『呪術廻戦』は2018年夏頃から連載が開始したんですが、直近ではわずか27日間でコミックスの発行部数が1000万も増刷するなどコミックス単行本発行部数ランキングでもグイグイ伸びて来てる人気バトル漫画。
この『呪術廻戦』で屈指の人気を誇るキャラクターが「五条悟(ごじょうさとる)」。六眼と呼ばれる特殊な目を持ち、常にアイマスクなどで目元を隠してる。ネット上でも五条悟のモノマネをしてる人も多いですよね。
そこで今回ドル漫では「五条悟の正体や能力強さ」を画像付きで徹底考察やるおー!呪術廻戦最強キャラとされますが、実はかつて一度だけ死亡しかけたこともあります。五条が唯一敗北した相手とは?高専時代の過去から現在までまとめてみた。
ちなみに呪術廻戦アニメ派の方はネタバレ注意です。
五条悟は最強の特級術師
まずは五条悟の正体をおさらい。
五条悟とは特級術師(特級呪術師)の一人。特級呪霊をいともたやすく瞬殺するなど、特級術師の仲でも圧倒的に抜きん出た強さを誇るため、五条悟がいなくなるだけで世界のパワーバランスが一変すると言われるほど。
五条悟の生年月日は1989年12月7日。リアルの時間軸とは微妙にズレますが、年齢は28歳。声優CVは中村悠一。まさに「白髪イケメン × ぽっちゃりイケメン」という最強の組み合わせ。さすがポルシェ声優。
五条悟のモデルは『NARUTO』のはたけカカシ。白髪のツンツンヘアーと目元を隠すスタイルが完全に同じ。主人公・虎杖悠仁は九尾を内包するナルトそのものですから、両者の関係性という点でも五条とカカシ先生は似通ってる。
ちなみに五条悟はお酒が飲めない下戸とか。
五条先生の目的は「呪術界」のリセット
更に五条悟とはたけカカシは職業も同じ「学校の先生」。五条悟は呪術高専の教師として、虎杖悠仁や伏黒恵など1年生の担任を務めます。そのため「五条先生」と呼ばれることも多い。カカシも主人公・ナルトを指導する教師として「カカシ先生」と呼ばれることも多かった。
ここらへんもカカシ先生を強く意識してるキャラだと伺えます。
一方、五条悟が教師を目指した理由は「腐敗した呪術界をリセットする」ため。五条悟の実力があれば上層部の人間を皆殺しにするのは簡単ですが、結局別の変な首に変わるだけ。下からボトムアップで意識改革をしなけばいけないと考えてる。
ただし、五条悟の性格はカカシ先生とは似ても似つかぬ底意地の悪いキャラクターだったりします。
事実、五条悟はイケメンキャラクターとして呪術廻戦ファンに親しまれてるものの、意外にも表情は豊かだったりします。特に高専時代にはフザけた表情も多い。オッエーなど五条悟の高専時代は後述。
五条家は五条悟のワンマンチーム
『呪術廻戦』では御三家(五条家・禪院家・加茂家)と呼ばれる3つのエリート一族が存在します。
だから苗字を見ても分かるように、五条悟も御三家の出身。五条悟が現在の五条家当主であるかは不明ですが、五条家は「五条悟のワンマンチーム」と称されます。そのため五条悟は「五条家を実質的に支配してる」ことは間違いなさそう。
確かに五条悟は圧倒的に最強であるが故に、呪術界全体でも大きな影響力を持つ。だからこそ他の御三家や呪術師からは疎まれている。
ちなみに。五条家はかつて江戸時代に禪院家の当主と壮絶な殺し合いをした結果、今でも五条家と「禪院家」は特に仲が悪いんだそう。
当時の五条家の当主も同じ「六眼+無下限呪術」の持ち主だったんですが、当時の禅院家の当主の「十種影法術」を前に相打ちに終わってる。だから五条悟の能力は後述しますが、六眼や無下限呪術も実は無敵とまでは言えないのかも知れない。
そのため五条悟は十種影法術を使用する「生徒の伏黒恵」に特に目を掛けてる様子。両面宿儺が伏黒恵を気にかけてるのも、実は同じ理由だったりしそう。
五条悟と乙骨優太の関係性は?
