【漫画紹介】僕が死ぬだけの百物語 ネタバレ感想まとめ!面白い?おすすめ?つまらない?【内容あらすじレビュー】

『僕が死ぬだけの百物語』のネタバレ感想を画像付きでレビューします。作者は的野アンジ。掲載サイトはサンデーうぇぶり。出版社は小学館。ジャンルはホラー漫画。

『僕が死ぬだけの物語』がTikTokでバズっていて興味が湧いたので、今回ドル漫では「面白い漫画かつまらない漫画なのか」を徹底的に考察していこうと思います。画像は多く引用していませんが、いわゆるホラーが苦手な方は少し注意です。

内容あらすじは?

まずは『僕が死ぬだけの物語』の内容あらすじを簡単に紹介します。

主人公は「ユウマ」という小学生。ある日、学校で窓際に置いた椅子の上に立って、その場から飛び降りしようとしていた。その寸前で「ヒナ」という同級生が声を掛けて、ユウマは事なきを得た。ユウマの意図は不明だったが、ヒナは嫌なことを忘れられるように【とある遊び】を教える。

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(僕が死ぬだけの物語1巻 ©的野アンジ/小学館)

それが【百物語】だった。

○ユウマが怪談話を一つずつ語り始めるが…

百物語とは「怪談」の一種。100個の怪談を語り終えると、その最後に本当の幽霊(モノノケ)が現れるというもの。百物語の起源は古く、江戸時代以前から存在したとされます。だから軽い悪意しか感じないものの、とっさで出た時間稼ぎとはヒナ自身は振り返っています。

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(僕が死ぬだけの物語1巻 ©的野アンジ/小学館)

そのためユウマが「百物語」を一つずつビデオカメラに語り出すところから、この漫画のストーリーもじわりと動き始めます。果たして、ユウマが100個目の怪談を話し終えた時に何が起きるのか?ユウマが迎える衝撃的な結末とは?

ホラー漫画は意外と飽きやすいが…

だから『僕が死ぬだけの百物語』の大まかな内容は、主に「一話完結のオムニバス形式」のホラー漫画になっています。じゃあどういった怪談話が描かれているかというと、一つ一つのプロットや話の構成力が意外とクオリティが高い気がする。

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(僕が死ぬだけの物語5巻 ©的野アンジ/小学館)

例えば、自転車で二人乗りしていた高校生の【息子・倫】が交通事故で「友達・マコト」を亡くしてしまった話。母親は息子の倫に話しかけて、一緒にマコトの家に弔問に行こうとする。

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(僕が死ぬだけの物語5巻 ©的野アンジ/小学館)

倫は「うん。母ちゃん。ごめんな。迷惑かけて」とか細い声で答える。母親は無言のまま扉を閉じて、マコトの家に向かう。到着するとマコトの母親が暖かく迎えてくれた。倫との思い出話をひとしきり懐かしむと、その後に向かった先がマコトの部屋だった。

○ストーリーの構成力が高いから飽きない

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(僕が死ぬだけの物語5巻 ©的野アンジ/小学館)

しかし、そこで待っていたのはベッドに横たわる「重体のマコト」だった。つまり、実際に死亡していたのは【倫】の方だった…というオチ。呆然と立つ倫には影がなかった。ただ13ページぐらいの話なんですが、オチに至るまでに色んな伏線が隠されていたりします。

例えば、倫の母親が家を出るシーンですが、倫が「家を出る前」に扉を閉じている。他にもマコトの母親が出したお茶が「1個」だけ。マコトの母親が倫の手を握って「謝らないで」と語るシーンも、「座席の位置」から倫の母親に語りかけてることが分かります。

つまり、周囲からは【倫の姿はが見えていなかった】という細かい演出が緻密に描かれてる。定番のネタをアレンジしただけの既視感ある話もありますが、一応、オリジナルに仕上げ直していることが多く、ホラー漫画であっても読んでても意外と飽きにくい。

謎の少年・ユウマが迎える結末とは?

また一話完結のオムニバス形式ではあるものの、あらすじでも触れたように【ユウマ】という主人公が物語の根底にいます。新たな怪談話を始める前に、このユウマがカメラに向けて話しかけるという一種の茶番を毎回4コマ形式で行います。正確には怪談の終わりにも描かれる。

だから「ユウマの物語」が一方で一貫して描かれているのも特徴です。

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(僕が死ぬだけの物語4巻 ©的野アンジ/小学館)

じゃあ、単に部屋の中で呑気に話しているのかというと、ユウマの身に何かが起きて徐々に「不穏な感じ」の空気になっていくのが特徴。母親に虐待されている?そもそも母親は本当に普通の人間?何故か、警察官が部屋に入ってきてユウマを問い詰めたり。

ややもすると突拍子もない展開はあるものの、ユウマが「100個目の怪談話を語り終えた時に何が起きるのか?」という読者の想像を掻き立てる内容になってる。4コマ漫画というのも読みやすく、『僕が死ぬだけの物語』がどういった結末を迎えるのが最後まで目が離せない。

今までありそうでなかった演出も巧みで面白いと思いました。怪談話をする物語という第三者的な目線から描くことで、ユウマの存在感が相対的にリアルに映っているのも、恐怖感を煽る演出としてなかなか面白いのではないか。

僕が死ぬだけの物語の総合評価・評判まとめ

以上、『僕が死ぬだけの物語』のネタバレ感想でした。

結論をまとめると、「まあまあ面白いホラー漫画」だと個人的には思います。

元来ホラー漫画はどうしても短命で終わることが多いものの、2023年5月時点で5巻を発売できているのは十分人気の証拠ではないか。最終的には10巻(100話分)に到達できれば、ホラー漫画としては大成功と評価できるでしょう。

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(僕が死ぬだけの物語2巻 ©的野アンジ/小学館)

例えば、母親にゴミ箱に閉じ込められたまま放置された子供が怨念化した描写はこんな感じ。普段の絵柄(人形のような顔付き)も良い感じに不気味で、ホラー漫画には意外とマッチ。画力が特に高いわけでもないと思いますが、描き込みが緻密なので恐怖感は倍増されます。

見た目のグロテスクさ、メンタルに来る展開、明らかにネタっぽい話から身近にいるリアルな人間の醜悪さまだ、作品の幅としては広いです。アイデアが豊富で、しっかり作品の中に昇華できているので怖いもの好きの読者は「安心して読める」のではなかろうか。

果たして、ユウマはタイトル通りの結末を迎えてしまうのか?

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