現在少年ジャンプで連載中のバトル漫画『呪術廻戦』が人気。コミックス0巻の乙骨優太を主人公とした劇場版映画も決定しました。敵味方が入り乱れる漫画なんですが、その中でもバイプレイヤーとして活躍してるキャラが「脹相(ちょうそう)」。
そこで今回ドル漫では「脹相(ちょうそう)」について画像付きで徹底的に考察していこうと思います。どうやら『呪術廻戦』の主人公・虎杖悠仁とも深く関係してくるキャラだった?まさか二人は血の繋がった兄貴だった?脹相は結局敵なのか?
脹相は呪胎九相図の長男
まずは脹相のキャラクターについておさらい紹介。
脹相とは特級呪物「呪胎九相図(じゅたいくそうず)」の一人。呪胎九相図とはかつて明治時代に最悪の術師・加茂憲倫が生み出した9体の呪霊と人間のハーフ。この9体はそれぞれ血が繋がった兄弟とされ、脹相はその長男という立ち位置になります。
脹相を含めて、呪胎九相図は特級呪霊に近い扱いを受けている模様。
他にも呪胎九相図には「血塗(けちず)」「壊相(えそう)」といったキャラもいるんですが、「俺達は三人で一つだ」と語るなど脹相の「兄弟愛」は凄まじいことが分かります。ただし、血塗と壊相は虎杖悠仁や釘崎野薔薇たちによって倒されてます。
そのため脹相は「弟と同じで弱虫なんだナ」と一級術師の与幸吉に馬鹿にされるとブチ切れの表情を浮かべる。
既に特級呪物の記事で考察してますが、呪胎九相図のモデルは「九相図(くそうず)」と呼ばれる同名の仏教絵画。脹相以外にも膿爛相、青瘀相、噉相、散相、骨相、焼相といった九相図と同名のメンバーがいます。ただし、作者曰く登場させる予定はないとか。
ちなみに、脹相の声優CVは浪川大輔。
脹相の目的は?
続いては「脹相の目的」を考察。
脹相の目的は「特に無い」というのが答えになりそう。ただ脹相は「人間にも術師にも特段恨みはない」と語っているものの、やはり呪霊と人間のハーフは異形の存在。そのため脹相は「呪霊が描く未来の方が俺達にとって都合がいい」と考えて偽夏油傑の仲間に入ります。
それでも脹相は偽夏油傑を胡散臭いとも同時に思っているため、あくまで損得勘定のみで成立してる完全なビジネスパートナーでした。
ちなみに呪胎九相図は150年前からずっと呪術高専の中(正確には薨星宮)で保管されていたわけですが、京都校との交流戦のゴタゴタに乗じて特級呪霊の真人が呪胎九相図の3体だけ強奪。その後、脹相たちは人間と受肉させられて現在に至ってます。
○渋谷事変で敵として立ちはだかる脹相だが…
だから脹相は渋谷事変では敵でした。特級呪霊の漏瑚や花御と共に五条悟と応戦する姿ですが、改めて脹相のルックスを確認しておくと、顔の真ん中には「黒い長方形」が鼻テープのように刻印されてる。さながらYouTuberのねこてん。髪型も猫耳のように結ってる。
脹相の挨拶もきっと「こんちゃっす」に違いない。
五条悟を相手にした際には、脹相が遠巻きからジトーっと不気味に監視してるシーンも印象的でした。乙骨優太相手にはビビリ倒しでしたけど、五条悟とは最初から殺る気がなかったからビビってはない模様。脹相は漏瑚と比べると使命感はそれだけ薄かった。
脹相の術式は「赤血操術」
続いては「脹相の術式」を考察。いわゆる必殺技や能力。
脹相の術式は「赤血操術(せっけつそうじゅつ)」になります。赤血操術はあらゆる血液を操ることができる。体温や脈拍を上げて身体能力を向上させたり、赤血球数ですら精緻に操作できる。血液を固めてボクシンググローブのように戦うことも。
