【漫画紹介】大正処女御伽話は面白い?あらすじ内容ネタバレ感想まとめ!最終回結末を画像レビュー【おすすめ度】【桐丘さな】

『大正処女御伽話』全5巻のネタバレ感想をレビュー。作者は桐丘さな。掲載誌はジャンプスクエア。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックの恋愛歴史漫画。AmazonのKindleや楽天koboなどでも試し読み・立ち読みができます。

つい先日完結して最終5巻が発売されたばかり。そこで今回ドル漫では『大正処女御伽話』が面白いマンガなのかつまらない漫画なのか徹底的に考察してみました。『大正処女御伽噺』購入に参考にしてください。

大正処女御伽話のあらすじ内容・ストーリー登場人物

漫画タイトルからも分かるように、舞台は大正時代の日本。工業は発達し、町中に自動車が走り始める。徐々に洋風の建物が林立するなど、日本の近代化がまさに定着しつつある時代。大衆文化も発展し、初めてレコードが発売されるなど庶民に歌謡曲が届いた時代でもあった。

主人公は志磨珠彦(しま・たまひこ)。お金持ちの裕福な家庭に生まれた青年。順風満帆に人生を謳歌するかと思いきや、不慮の事故で右手の自由と大好きだった母の命を失う。

そして父親から「静養」という名の下、志磨珠彦は片田舎の別荘に追いやられる。結果、「親に見捨てられた」と落ち込んでしまい、そこから更に鬱屈した性格に変わってしまう。

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(1巻 集英社)

そんな志磨珠彦の元にある日やって来たのが「夕月(通称ユヅ)」という少女。父親が計らうカタチで、二人はほぼ半強制的に結婚をさせられる。つまりユヅは志磨珠彦のお嫁さん。ただ実質的には「日常生活の介助」の意味合いも込められてる。

でもユヅは性格が明るく、どんなことにもめげない女の子だった。果たしてユヅと同棲することで氷のように冷え切った志磨珠彦の心は溶けるのか。本当に二人は結婚できるのか?今まさに大正ロマンチックな恋物語が始まろうとしていた…みたいな内容の恋愛漫画。

とにかく可愛いユヅがおすすめ!

結論からレビューすると、『大正処女御伽話』の面白い点やおすすめポイントがあるとしたら、やはりヒロインのユヅのキャラクター性にあると言えます。もはや「ユヅ一点のみ」と評価してもいいぐらいかも知れません。そこでユヅの可愛い仕草やコマなどを簡単にまとめてみました。

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(1巻 集英社)

例えば水を手でくんで、それを志磨珠彦に飲ませるシーンの表情が可愛い。手の中の水を飲ませるという一種のプレイ感も、ちょっとグッと来ます。心なしかユヅの両手も「ハートマーク」に見えるのはきっと気の所為。手は意外と汚いけど、愛し合ってる二人だからこそ超越できる。

一応この状況を説明しておくと、ユヅが秘密の場所に志磨珠彦を連れて行く。そこには小さいお稲荷さまがあった。憂鬱気味の志磨珠彦を励まそうと試みた。そして周辺にはキレイな川があって、ユヅは美味しそうに水を飲み干す。

でも志磨珠彦は片腕が使えないので上手く川の水を飲めない。そこでユヅが自分の両手で水をすくって飲ませてあげる。実に慈愛に満ちた行為であり、愛情に満ち溢れた表情であることが漫画を読めば更に分かることでしょう。

ユヅの愛おしいおすすめ仕草

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(2巻 集英社)

他にも志磨珠彦が綾という不良少女と仲が良いのではないかという疑惑が発生したとき、ユヅは涙を流して困惑。志磨珠彦は志磨珠彦で優柔不断だったため、なかなか真相を言い出せずにいた。

でも結果的に自分の誤解だと発覚した直後に言ったセリフが「私と云うものがありながらっ…困った人ですっ」。思わず志磨珠彦の手を握る仕草も愛おしい。

○自らのコンプレックスも可愛げに披露

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(1巻 集英社)

ユヅは髪の毛が強烈なくせっ毛。縛っておかないと画像のようにモフモフしまくり。志磨珠彦に対して「妖怪みたいでしょう?」と自らのコンプレックスを自虐。ただ志磨珠彦は「かわいい」とむしろポジティブな評価。まあ顔がこんだけ可愛けりゃ、腕が三本あったところで気にしない。

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(1巻 集英社)