一方、御三家の中でも五条家はそもそも特別っぽい。
何故なら、五条家は超大物呪術師である「菅原道真公の子孫」だから。他の禅院家や加茂家はそうではない模様。同じく特級術師の乙骨優太(おっこつゆうた)も菅原道真公の子孫に当たるため、五条悟とは遠縁関係にあります。ただし、乙骨優太は御三家ではないはず。
ちなみに、乙骨優太の処遇を巡って呪術界と対立した際には、五条悟は「秘匿死刑が決まれば私が乙骨側につくことも忘れずに」とかつて語っていたように、呪術廻戦0巻では二人は「教師と生徒という関係性」で描かれてました。
でも後述しますが、渋谷事変を巡って五条悟と乙骨優太は今後対立しそうな気配が漂います。一方、乙骨優太が海外にいる際に五条悟と対面してると作者が言っていたそうなので謎は多い。五条悟が抜けた穴は、同じくナチュラルボーンの乙骨優太が埋めるのか。
五条悟の能力必殺技まとめ
続いては五条悟の「必殺技一覧」をまとめてみたいと思います。
○六眼(りくがん)…五条悟の特殊体質
まず五条悟の必殺技は「六眼」。読み方は「りくがん」。
厳密には五条悟の特殊体質と表現するのが正しいと思いますが、六眼は「相手の術式を即座に見抜く能力」があります。バトル漫画ではありがちですが、さながら千里眼的な能力を持つ。
また六眼は「超緻密な呪力操作」も可能とさせるそう。だから視認能力というよりも、超絶的な感知能力を供えてると考えたほうが分かりやすいか。乙骨優太曰く、呪力のロスが限りなくゼロに近いため呪力切れも起きないそう。
五条家でも六眼の子が産まれたのは数百年ぶりとのこと。画像は幼少期の五条悟ですが、その頃から多額の懸賞金を懸けられていたものの誰にも近づかせないほどの圧を放つ。左上の男は禪院甚爾。伏黒恵の父親。ここらへんは前述の禪院家との因縁も参照。
○無下限呪術(むかげんじゅじゅつ)…五条悟の術式
続いて五条悟の必殺技は「無下限呪術」。読み方は「むかげんじゅじゅつ」。
無下限呪術とは収束する無限級数を現実化する術式。簡単に言えば、五条悟に近付けば近づくほど速度が遅くなる術式。つまり敵の攻撃は永遠に五条悟に到達することがない。『呪術廻戦』の作中では「止める力」などと表現されてます。
無下限呪術を使用するには呪力を原子レベルに正確無比にコントロールする必要があるため、先程の六眼の能力が必須だそう。これはもちろん五条家相伝の技なんですが、六眼を持たなかった五条悟以前の術者はどうしてたかは気になります。
この無下限呪術を応用することで空中に浮遊したり、瞬間移動することも可能となります。現在は術式対象をオートで判別し、自動的に危険度が高い攻撃はストップできるように進化済み。
一方、五条悟の意志で敵に近づくことは可能。画像直後には「僕はこのまま握手してもいいんだけど」と特級呪霊の漏瑚のお手々に触れて、ブチ切れる漏瑚を全く意に介さず「照れるなよ」と五条悟は臆面もなく言い放ったのは名シーン。
○術式順転「蒼(あお)」…五条悟の術式
続いて五条悟の必殺技は術式順転「蒼(あお)」。
術式順転「蒼」はいわゆる吸い込む必殺技になります。呪術廻戦作中では「引き寄せる力」と表現されてますが、無下限呪術を純粋に強化する技。無下限とは負の自然数を意味するため、これを強化するとマイナスの力が産まれる。
『呪術廻戦』は割と数学的な概念が登場しますが、あまり深く考えなくてはいいと思います。ただ術式順転「蒼」の吸い込む能力は自分自身も影響を受けるせいか、周囲にあまり巨大な反応は起こせないデメリットもあるそう。
○術式反転「赫(あか)」…五条悟の術式