ちなみに、赤血操術は御三家でも加茂家の一子相伝の術式。これは脹相を筆頭とした呪胎九相図を作った呪術師が加茂憲倫だから。要するに脹相には加茂家の遺伝子が入ってる。
ただし、赤血操術は血液を操る術式のため、水に濡れたり浴びたりすると一気に術式が使えなくなるデメリットがあります。何故なら赤血操術では血液を操作しやすいように、基本的に血液の凝固反応がオフになるため水に他人より溶けやすい性質があるから。
水に濡れると能力が使えなくなるという設定は、さながら『ONE PIECE』の悪魔の実といったところ。
○脹相は呪霊とのハーフ故のメリットも
ただ脹相は前述のように「呪霊と人間のハーフ」のため、脹相の血は人間にとって有毒に働きます。それ故に、脹相の攻撃はそれ自体が「毒性」の副次効果も孕む。だから脹相は赤血操術との相性が抜群のため、加茂家のそれよりも地味に優れる模様。
だから、脹相は自らの呪力を「血液」に変換させることも可能。赤血操術は貧血を起こすといった相応のデメリットも多いんですが、呪霊とのハーフである脹相であれば若干リスクが減る。人間の呪術師が血液をここまで大量に失うと普通は失血死する。
ちなみに、脹相は両面宿儺たちのように領域展開は現時点ではまだ使えない模様。
赤血操術の必殺技一覧まとめ
続いては「赤血操術の必殺技一覧」をまとめたいと思います。前述のように脹相オリジナルの技ではありませんが、加茂家のキャラクターを個別で考察する機会はなさそうなので今回の記事で赤血操術を深堀りします。
○百斂穿血(びゃくれんせんけつ)…赤血操術の技
まず最初の赤血操術は「百斂穿血(びゃくれんせんけつ)」。
一級術師の加茂憲紀も交流会で見せた技ですが、百斂穿血は手の中の血液を限界まで加圧する技。正確には百斂が「血液を圧縮する技」っぽいですが、穿血で極限まで圧縮された血液を手先の一点から解放して撃ち出す。
百斂穿血の初速は音速をも超えるとされる威力は絶大。赤血操術では奥義に位置付けられる技。穿血で飛ばした血液の軌道を途中で変えるなど、幅広い実用性を誇りそう。
ただし、百斂穿血は血液を圧縮する溜めの時間が長く必要になるため、どうしてもスキが多く生まれるデメリットもあります。脹相は禪院直哉相手にはそもそも赤血操術すら使わせてもらえなかった。基本的には中距離遠距離戦で使用する術式。
○苅祓(かりばらい)…赤血操術の技
続いての赤血操術は「苅祓(かりばらい)」。
苅祓は鼻の黒い部分などから血液を排出して、そのまま鞭のように周囲を切り裂く必殺技。
だから脹相の鼻の部分は「肌が剥き出しになってる状態」だったりするのかも。確かに冒頭のカラー版の脹相などを見ても、実は黒ではなく赤色だったりします。また血が滴り落ちてることが確認できるので、単なるデザインではなく赤血操術を強める縛りの可能性も。
○血星磊(けっせいせき)・血刃(けつじん)…赤血操術の技
続いての赤血操術は「血星磊(けっせいせき)」。
血星磊は血液を限界まで凝固圧縮する技。前述のように、赤血操術は水に溶けやすい弱点を持つんですが、この血星磊は大量に水を浴びても溶けないメリットがある。その分、威力や速度は限りなく遅くなるものの、それでも虎杖の肝臓を貫くだけの力はありました。
他にも「血刃(けつじん)」と呼ばれる必殺技もあります。血星磊と同じように血を凝固させてるように見える技ですが、あくまでナイフのように輪郭を定めてるだけ。実は血刃の中の血液は高速で回転させて殺傷力を高めているそう。
