宇髄天元と共に務める。煉獄杏寿郎は割とストーリー序盤で早々と死亡するんですが、実は『鬼滅の刃』最終局面においても影響を及ぼす。
煉獄杏寿郎の捉えどころがないあっけらかんとした言動も、全てを受け入れてくるどっしり感に繋がっていたりするのかも知れない。
【無限列車編】猗窩座を前に杏寿郎は死亡
続いては「無限列車編」の内容を簡単に考察したいと思います。
既に映画館で1000万人近い鬼滅ファンが鑑賞してるので細かいレビューはしませんが、「無限列車編」では下弦の鬼・魘夢と竈門炭治郎たちが戦って倒す。魘夢戦で煉獄杏寿郎はそこまで大きく絡んでこないんですが、その後、更に強敵の上弦の鬼・猗窩座が現れる。
そこで炎柱・煉獄杏寿郎が猗窩座に立ち向かう。炭治郎たちは魘夢との戦いで負傷して戦えないため、炎柱として煉獄杏寿郎が猗窩座と壮絶な戦いを繰り広げる。映画のポスターもカッコいい。二人の戦いを収録したYouTubeの動画の再生回数も数千万超え。
だから拙ブログで詳細に解説する必要はないんですが、猗窩座は徹底して肉弾戦を好む鬼。拳以外の一切の武器は持たないものの、煉獄杏寿郎を終始圧倒。炭治郎の護衛も行うなど不利な戦況が長時間強いられ、最終的に猗窩座の右腕が煉獄杏寿郎の体を貫く。
○煉獄杏寿郎と母親の最後のシーンが泣かせる
でも、そこは煉獄杏寿郎。
猗窩座の腕を捉えたまま、煉獄杏寿郎は刀を振り下ろして首を切り落とそうと試みる。それでも猗窩座の首は切り落とせないものの、既に時間は明け方。煉獄杏寿郎はそのまま太陽の光で消滅させようとするものの、猗窩座は必死に振り払って逃亡を図る。
そして炭治郎がなんとか力を振り絞って、最後に猗窩座の背後に向けて日輪刀を投げて一矢報いるものの、煉獄杏寿郎は死亡して無限列車編は終わりを迎える。
だから「無限列車編」のオチとしては敵を倒してすっぱり終わる展開ではないのでややモヤモヤは残る人もいそうですが、最後に亡き母・瑠火のクダリが泣かせる。「無限列車編」では煉獄杏寿郎というキャラクターがしっかり映えたまま感動的な結末を迎える。
ここらへんの詳細は無限列車編を是非ご覧ください。2021年後半までに鬼滅の刃のアニメ2期の放送が決まってるので、無限列車編の内容もいずれプライムビデオやNetflixで公開されるはずです。
煉獄杏寿郎の名言・名シーンまとめ
続いては煉獄杏寿郎の「名言・名シーン」を掘り下げて考察します。最初は感情死んでんかってキャラクターでしたが、名言を見れば見事に熱いキャラだったことが分かります。
○名言「昨日の自分より確実に強い自分になれる」
まず最初の名言は「昨日の自分より確実に強い自分になれる」。
下弦1の鬼との戦いで負傷した主人公・竈門炭治郎に対して、全集中の呼吸の精度を上げるように要求する煉獄杏寿郎。そして、内臓出血を無事止めた炭治郎に掛けた言葉がそれ。
地味に思えることでも着実に歩みを進めていけば、自分が目指すゴールに確実に到達できるというアドバイス。それを実践をもって煉獄杏寿郎は炭治郎に教えた名言。
○名言「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」
続いての名言は「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」。
上弦の3・猗窩座が煉獄杏寿郎の強さは至高の領域に近いと評価するものの、まだ踏み入れてないと評価。理由は「老いて死ぬ人間」だから。それに対して反論した煉獄杏寿郎の言葉がそれ。
人間は老いるからこそ堪らなく愛おしく尊い存在。だからこそ、人は人を守ろうと強くなる。「強さは肉体に対して使う言葉ではない」とする煉獄杏寿郎の通り、人間は弱いからこそ強くなろうともがく。それこそが人間のあるべき強み。
○名言「俺は俺の責務を全うする!ここにいる者は誰も死なせない」
続いての名言は「俺は俺の責務を全うする!ここにいる者は誰も死なせない」。
煉獄杏寿郎は炭治郎たちを守りながらの戦いだったため、猗窩座に対して防戦一方。どうあがいても人間では鬼に勝てないと挑発する猗窩座に対して、煉獄杏寿郎の口から出た言葉がそれ。