続いて五条悟の必殺技は術式反転「赫(あか)」。
術式反転「赫」は逆に吹き飛ばす必殺技になります。いわゆる反転術式の応用技。負のパワーを掛け合わせることでプラスの能力を生む。呪術廻戦作中では「弾く力」と表現されてますが、蒼よりも威力的には二倍なんだそう。
ただ反転術式を使用すればダメージを治癒させることができるなど、『呪術廻戦』で使用できるキャラは少ない。天才の五条悟であってもご多分に漏れず。この赫は高専時代に瀕死の状態に追い込まれてようやく体得できた技。
先にネタバレしておくと一度死にかけた五条悟は、この反転術式を利用して生還します。また無下限呪術を常に出し続けるダメージも、この反転術式も同時並行で使うことで回復し続けてる模様。
○虚式「茈(むらさき)」…五条悟の術式
続いて五条悟の必殺技は虚式「茈(むらさき)」。
虚式「茈」は先程の蒼と赫を組み合わせた必殺技だけあって、とにかく圧倒的な威力を誇ります。大きく地面はえぐれるほどパワーがあり、攻撃範囲も下手すると数km範囲。赫の数十倍ほど強化させたような技か。
茈(むらさき)という技名の由来は単純。絵の具でも青色と赤色を混ぜ合わせると紫色に変化することから。
この茈は五条家でも一部の人間しか知らないとされます。確かに五条悟でも蒼と赫を両方体得するのは大変でした。また呪力の総量も相当程度ないと発動できないでしょうし、茈の存在を知ったところで…といった感じなのでしょう。
○無量空処(むりょうくうしょ)…五条悟の領域展開
最後の技は「無量空処(むりょうくうしょ)」。これはいわゆる五条悟の「領域展開」になります。発動時は人差し指と中指を交差させて印を結びます。この無量空処も五条家の一子相伝かどうかは不明。
無量空処は領域内に引き込んだ敵に「知覚」と「伝達」といった生きる上で必要な行為を無限回に強制する技。端的に言うと、大量の情報を一気に押し付けることで脳みそをパンクさせる。そのため五条悟が領域展開を解くか殺すまで、敵は一切の行動を取れなくなる。
だから無量空処そのものに攻撃力はなさそうですが、無量空処は敵の身動きを完全に封じ込める必殺技と考えると分かりやすいと思います。領域展開の中でも「勝確必至の技」の一つとされます。
【強さ】五条悟の圧倒的最強シーンまとめ
続いては五条悟の圧倒的に強いシーンをまとめてみました。
例えば、特級呪霊の漏瑚との戦い。漏瑚は1級術師を圧倒するほど強いんですが、それでも五条悟に一切歯が立たない。前述のようにチート級の領域展開を使えるものの、五条悟は基本的な呪力操作や基礎体術だけでも圧倒的。
そのため特級呪霊の漏瑚も「五条悟、逆に貴様は何を持ち合わせていないのだ」と驚愕するほど。ただ五条悟の性格は後述しますが、割とチャランポラン。漏瑚戦はこれでも割とゆるーい感じで戦ってる範疇。
渋谷事変で大量の人質を取られて追い詰められた際、五条悟はフルスロットルの本気を出す。そうすると同じく特級呪霊の花御は一瞬にして消し炭と化す。「次」という一言のセリフがヤバい。淡々と流れ作業のように殺していく姿は狂気。
だから花御は先程の虚式・茈を一度だけ命からがら耐えた呪霊なんですが、五条悟が「殺す」と本気で判断すれば1mmの隙きもなく確実に殺される。五条悟の殺意からは誰も逃れられない模様。
呪いの王である両面宿儺に対しても、五条悟は「ちょっとしんどいけど勝つさ」と豪語するほど。ちょっと弱音を吐いてるものの、まさに五条悟は両面宿儺と並んで呪術廻戦最強の双璧と為すキャラクター。
【死亡】五条悟が唯一敗北した相手とは?
