少年ジャンプの人気バトル漫画が『呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)』。呪霊(じゅれい)と呼ばれる強い敵をバッタバッタと倒していく小気味良い展開が面白い。
そこで今回ドル漫では「特級呪霊(とっきゅうじゅれい)」の全キャラクターについて徹底考察していこうと思います。果たして特級呪霊にはどういったキャラクターがいるのか?特徴的な名前の読み方なども解説しております。
ちなみに『呪術廻戦』最新話の情報も含んでるので、アニメ派の方はネタバレ注意です。
特級呪霊・特級仮想怨霊とは?
まずは「特級呪霊の正体」について解説。
特級呪霊とは「特級術師でしか倒せない最強の呪霊」のこと。別名は「特級仮想怨霊(とっきゅうかそうおんりょう)」などとも呼ばれます。
現在、呪術高専では「16体の特級呪霊」を認定して登録しているんだそう。ただし、これから紹介する特級呪霊(特級仮想怨霊)は呪術高専が登録してない敵も多いです。
「無名(名称未定)の特級呪霊」も呪術廻戦序盤では登場しており、16体という数字に特に深い意味はなさそう。そのため『呪術廻戦』の世界では最低20体以上の特級呪霊が存在する計算ですが、現時点で判明しているのは10体にも満たないです。
特級呪霊の強さはいかほど?
一方、特級呪霊の強さは具体的にどのレベルなのか?
特級呪霊の強さは「クラスター爆弾による絨毯爆撃でようやく倒せるレベル」とのこと。クラスター爆弾は国際的に禁止されてる非人道的兵器のこと。未だに核兵器廃絶の議論が進んでいない現状も踏まえると、まさに特級呪霊の強さは紛争並。
ちなみに、1級呪霊の強さは【戦車】並、2級呪霊の強さは【散弾銃】並、3級呪霊の強さは【一般的な拳銃】並、4級呪霊の強さは【木製バット】並とのこと。普通の呪術師対抗できるのはせいぜい2級呪霊レベルか。何となくワンパンマンの災害レベルも彷彿。
また準1級呪霊と2級呪霊の違いは「呪術(術式)」を使えるか否か。人語を操る呪霊もおよそ準1級以上とされます。この延長線上で考えると、特級呪霊と1級呪霊の違いは「領域展開を使えるかどうか」と何となく予想してみる。
ただし、両面宿儺と名称未定の特級呪霊の戦いを見る限り、特級呪霊の中でも「実力差」は天と地があります。
特級呪霊は死なない?
そのため特級呪霊はとにかく強い。
だから、特級呪霊は主に大地や森、海といった「自然物」に対する呪いから生まれた呪霊が多い模様です。災害がもたらす人類が抱く恐怖心を糧に生まれているとしたら、その強さも災害級ということ。今後は空や風、光、宇宙の特級呪霊も登場するのか。
「自然に対する畏怖の念」が人類から無くなることはないため(それは災害がこの世から消えるのと同義)、仮に現在紹介する特級呪霊が死んだとしても再び何度でも生まれてくる模様。特級呪霊の漏瑚曰く、「我々の魂は廻る」とのこと。
ただし、「一個体としての意志」などは完全に消滅してしまうため、同じ相貌の特級呪霊が再び誕生したとしても「過去の記憶」は消えてしまう。だからそういう意味において、特級呪霊にも「死という概念」はしっかり存在します。
花御(はなみ)…特級呪霊【死亡】
まず最初の特級呪霊は「花御」。名前の読み方は「はなみ」。声優CVは田中敦子。「森」への恐怖心から生まれた特級呪霊とされます。
花御は人間の言葉は理解できるものの、花御が話す言葉は誰一人として理解不能。それでも脳に直接自分を意志を伝えられるため、さながらテレパシーの能力を持つ。アニメ版『呪術廻戦』では逆再生すると花御の言葉はハッキリ分かるそう。
花御の性格は紳士そのもの。聞き取れはしないものの、口調も丁寧そのもの。誰よりも自然と地球を愛するが故に、地球から人間を根絶やしにしなければと考えている。五条悟いわく、「限りなく精霊に近い存在」のため結界にも反応しにくいそう。
花御は呪力を食う種子を寄生させたり、戦意を喪失させる植物を放つなど、攻撃は多彩。左肩に生えてる「供花(くげ)」を使えば、周囲の植物の命を強制的に呪力を変換し、その呪力をレーザー砲のようにしてそのまま発射することも可能。
