【約ネバ考察】ウィリアム・ミネルヴァまとめ完全版!正体はジェイムズ・ラートリー?既に死亡?【約束のネバーランド】

少年ジャンプの人気漫画『約束のネバーランド』は惜しまれながら本誌では2020年に最終回を迎えました。ただ実写映画やアニメなどは引き続き約ネバの新作は今後も投入されていきます。

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(約束のネバーランド2巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

そこで今回ドル漫では「ウィリアム・ミネルヴァ」という謎の男の正体について徹底的に考察していこうと思います。『約束のネバーランド』終盤まで鍵を握る重要なキャラクターだけあって、アニメ派の方はネタバレ注意です。

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ウィリアム・ミネルヴァの正体は味方?

まずはウィリアム・ミネルヴァの正体をおさらい。

ウィリアム・ミネルヴァとは「食用児たちを手助け」してくれてる謎の人物。つまり『約束のネバーランド』の主人公・エマたちの味方になります。

例えば、農園グレイス=フィールドハウスの図書室に蔵書されている本にメッセージや情報を暗号を刻み込んで、農園から脱獄できるように手引きしてくれていた。現在置かれてる世界の状況や脱獄のためのヒントを残してる。

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(約束のネバーランド3巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

具体的にはフクロウのマーク周辺の円にモールス信号を刻むことで、「RUN」や「DANGER」「MONSTER」「FARM」といった言葉を残して、グレイス=フィールドハウスが危険な場所であることを遠回しに伝えてる。

他にも「ウーゴ冒険記」と呼ばれる本は『約束のネバーランド』の展開に重要な働きを示してくれていました。

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食用児にとっての「脱獄」とは?

ただ食用児たちが仮に農園から脱獄できたとしても、『約束のネバーランド』の世界では「鬼」が全てを支配してる状態。鬼も人間社会のように村や町を形成してるものの、それ以外の場所は野良鬼がそこら中をうろついてて危険。

改めて解説しておくと、かつて1000年前に「鬼と人間」がお互い不干渉の約束を交わした。その代わり、鬼の世界に「一部の人間(後の食用児)」を残すことで人間側は妥協した経緯がある。その生き残りこそが今のエマたち。

だからグレイス=フィールドハウスを脱獄したとしても、エマたちが「鬼の世界」に取り残された状態は変わらない。『約束のネバーランド』における脱獄とは「鬼の世界からの脱出する」ということ。まさに残酷な現実。これぞ絶望的な状況。

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ウィリアム・ミネルヴァは脱獄後も手助け

ただウィリアム・ミネルヴァは「脱獄後も鬼の世界でも生き抜ける手段」を残してくれておりました。

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(約束のネバーランド7巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

例えば「大量の武器」を隠した地下シェルター(B06-32)などをウィリアム・ミネルヴァは食用児のために残していました。ここには13年前にエマたちより先に農園を脱獄したウーゴという男が根城にしてたりしました。

ここには大量の水や食料も隠されており、さながら農園時代に匹敵する快適な暮らしを行えた。ウィリアム・ミネルヴァの資金の豊富さなども読み取れます。

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(約束のネバーランド7巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

他にもA08-63という地点には食用児たちが「安全に暮らせる集落」もウィリアム・ミネルヴァは作っていたりしました。この地下にはゴールディポンドという池があり、人間界と直結する謎のエレベーターも隠されてた。

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(約束のネバーランド6巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

つまり、ウィリアム・ミネルヴァは「本来は閉ざされた人間と鬼の世界を自由に行き来できた」ということ。果たしてウィリアム・ミネルヴァの正体は一体何者なのか?

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ウィリアム・ミネルヴァの本名はジェイムズ・ラートリー

ウィリアム・ミネルヴァの正体はかつて「鬼と約束をした一族の末裔」ということは何となく分かるはず。やはり人間と鬼の世界を自由に行き来できるということは、逆説的に考えると鬼と結託した存在でなければ不可能。

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(約束のネバーランド7巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

ウィリアム・ミネルヴァの本名は「ジェイムズ・ラートリー」。かつて1000年前に鬼と約束したラートリー家の末裔であり、35代当主でした。フクロウのマークもラートリー家の象徴。だからウィリアム・ミネルヴァという名前はいわば仮名。

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(約束のネバーランド7巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

