コミックス発行部数が5億部に迫る『ONE PIECE』の人気キャラクターが「赤髪のシャンクス」。主人公のモンキー・D・ルフィに麦わら帽子を預けるなど、ストーリーにも重要な役割を果たしている兄貴分のキャラ。
赤髪のシャンクスと言えば【左腕】を喪失していること。画像はワンピース1巻において主人公・ルフィを海の主から守るため、シャンクスは身を挺して守ったシーン。それ以降、赤髪のシャンクスは隻腕の海賊として活躍し、その後、四皇の一人として名を連ねます。
ただ今回ドル漫では「シャンクスの左腕が復活する伏線」を徹底考察していこうと思います。どうやら最初から左腕を復活させる予定だった?まさかの作者・尾田栄一郎は「大きな凡ミス」をおかしてしまっていた?
シャンクスの「鞘」の位置が不自然すぎる問題
果たして赤髪のシャンクスの左腕が復活する根拠とは何なのか?
結論から言うと、「鞘の位置」が関係しているはず。
鞘(さや)とは刀を納めておく筒状の物体のこと。赤髪のシャンクスの鞘の位置は【右側の腰】になります。
他にもマリンフォード頂上戦争時に赤犬サカズキと対峙したシーンを見ても、木製の鞘が右側の腰に位置していることが分かります。
ただ幼少期のシャンクスを見ると、鞘の位置が左腰にあるので一概にとは言えないんですが、少なくとも成人になったシャンクスは常に「鞘の位置は右側」と考えていいはず。でも、この鞘の位置が何故問題なのか?
○右手で「右腰の鞘」から刀を取り出せる?
端的に言うと、右利きの人間だと右腰の鞘から「刀が取り出しづらい」から。
例えば、マリンフォード頂上戦争前に白ひげと再会した場面では、残った右腕から右腰の鞘に納める愛刀・グリフォンを抜くシーンがある。一見すると問題なさそうなんですが、冷静に考えると、右腕をめいいっぱい伸ばしても刀が全部出せない可能性が高い。
2022年7月に発売される『ワンピースカードゲーム』の絵柄を見ても、赤髪のシャンクスの鞘の位置が右側に描かれているんですが、やはり愛刀グリフォンを取り出しづらそう。既にシャンクスはめいいっぱい右腕を伸ばしている状態。これ以上、刀を取り出せるのか?
つまり、赤髪のシャンクスは左腕が欠損して【右腕だけ】の隻腕になったにも関わらず、何故か鞘の位置が「左腕で刀を抜き出せる右腰」のままということ。何故、シャンクスは鞘の位置を左腰に変えないのか?
【利き手】と「鞘の位置」は左右逆になるはず
普通、利き腕とは「逆の位置」に鞘を装着することが一般的。やはり刀身は基本的に長いため、鞘は逆に位置していたほうが抜き出せる距離が長くなる。
例えば山賊のヒグマの鞘の位置を見ると、シャンクスと同じ右腰にあります。ただ刀を左手で持っていることから、ヒグマの利き腕も左腕だと分かります。だから左利きの場合、鞘は右腰に描かれている。腕が欠損する前のシャンクスと同じ。
海軍大将の藤虎イッショウも鞘の位置は左腰にあります。そして、藤虎の利き腕は右利き。
二刀流の光月おでんの鞘の位置を見ると、鞘は左腰にある。おでんを食べている描写などから、光月おでんの利き腕は右利きだと推察できます。だから『ワンピース』の世界でも基本的に、刀を持つ手と鞘の位置は左右逆に描かれてることが分かるはず。
でも何故かシャンクスだけは別。
例えば歴史上の偉人を見ても、坂本龍馬も鞘は左側でした。
日本人は世界的に見ても右利きが多い人種だけあって、勝海舟も以下同文。
聖徳太子(厩戸皇子)ですらも左側に鞘を装着していることが分かります。日本の偉人を見ても、刀を持つ利き腕と鞘の位置が反転していることから、それだけ物理的に刀を取り出しやすい証拠だと思います。
赤髪のシャンクスは【左利き】だった?
じゃあ、現在は隻腕となったシャンクスの利き腕はどっちだったのか?
まだ両腕が存在したワンピース1話目を見ると、スプーンを握っている手からシャンクスの利き腕が【左利き】であることが判別できます。だから鞘が右腰に装着することは不自然ではないものの、現在は左腕がない状態が10年以上続いている今、やはり不自然。
つまり、現在のシャンクスは「右腕」しか使えない以上、鞘の位置は「左腰」に変えなければいけないはず。
例えば、三刀流のゾロの鞘の位置も、やはりシャンクスと同じ右腰にありました。三刀流ということでゾロの利き腕を意識したことがあるワンピース読者も少ないかも知れませんが、ゾロにもしっかり利き腕があります。
箸を持っている手から、ゾロの利き腕は「左利き」であることが分かります。やはりシャンクスと同じ。
一部では鞘が左腰に描かれているシーンもあるっちゃあるんですが、ゾロを見ても分かるように「鞘の位置」は剣豪にとって非常に重要ということが分かります。刀をすぐスッと抜けないのはバトルにおいて致命的。
尾田さんは『るろうに剣心』の和月伸宏の弟子的な存在ですから、鞘の位置を蔑ろにするはずがない。
最初からシャンクスの「左腕復活」を考えていた?
つまり、何故赤髪のシャンクスの「鞘の位置」を右側に頑なに描き続けるかというと、それこそが【左腕を復活させる】という大前提があるから。少なくともシャンクスは「左腕が存在するという前提」で戦っている印象が強いのは気のせいではないはず。
例えば、シャンクスは悪魔の実の能力で左腕を生やすことができる?もしくは消したように見せているだけ?
その根拠が尾田さんの元アシスタントだった安東英が描いた読み切り漫画に描かれていました。ちなみに、安藤英は『ONE PIECE パーティー』というスピンオフギャグ漫画を連載してた漫画家さん。それ故に尾田さんの信頼も厚い。
それ故に今回の考察の信頼度も高まるというもの。
ある日、安藤英は「尾田さんの作画ミス」を発見する。
具体的にはワンピース25巻234話のとあるシーン。赤髪のシャンクスが赤髪海賊団のロックスターを使いとして白ひげに送った場面。ここでシャンクスは自ら白ひげのもとに行こうと動くんですが、この際にシャンクスの【食われたはずの左腕】が描かれていたことに気付く。
○尾田さんが異様に喜んだ意味
ただこの際の尾田さんの反応が「おお!!よく見つけた!!」とやたらと誉めたんだそう。わざわざ漫画化するほどのエピソードですから、元アシスタントの人からしたらよほど印象に残ったんだと思います。よくあるミスだと思いますが、何故ここまで尾田さんは誉めたのか?
これこそがまさに【シャンクスの左腕をいずれ復活させる予定】だったからではないか。いくら作画ミスであっても、ワンピース本編でその可能性を匂わせたくはなかった。
さすがに「隻腕のキャラクター」の片腕をうっかりミスで描いてしまう、という凡ミスを天才漫画家が犯すだろうか。でも尾田さんであっても【シャンクスの左腕は復活させる】というアイデアが常に頭の片隅にあれば、こういう凡ミスを犯す可能性は高くなるはず。
コメント
左腕復活したらREDの戦闘シーンより強くなるなんて…