【画像あり】メルエムとコムギのラストが感動的すぎて泣ける件【HUNTERxHUNTER】

ハンターハンター(HUNTERxHUNTER)』の感動的な場面と言えば、やはりキメラアントの王・メルエムと盲目の少女・コムギのラストシーン。圧倒的なボスキャラとさえない田舎少女の最期に誰もが涙しました。

そこで今更ではあるものの、今回ドル漫ではメルエムとコムギの感動的なラストシーンをまとめてみました。

【解説まとめ】メルエムとコムギの出会い

まずメルエムとコムギの出会いから解説。

キメラアントの王であるメルエムは全世界の王となるべく、まず東ゴルトー国を支配。全ての仕事は部下のキメラアントが行うため、メルエムは東ゴルトー国内にいるチェスや将棋のチャンピオンと暇つぶしを行う。

メルエムは圧倒的な頭脳と学習能力を駆使し、人間のチャンピオン相手に連戦連勝。数々のチャンピオンがメルエムに敗北する中、最後に現れたのがコムギ。東ゴルトーは「軍儀」と呼ばれるチェスや将棋のような遊びの本場であり、コムギは負け知らずの軍儀チャンピオンだった。

メルエムはコムギをこれまでのチャンピオン相手と同様に追い詰めるものの、コムギも圧倒的な成長を見せてメルエムの追随を許さない。まさに切磋琢磨の日々が続く。メルエムはコムギと触れ合う中で、圧倒的無慈悲かつ暴虐無道さを善とする考え方が次第に変わっていく。

○自分の名前を知らなかったメルエム

(HUNTERxHUNTER24巻)

コムギは目が見えない+空気が読めない性格である故に、メルエムに対して気さくに接してくる。だからメルエムに対して「総帥様のお名前はなんとおっしゃられるのですか?」とつい質問をしてしまうことも。

ただメルエムは自分自身の名前を知らなかった。当然、周りのキメラアントたちも名前を聞いてくることもなかった。そこでメルエムは初めて自分のアイデンティティが喪失していることに気付き、そしてメルエムは「自分と向き合ってくれる対等な存在」見付けたことを知る。

(HUNTERxHUNTER24巻)

メルエムは圧倒的な暴力を行使し、誰にも負け知らず。しかし軍儀で一向に勝てないコムギは、とにかくか弱い。鳥に攻撃されて傷だらけになってしまったコムギに遭遇すると、メルエムは思わず助けてしまう。

メルエムの心は更に揺れ動く。王である自分が誰かを助ける必要は皆無。「この生き物は何なのだ!?余はこいつをどうしたいのだ!?」と自問自答。しかし答えは出ない。

何故ならメルエムはアリのように「ただ支配」する以外の何かを要求されることもなく、教えられることもなく生まれたから。

ウェルフィンの言葉で全ての記憶を取り戻すメルエム

その後、メルエムはネテロ会長との一戦で瀕死の重傷を負ってしまう。結果的にメルエムは部下・シャウアプフの助けもあって蘇生するものの、記憶を一時的に失ってしまう。

つまりコムギの存在やコムギ相手に一度も勝てなかった軍儀の存在などを全て忘れてしまった。ただコムギとの過去はわずかに頭に残っており完全に忘れることはなかったが、メルエムは思い出せそうで思い出せずモヤモヤ。

(HUNTERxHUNTER30巻)

ただウェルフィンというキメラアント師団長の発言で、メルエムはコムギと過ごした日々を思い出す。メルエムは記憶を失っていたことでかつての暴虐な王に蘇りつつあったが、コムギとの記憶を思い出したこと完全に「人間性」を取り戻す。

○メルエムの表情は何を意味していたのか?

(HUNTERxHUNTER25巻)

コムギがキルアの祖父・ゼノの攻撃で負傷した場面では、おそらくメルエムはほぼ完全に人間と同じような感情を抱いていたに違いない。

表情こそ描かれていませんが、メルエムの表情はおそらく悲しみ。コムギを抱く様がまさに慈愛にあふれていたことからも明白。そして「王」である資格を捨て去ったメルエムはコムギの元に向かう。

何故ならメルエムの死期が近付きつつあったから。

なんとしてもコムギに会いたいメルエム

その後、パームたちが隔離したコムギの元へ駆け寄るメルエム。当然パームたちが立ちはだかるものの、そこでメルエムは決して暴力は行使しない。「残された時間をコムギと過ごしたい」と心の底から説得。もはや中年サラリーマンの最終手段である土下座すら実行しようとする。

(HUNTERxHUNTER30巻)

ただパームは既にキメラアントの遺伝子が入ってるため、自らの種の王であるメルエムのそんな姿は見たくない。そこでメルエムの提案を渋々と認めるものの、パームの目には涙。何故なら人間を支配するべく生まれた王が、そこまで一人の人間に対して会いたいと吐露したから。

ほんの少しだったと思う…どこかでほんの少し…何かがほんの少し違っただけで…」というメルエムの直前の発言も踏まえると、パームの涙は本当に複雑な感情から湧き出てることが伺えます。

