『呪術廻戦』のコミックス累計発行部数は2021年中には6000万7000万部を超えそうですが、数年以内に『呪術廻戦』は数年以内に完結すると言われてます。事実、既に物語は最終章に入っている雰囲気も漂います。
その最終章と思しきシリーズが「死滅回游(しめつかいゆう)」。
そこで今回ドル漫では「死滅回游(しめつかいゆう)」編について徹底的に考察しようと思います。死滅回游のルールなど解説してみました。
死滅回游は羂索が始めたデスゲーム
まず死滅回遊とはそもそも何なのか?
死滅回游とは偽夏油傑こと羂索(けんじゃく)が始めたデスゲームのこと。
羂索は1000年前から集めた呪物を使って、全国各地の人間に大量に取り込ませる。渋谷事変で真人の能力を得た「無為転変」を使って、その呪物を取り込んだ人間を半強制的に覚醒させる。ちなみに、羂索は「夏油傑の呪霊操術」を使って真人を吸収してる。
この呪術が新たに使えるように覚醒した術師などを「泳者(プレイヤー)」とゲーム内では呼ばれ、死滅回游では総勢1000人のプレイヤー同士を【特定の結界内】で死ぬまで戦い合わせる。いわゆる蠱毒に近いルール性も感じさせます。
【結界】は全国で10地点あり、一つの結界にプレイヤーが100人程度いる計算か。また10の結界は「彼岸に繋がる結界」とも連動しているため、それが列島に平行する形で移動すると北海道以南の日本人全てが呪いにかけられてしまう。
これを呪術廻戦作中では「彼岸へ渡す儀式」と表現されており、日本人の大半が死亡する可能性があるため死滅回游が一番ヤバい部分がこことされます。
死滅回遊の目的とは?
一方、羂索が死滅回遊を始めた目的は一体何なのか?
羂索の目的は「天元と人類の一体化」にあります。
10年ほど前に星漿体・天内理子を取り込むことができなかったため、天元は高次元の存在に進化してしまった。既に完全な人間の状態ではなくなって、現在の体質的には呪霊に近い。そこで羂索は【天元と人類を半強制的に同化させよう】と目論む。
前述のように、羂索は夏油傑の呪霊操術を扱うことができるので、ほぼ呪霊化した天元を取り込むことができる状態にある。
また天元は概念的には自然や大地に近いので、日本全土至るところに存在する模様。だからプレイヤーが死亡 or 日本人全員が彼岸を渡ると、必然的に天元と同化する確率が上がる。天元と人間の同化率が上がれば、最終的に羂索が天元を取り込みやすくなる。
つまり、死滅回遊とは「天元と人類を融合…そして羂索が取り込むための前段階」といった表現が正しい。
○死滅回游とは混沌そのもの
羂索はかつて「私から生まれるモノは私の可能性の域を出ない。答えはいつだって混沌の中で黒く輝いているのだ」と語っていました。
この【混沌】とは、まさに死滅回遊のことだった。大量の呪術師が殺し合うことで、また彼岸への結界が移動して日本全土が呪いに覆われることで、億を超える呪いを一途に吸収した天元を羂索が取り込めばどうなるか?言うまでもないでしょう。
最終的には両面宿儺や五条悟の打倒を目論んでいるのかも知れませんが、『呪術廻戦』はあと数年で完結すると言われますが、死滅回游編で終わることはないはず。おそらく死滅回游後に新たに続くシリーズが始動しそうな雰囲気も漂います。
死滅回遊の実質的なゲームマスターは羂索?
続いてはゲームマスター(管理者)の正体を考察。
死滅回遊を取り仕切るのは「コガネ」と呼ばれる式神になります。
ただし天元によると、コガネはあくまで「窓口」という位置付け。ルールの解説や勝敗の決着を告げる審判的な存在か。『HUNTERxHUNTER』でレイザーと死のドッジボールで対戦した際、そのレフリー役を務めていた【レイザーの念獣】と考えると分かりやすそう。
このコガネはプレイヤー一人に一体ずつ憑いている模様。あくまで羂索は発案者という位置付けに過ぎず、死滅回遊を支配するゲームマスターは「羂索自身が作ったプログラムそのもの」ということ。だから羂索であってもルールを超越することは不可能。
そのため基本的なルールは羂索が作っているものの、ルールが羂索に有利に働くことはなく、どのプレイヤーにも等しく平等に適用される。ただ逆に言うと、羂索を倒しても死滅回游そのものが止まることがないということ。果たして死滅回游はどうやって止めるのか?
死滅回遊のルール完全まとめ
続いては死滅回游の「ヤバすぎるルール」をかいつまんで解説します。
以上、プレイヤー(泳者)に課せられた全ルールになります。ゴチャゴチャと書かれてますが端的にまとめると、「とにかく結界内で敵プレイヤーを倒さないと死んじゃうよ」ってことだけです。
最初にプレイヤーは19日以内に全国10ある結界内で「参戦するという宣誓」を強いられる。もし死滅回遊に参加しなかった場合は死。結界から逃げ出しても問答無用で死。またポイント制は後述しますが、定期的に倒さないとやっぱり死。
ただし、死滅回游そのものの期限(ほとんどの日本人を彼岸へ渡す儀式が終わる時期)は【約2ヶ月】と目測されているので、当初定めた19日以内という数字はそこまで大きな意味はない?