やはり血液は液体だけあって、あらゆるカタチの武器を作ることが可能。
○赤鱗躍動・赫鱗躍動(せきりんやくどう)…赤血操術の技
続いての赤血操術は「赤鱗躍動(せきりんやくどう)」。ちなみに脹相が使用する際は「赫鱗躍動・載」などと表記されているため、本来の加茂家の赤血操術とはどこか違いがある模様。それでも本質的な能力部分は大きく変わらないはず。
赤鱗躍動とは「体内の血液」を特定の部位に集中させることで、身体能力を一時的に高める能力のこと。画像の脹相は外眼筋に血液を集中して動体視力を高めてる。他にも腕や足など部分的に筋力を高めることは可能っぽい。
ちなみに、赤鱗躍動の使用時は、脹相の両目に下向きの矢印が発生し、脹相の鼻テープ部分も矢印状に変わってるっぽい。
○超新星(ちょうしんせい)…赤血操術の技
最後の赤血操術は「超新星(ちょうしんせい)」。ワンピースの超新星(最悪の世代)とは関係ありません。超新星は脹相の完全なオリジナル技で、他の加茂家の呪術師は使えません。
超新星は百斂で圧縮した血液を一気に解放して爆発させる技。全方位を散弾銃のように撃ち抜くとされ、血液量が多いほど爆発の威力は高まる。そのため技のモデルは「惑星の超新星爆発」。
好きなタイミングで爆破できるため、さながら空中に置ける地雷。地中に勢いよく潜り込ませた血を爆発させて地面を浮かすこともできるっぽい。
脹相は虎杖を強く恨むものの謎の記憶が…
続いては「脹相と虎杖悠仁の関係性」を考察しようと思います。
前述のように、虎杖悠仁は脹相の弟・壊相たちを殺してる。
そのため脹相は「弟の仇」として虎杖悠仁を認識してる。渋谷事変に脹相が参加した理由も、仇である虎杖悠仁を倒すためだった。二人は期せずして渋谷事変で相見える。結果的に弟愛が勝る脹相は虎杖悠仁を撃破する。
しかし脹相が最後にとどめを刺そうとした瞬間、何故か虎杖悠仁と楽しく談笑してる記憶が不意に脳裏をよぎる。虎杖も笑顔で「兄ちゃん」と脹相を呼ぶなど、先程まで弟の仇として憎悪の感情に支配されていた脹相は混乱するばかり。
虎杖悠仁は脹相と同じ呪胎九相図だったのか?
脹相と虎杖悠仁は兄弟だった?
何故なら、血液を操る術式を持つ呪胎九相図たちは「どれだけ離れていても存在を感知できる能力」を持っていたから。つまり、脹相の違和感は本物。脹相を兄ちゃんと呼ぶ虎杖悠仁は幻想ではない以上、二人に血の繋がりは確実にある。
その後、脹相は「虎杖悠仁。オマエは何者だ。知らなければ。俺は何だ?」と思考が完全に切り替わる。そして、脹相の中で虎杖という存在は【抹殺すべき対象】から【愛すべき対象】に徐々に変わっていく。
最終的に脹相は虎杖悠仁をすっかり弟扱いするなど、虎杖も「兄ちゃん」と呼び合う仲になる。事実、脹相は既に虎杖の仲間パーティーに入っております。むしろ兄弟の虎杖と潰し合わせようとした偽夏油傑に対して恨みを募らせてる状態。
今後脹相は死滅回游でも活躍する可能性は高そうですが、特級術師の乙骨は脹相を無言でワンパンしたくせに、何事もなかったかのように笑顔で接してくるのが若干怖い。
ただし、脹相が「10人兄弟の兄さ」と発言してるように、虎杖悠仁は呪胎九相図の一人としてカウントされてません。
先にネタバレしておくと、どうやら虎杖の母親が加茂憲倫が乗っ取っていた可能性が高そう。結果的に親がどっちも同じだったから脹相は兄弟として認識してるっぽい。さらなる詳細は「虎杖悠仁の考察記事」をチェックしてください。
脹相の名言まとめ