一方、前述のように五条悟は六眼を持って生まれたせいで、多額の懸賞金を懸けられても幼少期から負け知らずだった。「五条悟が生まれて世界の均衡が変わった」と言わしめるほど最強チート呪術師ですが、実は「唯一の敗北」が存在します。
それが「高専時代」。五条悟の現在の年齢は28歳ですが、かつては他の術師と同じく呪術高専に通っていた生徒だった。その頃から五条悟は当然めちゃんこ強かったものの、ある人物に襲撃されて一度死亡寸前まで追い詰められます。
それが「伏黒甚爾(ふしぐろとうじ)」と呼ばれる男。伏黒甚爾は伏黒恵の父親。いわゆるパパ黒。伏黒甚爾はもともとは禪院家の生まれだったんですが、奔放な性格もあって家を飛び出る。その後、婿養子に入って苗字を変えて「術師殺し」を生業とする。
この伏黒甚爾は「天与呪縛」のおかげで呪力を持たない反面、類まれなる身体能力の高さを誇る。五条悟にして「得体が知れない強さ」と言わしめる。
○伏黒甚爾に敗北後に「反転術式」を覚える
五条悟は星漿体候補の天内理子を守るため一日中術式を展開していたため、体力や呪力は鈍りに鈍っていた。当時はまだ赫や茈も使えなかったこともあって、伏黒甚爾にザックザクに刺されまくる。血まみれで横たわる五条悟の姿がややもすると新鮮です。
ただし五条悟の高専時代は改めて後述しますが、伏黒甚爾との戦いの結末をネタバレしておくと、五条悟は瀕死の状態に陥ったことで反転術式の能力をようやく開花させる。そして、反転術式で傷を自ら修復して復活します。
でも「初めての敗北」と「初めての反転術式を使いこなせた喜び」といった様々な感情が混ざって完全にハイ状態をキメこんでる五条悟の姿が草。このシーンだけ見たら、五条悟は完全に悪役。高専時代編のアニメも楽しみです。
五条悟の性格は最悪で軽薄?
続いては「五条悟の性格」を考察。
五条悟はイケメンキャラクターにして圧倒的に最強。そして、呪術廻戦読者からも人気。だから『ONE PIECE』の赤髪のシャンクスや『NARUTO』のカカシ先生のように性格が良いキャラなのかと思いきや、全く真逆。五条悟は自他共に認めるほど性格が悪い。
例えば、生徒の伏黒恵からは「デリカシーがない」と評価されてる。同じく呪術高専の教師でもある1級術師の七海建人からは「絵に描いたような軽薄」と表現されるなど評価は散々。
『呪術廻戦』の作者・芥見下々が尊敬してる漫画と既に公言してますが、五条悟は見た目こそカカシですが、どちらかというと中身は『BLEACH』の浦原喜助のような「ひょうひょうとした性格」をベースに作ってるのかも。
五条悟の意地悪なセリフまとめ
そこで五条悟の意地悪な性格が分かるセリフをまとめてみました。TikTokあたりでも頻繁に聞くワードも多いはずです。とにかく挑発的なセリフが多い。
例えば、最たる例が「大丈夫、ぼく最強だから」。両面宿儺に受肉された主人公・虎杖悠仁に「宿儺と10秒入れ替わって」と頼んだ際、不安がる虎杖悠仁に言ってのけた発言。不遜 of 不遜。
でも五条悟は両面宿儺に何もさせない。五条悟は両面宿儺を手玉に取る戦いを展開し、10秒経った頃合いを見て「そろそろかな」と不敵な笑みを浮かべる表情はまさに王者の風格。宿儺を相手にして「全てを見通す」かの如くの振る舞い。
他にも特級呪霊・漏瑚に対しても、「大丈夫でしょ。だって君弱いもん」とニヤケ面を浮かべる五条悟は草。直前に虎杖悠仁を見学と称して連れてきたり余裕しゃくしゃくの態度も取ってるだけに、漏瑚も思わず上下左右にブッチンプリン。
その後、五条悟は有言実行でしっかり瞬殺するんですが、その後も「早く言えよ。祓うぞ」と漏瑚の生首を足でくりくりしながら挑発する。だから五条悟の性格は「マジで嫌な奴」だったりします。