ウィリアム・ミネルヴァのご尊顔がこちら。かなり若そうに見えます。

ラートリー家とは1000年前に【人間の代表】として約束を交わした一族であり、鬼の世界の「調停役」として約束を1000年間も守り続けてきた一族。食用児を優秀に育てるために人間界の文明の利器を持ち込むなど、ラートリー家は積極的に鬼の愚行に加担してきた。

それにも関わらず、ウィリアム・ミネルヴァことジェイムズ・ラートリーの行動は不自然な話。鬼との約束を守る行為とは真逆。逆に約束を反故したかったとしても中途半端。食用児を遠回しに支援するだけでは約束は潰せないはず。

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ジェイムズ・ラートリーは「約束の嘘」に絶望した

ラートリー家では「食用児は悪党の子孫」として代々教えられてきた。ジェイムズ・ラートリーもその教えを頑なに信じ、人間社会を鬼から守っている名誉ある一族としての誇りを持っていた。弟のピーターもそんなジェイムズを英雄視していた。

ちなみに、ここからはウィリアム・ミネルヴァという名前は使わずに、「ジェイムズ・ラートリー」で名前を統一します。

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(約束のネバーランド20巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

しかし、ジェイムズ・ラートリーはひょんなことをキッカケに「歴史の真実」を知ってしまう。その真実とはラートリー家の初代当主ユリウスの「嘘」。食用児は鬼との和平に反対した戦争派の一味の子孫とされていましたが、実はユリウスの戦友だった。

他にも食用児は無実の人間も多数いるなど、ジェイムズ・ラートリーがこれまで教えられてきた「美談」はことごとく偽りだったと知る。そこでジェイムズ・ラートリーは食用児を助けることを決意する。

ただジェイムズ・ラートリーがここまでセンチメンタルな人間であれば、食用児がいくら悪党の子孫だったとしても、いくら世界に必要な犠牲だったとしても、あんなに非人道的な扱いをしてる時点でとっくに罪悪感を抱いとけよっていう話なんですが。

とはいえ、ラートリー家は「人間社会を守る使命」も背負ってる以上、ジェイムズは約束を全て反故する勇気まではなかった模様。あくまで目的が「一部の食用児を助ける」に留まった理由は、ジェイムズの心の弱さや葛藤の現れなのか。

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ジェイムズは弟のピーターに裏切られる

じゃあジェイムズ・ラートリーは現在何をしているのか?結局エマたち食用児を救う効果的な手立てはいくつも提供してるものの、どれも中途半端に終わってしまってる感があります。

結論から言うと、ジェイムズ・ラートリーはラートリー家の現当主である弟のピーター・ラートリーによって殺害されてます。ウィリアム・ミネルヴァとして消息を絶った(録音を最後に残した時期)のは2031年。およそ10年近く前に死亡したか。

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(約束のネバーランド20巻 出水ぽすか・白井カイウ/集英社)

ジェイムズ・ラートリーと弟のピーター・ラートリーは仲が良かった兄弟。場所は人間の世界と思われます。

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(約束のネバーランド20巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

弟のピーター・ラートリーは兄のジェイムズを「英雄(ヒーロー)」として尊敬していた。それだけジェイムズは気品があり聡明な男だった。でも裏を返すと、この性格がジェイムズが人間界を裏切る行動に走らせる。

○「ウィリアム・ミネルヴァ」とはジェイムズの葛藤が生み出した名前

一方、弟のピーターは食用児は「人間界に必要な犠牲」と考える。兄のラートリーの数々の裏切りを知って絶望する。「憧れは理解から最も程遠い感情」とはBLEACHの名言ですが、ピーターは兄をラートリー家から追い出して当主になる。

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(約束のネバーランド20巻 白井カイウ・出水ぽすか/集英社)

最終的に弟のピーターは兄を殺害するものの、ジェイムズ・ラートリーの最期の言葉は「(弟・ピーターに対して)すまない」と一言。ジェイムズは別にラートリー家を崩壊させたいわけでも、人間を裏切りたいわけでもなかった。

ただ1000年前の約束、食用児の置かれてる現在、人間と鬼の共存共栄というさまざまな要因に苦しみながらも、ジェイムズ・ラートリーが必死に探しだした最適解の行動が「ウィリアム・ミネルヴァという架空の人物名」に現れているのでしょう。

『約束のネバーランド』の最後は一応それっぽく終わってるものの、結局は「どっちつかずの優柔不断なクソ野郎」だったとも言えますが…。最終的に「約束」をどうするかの選択を食用児に任せるってどうなん?(笑)

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