また結界に入った人間は非術師でもプレイヤー(泳者)として見なされてしまうものの、一度は結界から出る機会が与えられるそう。問答無用でバトルを強いられる完全な被害者とはならない様子。あくまで人間を対象としており、呪霊がプレイヤーになることもないか。
ちなみに主人公・虎杖悠仁は「両面宿儺という呪物」を取り込んでいるため、既に死滅回游のプレイヤーとして選ばれております。そのため羂索はかつて両面宿儺を呪物化した呪術師と言われます。菅原道真公なんかもつい頭によぎります。
○死滅回遊のルールはポイント制
また死滅回游のルールの特徴は「ポイント制」。
いかにもバトル漫画では王道設定ですが、他のプレイヤー(泳者)を倒すことでポイントが加算される。術師であれば5点、非術師であれば1点といった具合。ポイント取得後から19日以内に新たにポイントを取得しない限り、やはり死亡してしまう。
そのためポイント制は「戦いの連鎖」を更に強化するルールにもなっている模様。1000年前から生きる羂索(偽夏油)の目的が【崇高】なだけに、どこか現代風の中二病的な安っぽさも正直感じさせますが、これも「縛りの一種」と考えると良いのか。
一方、100ポイントを消費することでゲームマスター(管理者)に「新たなルールの追加」させられる点が大きな特徴。既に全プレイヤーのポイント情報の開示といった新ルールが追加されており、死滅回游を攻略する上で【新たなルールの追加】こそが鍵を握る。
そこで主人公の虎杖悠仁たちは「死滅回游から逃れるルールの追加」に動いている。具体的には他プレイヤーを倒さなくてもポイントの移動や譲渡を可能にしたり、どうにかしてルールの穴を付いて脱出できないかを試みている最中。
呪術高専側の目的は?
一方、これまでは羂索視点での話でしたが【呪術高専側の目的】は一体何なのか?
まず高専側の目的には「伏黒津美紀(ふしぐろ・つみき)の救出」があります。伏黒津美紀とは、伏黒恵の義理の姉。伏黒甚爾とは血が繋がってないものの、伏黒恵が中3の頃に呪われて寝たきりになっていた。この理由こそが羂索が呪物を取り込ませたからだった。
そこで死滅回游のプレイヤーになった伏黒津美紀を助けるため、弟の伏黒恵は「抜け出せるルールの追加」を模索する。雰囲気的にバリバリ戦いそうな雰囲気も漂いますが、伏黒津美紀を死滅回游から脱出させられれば他のプレイヤーも助けられる。
そこで死滅回游序盤での各々のキャラクターの動向をおさらいしておくと、乙骨優太は死滅回游に一足先に参戦して大量にポイントを集め、虎杖悠仁は秤金次を仲間に引き入れて、禪院家を全滅させた禪院真希なども遅れて参戦します。
ちなみに特級術師の九十九由紀と脹相は天元様の護衛のため、死滅回游には参戦していません。
五条悟解放のキープレイヤーは来栖華(くるす はな)?
また他にも「五条悟の解放」も目的の一つ。現在五条悟は特級呪物の獄門彊に閉じ込められているわけですが、それと対となす裏獄門彊が存在する。それは羂索が所有している獄門彊と空間が繋がっているため、そこからも五条悟の元に到達できる。
だから裏獄門彊の術式効果を強制的に無効化することができれば、実質的に五条悟を救出できたに等しい。
そこで鍵を握るキャラクターが死滅回游の泳者である「来栖華(くるす・はな)」という自称天使。天元曰く、1000年前から存在する術師だそうですが、来栖華はあらゆる術式を消滅させるチート能力を持つ。まさに来栖≒五条復活を意味する。
そのため死滅回游を攻略すると同時に、来栖華を仲間に引き入れて五条悟の復活も同時に目指す。死滅回游ではお笑い芸人・高羽史彦、400年前から生きる術師・鹿紫雲一、弁護士・日車寛見といった新キャラクターが登場するものの、基本的には来栖華が最重要人物になりそう。
【モデル】生物学における死滅回游とは?
一方、生物学でも「死滅回遊」という言葉が現実に存在する模様。
例えば、「回遊魚」という言葉がありますが、これは広大な海域を一定の周期で大規模な移動を繰り返す魚のことを指します。死滅回游の「回游」とは漢字は異なりますが、意味的には「回遊」と同じ。洄游とも書くそうですが、やはり意味は同じ。
天元曰く、死滅回遊は「彼岸に渡す儀式」と表現してるので、回遊は「輪廻転生」を暗に表現してるのかも。
そして、生物学上の死滅回遊を解説すると「回遊性を持たない動物が海流などに乗って、本来の生息域ではない場所に移動させられる状態」を指します。回遊性を持たない動物は元の生息域に戻る能力がないため、多くは死滅してしまう。
それ故に「回游して死滅する or 死滅するための回遊」と呼ばれる。そのため死滅回遊をグーグル翻訳で直接英訳すると「Death and death」。何とも物々しい表現ですが、これは言い得て妙。生き物として繁殖できなくなる現象から「無効分散」とも言われます。
コメント
意味不明でした
確かに死滅回游は分かりづらい部分が多いですよね。
羂索の口から直接説明されていないだけに余計。
また新たに登場する敵キャラも羂索の直接的な仲間でもないため、
渋谷事変の構図(羂索・特級呪霊 vs 呪術高専)と違って、
死滅回游では明確な対立軸がなく、
ストーリーがどこにどう向かってるか分かりづらいかも
一応、敵味方の目的を改めてまとめておくと、
羂索は「天元を吸収」して日本を混沌に陥れること、
呪術高専側は「五条悟の救出」などになります。
とりあえず死滅回游がこのまま進むと2ヶ月後には
日本全土(本州以南)は呪いで全滅するっぽいです。