最後は「脹相の名言」を簡単に考察して終わります。最初はモブキャラっぽかったんですが、『呪術廻戦』のストーリーが進むにつれて表情も色んなパターンが増えて、脹相の熱い名言も増えた。脹相がいつ死亡するか分かりませんが、今後も名言は増えそう。
○これがオマエ達のお兄ちゃんだ!【脹相の名言】
まず最初の脹相の名言は「これがオマエ達のお兄ちゃんだ!」。
渋谷事変で仇敵の虎杖悠仁と相まみえた場面。当初は血の繋がった弟と認識してなかったわけですが、脹相は「(壊相など)弟は最期に何か言い遺したか?」と尋ねると、虎杖は「別に何も…でも泣いてたよ」と語る。
それを聞いて改めて怒りがこみ上げてた脹相が出た名言がそれ。決して多くは語らなくても、「お兄ちゃん」というフレーズだけで全てが伝わる。それだけ呪胎九相図の兄弟は150年もの間、ずっと愛情という繋がりのみでコミュニケーションを取っていた裏返し。
○全力でお兄ちゃんを遂行する!【脹相の名言】
続いての脹相の名言は「全力でお兄ちゃんを遂行する!」。
渋谷事変の終盤。いよいよ虎杖が本物の弟と確信し始めた脹相は、偽夏油傑(加茂憲倫)に敵意を本格的に向ける。何故なら、加茂憲倫が虎杖と脹相たちの関係性を知らないはずがないから。脹相と虎杖を兄弟間で争わさせた、親の風上にも置けない。
それに対して、脹相は「全力でお兄ちゃんを遂行」。兄が守るべきは弟のみ。あとは多くの言葉は必要ない。ディスイズ ONICHAN。だから『鬼滅の刃』の不死川実弥と良い勝負のキャラかも知れない。
○それが弟の前で命を張らない理由になるか?【脹相の名言】
続いての脹相の名言は「それが弟の前で命を張らない理由になるか?」。
その後、脹相は偽夏油傑(加茂憲倫)と応戦する。脹相は強烈な百斂穿血を放って追い詰めるものの、偽夏油はどこか余裕しゃくしゃく。直前で虎杖と応戦していたこともあって、脹相は疲労を蓄積していた。
それを見抜く偽夏油は「無理するなよ疲れてるだろ?」と不敵に挑発するものの、脹相は「だから何だ?それが弟の前で命を張らない理由になるか?」と偽夏油にすごむ。自分の命は何のために存在するのか?それはもちろんブラザーを守るため。
それがONICHANとして生まれた運命。
○それでも弟の前を歩き続けなければならん!だから俺は強いんだ!【脹相の名言】
続いての脹相の名言は「それでも弟の前を歩き続けなければならん!だから俺は強いんだ!」。
渋谷事変後、脹相は虎杖悠仁と行動を共にするんですが、乙骨優太と禪院直哉の襲撃にあう。脹相は禪院直哉と対峙するんですが、とにかく禪院直哉は性格がウンコ。出来損ないの兄を「存在する価値なし」と馬鹿にして見下してる。
それに対して、弟LOVEの脹相は悲しそうに「デキが良かろうと悪かろうと兄は弟の手本。兄が道を誤ったのなら弟はその道を避ければいい。オマエが強いのはオマエの兄が弱いおかげだったら?」とアホの禪院直哉を諭す。
そして、脹相の口から続いて出た言葉が「何故俺がしぶといのか聞いたな?教えてやる。俺には手本がない。何度も何度も間違える。それでも弟の前を歩き続けなければならん!だから俺は強いんだ!」という名言。
脹相はあくまで弟ですが、人間は誰かのために頑張れる人間が強い。他人を思えばこそ、失敗も恐れない。失敗を恐れずに果敢に挑戦できる人間は、良くも悪くも経験値が増えるので結果的に強くなれる。だから脹相は意外と王道キャラだったりします。
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