ただし最終的には、五条悟に渋谷事変で瞬殺されます。交流会編では虚式「茈」に一度耐えるなど、花御は耐久性の高さ(弱点は顔の芽)を誇ったんですが、五条悟の「本気」を前に一瞬で砕け散りました。花御の領域展開は結果的に不明。
真人(まひと)…特級呪霊【死亡】
続いての特級呪霊は「真人」。名前の読み方は「まひと」。声優CVは島崎信長。範馬刃牙の主人公・バキと同じ声優さん。真人は「人間」への恐怖心から生まれた特級呪霊とされます。
真人の術式は「無為転変(むいてんぺん)」。真人のツギハギだらけの体が象徴するように、手で触れた生物の魂のカタチを変えることができる能力。「魂は肉体の先に在る」という持論を持ち、真人によって魂のカタチを変えられた対象は肉体も変貌する。
ただし、両面宿儺といった自分より優位な魂に関しては干渉することはできない。
真人は無為転変で縮小化した改造人間を持ち歩き、時にはそれを使役して戦うこともしばしば。人から生まれた呪いだけあって「人間の命はオモチャ以下」としか認識しておらず、真人は遊びのように人体実験を繰り返す。性格は無邪気故に、まさに邪悪。
○真人の最後は羂索に取り込まれる
一方、真人は特級呪霊だけあって領域展開「自閉円頓裹(じへいえんどんか)」が使用可能。
自閉円頓裹は領域内の対象の魂を自在に触れることができるため、自らの手で触れなければいけないという従来の無為転変の弱点(射程範囲の狭さ)をカバーできる。ただし、消費する呪力が膨大なため、反面として呪力が完全に回復するまでに10日間かかる。
ただし、真人はこれまで吉野順平、七海建人などを殺害してきたものの、最終的に渋谷事変では虎杖悠仁と東堂葵のタッグを前に敗北します。虎杖悠仁の黒閃を立て続けに被弾し、真人は改造人間のストックを完全に失うほどのダメージを負う。
その後、真人は虎杖悠仁から逃げ惑うものの、最後はニセ夏油傑(羂索)の呪霊操術 極ノ番「うずまき」に取り込まれてあっさり死亡します。何やかんやで最も登場回数やバトルシーンが多かった特級呪霊でしたが、最後は無様に死にました。
陀艮(だごん)…特級呪霊【死亡】
続いての特級呪霊は「陀艮」。名前の読み方は「だごん」。海への恐怖から生まれた特級呪霊とされます。いかにもタコのような見た目のモチーフは、架空の神話に登場する「クトゥルフ」と呼ばれる宇宙生物だそう。
陀艮は当初呪胎だったものの、渋谷事変で特級呪霊として覚醒。圧倒的な呪力量を誇るため、1級術師の禪院直毘人や七海建人たち3名で戦っても歯が立たないほど。海の特級呪霊だけあって、陀艮の大量の水を操る術式は、まさに津波の如き威力。
陀艮の領域展開は「蕩蘊平線(たううんへいせん)」。領域内はビーチのような光景が広がるため、ここは羂索たちの拠点としても活用されておりました。この領域内であれば無限に式神を発生させる「死累累湧軍(しるるゆうぐん)」も強みでした。
ただし、最後はオガミ婆が降臨させた伏黒甚爾にあっさり殺されます。
漏瑚(じょうご)…特級呪霊【死亡】
続いての特級呪霊は「漏瑚」。名前の読み方は「じょうご」。声優CVは千葉繁。
「大地」への恐怖心から生まれた特級呪霊とされますが、漏瑚の見た目を見る限りは「火山の呪霊」といったキャラデザです。例えば漏瑚は感情が昂ぶると、頭の3箇所からマグマを噴出する。声優は千葉繁が務めてるだけあって、どこかコミカルな特級呪霊でした。
事実、漏瑚の術式は「マグマ」に関する術式が多い。例えば、最終奥義の極ノ番「隕」も名前の通り、巨大な隕石を降らせる災害クラスの術式でした。だから大地の特級呪霊と聞くと地震が想起されますが、ONE PIECEの白ひげのような術式は確認できず。
『呪術廻戦』序盤から五条悟や両面宿儺といった最強キャラの噛ませ犬となることが多く、特級呪霊でありながらボコボコにされるシーンも多かった。
○コミカルな特級呪霊だったが中身は純粋に熱い
ただ他の特級呪霊と比べても、漏瑚の強さは実は頭一つ抜きん出てる。要所要所では1級術師たちを平然と瞬殺するなど、呪術廻戦の強さランキングでも実は上位だったりします。領域展開「蓋棺鉄囲山(がいかんてっちせん)」は並の呪術師では入っただけで焼き切れるほど。
またコミカルな言動に目が行くものの、実は頭もキレッキレ。意外と器用な戦い方で敵を追い詰めるなど、それなりに老獪さも見せつける。
