『呪術廻戦』では数多くの呪術師と呪霊が登場します。その中でも最強の呪術師にして最強の呪霊(怨霊)とされてるキャラクターが「菅原道真(すがわらのみちざね)」。
誰もが聞いたことがある学問の神様だと思いますが、菅原道真は五条悟の先祖とされるなど『呪術廻戦』でも意外なキーマンとなっていそう。でも現状は名前が登場するのみで、菅原道真が実際に『呪術廻戦』内で登場したことはありません。
そこで今回ドル漫では「菅原道真のヤバい正体」を徹底的に考察してみたいと思います。菅原道真こそが「呪術廻戦のラスボス」だった?
史実の菅原道真とは?
まずは「日本史に登場する菅原道真の正体」を簡単に解説します。日本史に興味がない人も多いと思いますが、『呪術廻戦』に登場する両面宿儺が日本書紀に実際に登場した鬼神とされてるように、かつて実在した菅原道真を知ることは大きなヒントとなるはず。
菅原道真とは平安時代前期の中流貴族。生年月日は845年~903年。年齢は58歳で没。学者家系でもあったため、漢詩を得意とした学者でもありました。そのため歌人としても有名。菅原道真の歌は古今和歌集などにも収録されてるほど。
その後は関白の藤原基経に文才が見初められて、菅原道真は家格が低い中流貴族でありながら朝廷の中でも存在感を高めていく。まさに菅原道真は「破格の天才」と表現していいかも知れない。五条悟が「教師」を目指した理由も菅原道真の血筋が少なからず影響してるか。
そして菅原道真は宇多天皇に重用されて、最終的には右大臣にまで上り詰めます。菅原道真の子供たちも宇多天皇の子供と結婚するなど、まさに天皇家と蜜月の関係だった。そのため宇多天皇が醍醐天皇に譲位した後も、菅原道真の権威は揺るがなかったほど。
○菅原道真は「大宰府」で非業の死を遂げる
ただし、901年に状況は一変します。左大臣である藤原時平の計略によって、醍醐天皇は右大臣だった菅原道真を太宰府(現在の福岡県太宰府市)に左遷させる。
菅原道真と懇意だった宇多上皇は助けようと試みるものの失敗に終わる。道真の弟子でもあり、道真に強い反発を抱いていた藤原菅根が取りつがなかったことも大きいそう。道真の子供も島流しの刑に処されるなど、これが「昌泰の変」と後に呼ばれる政変。
菅原道真は大宰府に左遷するにあたって、移動費を自己負担を強いられる。大宰府に移った後は一切の給料は出ず、従者といった部下もなし。一切の政務を禁じられるなど徹底した嫌がらせを受けて、菅原道真は二年後の903年に孤独死を遂げる。
しかし、計略の首謀者とされる藤原時平は6年後の909年に39歳の若さで病死。前年には弟子の藤原菅根も病死。913年に右大臣の源光が溺死。醍醐天皇の子供も立て続けに死亡するなど、菅原道真は死後に怨霊と化したと言われる。
その後も清涼殿落雷事件を筆頭に朝廷周辺で大きな不幸が続いたため、天皇周辺は菅原道真の恨みを収めるために神格化していく。今では太宰府天満宮で「学問の神様」として崇められるものの、一方で日本三大怨霊として菅原道真の名前は現代まで語り継がれることになります。
菅原道真の正体はニセ夏油傑か?
続いては「菅原道真のヤバい正体」を考察。史実を読み直しても菅原道真はヤバい奴でしたが、『呪術廻戦』では名前が何度か登場してる以上、特に怨霊(呪霊)化してる現実を踏まえると今後菅原道真が登場する可能性は高い。
結論から言うと、菅原道真の正体は「ニセ夏油傑」と予想してみる。夏油傑は乙骨優太に敗北した後、何者かに「夏油傑の遺体」は乗っ取られてる状態。この脳みそは呪詛師の一部であり、肉体を渡っていく術式。
偽夏油の中身は、かつて加茂憲倫と呼ばれる御三家の呪術師の肉体も乗っ取っていました。だから『呪術廻戦』で語り継がれる悪者キャラは、ことごとく謎の呪詛師が暗躍していたカタチ。つまり、この呪詛師こそが菅原道真だったのではないか?