ちなみに、漏瑚も本来は敵キャラトップクラスに強いです。あくまで五条悟と比べると相対的に弱いだけ。また漏瑚も変に愛嬌があって人気の敵キャラだったりするんですが、この五条悟の「お戯れ」があってこそではありましょう。
五条悟の名言まとめ
続いては「五条悟の名言」を考察。
先程の意地悪なセリフや性格の項目と若干被ってる部分もありますが、「愛ほど歪んだ呪いはないよ」「蝶よりも花よりも丁寧に扱え」「僕にとっては町でアンケート取らされた位のハプニングさ」など五条悟の名言は意外と数多い。
○痛い目見るよお爺ちゃん【呪術廻戦3巻】
まず最初の五条悟の名言は「牙を剥くのが五条悟だけと思ってんなら、痛い目見るよお爺ちゃん」。
京都呪術高専との交流試合の直前、五条悟は京都校学長の楽巌寺と接見する。この楽巌寺を筆頭に、保守派の老人は虎杖悠仁(両面宿儺の器)の死刑を積極的に推し進めてる。
この死刑執行を五条悟は食い止めてるわけですが、いわば権力争いの道具として虎杖悠仁は利用されてる。それに対して、乙骨優太といった新世代の台頭、夏油傑の裏切り、未登録の特級呪霊の登場など次々と時代は変わってる。
それに対して、急速に動き出す時代のうねりに対応できない守旧派の楽厳寺に言ってのけた名言がそれ。マンガ業界、ネット業界、スポーツ、政治あらゆるジャンルにおいて若い世代がいつも時代を作っていく…という名言。
ただし、渋谷事変後は五条悟が封印されたため、保守派の老人たちの発言力が強まっている模様。
○死ぬときは独りだよ【呪術廻戦7巻】
続いての五条悟の名言は「死ぬときは独りだよ」。
特級呪霊・花御たちが襲来し、呪術高専の東西交流戦が不完全燃焼に終わったため、伏黒恵や虎杖悠仁たちは野球で決着を図る。そこでホームランを狙う虎杖たちに対して、連携プレー重視の伏黒恵は「送りバント」で周りを助ける。
これに対して、五条悟は「呪術師は個人競技」と説諭。そして、続けて出た名言が「周りに味方が何人いようと死ぬときは独りだよ」と怒気を強めて伏黒恵を注意する。
伏黒恵は両面宿儺が狙うほど「強力な奥の手」を持っているそう。それ故に常に自分が死ねば周囲は助かると考えてる傾向が強い。それに対しても、五条悟は「【死んで勝つ】と【死んでも勝つ】は全然違うよ」と注意する。
五条悟は常に「死ぬ覚悟」を持ってるからこそ強いし、常に死を意識してるから強くあろうと成長し続ける。最強にして油断なし。
○俺正論嫌いなんだよね【呪術廻戦8巻】
続いての五条悟の名言は「俺正論嫌いなんだよね」。
これは呪術高専時代に「弱きを助け強きを挫く。呪術は非術師を守るためにある」と主張する夏油傑に対して、五条悟が反論した際に出た名言。
当時の夏油傑が話してる内容は、正論と言うか綺麗事。呪術は強いか弱いかだけ。いくら美辞麗句を並べようと、呪力が強ければ勝つし弱ければ負ける。
赤髪のシャンクスやカカシ先生は絶対こんなセリフ言いませんから、パクリと言われがちな五条悟のキャラクターですが、意外と唯一無二の側面も多そう。
○天上天下唯我独尊【呪術廻戦9巻】
続いての五条悟の名言は「天上天下唯我独尊」。
ちなみに作中の読み仮名は「てんじょうてんげゆいがどくそん」ですが、「てんじょうてんが」でも基本的に大丈夫です。『鬼滅の刃』の冨岡義勇の名言「生殺与奪」もそうですが、自分と思ってた読み方と違うパターンが最近多い。
これも呪術高専時代の名言ですが、前述のように五条悟が伏黒甚爾に敗北しそうになった場面。五条悟は死を間際に、反転術式(治す呪力)を初めて体得する。そこで五条悟は「呪術師として完全無欠」となる。
