さすがにココまで来ちゃうと奇をてらいすぎ。何故ならゴルフ漫画であるにも関わらず、ゴルフ嫌いの主人公を読者が好きになれるのか?という話。例えば『ドラゴンボール』の孫悟空がバトルが嫌いな博愛主義者みたいなもん。『キャプテン翼』の大空翼が「ボールは他人」と言いのけちゃうようなもん。
それ故にロボは何事にも主体性や自発性に欠ける。だからトモヤという幼馴染キャラクターがロボの隣に居てストーリーを基本的に展開させる。でもこれは言ってしまうと、主人公・ロボだけではストーリーが展開しないから急遽設定しました以上の価値や意味を感じないキャラ。
つまりモブキャラ(トモヤ)の回し役がいないと成立しないキャラ設定の時点で、ロボは主人公としてアウツ。何故なら漫画に限らずだと思いますが、結局ストーリーの軸となって話を展開するキャラクターこそが主人公だから。要は個性的ではあるものの、ロボは魅力に欠ける。
『ロボレーザービーム』はスポーツ漫画である以上、もう少し素直なキャラ設定で良かった。
「ROBOT×LASERBEAM」という漫画タイトルが分かりづらい
あと根本的に『ROBOT×LASERBEAM(ロボレーザービーム)』という漫画タイトルが微妙。
パット見、このタイトルがゴルフ漫画であることが想起できる読者がどれだけいるのか。普通にSFマンガにしか思えない。自分はゴルフに詳しくないので具体的にアドバイスはできませんが、もっとゴルフ要素やゴルフ用語を取り入れた漫画タイトルにすべきだった。
まだ「レーザーゴルフ」や「ロボアルバトロス(ロボイーグル)」の方がマシ。漫画タイトルもどこで区切って省略すればいいのかも分からず、つまりは根本的に覚えづらいのも痛い。一応、主人公の名前は入ってるものの、それも圧倒的に気付きづらい。
ロボレーザービームの総合評価・評判・口コミレビュー
以上、『ロボレーザービーム(ROBOT×LASERBEAM)』が面白いのかつまらないのかのネタバレ感想でした。作者・藤巻忠俊がゴルフ好きだけあって、正直クオリティー的なことだけを言うなら特段問題なし。ゴルフ好きの読者が読んでも納得か。連載が続けばまだクオリティーはアップしていくはず。
ただ漫画としては「うーん」。
主人公・鳩原呂羽人(ロボ)はもちろんキャラクターとしては立ってるものの、読者の「引き」という点ではイマイチ。50話目100話目 or スピンオフ漫画でこういったキャラが登場するのはアリだと思いますが、いかんせん主人公としては不適格。
三浦鷹山との因縁もなく、ドラマとしても弱い。一話目でしっかり表現すべきクダリが少なくて、やはり出だしがイマイチ。マンガ『ドクターストーン』など最近の少年ジャンプの新連載全般の傾向に言えますが、最初のスタートダッシュ(キャラ設定から世界観の設定)が失敗してる。この『ROBOT×LASERBEAM』もご多分に漏れず。
まだ青年コミックだと地道にゴルフ描写を積み重ねることでファンも獲得できそうですが、こと少年コミックだと辛いでしょう。そこに辿り着くまでもなく打ち切りされる可能性は高いか。現段階では『ROBOT×LASERBEAM』をおすすめスポーツ漫画ランキングに入れることはないかなぁ。
コメント