事実、ニセ夏油傑は渋谷事変で「私が配った呪物は【千年前から私がコツコツ契約】した術師たちの成れの果て」と語ってる。1000年前にいたヤバい呪詛師とは一体誰なのか?もちろん平安時代と言えば、陰陽師の安倍晴明などいます。
ただ『呪術廻戦』で一度でも名前が登場したキャラクターに限ると、まさに菅原道真しかいない。
菅原道真を象徴する神紋が「梅」
他にも菅原道真の正体を裏付けるモノが存在します。
それが「梅紋」。菅原道真の家紋ではないようですが、生前の菅原道真が「梅の花」を好んだことにちなんで現在も太宰府天満宮の神紋には梅のデザインがあしらわれてる。一方、梅という名の付くキャラクターが『呪術廻戦』には既に登場してました。
それが「裏梅(うらうめ)」。
裏梅は現在ニセ夏油傑と共闘し、両面宿儺の復活に動く。例えば梅を菅原道真と仮定すると、その梅の裏とは「菅原道真の部下」を意味してるのではないか?まさに裏梅の名前の由来は「菅原道真(梅)」を意味していた可能性が十分考えられます。
『呪術廻戦』ストーリーを読む限りは、裏梅はどちらかというと両面宿儺の直属の部下っぽいんですが、それでもニセ夏油傑こと菅原道真との関連性が匂ってきます。今後裏梅の存在は想像以上に鍵を握るかも。
呪術廻戦ラスボスは菅原道真か?
だから現状だとニセ夏油傑が呪術廻戦のラスボスと考えられるため、菅原道真が「呪術廻戦のラスボス」と考えられそう。
事実、偽夏油傑は「聞いてるかい?宿儺。再び呪術全盛の平安の世が」と語ってるんですが、この口ぶりを聞く限りは両面宿儺とは顔見知りのように聞こえる。「再び」という表現からは、さも二人は平安時代に生きていたように見える。
考えてみると両面宿儺は「呪いの王」と称される特級呪霊ですが、元々は普通の人間でした。また五条悟の先祖でもある菅原道真は超大物術師とされますが、同時に過去の経緯もあって「日本三大怨霊」の一つでした。だから両面宿儺と菅原道真は共通点が多い。
じゃあ菅原道真は今まで何故登場しないのかというと、それが既に偽夏油傑(加茂憲倫)として登場してるから。少なくとも菅原道真も同様に、1000年前から生き長らえていたとしても不思議ではない。菅原道真と両面宿儺は1000年前は仲間や知り合いだったら胸アツ。
他にも日本三大怨霊は菅原道真以外にも「平将門」「崇徳天皇(崇徳院)」がいますが、『呪術廻戦』では「菅原道真」の名前しか現状登場してない。それにも関わらず、菅原道真は呪霊としても術師としても不気味なまでに一切登場してないのは不自然。
菅原道真は最強の怨霊といういわく付きですから、もはやラスボスとしての伏線でしかない。「頼りになる超絶味方(五条悟)の先祖がラスボス」という設定もバトル漫画としては王道的に面白いに違いない。
コメント
偽夏油よりも、平安の術師であり、裏梅の直属の上司である宿儺の方がしっくりくる気がします。また、当時宿儺は最強の呪術師、呪いの王など呼ばれていることから三代怨霊の名には相応しいと思います。また、偽夏油は一応脳だけですが生きてますから史実上なのでどうにもできると思いますが、宿儺は封印されてます。封印=死と記録上なっていてもおかしくないんじゃないかなと思いました。参考程度に活用していただいたらありがたいです。