つい先日、別冊マーガレット(集英社)2017年12月号においておすすめ恋愛漫画の金字塔である『君に届け』がついに完結。
作者は椎名軽穂。あしかけ12年ほど『君に届け』の連載が続いたらしい。少女漫画や恋愛漫画としては異例の長期連載。完結を記念してかAmazonのKindleや楽天koboなどでは『君に届け』の最初の数巻が期間限定で無料ダウンロードできました。
そこで今回ドル漫では『君に届け』の最終話・最終回のネタバレ感想をざっくりレビューしたいと思います。
黒沼爽子と風早くんが大学生に…
結論から書いちゃうと、『君に届け』の最終回は蛇足っちゃ蛇足に近い内容。最終話以前に主人公の黒沼爽子と風早くんは大学に進学することが決定。黒沼爽子は都会の札幌の大学へ進学、一方、風早くんは地元の大学へ進学。二人は恋人同士ではあるもの、それぞれの道を歩む。
だから最終話では黒沼爽子が両親の元を離れる…みたいな場面が描かれます。「お父さんとお母さんから最初にもらったプレゼント…大事にしていきていきます」と後光がキラキラ。
バカッターが好例ですが、最近の若者はアホばかりですが黒沼爽子は本当に良い子。女子は恋をすると変わると言いますが、近所のオバちゃんも「すっかり爽やかなお嬢さんになったね」と感慨深げ。
電車に乗って札幌に契約したアパートに行く直前、地元の駅のホームには吉田千鶴の姿。「友達になれて良かった。会ったらいつでも友達に戻れるんだからあたしたち」と涙ながらにハグ。高校時代に楽しかった記憶がよみがえる二人。
黒沼爽子と風早との恋人関係は卒業後も続く
そして風早くんが遅れて駅に登場。さり気なく吉田千鶴はフェードアウトし、黒沼爽子を見送る瞬間にはキス(画像は割愛)。
永遠の別れでもないと思いますが、風早くんは「だいすきだ!なにがあっても」とニッコリと笑顔で黒沼爽子を送り出す。黒沼爽子は直前に渡された手紙を読んで、更に号泣。これまでの楽しかった記憶が蘇る。
黒沼爽子と風早たちは様々に環境が変化していく中でも、二人の恋心は変わらず続く。また吉田千鶴たちとの友達関係も変わらず続く。そして数ヶ月後、再び地元に戻ってきた黒沼爽子は風早くんに抱きついて完結…という流れでラストが締めくくられます。
君に届け・最終話の感想評価・評判・口コミまとめ
以上、恋愛漫画『君に届け』の最終回・最終話のネタバレ感想でした。
余韻が残ると言えば余韻が残るような終わり方ですが、これだと先程も書いたように「蛇足」以上でも以下でもなかった内容。「これまでの流れ的にはそうなるだろうな…」という延長線上の結末。
大学には進学したけれども、結局高校生の範疇に留まってる印象。もう少し大胆に時間軸を数年後などに進めて、ある程度は成長させた二人を描いても良かったのかも知れない。
いずれスピンオフ漫画的な復活がある可能性はありますが、大学生や社会人、夫婦編の『君に届け』を描いても面白いかも知れない。高校生から読み始めた読者は今現在はアラサー。当然結婚してる方も多いはずですから、不妊治療で苦労してる黒沼爽子とか変に共感を呼ぶかも知れない(笑)
○君に届けの方向性はどうだったのか?
いずれ全巻まとめて考察したいと思いますが、『君に届け』の総合評価を一言でまとめると最終回の見開きページに代表されるように、いつの間にか黒沼爽子と風早くんの二人の恋愛ストーリーからかけ離れてフワッとした青春マンガになってたのが残念でした。
結果的にそれでも『君に届け』は売れ続けていたから、方向性としては正解ではあるんでしょうが、あくまで個人的に「二人の恋物語」だけで十分だった気がする。サブキャラのせいで黒沼爽子のキャラが薄まっただけ。
とりあえず今回完結した『君に届け』ですが、最終30巻の発売は来年2018年3月あたりになるらしい。毎回思うんですが雑誌連載が完結したら、単行本や電子コミックを何故サクッと発売しないんでしょうか。はてさて。ファンがそこまで半年近くも待たされなければいけない理由が知りたいところ。
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