最後は渋谷事変において両面宿儺に殺されるものの、「お前は強かった」と声をかけられて涙を流すなど人間チックな一面も多かった特級呪霊でした。呪霊が跋扈する世界のためなら、自己犠牲を厭わないなど性格も純粋な熱血漢そのもの。
だから漏瑚は敵キャラクターでありながら、どこか呪術廻戦ファンに愛される特級呪霊だったりします。
黒沐死(くろうるし)…特級呪霊【死亡】
続いての特級呪霊は「黒沐死」。名前の読み方は「くろうるし」。
黒沐死はゴキブリの呪霊。名前の読み方(黒漆)も、ゴキブリ特有の黒光りした見た目が由来か。もともとは羂索が操る呪霊操術の一つ。等級は呪術高専によって登録済みで、死滅回游編で初めて登場。宮城県の仙台コロニーで四つ巴の一角を担っておりました。
黒沐死の特徴は「単為生殖」。餌を食べるだけで、黒沐死単体で生殖行為を行える。そして、【無限の食欲】を持つため、ゴキブリを無限に発生させられる。その一匹一匹は強力な呪力が宿っており、数万数十万のゴキブリを使って戦う姿は、さながらゴキブリ版我愛羅。
「土中蠕定(どちゅうぜんじょう)」という必殺技は、敵に巨大タマキン虫を寄生させて体内から食い破ることとが可能。また黒沐死本体は「爛生刀(らんしょうとう)」という巨大なナタのような魔剣も扱うなど、それ単体の戦闘力も高めでした
ただし、最後は特級術師の乙骨優太を前に敗北してます。頭部に反転術式を直接吹き込まれたことで死亡。
両面宿儺(りょうめんすくな)…特級呪霊【生存】
続いての特級呪霊は「両面宿儺」。名前の読み方は「りょうめんすくな」。日本神話に登場する同名の怪物と同じく、かつて1000年前に実在した2個の顔と4本の腕を持つ鬼神。声優は諏訪部順一。
『呪術廻戦』の両面宿儺も1000年前に死亡し、その後に死蝋化した合計20本の指が呪物化してしまう。この両面宿儺の20本の指が現代日本に蘇った所から物語が始まる。現在は主人公・虎杖悠仁の体内に受肉するものの、何故か両面宿儺は虎杖を支配できずにいる。
両面宿儺の性格はまさに残虐非道にして唯我独尊。虎杖悠仁を支配できないでいるものの、どこか楽しんでる節もあるなど、風格はまさに強者。両面宿儺の目的は「伏黒恵のとある能力」とされます。呪術廻戦のストーリー終盤に関わってきそう。
両面宿儺は圧倒的な膂力と俊敏性を誇り、領域展開「伏魔御厨子(ふくまみづし)」は本来あるべき結界で空間を閉じないため、そのことで威力が飛躍的に向上。最大半径は200メートルにも及ぶなど、まさに神業。両面宿儺こそが特級呪霊 of 特級呪霊。
特級過呪怨霊・祈本里香は特級呪霊?
一方、現時点で特級呪霊とはカテゴライズされてないものの、「特級呪霊っぽい呪霊」が存在します。
それが「折本里香(おりもと・りか)」と呼ばれる特級過呪怨霊になります。声優CVは花澤香菜。元恋人の乙骨優太が折本里香の死の間際、それを拒絶したいがために無意識的に強烈な呪いをかけたことで怨霊化したとされます。
折本里香は「呪いの女王」と称されるため、「呪いの王」である両面宿儺とどこか対比させてる雰囲気も強いため、実質的には特級呪霊と表現しても良さそう。コミックス0巻では成仏したはずですが、現在は「リカ」という名称で乙骨優太を支えている模様。
折本里香の特徴は「底なしの呪力」と「無条件の術式コピー」。他の特級呪霊と違って、元々は小学生の女の子に過ぎませんが、乙骨優太の呪いが強烈すぎたのか【呪力が尽きない】という圧倒的なチートを誇る呪霊になります。
そのため本物の夏油傑もかつて欲していた呪霊でした。
特級特定疾病呪霊・疱瘡神とは?
他にも特級呪霊と思しき敵もいます。
それが【疱瘡神(ほうそうがみ)】と呼ばれる特級特定疾病呪霊。渋谷事変で夏油傑が操っていた呪霊の一つ。先程の黒沐死も含めて、改めて夏油傑の呪霊操術のヤバさが伝わります。ただし、最終的には1級術師の冥冥を前に敗北してます。
それでも疱瘡神は墓石で封じ込めた相手を病死させるという厄介な「領域展開」も使えた強敵でした。特級呪霊と1級呪霊の違いが「領域展開が使えるかどうか」と仮定したら、この疱瘡神も実質的な強さは特級呪霊並ということは確実か。
コメント
宿儺は呪霊じゃないですよ。
両面宿儺の名を冠した、実在した呪術師、人間です。
それが呪物化して現代まで残っているので呪霊ではないです。