【感想】バイオレンスアクションが地味に面白かったw【漫画レビューまとめ】

『バイオレンスアクション』1巻から3巻のネタバレ感想をレビュー。

作者は浅井蓮次(漫画)、沢田新(原作)。掲載誌はやわらかスピリッツ(ビッグコミックスピリッツ)。出版社は小学館。ジャンルは少年コミックのアクション漫画。『バイオレンスアクション』はAmazonのKindleや楽天koboなどでも試し読み・立ち読みができます。

確か「このマンガがすごい」に選ばれた漫画らしく、そこで今回もドルジ露瓶尊が『バイオレンスアクション』が面白いのかつまらないのか徹底的に感想を考察してみたいと思います。あらすじや登場人物を簡単に解説しつつ、どこがおすすめなのかをレビュー。

もし『バイオレンスアクション』の購入に迷っている方はテキトーに参考にして下さい。

バイオレンスアクションのあらすじ内容・ストーリー解説

(バイオレンスアクション1巻 小学館)

主人公は菊野渓(きくのけい)

ILMビジネススクールに通う専門学校生。ショートボブのゆるふわパーマ、肩出しルックの今どき女子。ただ見た目とは反して、昼ご飯中も簿記試験の勉強をするような真面目っ子。今の不景気日本は資格が無いと将来が何かと不安。

(バイオレンスアクション1巻 小学館)

菊野は学費も払えずに苦労をしているのか、夜は派遣型風○店(ぷるるん天然娘特急便)で働くような女の子。ホームページの画像のモザイク越しにも分かる可愛らしさ。生活苦を想像させると、この笑顔も痛々しくすら見えてしまう。世知辛すぎるぜぇ現代日本。

でも、それは仮初めの姿。

(バイオレンスアクション1巻 小学館)

菊野渓の本当の姿は依頼があれば、ヤクザであろうがどんな相手でも最後は消してしまう、名うての殺し屋だった。

夜のお仕事は単なる偽装。実際には「派遣型殺し屋」。間違ってデリ○ルに電話してしまいそうな気もしますが、菊野渓は指名ナンバーワンの仕事屋で裏社会では知らないものはいないほど。

『バイオレンスアクション』は基本的に菊野渓がドンパチやってるだけのアクション漫画。だから内容を一言でまとめてしまうと「良くも悪くもB級アメコミ漫画」。総合評価は最後にまとめて後述しますが、良い意味で割り切っててそこそこ面白いと思います。

クレイジーな敵キャラクターたちをぶっ飛ばせ!

主人公・菊野は一見するとどこにでもいる小柄な少女にしか見えませんが、とにかくめっぽう強い。めっちゃ動きが機敏であって、銃の扱いも天下一品。

そのため『バイオレンスアクション』のアクション描写については後述しますが、本当にドンパチフルボッコの繰り返し。

ただ菊野の前に次々と現れる敵もなかなかにして強い。特に性格が色々とぶっ飛んでる方々ばかり。まさにクレイジーなキャラクターばかり。これが『バイオレンスアクション』の面白さを際立たせる要因の1つ。

(バイオレンスアクション2巻 小学館)

例えば深見という男は山村にイケない葉っぱを大量に作ってボロ儲けしてる。それを守るためにはRPG(ロケット砲)だって平気でぶっ放す。もちろん日本国内。この深見以外のクレイジーなキャラクターも、日本という国を忘れさせるぐらい大暴れしちゃってくれる。

(バイオレンスアクション3巻 小学館)

他にも巌谷則文という男は巨大な丸太をフロント部分に括り付けた大型トラックで、思いっきり頑強なヤクザの事務所に突っ込むシーンは圧巻。

裁判所から事務所を明け渡すように命令されるなど、リアルのヤクザ屋さんは割りと不憫な思いをしてらっしゃるようですが、要塞のような事務所を築いてしまうヤクザもヤクザ。

(バイオレンスアクション2巻 小学館)

巌谷則文が飼いならしてる二人の少女もヤバい。

主人公・菊野渓と同様に見た目は少女ではあるものの、リンという少女は屈強なマッスル男も一捻り。見た目は似非ハイジみたいな雰囲気ですが、まるでヤシの実をねじり取るような要領。きっと農家の嫁にでもなれば最強でしょう。

アクション描写が程よく面白い!

続いてはアクション描写の評価。主人公・菊野渓という一見すると無垢な少女が容赦なくバッタバッタと倒していく様が、シンプルに痛快。まさに「バイオレンスなアクション」がてんこ盛り。

それでいて意外とゴチャゴチャと描き込んでないのも好印象。「派手なアクション描写」と思い描くと、どうしても色んな破壊描写など描きたがる。敢えて「描写しない」ことで菊野渓というキャラクターが浮き立つ。

(バイオレンスアクション3巻 小学館)

前述の通り、ドンパチパパパは当たり前。

こんな細い腕で反動力は大丈夫なのかと心配になりますが、一方、クレイジーな敵はリアル電流イライラ棒で立ち向かってくる。まさに「近接攻撃 vs 遠距離攻撃」の結末は!?ネタバレは割愛するので本編『バイオレンスアクション』を読んでみて下さい。

正直な感想を言えば、まだアクション描写などは改善の余地や見せ方を工夫する余地はあると思います。でも欲を言えばキリがないんですが、主人公・菊野渓(というか作者・浅井蓮次)は「雰囲気の醸し出し方」がとにかく上手い。言ってしまえば「緊張と緩和」が絶妙。

(バイオレンスアクション1巻 小学館)

例えば「みちたかくん」という極悪ヤクザと牛丼チェーン店で対峙した場面。

菊野渓は何となく立ってるだけで様になる。牛丼チェーン店という異質感も雰囲気に寄与してると思うんですが、動きやアクションは乏しいシーンではあるものの「妙にピリリッ」とさせられる。

(バイオレンスアクション1巻 小学館)

そして、どこぞのラーメン屋で極悪犯と相まみえてる瞬間は、空間やコマ割りを活かした大胆なアクション描写を展開してるものの、何故かこのフワッとした表情。なんと表現していいか不明ですが、このふとした時に見せるシリアスな表情とのギャップ感が妙におすすめしたくなる。

正直何がどう面白いのか具体的に言語化するのは難しいですが、この菊野渓のキャラクターと大胆なアクション描写が絶妙にリンクしてる。「マッチョ的なアメコミヒーロー」と「日本漫画的な魔法少女の強さ」が組み合わさった感じ。

そう解釈すると色んな意味で腑に落ちる部分が多い。主人公・菊野渓の有り得ないぐらいの強さも、逆に可愛らしい乙女だからこそ不思議と許される空間を生み出してる。

『バイオレンス・アクション』に存在する、そういった矛盾してるようで矛盾してない二律背反性こそが、読者が何かしらにハマってしまう要素なのではないかと考察されます。

バイオレンスアクション おすすめ総合評価・評判・口コミレビュー

以上、『バイオレンスアクション』が面白いのかつまらないのかの考察評価でした。

一言でまとめると、バイオレンスアクションは「程良いB級感が面白い」と思います。キャラクターのドラマなどは掘り下げられているものの、「日本の漫画」として評価したらストーリーは正直薄味。もし少年ジャンプなどで連載されていたら、色んな山場を生み出そうと必死になっているはず。

でも、その割り切りこそが「アメリカンコミック的な面白さ」を生み出しており、本当に何も深く考えずにサラッと読めるちょうど良いボリューム感や読み味に繋がってる。そういった洗練されていない部分も含めて、良くも悪くも『バイオレンスアクション』はB級ダークヒーロー的な面白さがあると評価していいと思います。