それに対してユヅは「私…この髪のことが少し好きになれました」と笑顔で返答。このポジティブな姿勢を含めての可愛らしさ。そして同時にユヅは結構自分からグイグイと積極的に主張してくれる。最近は草食男子が増えてる(昔から多かったという指摘はスルー)らしいですが、そういった読者層からするとユヅの「適度な積極性」が実に心地良い。

ユヅの程良い積極性や距離感の取り方が絶妙

ユヅは「当時にあるべき女性像」が投影されているため、基本的に男より一歩引いて歩いてくれる「大和撫子感」をベースに描写されてる。でも一方で、そういった自分の確固たる信念や主張も持ち合わせている。

だからユヅは卑屈すぎないし、男に媚びすぎてもいない。まさに絶妙なキャラ設定が魅力。

パット見は「口リ巨乳」「低身長で男に尽くす可愛い女子」という萌え豚層に特化したいかにも浅ましい設定ではあるものの、ユヅは中身がしっかり好感を持てるので意外と女子ウケも良さそうな女性キャラクター。ということで、続いてはユヅのおすすめしたい積極的な一面をレビュー

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(1巻 集英社)

先程のコンプレックスのクダリでは、志磨珠彦が自分の動かない腕を念頭に「君には悩みなんてないんだろうな…」とついポツリとつぶやいてしまう。それに対してユヅは「まあひどい!私にだってありますわ!二つも!」とグイッと顔を近づける。

だからといってユヅは珠彦を頭ごなしに叱るわけでもなく、自らのコンプレックスを前述のように洗いざらい吐露する「素直さ」が良い。「二つ」という、どうでもいい数の強調も何だか可愛らしい。

○ユヅが不意に見せるドキッとする仕草がおすすめ

またユヅの怒る・叱るという動作の中に、ちょっとドキッとさせる動作を繋がってるのも男子的には良い。学園モノの漫画だと掃除をサボってる男子に対して、女子生徒が肩を軽くポンポンと叩きながら「もうっ」とホッペを膨らませるような感じか。

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(1巻 集英社)

二人で初めて新年を迎えた際、当然志磨珠彦はドキドキムラムラ。ただ二人はまだ結婚をしていないので、ユヅは「そういうのは結婚するまでお預けですっ」と照れながらも拒否。そして更に続けてフォローするように云う。

でも必ず珠彦様に捧げますからね。側にいて色々な珠彦様を見たい。好きになりたい。そう思っております」。

ここまで素直に好きと言われてしまったら、思わず「ほれてまうやろー」という一発ギャグでもかましたくなります。セリフの熱量も熱すぎないから、お腹いっぱいになりすぎないのもおすすめ。ただユヅの気持ちは一方通行ではなく、それ以前に珠彦がユヅに対して優しい振る舞いをしていたこともちゃんと伏線になってるからこそ素直に読める。

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(1巻 集英社)

他にも志磨珠彦が風邪を引いたときには、ユヅは自分のおデコをピタッと合わせる。このベタすぎる演出も、ユヅなら嫌味なく受け取れるのが良い。先程も書いたように「適度にリードしてくれる年下女子感」がユヅというヒロインに見事に凝縮されている気がします。

ただ強いて言えば、ユヅのキャラが生きてるのは主に序盤。ストーリー後半にかけるにつれて、アイドル歌手の新キャラクターが登場するなど最後はややもすると打ち切り気味に完結する。

下手に「ストーリー物を描こうとしたツケ」とも言いましょうか、もう少しユヅというキャラを素直にしゃぶり尽くして欲しかった気がします。

大正処女御伽話 おすすめ総合評価・評判・口コミレビュー

以上、『大正処女御伽話』が面白いかつまらないかの考察まとめでした。

何度もレビューしてますが、この『大正処女御伽話』のおすすめポイントは良くも悪くも「ユヅというヒロイン」の一点のみに尽きると思います。ユヅは素直に愛おしい、素直に可愛らしい。思わず母性や父性がくすぐられるキャラクターでおすすめ。

卑屈な主人公の設定や関東大震災が起きた時代性からも分かりますが、ストーリーはやや暗めのトーンも目立つ。読んでて楽しくない人は楽しくない空気感のはず。それでも、だからこそユヅというキャラが相対的に輝く。おっπシーンもゼロではありませんが、あくまで内容は硬派な恋愛漫画。

そのため掲載誌はジャンプスクエアという少年誌ではあったものの、女性など幅広い読者層にハマる時はハマりそう。全5巻というボリューム感やサイズ感も合わせると、そこまで全巻集めても買い物として失敗はしない気がします。とりあえず1巻だけ買っても損はしない。

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