両面宿儺にも同様の表現が使われてるんですが、その際に天上天下唯我独尊の意味として「己の快不快のみが生きる指針」と解説されてる。五条悟は呪術師として更に上のステージに行けた喜びを感じてるだけ。
この直前に、伏黒甚爾は星漿体・天内理子を殺してるんですが、天内を護衛していた五条悟はそれに対して一切の激情はなかった。つまり、五条悟にとって本質的な興味は「強さ」だけ。だから悪と善は表裏一体なキャラクター。
○この程度で僕に勝てると思ってる脳みそに驚いた【呪術廻戦10巻】
続いての五条悟の名言は「この程度で僕に勝てると思ってる脳みそに驚いたって言ってんだよ」。
渋谷事変。特級呪霊の漏瑚や花御たちは五条悟を倒すため、渋谷駅構内にいる市民を閉じ込めて実質的に「大量の人質」を取る。それに対して、五条悟はその名言を吐いた後に花御を瞬殺する。
やはり状況が状況。五条悟は「全員は助けられない」と即座に判断し、確実に祓う(ころす)方法に軸足を移す。五条悟の高専時代は後述しますが、他人に救われる準備がある人しか救えない。
一人称が「俺」から【僕】に変わった経緯
ちなみに、五条悟の性格はまさに傲岸不遜にして唯我独尊なんですが、一人称は「僕」とどこかお坊ちゃま風。自分で最強と言ってのけちゃう人間だったら、一人称は「俺様」でも全然良さそう。
これは「高専時代の過去」が関係してます。実はもともと五条悟の一人称は「俺」でした。
でも同級生だった夏油傑が「一人称【俺】はやめた方がいい。特に目上の人の前ではね。【私】最低でも【僕】にしな」と注意を受けて、「あ”」とブチ切れつつも五条悟はのちのち一人称を僕に変えます。
具体的には夏油傑が反旗を翻して完全に仲違いした後、伏黒甚爾の遺言を聞いた五条悟が小1の伏黒恵と初めて対面した際に「僕」に一人称が変わってます。これは夏油傑に「歳下にも怖がられにくい」というアドバイスを受けたから。
だから「伏黒恵」と出会った以降、五条悟の一人称はずっと【僕】に統一されているはずです。
五条悟の高専時代は?
ということで続いては「五条悟の高専時代」を考察します。
五条悟の高専時代を簡単にまとめると、「夏油傑」との関係性に尽きると思います。他にも五条悟の同級生には現在呪術高専の医師を務める家入硝子もいるんですが、基本的に「五条悟と夏油傑の乳繰り合い」がメイン。
夏油傑は最悪の呪詛師として名高いですが、呪術高専時代は「真人間」そのものでした。弱者を救うために呪術は使うべきという信念の持ち主。一方、五条悟は「弱い連中に気を遣うのは疲れるよホント」と夏油の考え方とは真反対だった。
だから先程の名言に代表されるように、五条悟は青臭い夏油に対して「ポジショントークで気持ち良くなってんじゃねーよ。オ”ッエー」と煽ることもしばしば。アニメ化された際もこの五条悟の表情はSNSで使い倒されるんでしょうね。
最終的に夏油は「外で話そうか悟」と呪霊まで操作し、一方の五条悟は「寂しんぼか?一人でいけよ」とやはり煽り倒す。ただ二人はお互い下の名前で呼び合うなど仲が良いからこそケンカも多かっただけ。現在の関係性とは異なります。
○五条悟は夏油と一緒に天内理子を護衛
一方、呪術高専時代のストーリーは「星漿体・天内理子(あまないりこ)の護衛」。天元様と呼ばれる500年以上生きる最強の術者がいる。この天元があらゆる結界の強度を底上げしてる。
この後釜として天内理子が選ばれる。天元は不死ですが、肉体は老いる。それを天内理子の肉体と同化させて上書きする。でも天内理子の所在がバレたため、呪詛師集団「Q」と盤星教「時の器の会」が命を狙う。そこで護衛として選ばれたのが五条悟と夏油傑だった。