結論から書くと、煉獄杏寿郎は決して勝とうとはしてなかった。あくまで炭治郎たちを守るために対峙したに過ぎず、実は最初から煉獄杏寿郎は自ら犠牲となることを覚悟してた。だからこそ煉獄杏寿郎の強さは最大限まで発揮された。
○名言「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」
続いては「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」。厳密には煉獄杏寿郎の母親の名言ですが、この母親の言葉があったからこそ煉獄杏寿郎という人格が強く形成されたことが分かります。
煉獄杏寿郎の母親は病弱だった。一方、杏寿郎は生まれ持って身体能力に恵まれていた。
それ故に「生まれついて人より多くの才に恵まれた者は、その力を世のため人のために使わねばなりません。天から賜りし力で私腹を肥やすことは許されません」と教育し続けた。
無限列車編では描かれませんが、煉獄杏寿郎を殺した猗窩座は最終盤まで「弱者は虫唾が走るから嫌い。淘汰されるのは自然の摂理」と豪語し続けた。でも、炭治郎はそれに強く反駁。
「生まれた時は誰もが弱い赤子。強い者は弱い者を助け守る。これが自然の摂理」と猗窩座に詰め寄る。炭治郎の根幹にあるそれは、まさに煉獄杏寿郎から受け継がれていた。
○名言は「胸を張って生きろ」
最期の名言は「胸を張って生きろ」。
煉獄杏寿郎は自らに課した責務を全うしたものの、最終的には瀕死の状態に追い込まれる。しかし、後輩の盾となるのは当然とばかりに自らの死を受け入れて、煉獄杏寿郎の表情に悲壮感はなし。
そして涙目状態の炭治郎に対して、「竈門少年。俺は君の妹を鬼殺隊の一員として認める。胸を張って生きろ。君が足を止めて蹲っても時間の流れは止まってくれない。今度は君たちが鬼殺隊を支える柱となるのだ」と笑顔で背中を押す。
「後世にバトンを受け継ぐ」という究極の自己犠牲を最期にまさに体現した名言。煉獄杏寿郎という人間性・キャラクター性を見事に表してる。
炎の呼吸一覧まとめ!強さや戦闘力は?
最後は「煉獄杏寿郎の強さや戦闘力」を考察。
まずは「炎の呼吸」の必殺技一覧をまとめてみたいと思います。
炎の呼吸の必殺技は合計9種類ほど存在する模様。具体的には壱ノ型に「不知火(しらぬい)」。弐ノ型に「昇り炎天(のぼりえんてん)」。肆ノ型に「盛炎のうねり(せいえんのうねり)」。伍ノ型に「炎虎(えんこ)」。玖ノ型に「煉獄(れんごく)」があります。
9ノ型はいわゆる最終奥義のため、炎の呼吸にはそれ以上の必殺技はなさそう。また煉獄という技名から考えると、初代炎柱は最終奥義から同名の苗字を名乗るようにしたのかも知れない。平安時代以前の日本人の多くは苗字はなかったので。
ただ煉獄杏寿郎は早々に死亡してしまったため、それら以外の炎の呼吸の技は登場してません。
○魘夢戦でのチョンボは見過ごしがたい?
一方、前述のように煉獄杏寿郎は上弦の猗窩座に敗北して死亡してる。無限列車編でもカッコ良く颯爽と登場するものの、意外と戦績という点で煉獄杏寿郎の強さを推し量る情報は乏しい。漫画版『鬼滅の刃』に限ると、猗窩座戦も意外と端折られてる部分も多かった。
でも特に無限列車編で気になった点は、下弦の鬼の魘夢の気配に気づいてなかったこと。「その巨躯を隠していたのは血鬼術か」と煉獄杏寿郎も語ってますが、迂闊も迂闊。魘夢が下弦の壱だったとは言え、上弦の鬼と下弦の鬼の実力差は歴然。あまりに致命的なミス。
だから無限列車編で仮に足手まといの炭治郎たちがいたとは言っても、煉獄杏寿郎が猗窩座を一人で殺す実力があったかは微妙。柱の中でも強そうでしたが、最終的に日の呼吸を体得した竈門炭治郎が猗窩座の首を切り落としましたが、煉獄杏寿郎の実力は炭治郎並だったかも知れない。
事実、『鬼滅の刃』最終回では煉獄杏寿郎と竈門炭治郎の子孫がそれぞれクラスメートだった。ここらへんも煉獄杏寿郎の当時の強さを推し量る指標となるかも知れない。
コメント
ありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o)))
なんで名言に「心を燃やせ」が
ないの? おかしくない?