もしメルエムが最初からこの感情を抱いていたら、最初からコムギと知り合っていたら多くの人間が死ぬことはなかった。パームもキメラアントに改造されることもなかった。このメルエムの発言ではコムギの存在や出会いも暗に示してることも含めて、次の感動的なシーンに繋がる前フリとして効果的に盛り上げる役割を果たしていた気がします。

○コムギと軍議をうって死にたかったメルエム

(HUNTERxHUNTER30巻)

メルエムがコムギに会いに行くと、そのときにコムギは鼻水を垂らしながらのんきに眠りながら軍儀に関する寝言。思わずメルエムは「くくっ」と笑いながら「起きろコムギ!打つぞ」と起こす。

このちょっとした微笑ましい笑いが、後の涙を誘うための良いギャップ感に繋がってる。当初のメルエムであれば自分の前でこんな無礼な態度を取れば即殺だった。

でもずっと接することでコムギという一人の人間に対して、本当に慈しみの心を持ったことがわかります。

コムギに生きる意味を見出したメルエム

(HUNTERxHUNTER30巻)

そして二人は再びいつものように軍儀を行うものの、メルエムは唐突に自分が毒に侵され余命が長くないことを告げ、「最期をコムギ…お主と打って過ごしたかった」と自らの思いを何の脚色もなく素直に吐露する。コムギの涙がこちらの涙を誘います。

(HUNTERxHUNTER30巻)

ただメルエムと一緒に過ごすことは毒が感染してしまうということ。だからメルエムは遠回しにコムギをこの場から去るように促すものの、コムギはメルエムの発言を遮るように軍儀をパチっと差す。しかもメルエムが思いもしなかった効果的な一手。

(HUNTERxHUNTER30巻)

メルエム様。ワダす今とっても幸せです。不束者ですがお供させてください」とコムギも自らの心情を洗いざらい吐き出す。ネテロなどどんな攻撃にも表情を変えなかったメルエムが、思わず驚きの表情を浮かべる。

(HUNTERxHUNTER30巻)

メルエムの驚きの表情の先にはコムギという光があった。

つまりはメルエムはこの瞬間のために「自分は生まれてきた」のだと気付く。当然それはコムギも同じだった。ずっと盲目であるが故に虐げられ、軍儀でしか生きて来られなかった少女が「最愛の軍儀相手」と共に軍儀の中で死ぬことができる。

そして更に続くラストの感動的なシーンは、やはり例の吹き出しだけが連続したページでしょう。ちなみに『ハンターハンター』のモノクロ版だと背景は全て真っ黒でしたが、実はフルカラー版では徐々に青色から黒く変色していく演出が取られています。

コムギとメルエムの感動的な対比

(HUNTERxHUNTER30巻)

メルエムとコムギが何気ない会話をしてるだけなんですが、徐々にメルエムが死に近付いていく様だけは伝わる。でもコムギはさも母親のように優しく包み込んであげながら、息を引き取る瞬間までメルエムを看取ってあげる。

コムギの胸の中で手を握りながら、安らかな眠りについたメルエムはさながら幼児。親(女王蟻)に捨てられて名前もつけてもらえなかった「王」は「人間」のまま死ぬことができた。

(HUNTERxHUNTER30巻 集英社)

そして更に感動的な演出として挙げられるのが、実は先程のコムギがダメージを負った場面と構図が対比されている点。まさに二人は一心同体の存在。メルエムはシャウアプフに救出された後、「我らは肉体も精神も繋がってしまった」と発言してるんですが、信頼の置ける仲間や部下たちと一緒に旅立った。

メルエムとコムギの感動的ラストまとめ

以上、メルエムとコムギの感動的なラストでした。この記事を書いてるだけでも涙がウルウルするぐらい二人の死に様は感動的でした。メルエムの嘘偽りがない心情の吐露に、思わず胸が打たれます。メルエムがさんざんと傍若無人な振る舞いからの落差が、更に感動の色を濃くさせた。

コムギというキャラクターも良かった。一見するとアホの子供ではあるものの、勝負や信念にかける「芯の強さ」に好感が持てて、最期にメルエムを看取るシーンも違和感なく受け入れられた。

本当に二人の物語はさながら上質な恋愛漫画や人間ドラマを見せてくれてるような気分でした。ちなみに『ハンターハンター』32巻の後半で、メルエムとコムギが握り合っている干からびた手が写る。

パリストンは暗黒大陸に進出するためキメラアントの卵を大量に持ち帰りましたが、メルエムたちが放置されていることからも二人が生存してる可能性はさすがにゼロ。ネット上では未だにメルエムは死亡してないといった意見も聞きますが、そこで「メルエムとコムギの物語は完全の終わった」という演出がなされたんだと思います。

ちなみに「最強メルエムに誰なら勝てるのか?」や「メルエム名言まとめ」も、もしメルエムに興味があれば読んでみてください。