『ONE PIECE』は伏線が多い漫画として有名ですが、ストーリー序盤に描かれたもので未だに話題になっているものがあります。
それがモックタウンでゾロたちが語った「あいつら」という発言。
これはケルベロス説も濃厚な黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)に向けられた発言だったため、もしかすると黒ひげの体内に秘められた「複数の人格」をゾロたちは察知していたのではないかとワンピース考察界隈では未だに話題になっています。
そこで今回ドル漫では「あいつら発言」の真相を今更ながら考察しようと思います。果たしてゾロたちが語った【あいつら】とは一体誰のことを指していたのか?
あいつらとは黒ひげ海賊団のこと
そこで早速結論から答えると、ゾロが言っていたあいつらとは【黒ひげ海賊団】のことになります。
冷静に考えるまでもなく、モックタウンに滞在していたタイミングは神・エネルに遭遇する前だったことからも、当時のゾロやルフィは見聞色の覇気すら体得していませんでした。仮に黒ひげの体内に「複数の人格や臓器」があったとしても、それを検知する能力はなかったはず。
事実、ゾロがあいつらという発言をした後、ナミは「今の奴に【仲間】がいたの?」とハッキリと反応しています。
このシーンの前後でジーザス・バージェス、ドクQ、ヴァン・オーガーといった仲間が登場していることからも、あいつらとは【黒ひげの仲間】を指していることは明白だと思います。じゃあ黒ひげの仲間が誰なのかというと、まさに【黒ひげ海賊団】のこと。
つまり、モックタウンでのゾロたちの「あいつら発言」には、黒ひげの能力の秘密、ストーリー後半に繋がる重大な伏線が隠されている可能性も極めて低いはずです。
○ナミの「あいつ発言」に呼応するもの
ルフィやゾロたちが黒ひげと初めて対面した際、黒ひげは【一人だけ】しかいませんでした。また武器なども所持しておらず、黒ひげの小汚い風貌も相まってさながら「浮浪者」といった雰囲気でした。ルフィたちは別として、ナミからは「一人の浮浪者」に見えたのかも知れない。
実際、黒ひげは「空島はあるぜ。笑われていこうじゃねぇか。高みを目指せば出す拳の見つからねェケンカもあるもんだ」という名言を吐いてその場を立ち去るんですが、ナミは直後に「あいつ何者かしら?」とルフィに話しかけています。
ナミがモックタウンの港に初めて訪れた場面を振り返ると、ズラッと並ぶ海賊船の数々を見ても「海賊船が堂々と並ぶわけないじゃない?」とウソップにツッコミを入れている。このシーンも加味すると、ナミが黒ひげを海賊として認識していたかは微妙なところ。
当然、黒ひげに仲間が居たとは認識していない可能性が高い。
そのためコミックス表紙に新四皇の伏線が張られたタイミングとほぼ重なるものの、ゾロたちの【あいつらという発言】はナミの「あいつ発言」に呼応しただけの発言以上でも以下でもなかったことが改めて分かります。
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