後者の盤星教は純粋な支持者ですが、後者の呪詛師集団「Q」は天元様の暴走を危惧するという名目で、現呪術界の転覆を目論む。これはおそらくアメリカのネトウヨ「Qアノン」をディスった組織だと思われます。頭がキューのイキ障集団。
でも何やかんやがあって、盤星教に依頼された伏黒甚爾によって襲撃される。五条悟は後に生き返るものの、伏黒甚爾に天内理子は殺されてしまう。
○夏油傑との別れ、伏黒恵との出会い
夏油傑は命からがら生き延びたが、同時に「それまでの価値観」が全否定される。五条悟は呪術師として覚醒し、更に最強の純度を高めた結果、3年生に進級した頃には、五条悟も夏油傑も単独で行動する機会が増えた。
それは同時に、五条悟とのすれ違いも増えてしまう。そんな状態がしばらく続いた2007年9月、夏油傑は「術者だけの世界」を実現するため呪術高専を見限って大きな事件を起こす。
呪詛師となった夏油に五条悟は激怒するものの、「君になら(非術師の皆殺しは)できるだろ?悟」と反論されるだけだった。正論が嫌いと言っていた五条悟と美辞麗句を並べていた夏油と立場は全く逆転していた。そして、二人は決別。
「自分が救えるのは他人に救われる準備がある奴だけ」という名言を残してますが、五条悟だけ強くても意味がない。ここらへんの限界を知ったからこそ「教育者としての道」を選んだのかも知れない。
その後、伏黒甚爾の遺言を聞いていた五条悟は「伏黒恵」に会いに行く。伏黒恵の才能を見出した五条悟は、禪院家に引き取られないように画策。そして現在に至ります。だから五条悟はさしずめ「伏黒恵の恩人」にあたる。
五条悟の現在は獄門彊で封じ込められてる?
一方、五条悟の「現在」はどうなっているのか?
結論から言うと、五条悟の現在は特級呪物「獄門彊(ごくもんきょう)」によって封じ込められております。
五条悟は漏瑚や脹相との戦いの最中、偽夏油こと羂索(けんじゃく)の術中にハマって獄門彊に封じ込められる。五条悟であっても獄門彊からは脱出不可能なため、渋谷事変後も身動きが取れない状態が続いている。逆に言うと、五条悟は死亡してないことも確定。
五条悟を封印したことにも理由がある。何故なら「六眼+無下限呪術」の術者を殺してしまうと、再び五条家から同様の術者が現れるから。
そのため最強の五条悟が封じられたため呪術界の勢力図は一変します。同じく特級術師・乙骨優太が活躍しそうですが、五条がいない間隙を縫って羂索は天元を取り込もうと画策。それで羂索が始めたデスゲームが「死滅回遊(しめつかいゆう)」。
○五条悟を獄門彊裏から救い出せ!
無下限呪術を使って獄門彊に無限の情報でパンクさせようと試みるなど、どこか五条悟は自力で脱出できそうな雰囲気もありますが、『呪術廻戦』の今後のストーリーの大きな目的には「五条悟の救出」があります。五条さえいれば全て解決できちゃうから。
逆に言うと、五条悟が復活した際にはめちゃんこ大暴れしてくれるに違いない。
そこで五条悟の復活の鍵を握るアイテムが「獄門彊 裏」。これは天元がずっと隠し持っていた獄門彊と相対する特級呪物。呪術廻戦作中では「裏門」と表現されてます。
この獄門彊・裏の中にも五条悟は封印されているため(獄門彊の空間内は一つですが、入り口が表裏で2個あると考えると分かりやすい?)、どうにかして獄門彊裏をこじ開けるかが今後の展開の鍵を握る。ここらへんは死滅回遊とも上手く関わってくる模様。
コメント
すごく分かりやすい✨
わかりやすい
ご多分にの使い方がおかしかった
なんかもう色んな作品が浮かんじゃってストーリーに集中出来なくて、考察してる人のYouTube見たりしたんだけどやっぱりわかりづらくって。
めっちゃ解りやすかった!ありがとう。
とても、分かりやすくて参考になりました
蝶よりも花よりも丁寧に扱えは乙骨憂太のセリフですよ